JIS A 2102-1:2015 窓及びドアの熱性能―熱貫流率の計算―第1部:一般 | ページ 2

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A 2102-1 : 2015
表1−用語及び定義
用語 定義
グレージング 窓又はドアを構成する面材。
スペーサ 複層ガラスの中空層を保持するための材料。
サッシ(可動) フレームのうち,扉及び障子側の枠。
固定枠 フレームのうち,く(躯)体に固定されている枠。

3.2 記号及び単位

  この規格で用いる記号及び単位は,表2による。
表2−記号及び単位
記号 量 単位
A 面積 m2
R 熱抵抗 m2・K/W
U 熱貫流率 W/(m2・K)
b 幅 m
d 距離,厚さ m
l 長さ m
q 熱流密度 W/m2
Ψ 線熱貫流率 W/(m・K)
χ 点熱貫流率 W/K
λ 熱伝導率 W/(m・K)

3.3 添え字

  この規格で用いる量記号の添え字は,表3による。
表3−添え字
記号 意味 記号 意味
D ドア i 室内側
W 窓 j 総和インデックス
d 展開 p 不透明パネル
e 屋外側 s 空間(空気層又はガス層)
edge 屋根部又は底部 se 屋外側表面
f フレーム si 室内側表面
g グレージング

4 面積

4.1 グレージング面積及び不透明パネル面積

  窓若しくはドアのグレージング面積(Ag)又は不透明パネル面積(Ap)は,室内側及び屋外側から見た
見付け面積のより小さい方とする(図1を参照)。面積算出の際は,ガスケット類との重複部は無視する。

4.2 グレージングの総見付け周囲長

  グレージングの総見付け周囲長(lg)又は不透明パネルの総見付け周囲長(lp)は,窓又はドアにおける
ガラス又は不透明パネルの見付け周囲長の合計である。これらの周囲長がガラス又はパネルの両側の一方
の面で異なる場合には,これら二つのうち短い方を使用する(詳しくは図1を参照)。

――――― [JIS A 2102-1 pdf 6] ―――――

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1 ガラス
lg グレージング見付け周囲長
図1−グレージング面積及び周囲長の例

4.3 フレーム面積

  フレーム面積は,次による(図3も参照)。
a) f,i : 室内側投影フレーム面積
室内側投影フレーム面積は,グレージング又は不透明パネルに平行な平面への室内側フレームの投
影面積。
b) f,e : 屋外側投影フレーム面積
屋外側投影フレーム面積は,グレージング又は不透明パネルに平行な平面への屋外側フレームの投
影面積。
c) f : フレーム面積
フレーム面積は,伝熱開口寸法の基準線とグレージング又は不透明パネルの見付け周長線とに囲ま
れた投影フレーム面積[伝熱開口寸法は,JIS A 4710の附属書JA(試験体の取付方法及び伝熱開口寸
法の取り方)参照]。室内側と屋外側とで投影フレーム面積が異なる場合は,面積の大きい方とする。
d) f,di : 室内側展開フレーム面積
室内側展開フレーム面積は,室内空気と接しているフレームの面積(図2参照)。
e) f,de : 屋外側展開フレーム面積
屋外側展開フレーム面積は,屋外空気と接しているフレームの面積(図2参照)。
1 フレーム
2 グレージング
a 室内側
b 屋外側
図2−室内側及び屋外側の展開面積の例

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4.4 窓面積

  窓面積(AW)は,グレージング面積(Ag)[又は不透明パネル面積(Ap)]及びフレーム面積(Af)の総
和とする(図3参照)。
フレーム面積及びグレージング面積は,フレームのエッジで範囲を規定する。すなわち,これらの面積
を決める際,ガスケット類は無視する。
窓の寸法(高さ,幅,フレーム幅及びフレーム厚さ)は,メートル単位で表す。
1 サッシ(可動)
2 固定枠
a 室内側
b 屋外側
Af=max (Af,i;Af,e)
AW=Af+Ag
Af,di=A1+A2+A3+A4
Af,de=A5+A6+A7+A8
注記1 フレーム面積(Af)には,固定枠の面積だけではなく,サッシ(可動)も含まれる。
注記2 結露受け及びそれに類似した突起部は,この展開面積の一部とはみなさない。
図3−様々な面積の例

5 熱貫流率の計算

5.1 窓

5.1.1  一重窓
一重窓の例を図4に示す。

――――― [JIS A 2102-1 pdf 8] ―――――

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1 固定枠
2 サッシ(可動)
3 グレージング(単層又は複層)
図4−一重窓の例
一重窓の熱貫流率(UW)は,式(1)によって算出する。
Ag Ug Af Uf lg Ψg
UW (1)
Ag Af
ここに, Ug : グレージングの熱貫流率[W/(m2・K)]
Uf : フレームの熱貫流率[W/(m2・K)]
Ψg : グレージング,スペーサ及びフレームの熱影響の組合せ
による線熱貫流率[W/(m・K)]
また,他の記号については箇条4による。式(1)に含まれる積和は,グレージング又はフレームのそれぞ
れ異なる部分を計算するために使用する。例えば,下フレーム,上フレーム,縦フレーム及び仕切り部が
異なるUfの値の場合に,それぞれのAfの値が必要になる。
単層グレージングの場合,式(1)の分子の最終項は無視できるので,ゼロ(スペーサによる影響なし)と
する。
不透明パネル及びガラスの両方がある場合,UWは,式(2)によって算出する。
Ag Ug Ap Up Af Uf lg Ψg lp Ψp
UW (2)
Ag Ap Af
ここに, Up : 不透明パネルの熱貫流率[W/(m2・K)]
Ψp : 不透明パネルに対する線熱貫流率[W/(m・K)]
Ψpは,次の場合はゼロとし,その他の場合はJIS A 2102-2の附属書Cに従って計算しなければならない。
− 不透明パネルの室内側表面材と屋外側表面材の熱伝導率が0.5 W/(m・K)未満である場合
− 不透明パネルの縁部での架橋材料の熱伝導率が,0.5 W/(m・K)未満である場合
Ugは,5.2に従って計算しなければならない。
天窓のUfは,JIS A 2102-2に従って計算しなければならない。
他の窓の場合,UfはJIS A 2102-2に従って算定する。参考として,その他の方法を附属書Dに示す。
線熱貫流率は,JIS A 2102-2に従って算出するか又は附属書Eから得てもよい。
出窓のUWは,附属書JAに従って計算しなければならない。
カバー工法,持ち出し工法などによる改修,又はガラス交換による改修で既存窓の情報がない場合は,
附属書JDに従って計算しなければならない。
5.1.2 二重窓
二重窓とは,内外に配置された縁の切れた二つの窓の組合せをいう(図5参照)。

――――― [JIS A 2102-1 pdf 9] ―――――

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A 2102-1 : 2015
単位 mm
1 固定枠 a 室内側
2 サッシ(可動) b 屋外側
3 グレージング(単層又は複層)
図5−二重窓の例
二重窓の熱貫流率(UW)は,式(3)によって算出する。
1
UW (3)
1 UW1 Rsi Rs Rse 1 UW 2
ここに, UW1,UW2 : それぞれ外窓と内窓の熱貫流率で,式(1)によって算出
する[W/(m2・K)]。
Rsi : 単独で使用される場合の外窓の室内側表面熱伝達抵抗
(m2・K/W)
Rse : 単独で使用される場合の内窓の屋外側表面熱伝達抵抗
(m2・K/W)
Rs : 二つの窓のグレージング間の中間空気層の熱抵抗
(m2・K/W)
Rsi及びRseの一般値を附属書Aに示す。
なお,Rsの一般値を参考として附属書Cに示す。
図5に示す隙間のどちらかが3 mmを超え,更に外気との気密性を保持する措置が講じられていない場
合には,この方法は適用しない。
外窓と内窓との伝熱開口面積の異なる二重窓の場合,UWは,附属書JBによって算出する。
外窓の情報がない場合は,附属書JDに従って計算しなければならない。
5.1.3 複合窓
複合窓とは,一つの枠に二つの戸が配置されたものをいう(図6参照)。

――――― [JIS A 2102-1 pdf 10] ―――――

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JIS A 2102-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10077-1:2006(MOD)

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