JIS A 5416:2016 軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル) | ページ 3

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3532に規定する鉄線,JIS G 3551に規定する溶接金網若しくは鉄筋格子,又はこれらと機械的性質が同等
以上のものでなければならない。

7.3 埋設部品

  埋設部品に使用する鋼材は,JIS G 3113に規定する自動車構造用熱間圧延鋼板若しくは鋼帯,JIS G 3131
に規定する熱間圧延軟鋼板若しくは鋼帯,JIS G 3445に規定する機械構造用炭素鋼鋼管,JIS G 3507-2に
規定する冷間圧造用炭素鋼のいずれかのもの,又はこれらと機械的性質が同等以上のものでなければなら
ない。

7.4 防せい材

  ALCパネルに使用する補強材及び埋設部品の被覆に用いる防せい材の品質は,次による。
a) パネルの品質に有害な影響を与えるものであってはならない。
b) 防せい性能は,9.4に規定する試験を行ったとき,補強材表面に生じたさび面積比又はさび長さ比が
5.0 %以下でなければならない。

8 製造

  ALCパネルの製造方法は,次による。
a) 補強材は,所要量を所定位置に配置し,交差接点をもつものは溶接加工する。
b) 埋設部品を用いる場合は,所定位置に配置し,補強材に溶接などの方法で固定する。
c) 加工した補強材及び埋設部品には,7.4に規定する防せい材で防せい処理を施す。
d) LCは,7.1に規定する原料を均一に混合し,7.2の補強材を設置した型枠内に注入後,発泡によって
多孔質化したものをパネル状に切断加工し,オートクレーブ養生によって十分硬化させて作る。

9 試験

9.1 試験体の大きさ及び数

  試験体の大きさ及び数は,表14及び表15による。
表14−ALC及びALCパネルの試験体の大きさ及び数
試験体の大きさ
試験体
試験体の種類 試験項目 mm
の数
厚さ 幅 長さ
ALC 圧縮強度及び密度a) ) 100 100 100 3
乾燥収縮率a) 40 40 160 3
厚形パネル 一般パネルの曲げ強さ パネル全形 1
コーナーパネルの曲げ強さ パネル全形 2 c)
埋設部品の引抜き強さ パネル厚さ 600 1 500以上 3
パネルの断熱性d) パネル厚さ 900以上 900以上 1
一般パネルの寸法測定 パネル全形 1
コーナーパネルの寸法測定 パネル全形 1
薄形パネル 一般パネルの曲げ強さ パネル厚さ パネル幅e) 1 000 1
コーナーパネルの曲げ強さ パネル厚さ パネル幅 1 000 2 c)
パネルの断熱性d) パネル厚さ 900以上 900以上 1
一般パネルの寸法測定 パネル全形 1
コーナーパネルの寸法測定 パネル全形 1

――――― [JIS A 5416 pdf 11] ―――――

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表14−ALC及びALCパネルの試験体の大きさ及び数(続き)
注a) 圧縮強度用試験体及び乾燥収縮率用試験体の各辺の寸法許容差は,±1 mmとする。
b) 100 mm立方体の圧縮強度と他の形状の圧縮強度との間に,統計的に高い相関関係があることが確認できる場
合,他の形状及び大きさの試験体を用いてもよい。
c) コーナーパネルの曲げ強さは,正荷重載荷と負荷重載荷の両方を一対の試験とし,1体ずつ行う。
d) LCパネルから切り出した試験片2枚を隙間のないように幅方向を突き合わせて,900 mm×900 mm以上の
面を構成する。
e) パネル幅は,600 mm又は606 mmとする。
表15−防せい性能試験体の大きさ及び数
試験項目 試験体の大きさ 試験体の数
mm
補強材が鉄線又は棒鋼の場合 補強材がメタルラス又は溶接金網
及び鉄筋格子の場合
防せい性能 40×40×160 パネル厚さ×80×160 3

9.2 ALCの圧縮強度及び密度試験

9.2.1  試験体の採取及び作製
圧縮強度用の試験体は,図7に示すようにALCパネルと同じ条件下で作製したALCの発泡方向の高さ
の中央部から採取し,100 mm×100 mm×100 mmの立方体に切り出す。密度試験用の試験体は,圧縮強度
試験終了後の試験体又は,圧縮強度試験体の近接する位置から同じ形状・寸法に切り出した試験体を用い
る。
9.2.2 圧縮強度用試験体の調整
試験体は,75 ℃以下の温度に調整されたかくはん機付き乾燥機中で,目標とした密度から算定された含
水率が(10±2)%に相当する質量となるまで乾燥した後,試験体の温度が5 ℃35 ℃になるまで放置し,
圧縮強度試験前に1 gまで計量できるはかりを用いて質量を測定する。
9.2.3 試験方法
ALCの圧縮強度及び密度の試験方法は,次による。
a) 試験体の厚さ,幅及び長さは,JIS B 7507に規定するノギスを用いて,0.1 mm単位まで測定する。測
定箇所は,図8に示すように試験体の相対する2面についてそれぞれ1か所以上測定し,複数箇所を
測定した場合はその平均値を四捨五入して0.1 mm単位に丸め,それぞれ厚さ,幅及び長さとする。
b) 圧縮強度試験は,100 N単位まで測定できる試験機を用いて,試験体の発泡方向に対して直角の方向
から,衝撃を与えないように一様に荷重を加える。
荷重を加える速度は,圧縮応力度の増加が毎秒0.1 N/mm20.2 N/mm2になるようにし,試験体が破
壊に至るまで連続的に加え,この間に試験機が示した最大荷重(P)を100 N単位まで読み取る。
c) 圧縮強度試験終了後の試験体又は密度試験用の試験体を105 ℃±5 ℃の温度に調整されたかくはん
機付き乾燥機中で18時間以上乾燥させ,1 gまで計量できるはかりを用いて試験体の絶乾質量(m0)
を測定する。
含水率の計算の結果,圧縮強度試験体の含水率が(10±2)%から外れていた場合は,試験を無効と
する。
d) 含水率の計算の結果,圧縮強度試験体の含水率が(10±2)%から外れていた場合は再試験とし,9.2.1
に従って新たな試験体を採取し試験を行う。

――――― [JIS A 5416 pdf 12] ―――――

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単位 mm
図7−試験体採取位置の例 図8−試験体寸法測定の例
9.2.4 計算
圧縮強度,圧縮強度試験時の試験体の含水率及び密度の算定は,次によることとし,個々の試験結果で
評価を行う。
a) 圧縮強度は,式(1)によって算定し,切捨てして小数点以下1桁に丸めた値とする。
P
S (1)
A
ここに, S : 圧縮強度(N/mm2)
P : 最大荷重(N)
A : 加圧面積(幅×長さ)(mm2)
b) 圧縮強度試験時の試験体の含水率は,式(2)によって算定し,四捨五入して小数点以下1桁に丸めた値
とする。
m1 m0
W1 100 (2)
m0
ここに, W1 : 圧縮強度試験時の試験体の含水率(%)
m1 : 試験時の試験体質量(g)
m0 : 試験体の絶乾質量(g)
c) 密度は,式(3)によって算定し,四捨五入して整数に丸める。
r m0
V (3)
V
ここに, Vr : 密度(kg/m3)
V : 試験体の体積(厚さ×幅×長さ)(m3)
m0 : 試験体の絶乾質量(kg)

9.3 ALCの乾燥収縮率試験

9.3.1  試験体の採取及び作製
試験体は,ALCパネルと同じ条件下で作製したALCの発泡方向の中央部から,試験体の長さ方向が発
泡方向に対して直角となるように採取する。
なお,この試験において,乾燥収縮率用試験体の含水率変化を求めるため,同形状・同寸法の質量計量
用試験体を近接する位置から採取する。
9.3.2 試験体の調整

――――― [JIS A 5416 pdf 13] ―――――

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ゲージプラグを取り付けた乾燥収縮率用試験体及び質量計量用試験体を同時に,温度20 ℃±2 ℃の水
中に試験体上面が水面下約3 cmになるように同時に設置して3日間吸水させる。
9.3.3 試験方法
試験方法は,次による。
a) 3日間吸水させた試験体を水中から取り出した後,水が滴り落ちない程度まで水を切り,絞った濡れ
ウエスで目に見える水膜をぬぐい,直ちに1回目の長さ及び質量の測定を行う。
b) 測定が終わった試験体は,温度20 ℃±2 ℃,相対湿度(60±5)%の同じ室内又は容器中に静置する。
c) 2回目以降は,原則として1日1回の頻度で同時に長さ及び質量の測定を行う。n日目の長さをln,質
量をmnとする。
d) 日目に測定した長さと,その3日前までに測定した長さとの差が0.005 mm以下となった時点で,試
験体長さが平衡状態になったとみなして測定を終了し,その長さをleとする。
e) 質量計量用試験体を105 ℃±5 ℃の温度に調整されたかくはん機付き乾燥機中で18時間以上乾燥さ
せ,試験体の絶乾質量(m0)を測定する。
f) 式(5)によって試験体の含水率を求め,1回目からn日目までの長さ(ln)と含水率(Wn)との関係か
ら補間によって含水率40 %のときの長さ(l1)を求める。
g) 試験体の測長方法は,JIS A 1129-3に規定するダイヤルゲージ方法による。
なお,長さ変化の測定に用いるダイヤルゲージは,最小目盛が0.005 mm以下のものとする。
h) 質量は,0.1 gまで計量できるはかりを用いて測定する。
9.3.4 計算
乾燥収縮率及び試験体の含水率の算定は,次による。
a) 乾燥収縮率は,式(4)によって算定し,切上げして小数点以下2桁に丸めた値とする。
l1 le
lr 100 (4)
l1
ここに, lr : 乾燥収縮率(%)
l1 : 含水率が40 %のときの長さ(mm)
le : 平衡状態になったときの長さ(mm)
b) 含水率は,式(5)によって算定し,四捨五入して小数点以下1桁に丸めた値とする。
mn m0
Wn 100 (5)
m0
ここに, Wn : 含水率(%)
mn : n日の長さ変位測定時における試験体質量(g)
m0 : 試験体の絶乾質量(g)

9.4 防せい性能試験

9.4.1  試験体の採取及び作製
試験体の採取及び作製は,次による。
a) 試験体は,試験体の長さ方向が発泡方向に対し直角となるようにALCパネルから採取する。
b) 補強材が鉄線又は棒鋼の場合,図9に示すように,断面のほぼ中央にパネル長さ方向の補強材が1本
入るように切り出す。補強材がメタルラス又は溶接金網及び鉄筋格子の場合は,図10に示すように,
パネル厚さが試験体厚さとなるように切り出す。

――――― [JIS A 5416 pdf 14] ―――――

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単位 mm
図9−補強材が鉄線又は棒鋼の場合の防せい性能試験体(試験体A)の例
単位 mm
図10−補強材がメタルラス又は溶接金網及び鉄筋格子の場合の防せい性能試験体(試験体B)の例
9.4.2 試験体の調整
補強材が露出する断面には,エポキシ樹脂塗料,シリコーン系シーリング材などを用いて被覆した後,
温度調整可能な室内又は装置内の温度が25 ℃±5 ℃の条件で24時間以上静置する。
9.4.3 試験方法
試験方法は,次による。
a) 装置内の温度が25 ℃から試験を開始し,図11に示すように25 ℃における保持,55 ℃への温度上昇
及び保持を経て,再び25 ℃に戻るまでの温度変化を1サイクル(6時間)とし,合計112回行う。
b) 温度の上昇及び下降に要する時間はそれぞれ1時間以下とし,25 ℃及び55 ℃での保持時間は2時間
以上とする。
c) 設定温度に対する許容差は,±5 ℃とする。
d) 装置内は,常に相対湿度95 %以上の雰囲気を保つ。
e) サイクル試験終了後,試験体の防せい材を取り除いて,試験体Aの場合は両端から10 mmずつ,ま
た,試験体Bの場合は,4周端から10 mmずつ除いた内側の部分について補強材表面のさびの有無を
調べる。
f) さびの発生が認められた場合は,試験体Aの場合は透明なシートを当ててさびの部分を写しとり,さ
び面積S(mm2)を求める。試験体Bの場合は,さびの面積に代えて,試験体の暴露面に対応した補
強材の両面について長さ方向に沿ったさび長さの合計(mm)を求めてもよい。

――――― [JIS A 5416 pdf 15] ―――――

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