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附属書2 水中形単相誘導電動機
1. 適用範囲 この附属書は,本体に規定する工事用水中ポンプに使用される2極及び4極のかご形,連
続定格,定格周波数50Hz又は60Hzの分相始動形及びコンデンサ始動形の乾式の水中形単相誘導電動機(以
下,電動機という。)について規定する。
備考 電動機が使用される場所の周囲温度は,40℃以下とする。
2. 定格出力 電動機の定格出力 (kW) は,0.15,0.25及び0.4とする。
3. 定格電圧 電動機の定格電圧は,原則として100 Vとする。
4. 性能
4.1 特性 電動機の特性は,附属書2の8.1によって試験を行い,附属書2付表1に適合しなければなら
ない。
4.2 温度上昇 電動機の温度上昇は,附属書2の8.2によって試験を行い,次の各項に適合しなければな
らない。
(1) 電動機の温度上昇は,電動機を完全に水没した状態で連続運転したとき,附属書2表1の値を超えな
いこと。
附属書2表1 温度上昇限度
絶縁の種類 温度上昇値(抵抗法)℃
E種 75
B種 80
F種 100
(2) 電動機は,ポンプ接合部分まで水没させた状態で気中に露出し,連続運転したとき,実用上差し支え
ない温度上昇値であること。実用上差し支えない値とは,寿命を著しく短縮するに至らない値をいい,
必ずしも附属書2表1の値によらなくてもよい。この状態において,温度検出による電動機焼損保護
装置(以下,保護装置という。)を内蔵するものでは,保護装置がはたらいていて,運転が中断されな
いこと。
(3) 電動機は,ポンプの吸込口に揚液が接面した状態で運転したとき,連続して支障なく運転できること。
この場合,温度検出による保護装置を内蔵するものでは,保護装置がはたらいて運転が中断されるこ
とは差し支えない。
4.3 絶縁抵抗 電動機の絶縁抵抗は,附属書2の8.3によって試験を行い,電動機単体において20M 坎
上,キャブタイヤケーブルを取り付けた状態で10M 坎 上でなければならない。
4.4 耐電圧 電動機の固定子巻線と接地間に附属書2の8.4に示す試験電圧を加え,これに耐えなければ
ならない。
4.5 振動 電動機の振動の最大値は,附属書2の8.5によって試験を行い,全振幅で1003mmを超えてはな
らない。
4.6 耐圧力 電動機の耐圧力は,附属書2の8.6によって試験を行い,水漏れ,その他の異常があっては
ならない。
――――― [JIS A 8604 pdf 21] ―――――
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4.7 使用電圧の変化 電動機は,その端子の供給電圧に定格電圧の±10%の変化があっても,実用上差
し支えなく使えるものでなくてはならない。ただし,端子とは,キャブタイヤケーブルの電源側をいう。
備考 “実用上差し支えない”とは,寿命を著しく短縮する程度にならないことをいい,特性及び温
度上昇などは,定格状態の規定値に必ずしも従わなくてもよい。
5. 構造,形状及び寸法
5.1 回転方向 電動機の回転方向は,上から見て時計回りとする。
5.2 始動方式 電動機は,ポンプを始動させるに十分な始動トルクを与える始動方式をもつものとする。
始動方式は,全電圧形,分相始動形,コンデンサ始動形のいずれかとする。
5.3 絶縁の種類 電動機の絶縁の種類は,JIS C 4003によるE種以上とする。
5.4 軸受 電動機の軸受は,ラジアル荷重のほか,電動機の回転部の質量及びポンプから発生するスラ
スト荷重を支えるための転がり軸受を設ける。ただし,ラジアル軸受とスラスト軸受とを兼用させること
ができる。
5.5 キャブタイヤケーブル キャブタイヤケーブルは,次による。
(1) キャブタイヤケーブルは,フレーム又はブラケットから引き出すものとし,その材質は,JIS C 3327
に規定する3心2種以上のキャブタイヤケーブル,又はJIS C 3312に規定する3心ビニルキャブタイ
ヤケーブルとする。
(2) 心線の色分けは,黒色,白色及び緑色(接地線)とする。
(3) キャブタイヤケーブルの長さは,口出部から6mとする。
(4) キャブタイヤケーブルの公称断面積は,附属書2表2の値以上とする。
附属書2表2 キャブタイヤケーブルの公称断面積
電動機出力 kW 0.15 0.25 0.4
キャブタイヤケーブルの公称断0.75 1.25 1.25
面積 mm2
(5) キャブタイヤケーブル端の黒色,白色の心線には,JIS C 8303の125V以下2極の差込みプラグを取
り付け,緑色の心線には接地用接続金具を取り付けなければならない。
(6) 接地線 キャブタイヤケーブルの緑色の心線は,その一端を電動機内の適当な位置に設けられた接地
端子に確実に接続しなければならない。
5.6 形状,寸法及び精度 電動機の形状,寸法及び精度は,次による。
(1) 主軸とポンプ羽根車とのはめあいは,本体6.7の表4による。
(2) 羽根車の位置を決める端面とポンプの取付面との寸法差は,±0.5mmとする。
(3) 主軸の軸方向の遊び(1)は,0.2mm以下とする。
(4) 主軸の振れの値は,軸端付近において0.08mm以下とする。
(5) ポンプと接続する面の軸に対する直角度は,接続面の外径付近における振れで表し,その値は,0.1mm
以下とする。
(6) ポンプと接続する面のいんろう部と軸心との偏心は,軸受と軸との片側すき間に0.05mmを加えた値
以下とする。
なお,偏心を測定する場合は,電動機を任意の角度に回して数回行う。
注(1) 測定する場合には,軸を電動機の主スラスト方向に寄せた状態で行うものとする。
備考 (4),(5)及び(6)の検査は,軸にスリーブなどをはめて行ってもよい。
――――― [JIS A 8604 pdf 22] ―――――
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5.7 保護装置 電動機には,過電流又は温度検出による保護装置を内蔵しなければならない。
6. 外観 電動機の外観は,次による。
(1) 鋳造品は,内外面とも滑らかで,有害な鋳巣,き裂,偏肉などの欠点があってはならない。
(2) 電動機の本体内外面には,十分なさび止め塗装を施し,その他必要な部分には,十分な防食処理を施
さなければならない。
7. 材料 電動機に使用する材料のうち,フレーム,ブラケット,主軸,キー,ボルト類は本体8.の表5
による。
8. 試験方法
8.1 特性試験 電動機の特性は,試験温度が一定になったのち実負荷法によって求める。ただし,試験
は,軸封装置を付けない状態で行う。
8.2 温度上昇試験 電動機は,次の(1)(3)に示す状態において,定格電圧,定格周波数,定格出力のも
とで連続運転し,電動機の温度上昇がほぼ一定になったとき,JIS C 4203に規定する抵抗法によって測定
する。
周囲温度は,電動機の温度上昇が,ほぼ一定となったときの温度とし,電動機から0.5m離れたところ
で測定する。ただし,周囲温度は,40℃を超えてはならない。
次に示す(1)の状態では水温を,(2)及び(3)の状態では気温を周囲温度とする。
(1) 完全に水没させた状態で行う。
(2) ポンプ接合面まで水没させた状態で,電動機を気中に露出して行う。
(3) ポンプ接合面を水面上適当な高さに保ち,電動機を気中に露出して行う。ただし,適当な高さは,当
事者間の協議によって決定するものとする。
8.3 絶縁抵抗試験 絶縁抵抗試験は,出荷前に500V絶縁抵抗計で口出線とフレーム間を測定する。
8.4 耐電圧試験 耐電圧試験は,口出線とフレーム間の絶縁抵抗を測定し,20M 坎 上あることを確かめ
たのち,周波数50Hz又は60Hzの正弦波に近い次の試験電圧を1分間加える。
2E+500 (V) (最低1 000 V)
ここに, E : 定格電圧 (V)
多量生産の電動機では,上記の試験電圧の120%の電圧を1秒間加えてこれに代えることができる。
8.5 振動測定 振動測定は,電動機を定盤上に置いたままの状態で,無負荷で運転して各部の振動を測
定する。電動機の構造上,そのまま定盤上に置けないものは,電動機をばねで空中につるすか,又は他の
フレームを利用して定盤上に置いてもよい。
8.6 耐圧試験 耐圧試験は,本体の9.1及び9.2による。
9. 検査 電動機の検査は,構造,形状,寸法,性能及び外観について行い,それぞれ附属書2の4.,5.
及び6.の規定に適合すれば合格とする。
10. 表示 電動機には,次の事項を表示する。ただし,ポンプと電動機を総合した銘板の場合は,本体12.1
と重複する事項を省略してもよい。
(1) 名称(例 コンデンサ始動形単相誘導電動機)
――――― [JIS A 8604 pdf 23] ―――――
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(2) 極数
(3) 定格出力 (kW)
(4) 定格電圧 (V)
(5) 定格周波数 (Hz)
(6) 電流(全負荷電流の近似値をAで示す。)
(7) 電動機の形式記号
(8) 製造番号又は機番号
(9) 製造業者名又はその登録商標
(10) 製造年又はその略号
備考 電動機には,必要があれば検査合格証及びその電動機の特性曲線(又は特性表)を付ける。た
だし,電動機の定格出力における効率のばらつきが±2%の場合には,代表特性曲線でよい。
附属書2付表1 水中形単相誘導電動機特性表
種類 定格出力 極数 全負荷特性 全負荷電流 始動電流 始動トルク
kW 効率% 力率% 滑り% A A %
(以上) (以上) (以上) (以下) (以下) (以下)
分相始動形 0.15 2 45 55 11.0 5.8 30 100
4 50 6.5
0.25 2 50 60 10.5 8.1 33
4 55 8.7
コンデンサ始動形 0.15 2 45 55 11.0 5.8 25 125
4 50 6.5
0.25 2 50 60 10.5 8.1 30
4 55 8.7
0.4 2 55 65 10.0 11.0 33
4 60 11.8
――――― [JIS A 8604 pdf 24] ―――――
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JIS改正原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 藤 本 義 二 株式会社エミック
安 達 俊 雄 通商産業省機械情報産業局
高 木 譲 一 工業技術院標準部
高 島 信 也 労働省労働基準局安全衛生部
今 岡 亮 司 建設省建設経済局
吉 田 正 建設省土木研究所材料施工部
石 原 晴 美 建設省建設大学校建設部
永 盛 峰 雄 千葉工業大学
杉 山 庸 夫 社団法人日本建設機械化協会
倉 田 恒 三 マルマ重車輛株式会社
鈴 木 猛 夫 株式会社小松製作所技術本部業務部
会 田 紀 雄 三菱重工業株式会社相模原製作所
高 木 靖 夫 新キャタピラー三菱株式会社技術部
服 部 士 朗 小松メック株式会社
前 田 英 一 株式会社神戸製鋼所建設機械事業部
渡 辺 正 日立建機株式会社マーケティング本部
北 崎 誠 東洋運搬機株式会社竜ヶ崎工場
岡 崎 治 義 水資源開発公団第一工務部
小 室 一 夫 西松建設株式会社平塚製作所
立 川 昭 株式会社熊谷組工事総合本部機材部
水 口 弘 株式会社大林組東京本社機械部
山 岸 宏 充 大成建設株式会社安全・機材本部機械部
木 村 隆 一 鹿島建設株式会社機械部
高 野 漠 日本鋪道株式会社
野 村 昌 弘 国土開発工業株式会社
(事務局) 大 橋 秀 夫 社団法人日本建設機械化協会
JIS A 8604:1994の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.080 : ポンプ
JIS A 8604:1994の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0401-2:2016
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―長さに関わるサイズ公差のISOコード方式―第2部:穴及び軸の許容差並びに基本サイズ公差クラスの表
- JISB0601:2013
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
- JISB1301:1996
- キー及びキー溝
- JISB2402-1:2013
- オイルシール―第1部:寸法及び公差
- JISB2405:2003
- メカニカルシール通則
- JISB8301:2018
- 遠心ポンプ,斜流ポンプ及び軸流ポンプ―試験方法
- JISB8302:2002
- ポンプ吐出し量測定方法
- JISC1102-1:2007
- 直動式指示電気計器―第1部:定義及び共通する要求事項
- JISC3312:2000
- 600Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル
- JISC3327:2000
- 600Vゴムキャブタイヤケーブル
- JISC4003:2010
- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC4203:2001
- 一般用単相誘導電動機
- JISC4210:2001
- 一般用低圧三相かご形誘導電動機
- JISC8303:2007
- 配線用差込接続器
- JISG3101:2015
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3101:2020
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG4051:2016
- 機械構造用炭素鋼鋼材
- JISG4303:2012
- ステンレス鋼棒
- JISG4303:2021
- ステンレス鋼棒
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG5121:2003
- ステンレス鋼鋳鋼品
- JISG5501:1995
- ねずみ鋳鉄品
- JISG5502:2001
- 球状黒鉛鋳鉄品
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISH5202:2010
- アルミニウム合金鋳物