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A 5031 : 2016
B.7.3 装置
B.7.3.1 装置の構成
メスバウアー分光分析装置の基本構成の例を,図B.1に示す。
図B.1−メスバウアー分光分析装置の基本構成(例)
B.7.3.2 線源
ロジウムはく(箔)又はクロムはく(箔)に57Coを拡散させた1.85 GBqなどのγ線源を使用する。
B.7.4 試料及び調製方法
B.4によって調製した粉末試料を銅又は黄銅製の内径1015 mmのリングに全鉄の量として1020
mg/cm2で均一に分散させて,試料片を作製する。
B.7.5 操作
操作は,次による。
a) 試料を,個々の装置で定められている方法で,測定位置に置く。
b) 線源を等加速度で振動させてγ線のエネルギー変動を与えて,メスバウアースペクトルを測定する。
c) メスバウアースペクトルが十分に測定できる時間が経過したら,停止させる。
d) 分離されたメスバウアースペクトルを解析し,全鉄中の金属鉄の含有率Fe(M)を算出する。
B.7.6 計算
溶融スラグ骨材中の金属鉄の含有率は,全鉄(FeO)中の金属鉄(Fe)を,次の式によって算出し,四
捨五入して有効数字2桁に丸める。
55.845 Fe( M )
Fe FeO
71.845 100
ここに, Fe : 溶融スラグ骨材中の金属鉄の含有率(%)
Fe(M) : 全鉄中の金属鉄の含有率(%),メスバウアー分光方法によ
る。
FeO : 全鉄の含有率(%),JIS A 5011-2のA.8による。
――――― [JIS A 5031 pdf 21] ―――――
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A 5031 : 2016
附属書C
(規定)
溶融スラグ骨材のモルタルによるポップアウト確認試験方法
C.1 概要
この附属書は,溶融スラグ骨材を用いて所定の配合条件でモルタル供試体を作製し,煮沸法又は促進法
による促進養生を行い,ポップアウトの発生状況を目視又は指触によって観察する試験方法について規定
する。
C.2 使用材料及び使用機器
C.2.1 使用材料
使用材料は,次による。
a) セメント 普通ポルトランドセメント
b) 練混ぜ水 市販の精製水又は上水道水
C.2.2 使用機器
使用機器は,次による。
a) 練混ぜ機 JIS R 5201に規定する機械練り用練混ぜ機
b) 型枠 JIS R 5201に規定する40 mm×40 mm×160 mmの3連型枠
c) 突き棒 JIS A 1804に規定する突き棒
d) 煮沸容器(煮沸法) 耐熱性でモルタル供試体9体以上を水没(煮沸)できる容量の容器
e) 反応促進装置(促進法) JIS A 1804に規定する反応促進装置(ゲージ圧150 kPa,温度127 ℃)
C.3 試料
試料は,次による。
a) 溶融スラグ細骨材 溶融スラグ細骨材は,JIS A 1158によって縮分して試験に供する。
b) 溶融スラグ粗骨材 溶融スラグ粗骨材は,JIS A 1158によって縮分した試料を破砕し,表9に示す粒
度区分Aの粒度に調製して試験に供する。
C.4 モルタル試料の作製方法
C.4.1 モルタルの配合条件
モルタルの配合条件は,質量比でセメント1,水0.5,試料2.6(1バッチの練混ぜ量 : セメント=540 g,
練混ぜ水=270 g,試料=1 404 g)とする。ただし,溶融スラグ骨材は,6.7によって調製し,気乾状態
(搬入時の状態)で試験に供する。
C.4.2 モルタル試料の作製方法
C.4.2.1 練混ぜ方法
練混ぜは,JIS A 1146の7.4(練混ぜ方法)による。
C.4.2.2 供試体の寸法及び数量
供試体の寸法は,40 mm×40 mm×160 mmとし,供試体数は3体とする。
――――― [JIS A 5031 pdf 22] ―――――
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A 5031 : 2016
C.4.2.3 供試体の成形
モルタル供試体は,JIS A 1146に従って成形する。
モルタルは,直ちに型枠に2層に詰める。モルタルを型枠の1/2の高さまで詰め,突き棒を用いて,そ
の先端が5 mm入る程度に,供試体1体当たり各層につき15回突く。型枠に振動を与えてモルタルを締
め固める。次に,モルタルを型枠の上端より約5 mm盛り上げるように詰め,1層目と同様に突き棒を用
いて突き,最後に供試体を傷めないように余盛部分を注意して削りとる。
なお,供試体の成形に際しては,モルタルに混入した気泡を取り除くため,供試体の側面をセメントナ
イフなどでスページングするとともに,各層の成形ごとに型枠に振動を与えて十分に締め固める。
C.4.2.4 打込み面の処理
打込み面は,ブリーディングの終了後,始発までの間に金ごてを用いて平たん(坦)に仕上げる。
C.5 試験方法
試験方法は,次の煮沸法又は促進法のいずれかの方法による。
a) 煮沸法
1) 供試体の養生 供試体は,成形後,温度20±2 ℃,相対湿度95 %以上の湿気箱中で約24時間養
生を行った後脱型する。
2) 供試体の前処理及び観察 脱型後,表面に軽くブラシをかけ,判定に影響を及ぼす気泡による薄皮
をあらかじめ除去した後,供試体の両端面を含む6面を対象とし,照度500 lx以上の照明下で,
供試体の表面にある凹部を目視で観察し,その数を記録する。
3) 供試体の煮沸方法 供試体の煮沸は,JIS R 5201の9.4(操作)による。脱型後の供試体を煮沸容
器内の水中に沈め,徐々に加熱して90分間煮沸させる。
なお,煮沸後の供試体は,水中で室温まで徐々に冷却する。
b) 促進法
1) 供試体の養生 供試体は,成形後,温度20±2 ℃,相対湿度95 %以上の湿気箱中で約24時間養
生を行った後脱型し,表面に軽くブラシをかけ,判定に影響を及ぼす気泡による薄皮をあらかじめ
除去した後,温度20±2 ℃の水中で約24時間養生を行う。
2) 供試体の観察 養生後,供試体の両端面を含む6面を対象とし,照度500 lx以上の照明下で,供
試体の表面にある凹部を目視で観察し,その数を記録する。
3) 供試体の反応促進方法 モルタルの反応促進は,JIS A 1804に従って材齢2日に行う。反応促進装
置内の約40 ℃の水中に供試体を浸せきし,40分間で反応装置内のゲージ圧を150 kPaに上げ,同
圧力の下で4時間煮沸する。
なお,煮沸後の供試体は,水中で室温まで徐々に冷却する。
C.6 ポップアウトの確認方法
ポップアウトの発生状況の確認は,供試体の両端面を含む6面を対象とし,照度500 lx以上の照明下
で,煮沸及び反応促進終了後に行うものとする。試験後,供試体の表面を目視で観察し,生石灰による核
が認められ,かつ,目視又は指触によって凹部と確認された箇所,また,ひび割れが認められた場合は,
表層部分をがし内部に核が認められた箇所をポップアウトと判定する。凹部の判定は,表C.1に従って
行い,試験後に発生した凹部の種類及び個数を全て報告する。
――――― [JIS A 5031 pdf 23] ―――――
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表C.1−凹部の種類及びポップアウトの判定
凹部の種類 判定
核−あり ポップアウト
核−なし ポップアウトでない。
判定が困難 ポップアウトでない。
――――― [JIS A 5031 pdf 24] ―――――
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A 5031 : 2016
附属書D
(参考)
溶融スラグ骨材に含まれる可溶性Caの測定方法
D.1 概要
溶融スラグ骨材中に含まれる水に溶け出すカルシウム(以下,可溶性Caという。)を測定し,計算に
よって溶融スラグ骨材中の生石灰含有率を推定する方法について規定する。
D.2 使用材料,使用器具及び使用機器
D.2.1 使用材料
使用材料は,次による。
− 水 JIS K 0557に規定されたA3の水,又はこれと同等以上の品質のもの
D.2.2 使用器具
使用器具は,次のもの又はこれらの器具と同等以上の性能をもつものとする。
a) 容器 容量200 mL以上で測定対象物質が吸着又は溶出しない材質のもの
b) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種C,直径70 mm
c) ブフナー漏斗又はろ過器
d) 全量フラスコ
e) ホールピペット
f) メンブレンフィルター 孔径0.45 μmのもの
D.2.3 使用機器
使用機器は,次による。
a) 分析装置 微量のCaを測定する能力をもつ分析装置
b) 乾燥機 排気口があるもので,槽内を105±5 ℃に保持できるもの
c) はかり 0.01 gの桁まではかりとることができるもの
D.3 試料の準備
D.3.1 試料
試料は,次による。
a) 溶融スラグ細骨材 溶融スラグ細骨材は,JIS A 1158によって縮分して試験に供する。
b) 溶融スラグ粗骨材 溶融スラグ粗骨材は,JIS A 1158によって縮分した試料を破砕し,表9に示す粒
度区分Aの粒度に調製して試験に供する。
D.3.2 試料の準備
試料は,温度105±5 ℃の乾燥機で48時間乾燥し,デシケーター内で放冷する。室温まで放冷後,試
料分取器によって約200 gまで縮分し,これを更に二分して約100 gとする。
D.4 試験方法
試験方法は,次による。
a) 試料100 gを0.01 gの桁まで正確にはかりとり,試料が入った容器に水を適量加える。
――――― [JIS A 5031 pdf 25] ―――――
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JIS A 5031:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 91 : 建設材料及び建築物 > 91.100 : 建設材料 > 91.100.30 : コンクリート及びコンクリート製品
JIS A 5031:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA0203:2019
- コンクリート用語
- JISA1102:2014
- 骨材のふるい分け試験方法
- JISA1103:2014
- 骨材の微粒分量試験方法
- JISA1109:2020
- 細骨材の密度及び吸水率試験方法
- JISA1110:2020
- 粗骨材の密度及び吸水率試験方法
- JISA1122:2014
- 硫酸ナトリウムによる骨材の安定性試験方法
- JISA1145:2017
- 骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(化学法)
- JISA1146:2017
- 骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(モルタルバー法)
- JISA1158:2014
- 試験に用いる骨材の縮分方法
- JISA1158:2020
- 試験に用いる骨材の縮分方法
- JISA1804:2009
- コンクリート生産工程管理用試験方法―骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(迅速法)
- JISA5005:2009
- コンクリート用砕石及び砕砂
- JISA5005:2020
- コンクリート用砕石及び砕砂
- JISA5011-2:2016
- コンクリート用スラグ骨材―第2部:フェロニッケルスラグ骨材
- JISA5011-3:2016
- コンクリート用スラグ骨材―第3部:銅スラグ骨材
- JISA5308:2019
- レディーミクストコンクリート
- JISA5371:2016
- プレキャスト無筋コンクリート製品
- JISA5372:2016
- プレキャスト鉄筋コンクリート製品
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0058-1:2005
- スラグ類の化学物質試験方法―第1部:溶出量試験方法
- JISK0058-2:2005
- スラグ類の化学物質試験方法―第2部:含有量試験方法
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0119:2008
- 蛍光X線分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISQ17025:2018
- 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項
- JISQ17050-1:2005
- 適合性評価―供給者適合宣言―第1部:一般要求事項
- JISQ17050-2:2005
- 適合性評価―供給者適合宣言―第2部:支援文書
- JISR5201:2015
- セメントの物理試験方法
- JISZ8801-1:2019
- 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい