JIS A 1476:2016 建築材料の含水率測定方法 | ページ 2

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A 1476 : 2016
乾燥過程における恒量とは,24時間ごとに行う質量測定において,質量変化率が3回連続して0.1 %以
下となった時点とする。
なお,質量変化率は,式(1)によって算出し,最後に測定した質量を試料の乾燥質量とする。
mn mn 1
Δmd 100 (1)
mn 1
ここに, Δmd : 質量変化率(%)
mn : n回目の試料の質量(kg)
mn+1 : n+1回目の試料の質量(kg)
注記2 乾燥過程が非常に遅い場合,例えば,厚さの厚い試料(100 mm以上の厚さのもの)又は水
分拡散係数が小さい材料は,恒量とするまでに非常に長時間を要する。この場合は,連続す
るひょう量の間隔を,例えば,2日又は3日に延ばすことができる。
注記3 早く恒量とするために試料を小さく作製することができる。ただし,材料の特性を損なわな
い大きさとする。
試料をデシケータ内で冷却し,3040 ℃に達したならば,同様に同じ精度で質量を測定する。
注記4 これは湿気の再吸収を最小にするために行うもので,室温まで完全に冷却する前に測定する。

7.3 試料を不透湿材料で密封した場合の測定手順

  密封を解く(中身を取り出す)前に,こん包したままの試料の質量を,質量の0.1 %の精度で測定する。
試料の密封を解き,試料及びこん包材料(容器,不透湿なフィルム,アルミニウムはくなど)をそれぞ
れ乾燥させる。
容積基準容積含水率を求める場合は,乾燥後に箇条5の測定精度に従って試料の寸法を測定する。試料
の容積の測定誤差は1 %を超えないものとする。
恒量とするために,関連する製品規格で規定する温度で試料を乾燥させる。乾燥温度が製品規格に規定
されていない場合は,表2の中から該当する材料区分を選択して,乾燥温度(基準乾燥温度)とする。
注記1 乾燥温度を選択する場合の注意事項は,7.2の注記1と同様とする。
乾燥後,湿気の再吸収を避けるために,デシケータ内で3040 ℃まで冷却した後,試料及びこん包材
料を別々に質量測定する。
砕けやすい材料の場合は,試料及びこん包材料を一体として,同じ精度によって次の手順で測定する。
− こん包したままの試料の質量を測定する。
− こん包を開け,こん包材料が付いた状態で試料を乾燥させる。
− 乾燥後,こん包材料付き試料の質量を測定する。
− こん包材料から試料を分離し,こん包材料を測定する。
注記2 上記の方法は,砕けやすい材料に用いられるが,こん包を解くときに材料が損傷を受けない
ように注意する。

8 計算及び測定結果の表し方

8.1 質量基準質量含水率

8.1.1  試料の質量を直ちに計量する場合
試料の質量基準質量含水率uは,式(2)によって算出する。

――――― [JIS A 1476 pdf 6] ―――――

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m m0
u (2)
m0
ここに, m : 乾燥前の試料の質量(kg)
m0 : 乾燥後の試料の質量(kg)
8.1.2 試料を不透湿材料で密封した場合
試料の質量基準質量含水率uは,式(3)によって算出する。
ma m0 mp
u (3)
m0
ここに, ma : 乾燥前の試料とこん包材料の合計質量(kg)
m0 : 乾燥後の試料の質量(kg)
mp : 乾燥後のこん包材料の質量(kg)

8.2 容積基準質量含水率

  容積基準質量含水率wは,式(4)によって算出する。
0
w u (4)
ここに, u : 質量基準質量含水率(kg/kg)
ρ0 : 8.4によって求められる材料の乾燥密度(kg/m3)

8.3 容積基準容積含水率

  容積基準容積含水率Ψは,式(5)によって算出する。
0
Ψ u (5)
w
ここに, u : 質量基準質量含水率(kg/kg)
ρ0 : 材料の乾燥密度(kg/m3)
ρw : 水の密度(kg/m3)(ρw=997.6 kg/m3 : 23 ℃における)
注記 ほかの温度θ(℃)における水の密度は,次の実験式を用いて算出できる。
ρw = 999.90+0.052 01 θ−0.007 59θ 2 +0.387 1×10−4 θ 3

8.4 乾燥密度

  乾燥密度ρ0は,式(6)によって算出する。
0 m0

(pdf 一覧ページ番号 )

                             V
ここに, m0 : 乾燥後の試料の質量(kg)
V : 形状寸法から求められる乾燥した試料の容積(m3)
注記 不定形な形状の試料の見掛けの密度の場合は,試料を切断して直方体などに成形したものの容
積を測定することによって求める。

8.5 試験結果

  試験結果は,各測定値の平均で表す。

9 測定精度

  箇条5で規定する精度に測定操作上の含水率の誤差1 %を加えると,質量基準質量含水率の測定精度は
3 %となる。

――――― [JIS A 1476 pdf 7] ―――――

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10 試験報告

  試験報告に記載する事項は,次による。
a) この規格の番号及び名称
b) 材料仕様
− 製品名,工場名,及び製造業者名又は販売業者名
− 製品のタイプ
− 製品規格番号
− 試験機関に届いた製品の形
− その他必要な事項 : 例えば,厚さ,乾燥密度など
c) 試験方法
− 試験開始日及び試験期間
− サンプリング方法
− 試料の数量
− 方法及び乾燥温度
− 乾燥過程の期間(h)
− 測定結果に影響する事項
d) 測定結果
− 各試料の含水率の値及び平均値

――――― [JIS A 1476 pdf 8] ―――――

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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS A 1476:2016 建築材料の含水率測定方法 ISO 12570:2000,Hygrothermal performance of building materials and products−
Determination of moisture content by drying at elevated temperature及びAmendment
1:2013
(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 1 一致
3 定義,記 3.1 定義 3.1 一致
号及び単位 3.2 記号及び単位 3.2 − 追加 JISでは,乾燥前の試料とこん包材実質的な差異はない。
料との合計質量(ma),乾燥後のこ
ん包材料の質量(mp),水の密度
(ρw),及び水の温度(θ)を追加
4 測定原理 4 一致
5 測定装置 “はかり”,“鋼尺”, 5 変更
はかり,鋼尺,鋼製巻尺, − JISでは,注2)によって規定内 実質的な差異はない。
“鋼製巻尺”,“ノギ カリパス,デシケータ 容に補足の説明を追加した。
スなど”,“デシケー − JISでは,カリパスを削除し,
タ” ノギスなどの測器とした。
− JISでは,デシケータの乾燥剤
を具体的に示した。
6 試料 6.1 試料の寸法及び 6.1 一致
数量
6.2 試料の準備 6.2 JISとほぼ同じ 変更 6.2.3 JISでは,材料の透湿抵抗の次回改正時に,より一般的な規格
数値を,EN規格の値から分かりや 値である透湿抵抗の規格値に修正
すい抵抗値に変更 提案する。
A1 476 : 2
0 16
2

――――― [JIS A 1476 pdf 9] ―――――

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A 1476 : 2016
A1
2
(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
4
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
76 : 2
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
0
及び題名 番号 の評価
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7 測定手順 測定手順について 7 JISとほぼ同じ 変更 − JISでは,カリパスを削除し, 実質的な差異はない。
規定 ノギスなどの測器とした。
− JISでは,基準乾燥温度の表中
の材料について分かりやすく
するため具体的な材料名を例
として追記した。また,乾燥し
た場合,収縮によって寸法が若
干変化するので,乾燥温度の条
件を緩く定義した。
− JISでは,7.2の乾燥過程におけ
る恒量に関して,表現を修正
し,質量変化率の求め方を記載
した。
8 計算及び 計算及び測定結果 8 JISとほぼ同じ 変更 − JISでは,8.1.2の試料の質量基実質的な差異はない。
測定結果の の表し方について 準質量含水率の求め方におけ
表し方 規定 る数式中の記号について,7.3
の測定手順に従った表記に変
更。
− JISでは,8.3の注記の実験式の
誤りを訂正した。
9 測定精度 測定精度について 9 一致
規定
10 試験報 試験報告について 10 一致
告 規定
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : (ISO 12570:2000,Amd.1:2013,MOD)

――――― [JIS A 1476 pdf 10] ―――――

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JIS A 1476:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 12570:2000(MOD)
  • ISO 12570:2000/AMENDMENT 1:2013(MOD)

JIS A 1476:2016の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1476:2016の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA0202:2008
断熱用語