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験片に影響を与えない非粘着処理した長さ約150 mm,幅約70 mm,厚さ約1 mmのアルミニウム合金
製の支持板に試験片の上下端をひも(紐)などでくくりつけて固定する。1枚の支持板には,並列2個
の試験片を固定し,試験片の標線間部分ができるだけ支持板の中央部に位置するよう調整する。試験
片を取り付けた支持板を,塗膜おもて面が光源側に向くように試料ホルダに固定し,促進暴露処理を
行う。暴露後の試験片を,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%に4時間以上静置する。
c) アルカリ処理は,温度23 ℃±2 ℃のJIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム特級品の0.1 %水溶液
中に,JIS K 8575に規定する水酸化カルシウム特級品を飽和させ,その溶液400 ml中に試験片3個を
168時間浸せきする。浸せき後の試験片は十分水洗し,乾いた布で拭き,ウレタンゴム系,クロロプ
レンゴム系及びシリコーンゴム系は,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%に4時間以上静置し,
アクリルゴム系及びゴムアスファルト系は,温度50 ℃60 ℃で6時間以上乾燥した後,温度23 ℃
±2 ℃,相対湿度(50±10)%に4時間以上静置する。
d) 酸処理は,温度23 ℃±2 ℃のJIS K 8951に規定する硫酸特級品の2 %溶液400 ml中に試験片3個を
168時間浸せきする。浸せき後の試験片は十分水洗し,乾いた布で拭き,ウレタンゴム系,クロロプ
レンゴム系及びシリコーンゴム系は,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%に4時間以上静置し,
アクリルゴム系は,温度50 ℃60 ℃で6時間以上乾燥した後,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±
10)%に4時間以上静置する。
7.9.4 試験手順
試験手順は,次による。
a) 加熱処理した試験片の引張強さ比 加熱処理した試験片の引張強さは,7.6.1.3 a)7.6.1.3 f)の手順に
よって求めた値を加熱処理後の引張強さ(TD)とする。また,加熱処理前の試験片の引張強さは,7.6.1
による23 ℃における引張特性の引張強さ(TB)とする。加熱処理した試験片の引張強さ比(RT)は,
式(7)によって算出し,試験片3個の平均値を丸めの幅 : 1で示す。
b) 促進暴露処理した試験片の引張強さ比 促進暴露処理した試験片の引張強さは,7.6.1.3 a)7.6.1.3 f)
の手順によって求めた値を促進暴露処理後の引張強さ(TD)とする。また,促進暴露処理前の試験片
の引張強さは,7.6.1による23 ℃における引張特性の引張強さ(TB)とする。促進暴露処理した試験
片の引張強さ比(RT)は,式(7)によって算出し,試験片3個の平均値を丸めの幅 : 1で示す。
c) アルカリ処理した試験片の引張強さ比 アルカリ処理した試験片の引張強さは,7.6.1.3 a)7.6.1.3 f)
の手順によって求めた値をアルカリ処理後の引張強さ(TD)とする。また,アルカリ処理前の試験片
の引張強さは,7.6.1による23 ℃における引張特性の引張強さ(TB)とする。アルカリ処理した試験
片の引張強さ比(RT)は,式(7)によって算出し,試験片3個の平均値を丸めの幅 : 1で示す。
d) 酸処理した試験片の引張強さ比 酸処理した試験片の引張強さは,7.6.1.3 a)7.6.1.3 f)の手順によっ
て求めた値を酸処理後の引張強さ(TD)とする。また,酸処理前の試験片の引張強さは,7.6.1による
23 ℃における引張特性の引張強さ(TB)とする。酸処理した試験片の引張強さ比(RT)は,式(7)によ
って算出し,試験片3個の平均値を丸めの幅 : 1で示す。
RT=TD
TB×100 (7)
ここで, RT : 引張強さ比(%)
TD : 劣化処理後の引張強さ(N/mm2)
TB : 引張強さ(N/mm2)
e) 加熱処理した試験片の破断時の伸び率は,7.6.1.3 g)による。
f) 促進暴露処理した試験片の破断時の伸び率は,7.6.1.3 g)による。
g) アルカリ処理した試験片の破断時の伸び率は,7.6.1.3 g)による。
――――― [JIS A 6021 pdf 16] ―――――
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A 6021 : 2022
h) 酸処理した試験片の破断時の伸び率は,7.6.1.3 g)による。
7.10 伸び時の劣化性状試験
7.10.1 試験機器
試験機器は,次による。
a) 加熱試験機は,7.8.1 b)による。
b) 促進暴露試験装置は,7.9.1 b)による。
c) オゾン劣化試験装置は,JIS K 6259-1の箇条5(試験装置)に規定する静的オゾン劣化試験用装置。
d) 保持具は,試験片の標線間の伸び率を100 %まで伸長して保持できるつかみをもち,伸長保持した状
態で塗膜表面を拡大鏡で観察することができ,かつ,試験のとき,腐食しないもの。
e) 拡大鏡は,8倍の倍率のもの。
7.10.2 試験片
この試験に用いる試験片は,次による。
a) 試験片の形状及び寸法は,表5による。
b) 試験片の数量は,処理ごとに3個とする。
7.10.3 試験片の処理
試験片の処理は,次による。
a) 加熱処理は,7.10.1 d)の保持具を用いて,試験片の標線間距離40 mmを80 mmになるように伸長して
保持し,鉛直にして温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%で24時間静置する。次に,その試験片
付き保持具を7.10.1 a)に規定した加熱試験機内に鉛直にして,表8に示す温度で168時間加熱する。
b) 促進暴露処理は,7.10.1 d)の保持具を用いて,試験片の標線間距離40 mmを60 mmになるように伸長
して保持し,鉛直にして温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%で24時間静置する。次に,その試
験片付き保持具を,塗膜おもて面が光源側に向くように7.10.1 b)に規定した促進暴露試験装置に入れ,
JIS A 1415の6.1(キセノンアークランプによる暴露試験方法)又はJIS A 1415の6.2(オープンフレ
ームカーボンアークランプによる暴露試験方法)によって促進暴露処理する。ただし,ブラックパネ
ル温度計の指示温度は63 ℃±3 ℃,スプレーサイクルは120分中18分,試験時間はキセノンアーク
ランプの場合は325時間,オープンフレームカーボンアークランプの場合には250時間とする。
c) オゾン処理は,7.10.1 d)の保持具を用いて,試験片の標線間距離40 mmを56 mmになるように伸長し
て保持し,鉛直にして温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%で24時間静置する。次に,その試験
片付き保持具をオゾン濃度75 pphm±7.5 pphm,温度40 ℃±2 ℃に調節した7.10.1 c)に規定したオゾ
ン劣化試験装置内に試験片相互間隔を上下·左右50 mm以上,内壁から50 mm以上離して鉛直にし
て168時間静置する。
7.10.4 試験手順
試験手順は,次による。
a) 加熱処理後,試験片を保持具に付けた状態で鉛直にして温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%に4
時間以上静置した後,試験片を保持具に付けたまま,目視による試験片の変形の有無及び7.10.1 e)に
規定した拡大鏡による塗膜おもて面のひび割れの有無を観察する。
――――― [JIS A 6021 pdf 17] ―――――
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A 6021 : 2022
b) 促進暴露処理後,試験片を保持具に付けた状態で鉛直にして温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%
に4時間以上静置した後,試験片を保持具に取り付けたまま,目視による試験片の変形の有無及び
7.10.1 e)に規定した拡大鏡による塗膜おもて面のひび割れの有無を観察する。
c) オゾン処理後,試験片を保持具に付けた状態で鉛直にして温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%に
4時間以上静置した後,試験片を保持具に取り付けたまま,目視による試験片の変形の有無及び7.10.1
e)に規定した拡大鏡による塗膜おもて面のひび割れの有無を観察する。
7.11 付着性能試験
7.11.1 試験機器
試験機器は,次による。
a) 引張試験機 引張試験機は,7.6.1.1に規定した引張試験機で引張速度を,2 mm/minに調節できるも
の。
b) 恒温槽A 恒温槽Aは,恒温槽内の温度を−20 ℃±2 ℃に調節できるもの。
c) 恒温槽B 恒温槽Bは,恒温槽内の温度を50 ℃±2 ℃に調節できるもの。
7.11.2 試験体
この試験に用いる試験体は,次による。
a) 試験体は,7.5.1による。
b) 試験体の数量は,無処理用3個及び温冷繰返し処理用3個とする。
7.11.3 温冷繰返し処理
7.11.2 a)に規定した試験体を23 ℃±2 ℃の水中に18時間浸せきした後,直ちに7.11.1 b)に規定した温
度−20 ℃±2 ℃に調節した恒温槽Aに入れて3時間冷却する。次に,7.11.1 c)に規定した温度50 ℃±2 ℃
に調節した恒温槽Bに入れて3時間加温する。この処理時間である24時間を1サイクルとした操作を10
回繰り返した後,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%に48時間以上静置する。
繰返し操作の途中で試験を中断する場合は,加温3時間終了後とし,試験片は温度23 ℃±2 ℃,相対
湿度(50±10)%に静置しておく。
なお,試験期間は3週間を超えてはならない。
7.11.4 試験手順
試験手順は,次による。
a) 7.11.2 a)に規定した試験体及び7.11.3で温冷繰返し処理を施した試験体を水平な試験台上に保持し,
塗膜面のほぼ中央に接着剤を塗り,図4に示す引張用鋼製アタッチメントを静かに載せ,軽くすりつ
けるように接着する。さらに,引張用鋼製アタッチメントの上に質量約1 kgのおもりを載せ,周辺に
はみ出した接着剤を丁寧に取り除き,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%で24時間以上静置す
る。
なお,引張用鋼製アタッチメントの取付けに用いる接着剤は,塗膜に浸透しにくい高粘度のもの,
例えば,無溶剤形のエポキシ樹脂接着剤がよい。
b) 引張用鋼製アタッチメントからおもりを取り除き,引張用鋼製アタッチメントの側面4辺に接して鋭
利な刃物を用いて塗膜を下地面に達するまで切断する。次いで,図5及び図6に示す引張用鋼製器具
――――― [JIS A 6021 pdf 18] ―――――
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及び鋼製当て板を用いて,図7に示すように試料面に対し垂直方向に7.11.1 a)に規定した引張試験機
を用いて2 mm/minの引張速度で試験体が破壊するまで引っ張る。引張試験機に附属する引張力及び
変位の自動記録装置から最大となる引張力を読み取り,その値を最大引張力(PA)とする。
なお,引張用鋼製アタッチメント及び引張用鋼製器具を引っ張るつかみ金具は自動調心されるもの
が望ましい。
c) 無処理の試験体及び温冷繰返し処理後の試験体の付着強さ(TA)は,式(8)によって算出し,それぞれ
試験体3個の平均値を有効数字2桁で示す。
TA=PA
AA (8)
ここで, TA : 付着強さ(N/mm2)
PA : 最大引張力(N)
AA : 接着面の面積(1 600 mm2)
単位 mm
図4−引張用鋼製アタッチメントの例
――――― [JIS A 6021 pdf 19] ―――――
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A 6021 : 2022
単位 mm
図5−引張用鋼製器具の例
単位 mm
図6−鋼製当て板の例
――――― [JIS A 6021 pdf 20] ―――――
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JIS A 6021:2022の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 6021:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1415:2013
- 高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法
- JISA5430:2018
- 繊維強化セメント板
- JISA6909:2014
- 建築用仕上塗材
- JISA6909:2021
- 建築用仕上塗材
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISK5601-1-2:2008
- 塗料成分試験方法―第1部:通則―第2節:加熱残分
- JISK6250:2019
- ゴム―物理試験方法通則
- JISK6251:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引張特性の求め方
- JISK6252-1:2015
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―引裂強さの求め方―第1部:トラウザ形,アングル形及びクレセント形試験片を用いる方法
- JISK6257:2017
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―熱老化特性の求め方
- JISK6259-1:2015
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐オゾン性の求め方―第1部:静的オゾン劣化試験及び動的オゾン劣化試験
- JISK7350-2:2008
- プラスチック―実験室光源による暴露試験方法―第2部:キセノンアークランプ
- JISK7350-4:2008
- プラスチック―実験室光源による暴露試験方法―第4部:オープンフレームカーボンアークランプ
- JISK8575:2018
- 水酸化カルシウム(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISR5201:2015
- セメントの物理試験方法
- JISR5210:2009
- ポルトランドセメント
- JISR6252:2006
- 研磨紙
- JISR6252:2022
- 研磨紙
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8807:2012
- 固体の密度及び比重の測定方法