6
B 0022-1984
図13
図14
6. データムターゲットの図示方法
6.1 データムターゲットを指示する場合の基本的事項 データム形体が面である場合には,その面が理
想的な形状と大きく異なることがある。この場合,全表面をデータム形体として指示すると,加工,検査
などのときの測定に大きな誤差を生じたり,また,繰返し性・再現性が悪くなることがある(図15及び図
16)。これを防止するために,データムターゲットを指示する。
――――― [JIS B 0022 pdf 6] ―――――
7
B 0022-1984
図15
図16
備考 データムターゲットを指示する場合,形体の全表面をデータムとする代わりに,幾つかの限定
したデータムターゲットだけで指示することによって,部品の機能を損なうかどうかを検討し
ておく必要がある。
この場合には,形状偏差及び位置偏差の影響を考慮しなければならない。
6.2 データムターゲットを図示する場合に用いる記号 データムターゲットの図示は,次のデータムタ
ーゲット記入枠,文字記号及びデータムターゲット記号による。
(1) データムターゲット記入枠及び文字記号 データムターゲットは,横線で二つに区切った円形の枠(デ
ータムターゲット記入枠)によって図示する。データムターゲット記入枠の下段には,形体全体のデ
ータムと同じデータムを指示する文字記号及びデータムターゲットの番号を表す数字を記入する。上
段には,補足事項(例えば,ターゲットの大きさ)を記入する[図17(a)]。補足事項がデータムター
ゲット記入枠の中に記入しきれない場合には,枠の外側に表示し,引出し線で枠と結ぶ[図17(b)]。
データムターゲット記入枠は,矢印を付けた引出し線でデータムターゲットを指示する記号(以下,
データムターゲット記号という。)と結ぶ。図示例を図21,図22に示す。
――――― [JIS B 0022 pdf 7] ―――――
8
B 0022-1984
図17
(2) データムターゲット記号 データムターゲット記号は,表2による。
表2
用途 記号 備考
データムターゲットが点のとき 太い実線の×印とする。
データムターゲットが線のとき 二つの×印を細い実線で結ぶ。
原則として,細い二点鎖線で囲
円の場合
み,ハッチングを施す。ただし,
データムターゲットが
図示が困難な場合には細い二
領域のとき
長方形の場合 点鎖線の代わりに細い実線を
用いてもよい。
備考1. データムターゲット記号は,データムターゲットを図示した表面がわかりやすい投影図に示す。
2. データムターゲットの位置は,主投影図に図示するのがよい(図18,図19,図20)。
図18 図19
図20
6.3 データムターゲットの図示例 データムターゲットの図示例を図21及び図22に示す。
――――― [JIS B 0022 pdf 8] ―――――
9
B 0022-1984
図21
備考 データムターゲットA1,A2,A3によってデータムAを設定する。
データムターゲットB1,B2によってデータムBを設定する。
データムターゲットC1によってデータムCを設定する。
図22
備考 データムターゲットA1,A2,A3によってデータムAを設定する。
データムターゲットB1,B2によってデータムBを設定する。
データムターゲットC1によってデータムCを設定する。
――――― [JIS B 0022 pdf 9] ―――――
10
B 0022-1984
7. 形体グループをデータムとする指示 複数の穴のような形体グループの実際の位置を他の形体又は形
体グループのデータムとして指示する場合は,図23のように公差記入枠にデータム三角記号を付ける。
図23
備考1. この図示例は,八つの穴を“データムD”として指定している。
2. 六つの穴の位置度公差は,機能ゲージを用いて検査するとよい。
8. データムの設定 データム形体として指定された形体には,加工工程で,ある程度の誤差が生じるこ
とは避けられない。その形体は,凸面状,凹面状,円すい状などのような形状となることがあるが,この
ような形状に対してデータムを設定する方法の例を次に示す。
(1) 直線又は平面のデータム 直線又は平面をデータムとして指示した場合,データム形体を実用データ
ム形体との最大間隔が可能な限り小さくなるように置いてデータムを設定する。データム形体が実用
データム形体に対して安定している場合には,そのままの状態でデータムを設定する(図1参照)。デ
ータム形体が実用データム形体に対して不安定な場合には,このすき間が安定するように適当な間隔
をとって支えを置き,データムを設定する。この場合,線のデータム形体に対しては2個の支え(図
24)を,平面のデータム形体に対しては3個の支えを用いる。
図24
(2) 円筒軸線のデータム 円筒の穴又は軸の軸線をデータムとして指示した場合,このデータムは穴の最
大内接円筒の軸直線又は軸の最小外接円筒の軸直線によって設定する。
――――― [JIS B 0022 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS B 0022:1984の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 5459:1981(MOD)
JIS B 0022:1984の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.040 : 線及び角度の測定 > 17.040.10 : 許容限界及びはめ合い
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.100 : 工業製図 > 01.100.01 : 工業製図一般
JIS B 0022:1984の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0021:1998
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―幾何公差表示方式―形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式
- JISB0621:1984
- 幾何偏差の定義及び表示