JIS B 0182:1993 工作機械―試験及び検査用語 | ページ 3

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B 0182-1993
番号 用語 定義 参考(対応英語)
備考 6倍の値は,平均値ではなく,むしろ最悪
値を与える。
346 (一つの目標位置にお bidirectional repeatability of
一つの目標位置に対して複数回両方向位置決めを行
ける)両方向繰返し位 ったときの位置決め偏差の最大値。 positioning (at a target
置決め精度 次に示す値のうちの最大値で表す。 position)
(1) 正の向きの標準偏差の推定値の3倍と,負の向
きの標準偏差の推定値の3倍と反転差の絶対値
とを加えた値。
(2) 正の向きの標準偏差の推定値の6倍の値。
(3) 負の向きの標準偏差の推定値の6倍の値。
347 制御軸の一方向繰返し unidirectional repeatability
一つの制御軸(直線運動又は回転運動)について,
位置決め精度 of positioning of an axis
所定の手順及び条件のもとで行った各目標位置に対
する一方向繰返し位置決め精度のうちの最大値。
位置決めの向きは,正の向きと負の向きとを区別す
る。
348 制御軸の両方向繰返し bidirectional repeatability of
一つの制御軸(直線運動又は回転運動)について,
位置決め精度 positioning of an axis
所定の手順及び条件のもとで行った各目標位置に対
する両方向繰返し位置決め精度のうちの最大値。
349 (位置決め精度の)詳 full check
移動範囲2 000mmまでの制御軸について行う位置決
細検査 め精度検査。
位置決めは,1 000mmについて最低5目標位置,1
000mm以下の移動範囲に対しても最低5目標位置に
ついて,直線サイクル又は折返しサイクルによって
同一目標位置に5回ずつ行う。
350 (位置決め精度の)全 individual check
移動範囲2 000mmを超える制御軸について行う位置
長検査 決め精度検査で,全長にわたり測定機器の測定可能
な長さごとに,又は250mmの距離ごとに目標位置
に,少なくとも1回正の向き及び負の向きに両方向
から位置決めを行って検査する。
また,常用の移動範囲(受渡当事者間の合意による。)
2 000mmについては,詳細検査を行う。
351 直線サイクル linear cycle
直線運動又は回転運動による制御軸の位置決め精度
検査を行う際の位置決めの順序の一つで,所定の複
数の目標位置に対して図示のように,一つの向きで
次々と位置決めした後,反対の向きで前と同じ目標
位置に次々と位置決めする方法。
位置決めは,正・負いずれの向きから始めてもよい。
図1 直線サイクル
352 折返しサイクル quasi-pilgrim step cycle
直線運動又は回転運動による制御軸の位置決め精度
検査を行う際の位置決めの順序の一つで,所定の複
数の目標位置に対して図示のように,正の向き及び
負の向きで複数回繰り返し位置決めする方法。
位置決めは,正・負いずれの向きから始めてもよい。

――――― [JIS B 0182 pdf 11] ―――――

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B 0182-1993
番号 用語 定義 参考(対応英語)
図2 折返しサイクル
353 直線補間精度 accuracy of linear
2軸を同時制御することによって直線運動させたと
interpolation
きの運動の軌跡が,幾何学的直線と一致している程
度。
測定区間内における基準直線からの距離の最大差で
表す。
354 円弧補間精度 accuracy of circular
2軸を同時制御することによって円運動させたとき
interpolation
の運動の軌跡が,真円と一致している程度。測定区
間内の直径又は半径の最大差で表す。
355 球面補間精度 2軸又は3軸を同時制御することによって円運動さaccuracy of spherical
interpolation
せたときの運動の軌跡が,真球と一致している程度。
測定区間内の直径又は半径の最大差で表す。
356 真円度 円であるべき部分の幾何学的円からの狂いの大きcircularity
さ。平面内にある線は,その線上のすべての点が二
つの同心円の間にあり,円の半径方向の距離の差が
最小となる場合のこの二つの同心円の半径方向の距
離の差で表す。
この値が許容値を超えないとき,この円は真円であ
ると見なす。
357 円筒度 cylindricity
円筒であるべき部分の幾何学的円筒からの狂いの大
きさ。表面上のすべての点が,二つの同軸円筒の間
にあり,その円筒の半径方向の間隔が最小となる場
合のこの二つの円筒の半径方向の間隔で表す。
この値が許容値を超えないとき,この面は円筒であ
ると見なす。
358 (加工)直径の一様性 consistency of (machined)
円筒形に加工された工作物の軸方向の位置による直
径の不同の程度。 diameter
工作物に沿って指定された間隔ごとに同一軸平面内
で測定した加工直径の最大差で表す。
この値が,許容された最大直径と最小直径との間に
あるとき,この円筒は直径の一様性があると見なす。
359 段差 step
平面度の一つで,フライス削りで平面を何回かに分
けて加工したときに,重複して削られた部分に生じ
る面に垂直な方向の食い違い。
360 位置決め加工の精度 実際に加工した位置と指令した位置との一致の程working accuracy of
度。 positioning

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B 0182-1993
番号 用語 定義 参考(対応英語)
基準位置からの寸法(又は寸法差)の偏差で表す。
基準位置は,原点,基準側面,最初の穴,隣接する
穴などから適当に選ぶ。
面間寸法精度,中心間距離精度などがある。
361 割出し加工の精度 working accuracy of dividing
所定の間隔で配置されるように工作物上に加工され
た割出し点と正しい割出し点との一致の程度。
直線割出しと角度割出しとがある。
362 相互差 mutual error
同一形状に加工した工作物の,所定の試験事項につ
いての形状又は寸法の不ぞろいの大きさ。
363 直線補間加工の精度 working accuracy of linear
2軸を同時制御することによって加工した工作物の
interpolation
直線であるべき部分が,幾何学的直線と一致してい
る程度。
364 円弧補間加工の精度 working accuracy of circular
2軸を同時制御することによって加工した工作物の
interpolation
真円であるべき部分が,真円と一致している程度。
(4) その他
(a) 許容値の表示
番号 用語 定義 参考(対応英語)
401 1 000について0.02 0.02 for 1 000 ;
許容値の表し方の一つで,直定規,ピアノ線などに
0.02 on 1 000 ;
よる測定において,測定距離1 000mmの間のすべて
の位置に対して,許容値が0.02mmであること。 0.02 per 1 000
測定距離が1 000mmと異なる場合は,0.02mmを所
定の方法によって実際の測定距離に換算した値を測
定値とする。
402 300の位置で0.02 0.02 at 300
許容値の表し方の一つで,所定の位置から300mm離
れた測定位置における許容値が0.02mmであること。
測定位置が300mmと異なる場合には,番号401と同
様に換算する。
403 0.02/300 0.02/300
角度公差の許容値の表し方の一つで,基準直線(又
は平面)と,検査すべき線(又は面)との測定距離
300mmの両端における距離の差の許容値が0.02mm
であること。
測定距離が300mmと異なる場合は番号401と同様に
換算する。
404 0.04/m 0.04/1 000
精密水準器による測定に対する許容値が0.04mmで
あること。
1mについて0.04mmの傾斜を表す。
備考 番号401404における0.02,0.04,300,1 000などの数字は,一例を示すものである。
(b) 通常用いる語句
番号 用語 定義 参考(対応英語)
451 機能の確実さ reliability of function
目的とする機能が間違いなく発揮されている状態。
例えば,主軸速度の変換の操作において,主軸速度
がおおむね所定の速度に間違いなく変換されている
ときは,主軸速度変換の機能は確実であるという。
この場合,速度が正確であるか否かは別問題である。
452 作動の円滑さ 作動がとどこおりなく滑らかである状態。 smoothness of operation
453 作動の均一さ uniformity of operation
作動の円滑さが場所及び時間によって変化しない状
能。
454 指示の確実さ reliability of indication
目盛を指示している指針が揺れ動いたり,表示が理
由なく点滅したりしないこと。指示が正確であるか

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番号 用語 定義 参考(対応英語)
否かとは無関係である。
455 指令位置の設定 指令を発する位置を指定する操作を行うこと。 setting of commanding
position
456 動きの両端 both ends of travelling range
テーブル,サドルなどの運動部品の,移動又は旋回
(うごきのりょうた できる所定の範囲の両端。
ん)
457 中高 平面であるべき面が凸面になっている状態。 convex
(なかだか)
458 中低 平面であるべき面が凹面になっている状態。 concave
(なかびく)
459 穴の口元 主軸穴などの主軸端に近い部分。 mouth of hole
460 テストバーの口元 root of test bar
主軸穴にはめたテストバーの,はめあい部に近い部
分。
461 テストバーの先端 主軸穴にはめたテストバーの自由端。 free end of test bar
462 先下がり downward
主軸穴にはめたテストバーの先端が口元より低い状
態。
463 振回し直径 swing diameter
回転軸に半径方向に突き出した腕にテストインジケ
ータを取り付け,測定子を被測定物に当ててテスト
インジケータを軸とともに旋回又は回転させて測定
するときの,テストインジケータの測定子の運動軌
跡の直径。
464 読みの最大差 total indicator reading
テストインジケータなど測定機器の指示値の最大値
と最小値との差。 (TIR) ;
full indicator movement
(FIM)

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B 0182-1993
工作機械−試験及び検査用語新規原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 竹 中 規 雄 東京大学名誉教授
堤 正 臣 東京農工大学
西 田 修 三
高 橋 豊
菅 野 健 工業技術院機械技術研究所
中 村 晋 哉 日本精工株式会社
緒 方 誠 夫 NTN株式会社
唐 津 重 明 住友重機械工業株式会社
永 田 美 弘 トヨタ自動車株式会社
内 海 敬 三 株式会社牧野フライス製作所
諸 橋 恒 夫 三井精機工業株式会社
青 松 昌 男 株式会社ミヤノ
大 野 貞 治 新日本工機株式会社
瀬 尾 貴 志 株式会社昌運工作所
松 浦 明 広 豊田工機株式会社
河 野 博 文 通商産業省機械情報産業局
桐 山 和 臣 工業技術院標準部
(事務局) 田 仁 哲 社団法人日本工作機械工業会

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