JIS A 8707:2010 せん孔機械の安全要求事項 | ページ 2

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A 8707 : 2010
JIS A 8323 土工機械−運転席及び整備領域−端部の丸み
JIS A 8334 土工機械−取扱説明書−内容及び様式
JIS A 8340-1 土工機械−安全−第1部 : 一般要求事項
JIS A 8346 土工機械−車体屈折フレームの固定装置−性能要求事項
JIS A 8407 土工機械−操縦装置の操作範囲及び位置
JIS A 8910 土工機械−転倒時保護構造−試験及び性能要求事項
JIS A 8920 土工機械−落下物保護構造−台上試験及び性能要求事項
JIS B 7760-2 全身振動−第2部 : 測定方法及び評価に関する基本的要求
JIS B 8361 油圧システム通則
JIS B 8370 空気圧システム通則
JIS B 9700-1 機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第1部 : 基本用語,方法論
JIS B 9700-2 機械類の安全性−設計のための基本概念,一般原則−第2部 : 技術原則
JIS B 9703 機械類の安全性−非常停止−設計原則
JIS B 9705-1 機械類の安全性−制御システムの安全関連部−第1部 : 設計のための一般原則
JIS B 9707 機械類の安全性−危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離
JIS B 9713-1 機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第1部 : 高低差のある2か所間の固定され
た昇降設備の選択
JIS B 9713-2 機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第2部 : 作業用プラットフォーム及び通路
JIS B 9713-3 機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第3部 : 階段,段ばしご及び防護さく(柵)
JIS B 9713-4 機械類の安全性−機械類への常設接近手段−第4部 : 固定はしご
JIS B 9716 機械類の安全性−ガード−固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事

JIS B 9960-1 機械類の安全性−機械の電気装置−第1部 : 一般要求事項
JIS C 1509-1 電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第1部 : 仕様
JIS C 1509-2 電気音響−サウンドレベルメータ(騒音計)−第2部 : 型式評価試験
JIS D 1201 自動車,及び農林用のトラクタ・機械装置−内装材料の燃焼性試験方法
JIS Z 8737-1 音響−作業位置及び他の指定位置における機械騒音の放射音圧レベルの測定方法−第
1部 : 反射面上の準自由音場における実用測定方法
ISO 7000,Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
せん孔機械
自走式及びアタッチメント式の機械で,ドリル先端のビットで打撃及び回転,又は回転によって岩盤に
各種用途の孔をあけるもの(図A.1図A.6参照)。
注記 主なものとして,クローラドリル,ドリルジャンボ,ロータリドリル,ダウンザホールドリル,
アンカドリル,及びボーリングマシンがあり,建設業,さく井業,鉱山業,砕石業,トンネル
工事などにおいて,発破孔,地質調査孔,地下資源探査孔,小規模さく井孔,グラウト孔,ロ
ックアンカ孔などのせん孔に用いられる。

――――― [JIS A 8707 pdf 6] ―――――

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3.2
危険区域
人が,けが又は健康障害の危険にさらされるせん孔機械の内部及び周辺のすべての区域。
3.3
オペレータ
せん孔作業を行うためのせん孔機械を操作する人。せん孔機械の運転員であってもよい。
3.4
運転員
せん孔機械を移動させるための走行操作を行う人。
注記 運転員は,せん孔機械に搭乗して運転するか,歩行しながら運転するか,又は遠隔操作で運転
する。
3.5
安定角
転倒支線を通る鉛直面と,重心と転倒支線を通る面とがなす角度(図6参照)。
3.6
転倒支線
a) 履帯(クローラ)式及び車輪(ホイール)式せん孔機械の場合,
1) 前後方向では,左右のアイドラ,ローラ若しくはドライブタンブラ,又は前後輪の各接地点を結ぶ
線(図1及び図3図5参照)。
2) 横方向では,車体の左右各側で支持接触面の中心を通る線(図2,図4及び図5参照)。
b) アウトリガを備えたせん孔機械の場合は,車体の左右各側でアウトリガの中心を結ぶ線(図1及び図
4参照)。
3.7
全鉛直合力
せん孔機械の全質量に作用する力と,鉛直方向に働く他のすべての作用力との合力。
3.8
走行
孔間移動,発破退避,及び作業位置(切羽,ベンチなど)間の自走移動。
3.9
ロープの安全係数
製造業者によって保証されたロープの最小破断荷重とウインチの第一層におけるロープの最大引張り力
との比。
3.10
試験
安全上重要なすべての事項について,欠陥及び損傷の判定に十分な能力をもった人が行う定期的な詳細
外観検査,及びすべての必要な計測を含む機能試験。
3.11
点検
明白な損傷及び欠陥を発見し,部分点検によって正常に機能するかどうかを判定するため,オペレータ
又は保全担当者によって行われる日常検査。

――――― [JIS A 8707 pdf 7] ―――――

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3.12
可動式作業床
坑内における装薬作業,マーキング作業,ロックボルト打設作業など補助作業者による附帯作業を行う
ための,空中に保持され任意の位置に移動できる床(図A.2.1及び図A.2.2参照)。
注記 坑内で使用するせん孔機械特有の附帯装置で,一般的にチャージングケージ,リフタブルデッ
キなどの総称。

4 重大な危険源のリスト

  せん孔機械にかかわる重大な危険源のリストは,附属書Bによる。

5 安全要求事項・安全方策

5.1 一般

  せん孔機械は,この規格の安全要求事項及び安全方策に適合しなければならない。さらに,リスクアセ
スメントの結果,その機械に附属書Bに規定した重大な危険源のリストにない新たな危険源が存在する場
合は,JIS B 9700-1及びJIS B 9700-2に従って設計しなければならない。
注記 重大な危険源とは,リスクアセスメント(JIS B 9702参照)を設計者及び製造業者が行ったと
きに,直接関連するものとして特定され,リスクを除去又は減らすために具体的な行動が求め
られる危険源をいう。

5.2 高温部,鋭利な端部,鋭い角部及び鋭い隅部

  通常の操作位置及び保全領域の近傍にあり,運転中高温となる部分は,それら高温部又は表面に接触す
るリスクを最小にするよう設計及び製造し,配置する,又はJIS A 8307の8.(サーマルガード)に従った
防護装置を備えなければならない。
操作位置,保全領域及びそれらへのアクセスなどには,鋭利な端部,鋭い角部及び鋭い隅部が存在して
はならない。隅部の半径及び端部の丸みは,JIS A 8323に従い,鋭端部を排除しなければならない。

5.3 機械的換気孔及び機械的冷却孔

  機械的換気孔及び機械的冷却孔には,指又は手が可動部分に届くのを防ぐため,JIS B 9707に従って格
子又は同様の装置を備えなければならない。

5.4 パイプ,ホース及び管継手

  パイプ,ホース及び管継手は,圧力によって生じる応力に耐えなければならない。ホースには定格常用
圧力を表示し,JIS B 8361及びJIS B 8370の要求事項に適合しなければならない。
パイプ又はホースがオペレータの周辺で破裂し,オペレータに危険を及ぼすおそれがある場合,その区
域のパイプ及びホースには,JIS A 8307の9.(ホースガード)に従って防護装置を設けなければならない。
空気ホース,グラウトホース,マッドホースなどの流体用ホースは,ホースが暴れないように適切な方
法で確実に固定しなければならない。

5.5 材料

  せん孔機械を構成する各部品の材料は,作業員(運転員及びオペレータを含む。)の健康及び安全に対し
て危険を引き起こさないものを選択し,予想される環境温度に適したものでなければならない。

5.6 つり上げ,輸送及び取扱い

  せん孔機械には,せん孔機械全体又はその一部をつり上げるためのつり上げ点及びつり上げ装置を指定
し,その位置をせん孔機械上に明りょうに表示しなければならない。それらは,輸送中にせん孔機械を保

――――― [JIS A 8707 pdf 8] ―――――

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持し,固定するためにも使用される。
車体屈折式台車では,つり上げ及び輸送中に屈折部を固定するため,JIS A 8346に規定する機械式固定
装置を備えなければならない。
調整及び保全に人力を要するせん孔機械のユニット及び部品は,安全に人力で取扱いできるように設計
しなければならない。ユニット及び部品の重量又は形状によって,人力で安全に取扱いできないことが予
想される場合は,つり上げ装置などを適切に利用できるように設計しなければならない。

5.7 操作位置及び保全領域へのアクセス

  通常の操作,調整及び保全のためのすべての区域に安全に出入りできるよう,JIS A 8302,JIS B 9713-1,
JIS B 9713-2,JIS B 9713-3及びJIS B 9713-4に従った階段,はしご,通路,ステップ,にぎり,ガードレ
ールなどを設けなければならない。
ドア,窓及びはねぶた(跳ね蓋)が自由に開閉できるように設計されている場合,それらは開及び閉の
位置に固定できなければならない。

5.8 動力源の遮断

5.8.1  電源の遮断
外部から電力の供給を受けるせん孔機械には,せん孔機械をすべての電源から遮断できる装置を備えな
ければならない。その装置は明確に識別され,遮断後の再接続が作業員(運転員及びオペレータを含む。)
を危険にさらすおそれのある場合は,ロックできるようにし,JIS B 9960-1の5.3(入力電源断路器)の要
求事項に適合しなければならない。
電力の供給を遮断した後,せん孔機械の回路内に残留するエネルギーを,安全に消散できるものでなけ
ればならない。ただし,位置保持用,情報の保護用及び内部照明用の回路は,電源につな(繋)がれたま
ま残してもよい。
5.8.2 空気圧源の遮断
外部から空気圧の供給を受けるせん孔機械には,せん孔機械を空気圧源に接続するか,又は閉鎖位置で
空気圧源を遮断し,せん孔機械に残留する空気圧を大気開放するか,いずれかの状態にするメインライン
バルブを設置しなければならない。

5.9 走行及びせん孔作業のための操作位置

5.9.1  一般
せん孔機械の走行,及びせん孔作業のための操作位置は,必要なすべての操作が,運転員若しくはオペ
レータ自身又はせん孔機械の近くにいる他の人に危険を及ぼすことのないように設計及び製造しなければ
ならない。足もとの空間などの必要なスペースは,JIS A 8315及びJIS A 8407に従う。
トラック及びトレーラ搭載形せん孔機械の走行用運転席に関する要求事項については,この規格では規
定しない。
5.9.2 転倒時保護構造 (ROPS)
走行時及び作業時に,せん孔機械が転倒する危険がある場合は,運転員及びオペレータに危険が及ばな
いよう,キャブにはJIS A 8910に従った転倒時保護構造 (ROPS) を設けるか,又は操作位置をせん孔機械
以外に別途設けることが望ましい。特に危険な環境で作業することが予定される場合は,使用者と協議の
うえ,遠隔操作装置を設けなければならない。
5.9.3 キャブ及び落下物保護構造 (FOPS)
せん孔機械には,騒音,粉じん及び悪天候からオペレータを保護するため,キャブを備えることが望ま
しい。

――――― [JIS A 8707 pdf 9] ―――――

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落下物の危険がある場所で使用が予定されるせん孔機械には,JIS A 8920のレベルIIに適合する落下物
保護構造 (FOPS) を装備しなければならない。
せん孔機械に装着するキャブは,次の性能及び装備をもたなければならない。
− 適切な粉じんろ過装置,及び必要,かつ,適用可能な場合は,暖房及び/又は冷房を備えた換気装置
− キャブ内の騒音レベルは,附属書Cに従って試験したとき,85 dBを超えてはならない。
− 床振動の遮断については5.22.3参照。
− キャブからの緊急脱出手段
− 非常出口。例えば,通常の出口がある側とは別な側に設けた蹴出し式の窓又はパネル,若しくは窓を
割る道具の装備
− 座席。ただし,オペレータが立ち姿勢で運転する場合を除く。座席は,オペレータ及び運転員に快適
で安定した作業姿勢を提供し,異なる体重及び身長のオペレータにも容易に適応できなければならな
い。座席は,オペレータに伝達される振動を合理的に達成可能なレベルまで下げるように設計しなけ
ればならない。
− フロントガラス洗浄装置
− ドア及び窓の透明パネルは,積層安全ガラス(JIS R 3211参照)又は同等の材料でなければならない。
− キャブの内装材は,5.21.1の要求事項に従う。
落下物の危険がある場合,キャブのないせん孔機械には,安全な作業のためJIS A 8920のレベルIIに適
合する防護構造 (FOPS) を装備するか,又は操作位置をせん孔機械以外に別途設けなければならない。
5.9.4 視界
オペレータ及び運転員の位置からの視界は,せん孔作業時又は走行時にオペレータ又は運転員が,本人
又は他人に危険を及ぼすことなくせん孔機械を操作できるものでなければならない。
視界が不十分な場合,必要な場所には光学的補助装置(バックミラーなど)又はその他の装置を設置し
なければならない。

5.10 操作装置及び制御システム

5.10.1 操作装置
5.10.1.1 一般
操作装置は,JIS A 8310-1,JIS A 8310-2及びISO 7000に従って明りょうに表示し,安全で速やかに,か
つ,容易に操作できるように配置しなければならない(JIS B 9700-2の4.8.7参照)。
操作装置は,その操作方向とせん孔機械の動く方向とを可能な限り一致させるほか,人間工学の原則に
従って設計しなければならない。
せん孔作業のように連続して作業を行うもの以外のすべての操作装置は,ホールド ツウ ラン形でなけ
ればならない。
操作装置は,次の条件を満足しなければならない。
− 主要操作装置は,JIS A 8407に規定する最適操作範囲内に配置する。
− 補助の操作装置は,JIS A 8407に規定する到達操作範囲内に配置する。
− 可能な限り,危険区域の外側に配置する。
− オペレータ及び運転員が手袋,安全ぐつ(靴)及びその他の保護具を着用していることを考慮する(JIS
A 8315及びJIS A 8407参照)。
複数の操作位置をもつせん孔機械には,使用する操作位置を選択するためのスイッチを装備しなければ
ならない。ただし,非常停止装置及び安全装置には,選択スイッチを付けてはならない。

――――― [JIS A 8707 pdf 10] ―――――

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JIS A 8707:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 8707:2010の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA8302:2017
土工機械―運転員及び整備員の乗降用・移動用設備
JISA8305:1988
建設機械の騒音の音響パワーレベル測定方法
JISA8307:2006
土工機械―ガード―定義及び要求事項
JISA8310-1:2019
土工機械―操縦装置及び表示用図記号―第1部:共通図記号
JISA8310-2:2019
土工機械―操縦装置及び表示用図記号―第2部:特定機種,作業装置及び附属品図記号
JISA8315:2010
土工機械―運転員の身体寸法及び運転員周囲の最小空間
JISA8316:2010
土工機械―電磁両立性(EMC)
JISA8323:2001
土工機械―運転席及び整備領域―端部の丸み
JISA8334:2006
土工機械―取扱説明書―内容及び様式
JISA8340-1:2011
土工機械―安全―第1部:一般要求事項
JISA8346:2004
土工機械―車体屈折フレームの固定装置―性能要求事項
JISA8407:2000
土工機械―操縦装置の操作範囲及び位置
JISA8910:2012
土工機械―転倒時保護構造―台上試験及び性能要求事項
JISA8920:2009
土工機械―落下物保護構造―台上試験及び性能要求事項
JISB7760-2:2004
全身振動―第2部:測定方法及び評価に関する基本的要求
JISB8361:2013
油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
JISB8370:2013
空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
JISB9700-1:2004
機械類の安全性―設計のための基本概念,一般原則―第1部:基本用語,方法論
JISB9700-2:2004
機械類の安全性―設計のための基本概念,一般原則―第2部:技術原則
JISB9703:2019
機械類の安全性―非常停止機能―設計原則
JISB9705-1:2019
機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
JISB9707:2002
機械類の安全性―危険区域に上肢が到達することを防止するための安全距離
JISB9713-1:2004
機械類の安全性―機械類への常設接近手段―第1部:高低差のある2か所間の固定された昇降設備の選択
JISB9713-2:2004
機械類の安全性-機械類への常設接近手段-第2部:作業用プラットフォーム及び通路
JISB9713-3:2004
機械類の安全性―機械類への常設接近手段―第3部:階段,段ばしご及び防護さく(柵)
JISB9713-4:2004
機械類の安全性―機械類への常設接近手段―第4部:固定はしご
JISB9716:2019
機械類の安全性―ガード―固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事項
JISB9960-1:2019
機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISD1201:1998
自動車,及び農林用のトラクタ・機械装置―内装材料の燃焼性試験方法
JISZ8737-1:2000
音響―作業位置及び他の指定位置における機械騒音の放射音圧レベルの測定方法―第1部:反射面上の準自由音場における実用測定方法