JIS A 8910:2012 土工機械―転倒時保護構造―台上試験及び性能要求事項

JIS A 8910:2012 規格概要

この規格 A8910は、土工機械の転倒時保護構造(ROPS)の性能要求事項及び代表的な供試品に対する静的負荷による台上試験によってこれらの要求事項への適合性を評価する一連の再現性のある方法について規定。

JISA8910 規格全文情報

規格番号
JIS A8910 
規格名称
土工機械―転倒時保護構造―台上試験及び性能要求事項
規格名称英語訳
Earth-moving machinery -- Roll-over protective structures -- Laboratory tests and performance requirements
制定年月日
1978年6月1日
最新改正日
2017年10月20日
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‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 3471:2008(IDT)
国際規格分類

ICS

53.100
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
土木 II 2020
改訂:履歴
1978-06-01 制定日, 1983-05-01 確認日, 1984-02-01 改正日, 1989-03-01 確認日, 1989-12-01 改正日, 1995-01-01 改正日, 2001-04-20 改正日, 2004-12-20 改正日, 2009-10-01 確認日, 2012-11-20 改正日, 2017-10-20 確認
                                                                    A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 記号及び略語・・・・[5]
  •  5 試験方法及び試験設備・・・・[12]
  •  5.1 一般事項・・・・[12]
  •  5.2 計測装置・・・・[12]
  •  5.3 試験設備・・・・[12]
  •  5.4 代表的供試品のベッドプレートへの取付け・・・・[13]
  •  6 試験負荷手順・・・・[17]
  •  6.1 一般要求事項・・・・[17]
  •  6.2 側方負荷試験・・・・[18]
  •  6.3 垂直負荷試験・・・・[19]
  •  6.4 前後方向負荷試験・・・・[20]
  •  7 材料・・・・[21]
  •  7.1 ROPSの一般要求事項・・・・[21]
  •  7.2 ROPS構造部材・・・・[21]
  •  7.3 薄板・・・・[21]
  •  7.4 締結用部品(ボルト及びナット)・・・・[21]
  •  8 性能・・・・[22]
  •  9 表示・・・・[23]
  •  9.1 一般・・・・[23]
  •  9.2 ラベルの仕様・・・・[23]
  •  9.3 表示の内容・・・・[23]
  •  10 試験結果報告・・・・[24]
  •  附属書A(参考)ROPSの試験報告書・・・・[25]
  •  附属書B(参考)設計変更,実物試験及び改造・・・・[27]

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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
建設機械施工協会(JCMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業
規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業
規格である。
  これによって,JIS A 8910:2004は改正され,この規格に置き換えられた。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

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                                       日本工業規格(日本産業規格)                          JIS
                                                                              A 8910 : 2012
                                                                             (ISO 3471 : 2008)

土工機械−転倒時保護構造−台上試験及び性能要求事項

Earth-moving machinery-Roll-over protective structures- Laboratory tests and performance requirements

序文

  この規格は,2008年に第4版として発行されたISO 3471を基に,技術的内容及び構成を変更すること
なく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
  なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,土工機械の転倒時保護構造(以下,ROPSという。)の性能要求事項及び代表的な供試品に
対する静的負荷による台上試験によってこれらの要求事項への適合性を評価する一連の再現性のある方法
について規定する。
  この規格は,JIS A 8308に規定する次の自走式土工機械で,運転員が着座して運転する質量700 kg以上
の機械のROPSに適用する。
− ブルドーザ
− ローダ(トラクタショベル)
− バックホウローダ
− ダンパ(重ダンプトラック及び不整地運搬車)
− パイプレーヤ
− 連節式機械(例 : 自走式スクレーパ,車体屈折式ダンパ)のけん引部分(駆動部)
− グレーダ
− ランドフィルコンパクタ
− ローラ
− トレンチャ
  この規格は,教習用座席又は作業装置操作用の追加の座席には適用しない。
    注記1 ROPSは,FOPS(落下物保護構造)としての保護機能をもたせてもよい。
    注記2 機械が最大傾斜角30°の堅い粘土地盤の斜面上を初速16 km/h以下の速さで走行し,機械の
            前後方向軸を中心に地面との接触を失うことなく360°回転するという条件の下で,シート
            ベルトを着用した運転員が押し潰されないように理にかなった保護を行うことを期待してい
            る。
    注記3 この規格は,ROPSの製造業者が特定用途向けに上記の機械又は派生機械にROPSを提供す
            るときの判断の指針として使用することができる。

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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
    注記4 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
             ISO 3471:2008,Earth-moving machinery−Roll-over protective structures−Laboratory tests and
                 performance requirements(IDT)
              なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
            ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
    JIS A 8308 土工機械−基本機種−用語
      注記 対応国際規格 : ISO 6165:2006,Earth-moving machinery−Basic types−Identification and terms
             and definitions(MOD)
    JIS A 8318 土工機械−座席基準点(SIP)
      注記 対応国際規格 : ISO 5353:1995,Earth-moving machinery, and tractors and machinery for agriculture
             and forestry−Seat index point(IDT)
    JIS A 8322 土工機械−寸法,性能及び容量の単位並びに測定の正確さ
      注記 対応国際規格 : ISO 9248:1992,Earth-moving machinery−Units for dimensions, performance and
             capacities, and their measurement accuracies(IDT)
    JIS A 8909 土工機械−保護構造の室内評価試験−たわみ限界領域の仕様
      注記 対応国際規格 : ISO 3164:1995,Earth-moving machinery−Laboratory evaluations of protective
             structures−Specifications for deflection-limiting volume(IDT)
    JIS B 1051 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質−第1部 : ボルト,ねじ及び植込みボルト
      注記 対応国際規格 : ISO 898-1:1999,Mechanical properties of fasteners made of carbon steel and alloy
             steel−Part 1: Bolts, screws and studs(IDT)
    JIS B 1052-2 締結用部品の機械的性質−第2部 : 保証荷重値規定ナット−並目ねじ
      注記 対応国際規格 : ISO 898-2:1992,Mechanical properties of fasteners−Part 2: Nuts with specified
             proof load values−Coarse thread(IDT)
    JIS Z 2242 金属材料のシャルピー衝撃試験方法
      注記 対応国際規格 : ISO/DIS 148-1:2003,Metallic materials−Charpy pendulum impact test−Part 1:
             Test method(MOD)

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
ベッドプレート(bed plate)
  試験目的のために,機械のフレームを取り付ける試験用固定具の十分に堅固な部分。
3.2
境界面,BP(boundary plane)
  たわみ限界領域(DLV)の背面,側面及び膝部の垂直投影として定義する面。
    注記 境界面は,着力点を決定するために使用する。

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3.3
たわみ限界領域,DLV(deflection-limiting volume)
  通常の服装でヘルメットを装着した着座姿勢の大柄運転員の近似的箱形形状。
    注記 JIS A 8909による。
3.4
ROPSのたわみ量(deflection of ROPS)
  着力点において計測した,ROPS,取付具及びフレーム部の動きで,試験用固定具の動きによる影響を除
いた量。
3.5
落下物保護構造,FOPS(falling-object protective structure)
  頭上への落下物(例えば,木,岩石,小さいコンクリートブロック,手工具など)に対し,適切に運転
員を保護するように取り付けた構造物。
3.6
DLV頭部(head portion of DLV)
  JIS A 8909に規定する寸法のDLVにおける上部の270 mm×330 mmの長方形部分。
3.7
側方仮想地面,LSGP(lateral simulated ground plane)
  機械が(回転して)その面で止まると設定した面でDLVから遠ざかる方向に15°の面。
    注記 この平面は,機械の前後方向中心線に平行な垂直面を,側方荷重を受けるROPSの頂部構造部
          材の最外端点を通る水平線まわりに回転させて創成される(図6参照)。LSGPは,負荷前の
          ROPSに対して設定し,当初の垂直に対する傾斜15°を維持しつつ荷重を受けるROPS部材と
          ともに動く。
3.8
荷重分布器具,LDD(load distribution device)
  着力点におけるROPS部材の局部的な貫入を防止するために用いる器具。
3.9
着力点,LAP(load application point)
  ROPSに対し試験荷重(F)を負荷する点。
3.10
機械フレーム(machine frame)
  機械の主要部につながり,その上にROPSを直接取り付けることができる機械の金属製の主フレーム又
は主たる負荷支持部材。
3.11
取付具
  機械フレームにROPSを取り付けるブラケット,溶接,締結用部品その他の器具
3.12
代表的供試品(representative specimen)
  材質及び製造品質が製造業者の量産仕様の範囲内にある,試験の目的で使用するROPS及びその取付具
並びに機械フレーム(完成品又は部品)。
    注記 この規格に基づく仕様で製造した全てのROPSが所要の性能水準を満足するか上回ることを意

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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
          図している。
3.13
転倒時保護構造,ROPS(roll-over protective structure)
  機械が転倒したときに,シートベルトを装着した運転員が押し潰される可能性を減らすことを主要な目
的とした構造部材からなる装置。
    注記1 図1図5及びJIS A 8911参照。
    注記2 ROPSには,これを機械フレームに取り付けるためのサブフレーム,ブラケット,マウント,
            ボルト,ピン,サスペンション又は可とう(撓)性のショックアブソーバなどの構成部品を
            含めてもよい。
    注記3 耐負荷構造部材以外は,考慮していない。
3.13.1
ロールバーROPS(rollbar ROPS)
  片持ちはり式耐負荷構造部材をもたない,成形又は構成した1柱式又は2柱式のROPS。
3.13.2
1柱式又は2柱式ROPS(one or two post ROPS)
  一つ以上の片持ちはり式の耐負荷構造部材をもつように成形又は構成した1柱式又は2柱式ROPS。
3.13.3
多柱式ROPS(multiple-post ROPS)
  (頂部)耐負荷構造部材と結合された3柱以上で成形又は構成したROPS。
    注記 片持ちはり式の耐負荷構造部材との結合でもよい。
3.14
ROPS構造部材(ROPS structural member)
  負荷した荷重に耐え,又は負荷エネルギーを吸収するように設計した金属製構造部材。
3.15
仮想地面,SGP(simulated ground plane)
  機械が転倒後その面で止まると想定した平らで堅固な仮想の地表面。
3.16
ソケット,S(socket)
  荷重分布器具(LDD)に,集中荷重を拘束せずに与えるための試験用部材。
3.17
DLVの垂直投影(vertical projection of the DLV)
  JIS A 8909に規定する寸法のDLVの脚部を除く4隅の垂直投影で形成する範囲。
3.18
天頂仮想地面,VSGP(vertical simulated ground plane)
  上下逆さまに転倒した姿勢で静止した機械を支える,ROPS頂部横断部材と機械の前部又は後部とに接
するように設定した平面(図16参照)。
    注記 VSGPは,ロールバーROPS並びに1柱式及び2柱式ROPSに適用する。VSGPはROPSの変形
          に追随する。

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                                                                    A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)

4 記号及び略語

  この規格で用いる記号及び略語は,次による。
  U   ROPSによって吸収されるエネルギーで,機械の製造業者が指定する最大質量に関係し,ジュール
      (J)で表示する。
  F   ROPSに加える荷重で,ニュートン(N)で表示する。
  m   機械の製造業者が指定する最大質量で,キログラム(kg)で表示する。
      − 製造業者が指定する最大質量は,作業に必要なアタッチメント,規定量の燃料,潤滑油,作動
          油など,携行工具及びROPSを含む。被けん引ローラ及び被けん引スクレーパのような被けん
          引エクイップメントは含まない。
      − 自走式スクレーパ及び車体屈折式ダンパ(重ダンプトラック)については,けん引部分(駆動
          部)だけの質量とし,ROPSを支える部材又は取り付ける部材は含めなければならない。キン
          グピン,ヒッチ,及びヒッチ又は被けん引部に附属している車体屈折式かじ取り用構成部品は,
          質量mに含めない。
      − 固定フレーム式ダンパ(重ダンプトラック及び不整地運搬車)で,“ROPSだけ”の基準を選ぶ
          場合の機械の質量mは荷台及び積載質量を含まない。“荷台含む”の基準を選ぶ場合の機械の
          質量mは荷台を含むが積載質量は含まない。
            注記1 例として表1参照。
      − ローラ及びランドフィルコンパクタで,転倒時には機械から放出される非固定のバラストも,
          機械の質量mには含めない。
            注記2 通常,使用中の機械に付着した土,岩石,枝,破片などは,機械の質量の一部とは
                    みなしていない。試験要求事項を決定する際に,掘削,運搬又は取り扱う土木資材
                    は,いかなる場合も機械の質量の一部とはみなさない。
  L   ROPSの長さで,ミリメートル(mm)で表示する。
      − Lは,ロールバーROPSには適用しない。
      − 片持ちはり式耐負荷構造部材をもつ1柱式又は2柱式ROPSにあっては,Lは,ROPSの頂部
          において,ROPS支柱の端面から片持ちはり式耐負荷構造部材の他端面までの前後方向距離と
          する(図1及び図4参照)。ROPSの構造部材がDLVの垂直投影を完全に覆うことは,必ずし
          も必要としない。
      − 多柱式のROPSでは,Lは(ROPSの頂部において),前部端面から後部ROPS支柱の(外)端
          面までの前後方向最大距離とする(図2参照)。
      − 構造部材が折れ曲がり形状のROPSでは,Lは上部構造部材の高さの3倍をHとし,その上部
          構造部材の頂点を通る平面をHだけ下げた平面を定義し,その平面と前後の構造部材との交差
          外側端面間の距離とする(図3参照)。
      − 構造部材が湾曲した形状のROPSでは,Lは次のようにして求める。
            湾曲したROPS構造部材の両端が上下の隣接する部材と交差する2点を通る平面をD平面と
          し,これに平行で湾曲したROPS構造部材の外側を通る接線(接平面)をB平面とする。B平
          面とROPS上部構造部材の頂部表面の投影面Cとがなす角を二等分する平面をA平面とする。
          Lは,A平面が湾曲した構造部材の外側端面と交差する点間の長さとして設定する(図3参照)。
  W ROPSの幅で,ミリメートル(mm)で表示する。
      − ロールバー式ROPSでは,Wは,構造部材の最外側端面間の最大幅とする。

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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
      − 片持ちはり式耐負荷構造部材をもつ1柱式又は2柱式ROPSにあっては,Wは,ROPSの頂部
          において,少なくともDLVの幅方向の垂直投影を覆う部分で,片持ちはり式耐負荷構造部材の
          端面間の幅方向の距離とする(図1,図4及び図5参照)。
      − 他の全てのROPSでは,Wは,ROPSの頂部において耐負荷構造部材の両外側端面間の左右方
          向最大距離とする(図2参照)。
      − 構造部材が折れ曲がり形状のROPSでは,Wは上部構造部材の高さの3倍をHとし,その上部
          構造部材の頂点を通る平面をHだけ下げた平面を定義し,その平面と構造部材外側表面とが交
          差する投影面の幅とする(図3参照)。
      − 構造部材が湾曲した形状のROPSでは,Wを次のように設定する。
            湾曲したROPS構造部材の両端が上下の隣接する部材と交差する2点を通る平面をD平面と
          し,これに平行で湾曲したROPS構造部材の外側を通る接線(接平面)をB平面とする。B平
          面とROPS上部構造部材の頂部表面の投影面Cとがなす角を二等分した平面をA平面とする。
          Wは,A平面が湾曲部構造部材の外側端面と交差する点間の幅として設定する(図3参照)。
  Δ  ROPSのたわみで,ミリメートル(mm)で表す。
  H   次に示す荷重負荷領域の範囲(高さ)で,ミリメートル(mm)で表示する。
      − 直線部材では,Hは,図1に示す頂部部材の頂部から底部までの距離。
      − 湾曲した形状の部材では,Hは,図3に示すように,長さLの端から下ろした垂直面が湾曲し
          た形状の部材の内面と交差する部位Yまでの,部材の頂部からの垂直距離。
      − 折れ曲がった形状の部材では,Hは,図3に示すように頂部部材の桁の高さの3倍。

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                                                                    A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
      BP DLVの境界面                              LAP 着力点
      E   ROPS上部構造部材の上下方向の中央        LDD 荷重分布器具
      F   荷重                                    S    ソケット
      H   上部構造部材の範囲(高さ)              W    ROPSの幅
      L   ROPSの長さ
      注記 荷重分布器具(LDD)は,寸法Hの範囲を超えて延長してもよい。
                           図1−2柱式ROPSの側方着力点(LAP)の例

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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
   BP   DLVの境界面
   E    ROPS上部構造部材の上下方向の中央
   F    荷重
   L[W] ROPSの長さ又は幅
   LDD 荷重分布器具
   S    ソケット
   注記 LAP及びLDDの詳細については,図1の例を参照。この図2では,所要の荷重を同時にかけるために,
        2か所以上のソケットを使用する例として,2か所のソケットを図示している。
                             図2−4柱式ROPSの着力点(LAP)の例

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                                                                    A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
A 二つの接線B及びCがなす角の二等分線                 I  湾曲した形状の部材と頂部平たん部材との交差
B Dに平行で湾曲したROPS構造部材の外側の面を通る接線     部
C ROPS上部構造部材の頂部の投影                       LDD 荷重分布器具
D 湾曲した形状のROPS構造部材が隣接する部材と交差する L[W] LAPを決定するためのROPSの長さ又は幅
    2点を結ぶ線                                      LAP 着力点
F   荷重                                             S  ソケット
H 荷重負荷領域の範囲(高さ)                         Y 長さLの端から下ろした垂直面が湾曲した形状
                                                        の部材の内面と交差する部位
注記1 AとBとのなす角は,AとCとのなす角と等しい。
注記2 LAP及びLDDの詳細については,図1の例を参照。
注記3 湾曲した形状のHについては,箇条4及び6.4.3参照。
                    図3−湾曲した形状又は折れ曲がり形状のROPS構造部材の例

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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
   BP   DLVの境界面
   E    ROPS上部構造部材の上下方向中央
   F    荷重
   L    ROPSの長さ
   LDD 荷重分布器具
   S    ソケット
   W    ROPSの幅
   注記 LAP及びLDD詳細については図1参照。
                                     図4−1柱式ROPSの例

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                                                                    A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
   BP    DLV境界面                              PLC 機械の前後方向中心線に並行
   E     ROPS上部構造部材の上下方向中央         S     ソケット
   F     荷重                                   W     ROPSの幅
   LDD 荷重分布器具
   注記1 荷重分布器具(LDD)は,着力点(LAP)におけるROPS部材の局部的な貫入を防止する。ソケット
          (S)は,指定された位置に集中荷重を拘束することなく与える。図1にLAP及びLDDの詳細を示す。
   注記2 典型的ではあるが,要求ではなく,この配置はどのROPSにも適用できる。
                                       図5−前後方向荷重
a 側方荷重を負荷するROPSの頂部部材         d 左記の垂線cを含み,機械の前後方向中心線に平行な垂直面
b 部材aを端から見たときの最外端点          LSGP 側方仮想地面
c 部材を端から見たときの最外端b点を通る垂線
                               図6−側方仮想地面(LSGP)の決定

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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)

5 試験方法及び試験設備

5.1 一般事項

  ROPSは,側方荷重,垂直荷重及び前後方向荷重に耐え,かつ,側方エネルギーを吸収することが要求
される。側方,垂直及び前後方向の負荷のもとでROPSのたわみ量には制限が設けられている。

5.2 計測装置

  質量,荷重及びたわみ量の計測システムは,JIS A 8322に規定する正確さをもつものとする。ただし,
荷重及びたわみ量の測定精度は,最大値の±5 %とする。

5.3 試験設備

  試験設備は,代表的供試品をベッドプレートに固定し,表1に示す数式によって決まる側方負荷,垂直
荷重及び前後方向荷重をかけるのに適したものとする。
                                  表1−荷重及びエネルギー要求
    機械の質量         側方荷重       側方負荷エネルギー     垂直荷重          前後方向荷重
        m                 F                  U                  F                   F
      (kg)            (N)               (J)             (N)               (N)
 1) 履帯式土工機械 : ブルドーザ,ローダ,パイプレーヤ及びトレンチャ
   700<m≦4 630         6m            13 000 (m/10 000)1.25                      4.8 m
  4 630<m≦59 500                     13 000 (m/10 000)1.25
                    70 000 (m/10 000)1.2                      19.61 m         56 000 (m/10 000)1.2
     m>59 500           10 m               2.03 m                                 8m
 2) グレーダ
   700<m≦2 140         6m            15 000 (m/10 000)1.25                      4.8 m
  2 140<m≦38 010                     15 000 (m /10 000)1.25
                    70 000 (m/10 000)1.1                      19.61 m         56 000 (m/10 000)1.1
     m>38 010           8m                 2.09 m                                6.4 m
 3) 車輪式土工機械 : ブルドーザ,ローダ,パイプレーヤ,ランドフィルコンパクタ,スキッドステアローダ,バックホウローダ
 及びトレンチャ
   700<m≦10 000        6m            12 500 (m/10 000)1.25                       4.8m
 100 000<m≦128 600                   12 500 (m/10 000)1.25
                    60 000 (m/10 000)1.2                      19.61m          48 000 (m/10 000)1.2
     m>38 010           10m                2.37 m                                 8m
 4) 連節式土工機械のけん引部分(駆動部) : 自走式スクレーパ,車体屈折式ダンパ(重ダンプトラック)
   700<m≦1 010         6m            20 000 (m/10 000)1.25                       4.8m
  1 010<m≦32 160                     20 000 (m/10 000) 1.25
                    95 000 (m/10 000)1.2                      19.61m          76 000 (m/10 000)1.2
     m<32 160           12m                2.68m                                  9.6m
 5) ローラa)
   700<m≦10 000        5m            9 500 (m/10 000)1.25                        4m
  10 000<m≦53 780                    9 500 (m/10 000)1.25
                    50 000 (m/10 000)1.2                      19.61m          40 000 (m/10 000)1.2
     m>53 780           7m                 1.45m                                  5.6m
 6) 固定フレーム式ダンパ−ROPSだけb)
   700<m≦1 750         6m            15 000 (m/10 000)1.25                       4.8m
  1 750<m≦22 540                     15 000 (m/10 000) 1.25
                    85 000 (m/10 000)1.2                                      68 000 (m/10 000)1.2
  22 540<m≦58 960      10m                1.84m             19.61m               8m
                   413 500 (m/10 000)0.2
  58 960<m≦111 660                   61 450 (m/10 000)0.32                 330 800 (m/10 000)0.2
    m>111 660           6m                 1.19m                                  4.8m

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                                                                    A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
                              表1−荷重及びエネルギー要求(続き)
    機械の質量         側方荷重       側方負荷エネルギー     垂直荷重          前後方向荷重
        m                 F                  U                  F                   F
      (kg)            (N)               (J)             (N)               (N)
 7) 固定フレーム式ダンパ−荷台だけc)
   700<m≦10 000        6m            6 000 (m/10 000) 1.25                       4.8m
  10 000<m≦21 610                    6 000 (m/10 000) 1.25
                    60 000 (m/10 000)1.2                                      48 000 (m/10 000)1.2
  21 610<m≦93 900      7m                 0.73m             19.61m               5.6m
                   420 000 (m/10 000)0.2
  93 900<m≦113 860                   16 720 (m/10 000)0.63                 336 000 (m/10 000)0.2
    m>113 860           6m                 0.68m                                  4.8m
 8) 固定フレーム式ダンパ−ROPSと荷台との組合せd)
   700<m≦10 000        3.6m          3 600 (m/10 000) 1.25                       2.9m
  10 000<m≦21 610                    3 600 (m/10 000) 1.25
                    36 000 (m/10 000)1.2                                     288 800 (m/10 000)1.2
  21 610<m≦93 900      4.2m               0.44m             11.77m               3.4m
                   252 000 (m/10 000)0.2
  93 900<m≦113 860                   10 000 (m/10 000)0.63                 202 000 (m/10 000)0.2
    m>113 860           3.6m               0.41m                                  2.9m
 注a) 転倒時には機械から放出される非固定のバラストは,質量mには含めない。
   b) 質量mは,荷台及び積載質量を含まない機械の質量とする。
   c) 質量mは,機械及び荷台の質量を含むが,積載質量は含まない。荷重を負荷する荷台部分はDLVの垂直投影
      を完全に覆わなくてはならない。荷台の運転席覆い部分に負荷する側方荷重及び垂直荷重は,ROPS単独の場
      合と同じ位置に負荷しなければならない。前後方向荷重は運転員に向かって最大の変位を生じる面に負荷しな
      ければならない。
   d) 質量mは,機械及び荷台の質量を含むが,積載質量は含まない。ROPS及び/又は荷台への側方,前後方向又
      は垂直負荷は,この組合せの両方の部材に対して同時に負荷する必要はない。6種の負荷の順序に関する制約
      として,部材に対する垂直負荷は側方負荷の次としなければならず,前後方向負荷は垂直負荷の次としなけれ
      ばならない(図12及び図13参照)。

5.4 代表的供試品のベッドプレートへの取付け

5.4.1  ROPSは,実機と同様に機械フレームに取り付けなければならない。この評価には完成機を使用す
る必要はない。しかし,機械フレームとこれに取り付けられたROPSの供試品は,機械転倒時にエネルギ
ーを吸収し得るフレーム部分を含み,運用状態の実機の構造様式を代表するものでなければならない。窓,
パネル,扉,その他の通常取り外しできる全ての非構造部品は,ROPSの評価結果に影響を与えないよう
取り除いておく。ROPSと一体でないキャブは,評価用の設定としては必要ない。
  ROPS又はFOPSの実物試験のために機械フレーム全体を使用することが実際的でないときは,フレー
ムを部分的に使用してもよい。部分的なフレームは,複製品でもよいが,本来のフレームの強度及び剛性
をできるだけ再現したものでなければならない。
  試験の際に,破損することなく,ROPSを通じて機械フレームに伝わる負荷エネルギーを吸収できるよ
う,機械フレームの剛性及び強度を評価して,機械フレームの最小限の部分又は所要の複製品を決定しな
ければならない。
  代表的供試品は,十分な剛性のベッドプレートに取り付けて,機械の完成フレームと少なくとも同等の
剛性としなければならない。
  部分フレーム又は複製品を使用する場合は,各試験の際に機械フレームの剛性及び強度を評価しなけれ
ばならない。製造業者は,その評価の写しを保存しなければならない。
5.4.2  代表的供試品は,試験中におけるベッドプレートにつなぐ部材の変形が経験的に最小に止まるよう
に,ベッドプレートに固定しなければならない。また,代表的供試品は,最初の取付けによる以外は,ベ

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A 8910 : 2012 (ISO 3471 : 2008)
ッドプレートからいかなる支持もしてはならない。固定具の配置は,機械フレームのROPS取付部の変形
を抑制するものであってはならない。その意図は,負荷エネルギーが,固定具によってではなく,代表的
供試品(及びその取付部)で吸収されるようにすることである。
5.4.3  機械と地上間の全ての緩衝装置は,供試品の荷重−たわみ特性に影響しないよう,外部から確実に
固定して試験を行わなくてはならない。ただし,ROPSを機械フレームに取り付け,かつ,荷重の伝達路
として働く緩衝部品はそのままとし,試験開始時には機能しているようにする。
5.4.4  機械フレームは,前車軸及び後車軸又はその付近で,ベッドプレートへ直接取り付けなければなら
ない。
  車体屈折式の機械で,前後両方のフレームを使用する場合は,両フレームをまっすぐにしてヒンジを固
定しなければならない。ROPSを取り付けているフレームだけを使用する場合は,屈折ヒンジ及び車軸取
付部又はそのフレーム外端でベッドプレートに取り付けなければならない。
  (自走式スクレーパなど)1軸のけん引部分(駆動部)の場合は,車軸部で取り付けなければならない。
  履帯式の機械では,主駆動装置ハウジング又は履帯フレームで取り付けなければならない(図7図13
参照)。
注記 図は典型的な配置の一例を示すが,必ずしもこれによらなくてもよい。
a  ベッドプレートとは接触しない。
                     図7−けん引部分(駆動部)のベッドプレートへの固定の例

JIS A 8910:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3471:2008(IDT)

JIS A 8910:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 8910:2012の関連規格と引用規格一覧