この規格ページの目次
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B 1054-1 : 2013 (ISO 3506-1 : 2009)
附属書A
(規定)
ねじの有効断面積の計算
ねじの有効断面積As, nomの計算は,式(A.1)を用いて求める。
2
= d2+d3
As,nom (A.1)
4 2
ここに, d2 : おねじの有効径の基準寸法(JIS B 0205-4参照)
d3 : (応力計算のための)おねじの谷の径,式(A.2)を用いて
求める。
H
d3=d1− (A.2)
6
ここに, d1 : おねじの谷の径の基準寸法(JIS B 0205-4参照)
H : ねじのとがり山の高さ(JIS B 0205-1参照)
計算結果を,表A.1に示す。
表A.1−並目ねじ及び細目ねじの有効断面積
並目ねじd 有効断面積 細目ねじd×P 有効断面積
As, nom As, nom
mm2 mm2
M1.6 1.27 M8×1 39.2
M2 2.07 M10×1 64.5
M2.5 3.39 M10×1.25 61.2
M3 5.03 M12×1.25 92.1
M4 8.78 M12×1.5 88.1
M5 14.2 M14×1.5 125
M6 20.1 M16×1.5 167
M8 36.6 M18×1.5 216
M10 58 M20×1.5 272
M12 84.3 M22×1.5 333
M14 115 M24×2 384
M16 157 M27×2 496
M18 192 M30×2 621
M20 245 M33×2 761
M22 303 M36×3 865
M24 353 M39×3 1 030
M27 459 注記 ねじの呼び径が小さくなる
M30 561 と,ねじの有効断面積と実
M33 694 際の応力面積との差が増加
M36 817 する。
M39 976
――――― [JIS B 1054-1 pdf 16] ―――――
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B 1054-1 : 2013 (ISO 3506-1 : 2009)
附属書B
(参考)
ステンレス鋼の鋼種分類及び鋼種区分
B.1 一般
JIS B 1054規格群に引用する鋼種分類は,次の鋼種区分A1A5,C1C4及びF1とする。
− オーステナイト系 A1A5
− マルテンサイト系 C1C4
− フェライト系 F1
この附属書は,これらの鋼種分類及び鋼種区分の特性を説明する。
この附属書は,本体で規定していない鋼種分類FAの鋼についての追加情報を記す。この鋼種分類は,
フェライト−オーステナイト系である。
B.2 鋼種分類 A(オーステナイト系)
B.2.1 一般
オーステナイト系ステンレス鋼の五つの主要な鋼種区分A1A5が,JIS B 1054規格群に含まれている。
これらは,硬化処理ができず,一般に非磁性体である。加工硬化の感受性を少なくするために,表1で規
定している鋼種区分A1A5に,銅を加えてもよい。
非安定化鋼の鋼種区分A2及びA4の鋼は,次のような特性がある。
− クロム酸化物は,鋼の腐食に対して抵抗するので,低炭素量は,非安定化鋼に対して非常に重要であ
る。クロムの炭素に対する高い親和力のため,特に高温時には,クロム酸化物に代わってクロム炭化
物が生成される(附属書G参照)。
安定化鋼の鋼種区分A3及びA5の鋼は,次のような特性がある。
− 炭素及びクロム酸化物に影響を与える元素Ti,Nb又はTaは,規格範囲の上限で製造される。
海洋(offshore)又は似たような条件では,Cr及びNiが約20 %の含有量並びに4.56.5 %のMoの鋼が
要求される。
腐食の危険が高い場合は,専門家に相談することが望ましい。
B.2.2 鋼種区分A1
鋼種区分A1の鋼は,切削加工用に特に設計されたもので,高い硫黄含有鋼のため,通常の硫黄含有量
に対応する鋼よりも耐食性は低い。
B.2.3 鋼種区分A2
鋼種区分A2の鋼は,最も頻繁に使用されているステンレス鋼で,台所用品及び化学工場の装置に使用
されている。この鋼種区分のものは,非酸化性酸及び塩化物中,例えば,水泳用プール,海水などでの使
用には適さない。
B.2.4 鋼種区分A3
鋼種区分A3の鋼は,鋼種区分A2の鋼の性質をもつ,安定化されたステンレス鋼である。
B.2.5 鋼種区分A4
鋼種区分A4の鋼は,Mo合金で,優れた耐食性を与える“耐酸鋼”である。A4の鋼は,沸騰した硫酸
に対して開発された鋼で(それゆえ“耐酸”と名付けられた。),化学繊維工業の広い範囲で使用されてい
――――― [JIS B 1054-1 pdf 17] ―――――
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B 1054-1 : 2013 (ISO 3506-1 : 2009)
て,塩化物を含む環境にも適しているため,確実に広い範囲で使用されている。また,A4の鋼は,食品工
業及び造船業で頻繁に使用されている。
B.2.6 鋼種区分 A5
鋼種区分A5の鋼は,鋼種区分A4の鋼の性質をもつ安定化された“耐酸鋼”である。
B.3 鋼種分類 F(フェライト系)
B.3.1 一般
JIS B 1054規格群には,一つのフェライト系ステンレス鋼の鋼種区分F1が含まれている。鋼種区分F1
に含まれる鋼は,通常,硬化処理はできない。実際に可能な場合でも,硬化処理はしないほうがよい。F1
の鋼は,磁性体である。
B.3.2 鋼種区分 F1
鋼種区分F1の鋼は,C及びNの含有量を極端に低くしたスーパーフェライトを除いて,一般に簡単な
装置に使用される。鋼種区分F1に含まれる鋼は,必要ならば鋼種区分A2及びA3の鋼に置き換えること
ができ,高い塩化物を含む条件下で使用できる。
B.4 鋼種分類 C(マルテンサイト系)
B.4.1 一般
この規格には,マルテンサイト系ステンレス鋼の三つのタイプ,鋼種区分C1,C3及びC4の鋼が含まれ
ている。これらは,優れた強さに硬化処理が可能であり,磁性体である。
B.4.2 鋼種区分 C1
鋼種区分C1の鋼は,耐食性に限界がある。この鋼は,タービン,ポンプ及びナイフに使用されている。
B.4.3 鋼種区分 C3
鋼種区分C3の鋼は,鋼種区分C1の鋼より優れた耐食性をもっているが,その耐食性には限界がある。
この鋼は,ポンプ及びバルブに使用されている。
B.4.4 鋼種区分 C4
鋼種区分C4の鋼は,耐食性に限界がある。この鋼は,機械加工を意図したもので,その他は鋼種区分
C1の鋼と同等である。
B.5 鋼種分類 FA(フェライト−オーステナイト系)
鋼種分類FAの鋼は,JIS B 1054規格群には含まれていないが,将来は含まれ得る。
この鋼種分類の鋼は,二相鋼と呼ばれる。最初に開発されたFAの鋼は,幾つかの欠点があったが,そ
の後に開発された鋼では,その欠点は取り除かれた。FAの鋼は,特に強さに関しては,鋼種区分A4及び
A5の鋼よりも,よい性質をもっている。この鋼は,孔食及び亀裂腐食に対して非常に優れている。
成分の例を,表B.1に示す。
――――― [JIS B 1054-1 pdf 18] ―――――
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B 1054-1 : 2013 (ISO 3506-1 : 2009)
表B.1−フェライト−オーステナイト系の化学成分の例
鋼種分類 化学成分
質量分率 %
C Si Mn Cr Ni Mo N
最大
フェライト−オ 0.03 1.7 1.5 18.5 5 2.7 0.07
ーステナイト系 0.03 <1 <2 22 5.5 3 0.14
――――― [JIS B 1054-1 pdf 19] ―――――
B1
1
附属書C
8
05
(参考)
4-
1 : 2
ステンレス鋼の成分仕様
013(
[ISO 683-13:19862)からの抜粋]
ISO3 5
表C.1−ステンレス鋼の成分仕様
06-1
鋼種a) 化学成分b) 鋼種区
: 2
質量分率 % 分表示d)
009
C Si Mn P S N Al Cr Mo Nbc) Ni Se Ti Cu
)
最大 最大 最大 最小
フェライト系
8 ≦0.08 1.0 1.0 0.040 ≦0.030 − − 16.018.0 − − ≦1.0 − − − F1
8b ≦0.07 1.0 1.0 0.040 ≦0.030 − − 16.018.0 − − ≦1.0 − 7×% C≦1.10 − F1
9c ≦0.08 1.0 1.0 0.040 ≦0.030 − 16.018.0 0.901.30 ≦1.0 − − − F1
F1 ≦0.025e) 1.0 1.0 0.040 ≦0.030 ≦0.025 e)− 17.019.0 1.752.50 −f) ≦0.60 − −f) − F1
マルテンサイト系
3 0.090.15 1.0 1.0 0.040 ≦0.030 − − 11.513.5 − − ≦1.0 − − − C1
7 0.080.15 1.0 1.5 0.060 0.150.35 − − 12.014.0 ≦0.60 g) − ≦1.0 − − − C4
4 0.160.25 1.0 1.0 0.040 ≦0.030 − − 12.014.0 − − ≦1.0 − − − C1
9a 0.100.17 1.0 1.5 0.060 0.150.35 − − 15.517.5 ≦0.60 g) − ≦1.0 − − − C3
9b 0.140.23 1.0 1.0 0.040 ≦0.030 − − 15.017.5 − − 1.52.5 − − − C3
5 0.260.35 1.0 1.0 0.040 ≦0.030 − 12.014.0 − − ≦1.0 − − − C1
――――― [JIS B 1054-1 pdf 20] ―――――
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JIS B 1054-1:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3506-1:2009(IDT)
JIS B 1054-1:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.060 : 締結用部品 > 21.060.10 : ボルト,ねじ,びょう
JIS B 1054-1:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0205-1:2001
- 一般用メートルねじ―第1部:基準山形
- JISB0205-2:2001
- 一般用メートルねじ―第2部:全体系
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- 一般用メートルねじ―第3部:ねじ部品用に選択したサイズ
- JISB1047:2006
- 耐食ステンレス鋼製締結用部品の不動態化
- JISB1051:2014
- 炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質―強度区分を規定したボルト,小ねじ及び植込みボルト―並目ねじ及び細目ねじ
- JISB1092:2006
- 締結用部品―品質保証システム
- JISG0573:1999
- ステンレス鋼の65%硝酸腐食試験方法
- JISG0575:1999
- ステンレス鋼の硫酸・硫酸銅腐食試験方法
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法
- JISZ2243:2008
- ブリネル硬さ試験―試験方法
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2016
- ロックウェル硬さ試験―試験方法
- JISZ2245:2021
- ロックウェル硬さ試験―試験方法