JIS B 0146-3:2012 クレーン用語―第3部:タワークレーン | ページ 2

4
B 0146-3 : 2012
4) 移動(走行路)パラメータ
番号 用語 定義 対応英語(参考)
2401 走行台車スパン クレーンの走行台車のレール間隔。 bogie rail span
2402 走行範囲 走行式クレーンがレール上を走行できる範囲。 travel distance
c) 一般概念
1) 動作
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3101 ロープバランス式水 level luffing by
起伏ドラムに水平引込みドラムを設け,ジブが起伏したとき水平
平引込み rope balancing
引込みドラムからワイヤロープが出入りし,つり荷の水平移動が
行われるようになる機構。 mechanism
3102 ダブルリンク式水平 double link
ジブの中央で折り曲がり及びつり荷が水平移動するリンク機構。
引込み mechanism
3103 フロアクライミング floor climbing
建物内部に設置した最大自立マストのタワークレーンで高層の建
物を建てる場合,最上部のクレーンの周りの鉄骨等に支点をとっ
てクライミング架台,台座及びマストを一体に油圧ジャッキで尺
取式に引き上げ,クライミング架台が最も上部にくる位置で固定
した後,再びマスト最上部までクライミングし,次の鉄骨組立の
ステップに入り,同じサイクルを最終建物高さまで繰り返す方式
(図3103参照)。
3104 マストクライミング mast climbing
通常,建物外部で建物の進捗に伴ってタワークレーンが建物から
壁つなぎを取りながらマストのオーバーハング強度制限内で上昇
する方式。
2) 安定度
番号 用語 定義 対応英語(参考)
3201 後方安定度 backward stability
つり荷が急激に開放されたときの反動で後方に荷重が加わる場合
のタワークレーンの安定性。
d) 構成要素
番号 用語 定義 対応英語(参考)
4101 タワー昇降装置 climbing element
タワークレーンの旋回体部分及びジブ,カウンタジブをタワーか
hoisted
ら反力を取って油圧ジャッキなどで押し上げたり,建物から反力
を取ってタワーを引き上げたりする装置(図4101参照)。 inside/outside
the structure
4102 ジブ jib
つり荷の揚重のための腕となる構造で起伏又はトロリの水平移動
によってつり荷を移動させる。
4103 ジブつなぎ jib tie
水平式タワークレーンにおいて,ジブと旋回中心付近のガントリ
との間を支持するもの。
4104 カウンタジブ counter-jib
旋回中心を挟んでジブと反対側に位置するフレーム。起伏式では
巻上及び起伏ウインチ,水平式では巻上,横行ウインチ及び後端
部にはカウンタウエイトが設置されていることが多い。
4105 カウンタジブつなぎ counter-jib tie
カウンタジブと旋回中心付近に位置するガントリとの間を結ぶ支
持機構。
4106 頂部タワー cat head
通常,水平式のクレーンにおいて旋回中心付近に位置し,ジブ又
はカウンタジブを支持するためのマスト。
4107 運転室マスト cab mast
旋回機構の上側で運転席を取り付けるための構造になっている部
分。

――――― [JIS B 0146-3 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
B 0146-3 : 2012
番号 用語 定義 対応英語(参考)
4108 旋回台 slewing platform
タワー上部のガントリ,旋回装置などが取り付けられた部分。
4109 旋回環 slewing ring
つり荷,ジブ,カウンタジブなどの上部機構を旋回させるための,
大口径のベアリング。
4110 旋回ベアリング受け 旋回ベアリングの上部レース・下部レースを保持するケーシング。 slewing ring support
4111 タワー tower
地表の基礎部分から一定の長さの鋼製トラス又は鋼管でできた柱
部材を下から組立クレーンの上部旋回体を先端に取り付けるため
のもの。
4112 タワーストラット tower strut
タワー基部の台座などの四隅からタワー下部に斜めに取り付けた
タワー基部の補強部材。
4113 下部構造体 under carriage
タワー基部の台座又は走行式の場合,台車が付いたフレーム。こ
の上にクレーンが転倒しないためのカウンタウエイトを載せる。
4114 走行台車 bogie
タワークレーンを建物などに沿って移動させる場合,設置された
レールに載せる車輪付きフレーム。
4115 横行トロリ trolley
水平式タワークレーンにおいて,作業範囲に応じてフックの位置
を移動させたり,ジブの点検用バスケットが取り付けられたりし
ている台車。
4116 巻上げワイヤロープ hoisting rope
フックでつり荷を地上から高所へ移動させるためのウインチに仕
込むワイヤロープ。建物が100 mを超えるような場合は,非自転
ワイヤロープ又はSよ(撚)り,Zよ(撚)りのワイヤロープの
組合せでつり荷の回転を防ぐ。
4117 フックブロック(一 block assembly
クレーンのフックが取り付けられたつり具。つり上げ荷重によっ
式) てワイヤロープの掛け数を変えるため複数枚のシーブが取り付け
られたものもある。
4118 フック hook
つり荷をつるための玉掛けワイヤーをかけるかぎ形の金物。外れ
止めの金具,フックの開きを確認する点検などが必要とされる。
4119 カウンタウエイト counterweight
カウンタジブの後端に取り付けられ,つり荷によるモーメントと
バランスさせるおもり。コンクリート製,鉄板の重ね合わせなど
がある。
4120 トロリ横行装置 つり荷を行き来させるための台車を移動させる装置。 trolley travelling
mechanism
4121 トロリ横行ワイヤロ trolley travelling
トロリを水平ジブに沿って前後に移動させるためのワイヤロー
ープ プ。通常,エンドレスウインチに仕込まれることが多い。 rope
4122 旋回装置 slewing mechanism
上部旋回体をつり荷とともに旋回させる装置。大きな旋回半径を
もつクレーンでは十分なトルクと加減速可能な装置とが必要とな
る。
4123 電気制御盤 electrical control
動力源を電気としモータでウインチを駆動させるタワークレーン
cabinet
においては,ウインチの加減速をするための回路などを収納した
箱体。
4124 台座部ウエイト base ballast
走行式又は基礎くい(杭)なしの据え置き形タワークレーンにお
いて,最大モーメント発生時においても転倒しないように台座の
四隅に据え付ける重量物。コンクリート製又は鋳鉄製のものがあ
る。
4125 基礎 foundation
タワークレーンを支持するための反力を得るくい(杭),又は地中
ばり(梁)などに,台座を押さえるアンカー金物を設置し,タワ
ークレーンの台座にかかる引抜き力及び対角線上の圧縮力を受け
る構造物。
4126 luffing block
起伏ブロック(一式) ジブを起伏させるためのジブに取り付けられたエコライザシーブ
assembly
のブロック及びガントリ頂部固定のエコライザシーブからなる装
置。

――――― [JIS B 0146-3 pdf 7] ―――――

6
B 0146-3 : 2012
番号 用語 定義 対応英語(参考)
4127 起伏ワイヤロープ luffing wire rope
直接シーブを介してジブを起伏させる場合又はペンダントロープ
が付いたエコライザシーブブロックを介して起伏させるワイヤロ
ープ。
4128 Aフレーム(ガント A-frame (gantry)
大形タワークレーンにおいて,A形の脚をもつジブの起伏及びつ
リ) り荷の水平引込み用のシーブが付いたジブを支持する架台。
4129 運転室 cab
通常,旋回体の上部又は下部に設置され,旋回体とともに旋回す
るタワークレーンの運転操作を行う部屋。
4130 カウンタウエイトト counterweight
タワークレーンのカウンタジブに設置されているカウンタウエイ
ロリ trolley
トで,つり荷によるモーメントに対してバランスするよう前後に
移動する構造の装置。
4131 カウンタウエイト counterweight
旋回中心軸を挟んでつり荷と反対側とに設置されるバランス用の
コンクリート製又は鉄製のおもり。
4132 マスト昇降はしご mast-hoisting
建物の内部でタワークレーンがクライミングを行う場合く(躯)
ladder
体から反力をはしご状の金物を介して取りクライミングを行うと
きに使用する昇降はしご。比較的軽量のタワークレーンで使われ
る。
4133 マスト昇降ジャッキ mast-hoisting jack
タワークレーンのクライミングにおいてマスト昇降用はしご又は
マストのはり(梁)の突起を利用して上部旋回体を押し上げ,若
しくはマストを引き上げるのに使われる油圧ジャッキ。
4134 マスト壁つなぎ金物 mast tie frame
建物の外側をタワークレーンがクライミングを行う場合,マスト
の強度的に安全な間隔で建物から控えをとるための金物(図4134
参照)。
4135 クライミング架台 climbing base unit
フロアクライミングを行う場合,台座の下に設置し上部昇降装置
をはり(梁)に預けて下部昇降装置でクライミング架台,台座及
びマストを油圧ジャッキを使って引き上げ,上層階で再びセット
するための架台。脚は伸縮又は折り畳み開口部を通過し,セット
階で元に戻し固定する(図4135参照)。
4136 スクリュージャッキ screw jack
自動組立タワークレーンにおいて,アウトリガーと敷き鉄板との
(アウトリガー) 間で水平設置のために使われるジャッキ。
4137 ウエイト取り込み装 ballasting device
自動組立タワークレーンにおいて,カウンタウエイトを旋回体後
置 部に取り込む装置。
e) 制限装置及び指示装置
番号 用語 定義 対応英語(参考)
5101 作業範囲規制装置 working area
敷地境界又は進入禁止エリアがある場合クレーンのジブが進入し
ないように動作を規制する装置。 control system
5102 衝突防止装置 anti-collision
複数台のタワークレーンが近接して設置された場合,接近可能距
離を定めて,それ以上は近づかず停止させる装置。 system
f) 荷重
番号 用語 定義 対応英語(参考)
6101 風荷重 wind load
風によってタワークレーンの構造部分に作用する荷重。作業条件
によって作業時は16 m/s,休止時は55 m/sの風速に対して各部の
強度が設計されている。

――――― [JIS B 0146-3 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
B 0146-3 : 2012
図1101−部材組立方式
図1102−自動組立方式

――――― [JIS B 0146-3 pdf 9] ―――――

8
B 0146-3 : 2012
図1301−水平式(ジブ)タワークレーン
図1302−起伏式(ジブ)タワークレーン

――――― [JIS B 0146-3 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS B 0146-3:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4306-3:2003(MOD)

JIS B 0146-3:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 0146-3:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0146-1:2017
クレーン―用語―第1部:一般