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A 2102-1 : 2015
単位 mm
1 グレージング(単層又は複層)
a 室内側
b 屋外側
図6−複合窓の例
複合窓の熱貫流率(UW)は,式(1)によって算出する。結合されたグレージングの熱貫流率(Ug)を確
定するには,式(4)を使用しなければならない。
1
Ug (4)
1 U1g Rsi Rs Rse1 Ug 2
ここに, Ug1,Ug2 : 屋外側と室内側のグレージングの熱貫流率であり,それ
ぞれ式(5)と式(6)によって算出する[W/(m2・K)]。
Rsi : 単独で使用される場合の屋外側グレージングの室内側
表面熱伝達抵抗(m2・K/W)
Rse : 単独で使用される場合の室内側グレージングの屋外側
表面熱伝達抵抗(m2・K/W)
Rs : 内外グレージング間の中間空気層の熱抵抗(m2・K/W)
Rsi及びRseの一般値を附属書Aに示す。
なお,Rsの一般値を参考として附属書Cに示す。
図6に示す隙間が3 mmを超え,更に外気との気密性を保持する措置が講じられていない場合には,こ
の方法は適用しない。
5.2 グレージング
5.2.1 単層グレージング
単層グレージング及び積層グレージングの熱貫流率(Ug)は,JIS R 3107に基づく式(5)によって算出す
る。
1
Ug (5)
dj
Rse Rsi
j j
ここに, Rse : 屋外側表面熱伝達抵抗(m2・K/W)
λj : ガラス又は材料層jの熱伝導率[W/(m・K)]
dj : ガラス又は材料層jの厚さ(m)
Rsi : 室内側表面熱伝達抵抗(m2・K/W)
Rsi及びRseの一般値を附属書Aに示す。
5.2.2 複層グレージング
複層グレージングの熱貫流率(Ug)は,JIS R 3107に基づく式(6)によって算出する。
1
Ug (6)
dj
Rse Rsj Rsi
j j j
――――― [JIS A 2102-1 pdf 11] ―――――
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A 2102-1 : 2015
ここに, Rse : 屋外側表面熱伝達抵抗(m2・K/W)
λj : ガラス又は材料層jの熱伝導率[W/(m・K)]
dj : ガラス又は材料層jの厚さ(m)
Rsi : 室内側表面熱伝達抵抗(m2・K/W)
Rsj : 中空層jの熱抵抗(m2・K/W)
注記 Rsの一般値を附属書Cに示す。
5.3 ドアセット
5.3.1 かまち(框)ドアセット
かまちドアセットの例を図7に示す。
1 固定枠
2 サッシ(可動)
3 グレージング(単層又は複層)
図7−かまちドアセットの例
かまちドアセットの熱貫流率(UD)は,式(7)によって算出する。
Ag Ug Af Uf lg Ψg
UD (7)
Ag Af
ここに, Af,Ag及びlg : 箇条4の定義による。
Ug : グレージングの熱貫流率[W/(m2・K)]
Uf : フレームの熱貫流率[W/(m2・K)]
Ψg : グレージング,スペーサ及びフレームの熱影響の組
合せによる線熱貫流率[W/(m・K)]
単層グレージングの場合,式(7)の分子の最終項は無視できるので,ゼロ(スペーサによる影響なし)と
する。
5.3.2 グレージング及び不透明パネルを含むドアセット
不透明パネル付きのドアセットの例を図8に示す。
1 固定枠
2 サッシ(可動)
3 不透明パネル
図8−不透明パネル付きのドアセットの例
――――― [JIS A 2102-1 pdf 12] ―――――
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A 2102-1 : 2015
ドアがフレーム,グレージング及び不透明パネルで構成されている場合の熱貫流率は,式(8)によって算
出する。
Ag Ug Ap Up Af Uf lg Ψg lp Ψp
UD (8)
Ag Ap Af
ここに, Ap及びlp : 箇条4の定義による。
Up : 不透明パネルの熱貫流率[W/(m2・K)]
Ψp : 不透明パネルに対する線熱貫流率[W/(m・K)]
ドアにグレージングがない場合には,式(8)にAg=0及びlg=0を適用する。
Ψpは,次の場合はゼロとし,その他の場合はJIS A 2102-2の附属書Cに従って計算しなければならない。
− 不透明パネルの室内側表面材及び屋外側表面材の熱伝導率が0.5 W/(m・K)未満である場合
− 不透明パネルの縁部での架橋材料の熱伝導率が0.5 W/(m・K)未満である場合
注記1 異なるタイプのフレームのUfの一般値を附属書Dに示す。
注記2 グレージングのΨgの一般値を附属書Eに示す。
ドアの錠,ポスト口などによる熱橋作用がある場合のUDは,附属書JCによって計算しなければならな
い。
5.3.3 グレージングのないドア扉
固定枠を除いたドア扉の均質な(熱流方向に対して垂直に積層する)不透明ドアパネルの熱貫流率は,
JIS A 1412-2に従った熱流計法又はJIS A 1412-1に従った保護熱板法で測定することができる。
なお,ドアセットの熱貫流率の計算では,式(8)をAg=0とする。
他の方法として,ドアの二つの異なる材料(ねじ,くぎなどは除く。)の熱伝導率の比率が1 : 5を超え
なければ,ドア扉の熱貫流率をJIS A 2101に従って計算できる。この方法には,最大相対誤差の計算が含
まれ,10 %未満でなければならない。
最大相対誤差が10 %以上の場合又はそれぞれ異なる材料の熱伝導率の比率が1 : 5を上回る場合は,JIS
A 2102-2又はISO 10211に従った数値計算を実施しなければならない。
6 入力データ
フレームの熱貫流率(Uf)は,グレージングを熱伝導率が0.04 W/(m・K)以下の材料に置き換え,JIS A
2102-2に従った数値計算によって求めなければならない。グレージングの熱貫流率(Ug)は,JIS R 3107,
ISO 10291又はISO 10293に従って求めなければならない。さらに,UfとUgは,フレームとグレージング
(又は不透明パネル)間の熱相互作用を除外しているが,これは線熱貫流率(Ψg又はΨp)によって考慮し,
附属書Eの規定値又はJIS A 2102-2に従った数値計算によって求める。
この規格の式で用いた他の値は,附属書A又はJIS A 1480から得られるほか,JIS A 2101によって計算
してもよい。また,JIS A 1412-1又はJIS A 1412-2に従って測定してもよい。
製品の比較(宣言値)を目的とする場合は,水平熱流を対象に計算又は測定しなければならない。
設計値は,Ugの確定に当たり窓の傾斜の影響を含め,実際の位置と境界状態を対象に求められることが
望ましい。ただし,垂直位置の窓に対して求めたUf,及びΨg又はΨpは,該当する窓の全ての傾斜を対象
に用いることができる。
測定又は算出したデータが利用できない場合,附属書B附属書F,附属書JA及び附属書JBの値を使
用できる。
――――― [JIS A 2102-1 pdf 13] ―――――
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A 2102-1 : 2015
結果をそれぞれ異なるドア又は窓の性能の比較に使用する場合には,各パラメータの入力データの情報
は,比較を行う各ドア又は窓に対して同一でなければならない。
7 報告書
7.1 報告書の内容
計算報告書には,次の事項を記載しなければならない。
− 規格番号。例 JIS A 2102-1
− 計算を行った組織名
− 計算年月日
− 7.27.4の項目
7.2 断面図
全ての異なるフレームの断面について,次のような関連するディテールを証明できる技術図面(1 : 1の
縮尺比が望ましい。)を添付する。
− 熱遮断の厚さ,幅,位置,タイプ及び数(金属製フレームの場合)
− 空気室の数及び厚さ(プラスチック製フレーム及び熱遮断フレームの場合)
− 金属補強の有無及びその位置(プラスチック製フレームの場合)
− フレームの厚さ(木製フレーム及びプラスチック製)及びポリウレタン製フレーム材の厚さ。
− ガス層の厚さ,ガスの種類及びその割合
− ガラスのタイプ及びその厚さ又はその熱的性質及びその表面の放射率
− フレーム内にある全ての不透明パネルの厚さ及びその内容説明
− 室内側投影フレーム面積(Af,i)及び屋外側投影フレーム面積(Af,e)
− 室内側展開フレーム面積(Af,di)及び屋外側展開フレーム面積(Af,de)(金属製フレームの場合)
− ガラススペーサの位置又は不透明パネルの端部補強の位置
熱橋(ピンポイント結合)をもつ金属製フレームの場合,その熱橋の形状を詳細に示さなければならな
い。
7.3 窓全体又はドア全体の図面
次の情報が記載されている窓全体又はドア全体の図面(室内側から見たもの)を添付する。
− グレージング面積(Ag)又は不透明パネル面積(Ap)
− フレーム面積(Af)
− グレージングの総見付け周囲長(lg)又は不透明パネルの総見付け周囲長(lp)
7.4 計算に使用した値
計算に使用した入力データの情報を明記しなければならない。
a) 附属書C,附属書D又は附属書Fを用いた場合,その旨を明記するとともに,附属書の各表について
言及をしなければならない。
b) 他の情報を使用してUg,Uf又はΨ値を一つ以上確定している場合,該当する入力データの情報を記
載しなければならない。使用した他の情報がそれぞれの面積(Ag及びAf)及び総見付け周囲長(lg及
びlp)と対となる値を使用していることが確かめられなければならない。
c) 表C.2にないグレージングを使用する場合は,JIS R 3107に基づく詳細計算を記載しなければならな
い。
――――― [JIS A 2102-1 pdf 14] ―――――
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A 2102-1 : 2015
7.5 結果の提示
この規格に従って計算した,窓又はドアの熱貫流率の有効数字は2桁とする。
――――― [JIS A 2102-1 pdf 15] ―――――
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JIS A 2102-1:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10077-1:2006(MOD)
JIS A 2102-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 2102-1:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA0202:2008
- 断熱用語
- JISA1412-1:2016
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第1部:保護熱板法(GHP法)
- JISA1412-2:1999
- 熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法―第2部:熱流計法(HFM法)
- JISA1480:2002
- 建築用断熱・保温材料及び製品―熱性能宣言値及び設計値決定の手順
- JISA2101:2003
- 建築構成要素及び建築部位―熱抵抗及び熱貫流率―計算方法
- JISA2102-2:2011
- 窓及びドアの熱性能―熱貫流率の計算―第2部:フレームの数値計算方法
- JISA4710:2015
- 建具の断熱性試験方法
- JISR3107:2019
- 建築用板ガラスの熱貫流率の算定方法