この規格ページの目次
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A 5031 : 2016
JIS Q 17050-2 適合性評価−供給者適合宣言−第2部 : 支援文書
JIS R 5201 セメントの物理試験方法
JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部 : 金属製網ふるい
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0203によるほか,次による。
3.1
ポップアウト
膨張圧によって,コンクリート表面ががれ,円すい(錐)状などのくぼみが発生する現象。
3.2
環境安全品質
溶融スラグ骨材の出荷から,コンクリート構造物の施工,コンクリート製品の製造時及び利用時だけで
なく,その利用が終了し,解体後の再利用時又は最終処分時も含めたライフサイクルの合理的に想定し得
る範囲において,溶融スラグ骨材から影響を受ける土壌,地下水,海水などの環境媒体が,各々の環境基
準などを満足できるように,溶融スラグ骨材が確保しなければならない品質。
3.3
環境安全形式検査
コンクリート用骨材として使用するために粒度調製などの加工を行った後,環境安全品質を除く品質要
求事項を満足することを確認した溶融スラグ骨材が,環境安全品質を満足するかどうかを判定するために
行う検査(以下,形式検査という。)。利用模擬試料を用いることを基本として,環境安全形式試験を行い,
環境安全品質への適合を判定する。
なお,試料調製の効率化のため,溶融スラグ骨材試料を用いることができる1)。
注1) いずれの試料を用いても,環境安全品質は十分に確保される。
3.4
環境安全受渡検査
形式検査に合格したものと同じ製造条件の溶融スラグ骨材の受渡しの際に,その環境安全品質を保証す
るために行う検査(以下,受渡検査という。)。溶融スラグ骨材試料を用いて,環境安全受渡試験を行い,
環境安全受渡検査判定値への適合を判定する。形式検査に利用する模擬試料を用いた場合の環境安全品質
の保証は,形式検査と同じ配合条件2)で使用する場合に限定される。
注2) 配合条件のうち溶融スラグ骨材の単位量(1 m3のコンクリートを製造するのに用いる溶融スラ
グ骨材の質量)だけ下げる場合は,ここでいう“形式検査と同じ配合条件”に含めてもよい。
3.5
利用模擬試料
溶融スラグ骨材の出荷から,利用が終了し,解体後の再利用時又は最終処分時も含めたライフサイクル
の合理的に想定し得る範囲の中で,環境安全性に関して最も配慮しなければならない溶融スラグ骨材の状
態を模擬した試料。形式検査に用いる。
3.6
溶融スラグ骨材試料
形式検査又は受渡検査に用いるために,適切な試料採取方法で採取した溶融スラグ骨材。
――――― [JIS A 5031 pdf 6] ―――――
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A 5031 : 2016
3.7
環境安全品質基準
環境安全品質として必要な検査項目について定められた,溶出量及び含有量で示される基準値の総称。
形式検査結果の判定時の基準とする。
3.8
環境安全受渡検査判定値
受渡検査において,環境安全品質基準への適合性を溶融スラグ骨材試料を用いて保証するために参照す
る値(以下,受渡検査判定値という。)。形式検査に利用模擬試料を用いた場合は,必要な検査項目につい
て,環境安全形式試験及び環境安全受渡試験のデータに基づき,溶融スラグ骨材の製造業者が設定する。
形式検査に溶融スラグ骨材試料を用いた場合は,必要な検査項目について,環境安全品質基準と同じ値を
設定する。
3.9
環境安全形式試験
形式検査において,溶融スラグ骨材の環境安全品質基準に対する適合性を判定するために実施する試験
(以下,形式試験という。)。溶出量試験及び含有量試験で構成される。
3.10
環境安全受渡試験
受渡検査において,溶融スラグ骨材の受渡検査判定値に対する適合性を判定するために実施する試験
(以下,受渡試験という。)。溶出量試験及び含有量試験で構成される。
4 種類,区分及び製品の呼び方
4.1 種類
溶融スラグ骨材の種類は,表1による。
表1−種類
種類 記号 摘要
粗骨材 MG 一般廃棄物及び下水汚泥の溶融固化施設から有効利用を目
細骨材 MS 的に産出される溶融物を冷却固化し,粒度調整したもの。
4.2 粒度による区分
溶融スラグ骨材の粒度による区分は,次による。
a) 溶融スラグ粗骨材の粒度による区分は,表2による。
表2−溶融スラグ粗骨材の粒度による区分
粒度による区分 粒の大きさの範囲 mm 記号
溶融スラグ粗骨材2005 205 MG20-05
溶融スラグ粗骨材2015 2015 MG20-15
溶融スラグ粗骨材1505 155 MG15-05
b) 溶融スラグ細骨材の粒度による区分は,表3による。
――――― [JIS A 5031 pdf 7] ―――――
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表3−溶融スラグ細骨材の粒度による区分
粒度による区分 粒の大きさの範囲 mm 記号
5 mm溶融スラグ細骨材 5 以下 MS5
2.5 mm溶融スラグ細骨材 2.5 以下 MS2.5
1.2 mm溶融スラグ細骨材 1.2 以下 MS1.2
50.3 mm溶融スラグ細骨材 50.3 MS5-0.3
4.3 アルカリシリカ反応性による区分
溶融スラグ骨材のアルカリシリカ反応性による区分は,表4による。
表4−アルカリシリカ反応性による区分
区分 摘要
A アルカリシリカ反応性試験の結果が“無害”と判定されたもの。
B アルカリシリカ反応性試験の結果が“無害でない”と判定されたも
の,又はこの試験を行っていないもの。
4.4 製品の呼び方
溶融スラグ骨材の呼び方は,溶融スラグ骨材の種類の記号,粒度による区分の記号及びアルカリシリカ
反応性による区分による(例参照)。
例 MS 2.5 B
アルカリシリカ反応性による区分を表す記号
粒度による区分を表す記号
溶融スラグ骨材の種類を表す記号
5 品質
5.1 一般事項
溶融スラグ骨材は,保管中及びコンクリートとして使用したときに,その使用環境及びコンクリートの
品質(外観を含む。)にそれぞれ悪影響を及ぼす物質を有害量含んではならない。
注記 悪影響を及ぼす物質とは,ごみ,泥,有機不純物,塩化物,金属鉄,金属アルミニウム及びポ
ップアウトの原因となる物質(生石灰の粒など)が含まれる。
5.2 化学成分及び物理的性質
溶融スラグ骨材は,6.26.6によって試験を行い,表5の規定に適合しなければならない。
――――― [JIS A 5031 pdf 8] ―――――
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A 5031 : 2016
表5−化学成分及び物理的性質
項目 溶融スラグ骨材 適用試験箇条
MG(粗骨材) MS(細骨材)
化学成分 酸化カルシウム(CaOとして)% 45.0以下 6.2
全硫黄(Sとして)% 2.0以下
三酸化硫黄(SO3として)% 0.5以下
金属鉄(Feとして)% 1.0以下
塩化物量(NaClとして)% 0.04以下
物理的性質 絶乾密度 g/m3 2.5 以上 2.5 以上 6.3
吸水率 % 3.0 以下 3.0 以下
安定性 % 12 以下 10 以下 6.4
粒形判定実積率 % 55 以上 53 以上 6.5
微粒分量 % 1.0 以下 7.0 以下a) 6.6
注a) コンクリートの表面がすりへり作用を受けるものは,溶融スラグ細骨材では5.0 %以下とする。
5.3 アルカリシリカ反応性
溶融スラグ骨材のアルカリシリカ反応性は,次のいずれかとする。
a) 6.7によって試験を行い,“無害”である。
b) 6.7の試験を行わない場合,及び試験の結果“無害でない”と判定された場合には,JIS A 5308の附
属書B(アルカリシリカ反応抑制対策の方法)によって抑制対策を行ったものである。
5.4 粒度及び粗粒率
5.4.1 溶融スラグ粗骨材の粒度及び粗粒率
溶融スラグ粗骨材の粒度及び粗粒率は,次による。
a) 溶融スラグ粗骨材の粒度は,6.8によって試験を行い,表6の規定に適合しなければならない。
表6−溶融スラグ粗骨材の粒度
区分 ふるいを通るものの質量分率 %
ふるいの呼び寸法a) m
25 20 15 10 5 2.5
溶融スラグ粗骨材2005 100 90100 − 2055 010 05
溶融スラグ粗骨材2015 100 90100 − 010 05 −
溶融スラグ粗骨材1505 − 100 90100 4070 015 05
注a) ふるいの呼び寸法は,それぞれJIS Z 8801-1に規定するふるいの公称目開き26.5 mm,19
mm,16 mm,9.5 mm,4.75 mm及び2.36 mmである。
b) 溶融スラグ粗骨材の粗粒率は,製造業者と購入者とが協議によって定めた粗粒率に対して±0.30の範
囲のものでなければならない。
5.4.2 溶融スラグ細骨材の粒度及び粗粒率
溶融スラグ細骨材の粒度及び粗粒率は,次による。
a) 溶融スラグ細骨材の粒度は,6.8によって試験を行い,表7の規定に適合しなければならない。
――――― [JIS A 5031 pdf 9] ―――――
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A 5031 : 2016
表7−溶融スラグ細骨材の粒度
区分 ふるいを通るものの質量分率 %
ふるいの呼び寸法a) m
10 5 2.5 1.2 0.6 0.3 0.15
5 mm溶融スラグ細骨材 100 90100 80100 5090 2565 1035 215
2.5 mm溶融スラグ細骨材 100 95100 85100 6095 3070 1045 520
1.2 mm溶融スラグ細骨材 − 100 95100 80100 3580 1550 1030
50.3 mm溶融スラグ細骨材 100 95100 45100 1070 040 015 010
注a) ふるいの呼び寸法は,それぞれJIS Z 8801-1に規定するふるいの公称目開き9.5 mm,4.75 mm,2.36
mm,1.18 mm,600 μm,300 μm及び150 μmである。
b) 溶融スラグ細骨材の粗粒率は,製造業者と購入者とが協議によって定めた粗粒率に対して±0.20の範
囲のものでなければならない。
5.5 膨張性
溶融スラグ骨材は,6.9によって試験を行い,測定開始後24時間経過後のモルタルに膨張があってはな
らない。
5.6 ポップアウト
溶融スラグ骨材は,6.10によって試験を行い,ポップアウトがあってはならない。
5.7 環境安全品質基準
溶融スラグ骨材の環境安全品質は,6.11によって試験を行い,表8の品質基準に適合しなければならな
い。
表8−環境安全品質基準
項目 溶出量 含有量a)
mg/L mg/kg
カドミウム 0.01 以下 150以下
鉛 0.01 以下 150以下
六価クロム 0.05 以下 250以下
ひ素 0.01 以下 150以下
水銀 0.000 5 以下 15以下
セレン 0.01 以下 150以下
ふっ素 0.8 以下 4000以下
ほう素 1 以下 4000以下
注a) ここでいう含有量とは,同語が一般的に意味する
“全含有量”とは異なることに注意を要する。
6 試験方法
6.1 試料の採取及び縮分
試料は,代表的なものを採取し,JIS A 1158によって縮分する。
6.2 化学分析試験
化学分析試験は,JIS A 5011-3の附属書A(銅スラグ細骨材の化学成分及び塩化物分析方法)による。
ただし,金属鉄(Feとして)の分析は,JIS A 5011-2のA.10(金属鉄定量方法)による。
なお,JIS A 5011-2のA.10の方法で測定値が過大となる場合は,附属書Bによる。
――――― [JIS A 5031 pdf 10] ―――――
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JIS A 5031:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 91 : 建設材料及び建築物 > 91.100 : 建設材料 > 91.100.30 : コンクリート及びコンクリート製品
JIS A 5031:2016の関連規格と引用規格一覧
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- 規格名称
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- JISK0058-2:2005
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- 原子吸光分析通則
- JISK8001:2017
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- JISQ17050-1:2005
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- JISQ17050-2:2005
- 適合性評価―供給者適合宣言―第2部:支援文書
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