JIS B 1054-2:2013 耐食ステンレス鋼製締結用部品の機械的性質―第2部:ナット | ページ 4

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B 1054-2 : 2013 (ISO 3506-2 : 2009)
附属書D
(参考)
塩化物が引き起こす応力腐食に特定の抵抗をもつ
オーステナイト系ステンレス鋼
(EN 10088-1:2005からの抜粋)
塩化物が引き起こす応力腐食(例えば,室内水泳プール)で,ボルト,小ねじ及び植込みボルトの破壊
の危険性は,表D.1に示す材料を使用することによって軽減できる。
表D.1−塩化物が引き起こす応力腐食に特定の抵抗をもつオーステナイト系ステンレス鋼
オーステナイト系 化学成分
ステンレス鋼 質量分率 %
(記号/材料番号) C Si Mn P S N Cr Mo Ni Cu
最大 最大 最大 最大 最大
X2 CrNiMoN 17-13-5 0.030 1.00 2.00 0.045 0.015 0.12 16.5 4.0 12.5
(1.4439) 0.22 18.5 5.0 14.5
X1 NiCrMoCu 25-20-5 0.020 0.70 2.00 0.030 0.010 ≦0.15 19.0 4.0 24.0 1.20
(1.4539) 21.0 5.0 26.0 2.00
X1 NiCrMoCuN 25-20-7 0.020 0.50 1.00 0.030 0.010 0.15 19.0 6.0 24.0 0.50
(1.4529) 0.25 21.0 7.0 26.0 1.50
X2 CrNiMoN 22-5-3 a) 0.030 1.00 2.00 0.035 0.015 0.10 21.0 2.5 4.5
(1.4462) 0.22 23.0 3.5 6.5
注a) フェライト−オーステナイト系ステンレス鋼

――――― [JIS B 1054-2 pdf 16] ―――――

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B 1054-2 : 2013 (ISO 3506-2 : 2009)
附属書E
(参考)
高温での機械的性質及び低温での適用
E.0A ナットとの関係
ボルト,小ねじ又は植込みボルトの強度が,正確に計算されていれば,組み合わせるナットは,自動的
に要求事項を満たす。したがって,高温又は低温での適用の場合には,ボルト,小ねじ及び植込みボルト
の機械的性質を考慮すれば十分である。
E.1 高温での下降伏応力(下降伏点)又は永久伸び0.2 %耐力
この附属書に示す値は,参考である。使用者は,実際の組成,取り付けられたおねじ部品に加えられる
荷重及び環境によって重要な変化が起こることを理解するのが望ましい。荷重が変動し,高い温度での操
作が長期間の場合又は応力腐食の可能性がある場合には,使用者は製造業者に相談することが望ましい。
表E.1に,高温での下降伏応力(下降伏点)ReL及び永久伸び0.2 %耐力Rp0.2の値を,室温での値との%
による比で示す。
表E.1−ReL及びRp0.2への温度の影響
鋼種区分 ReL及びRp0.2
%
温度
+100 ℃ +200 ℃ +300 ℃ +400 ℃
A2,A3, 85 80 75 70
A4,A5
C1 95 90 80 65
C3 90 85 80 60
注記 これは強度区分70及び80だけに適用する。
E.2 低温での適用温度
低温でのオーステナイト系ステンレス鋼製ボルト,小ねじ及び植込みボルトの適用温度を,表E.2に示
す。
表E.2−低温におけるステンレス鋼製ボルト,小ねじ及び
植込みボルトの適用(オーステナイト系だけ)
鋼種区分 連続使用での使用温度の下限
A2,A3 −200 ℃
A4,A5 ボルト及び小ねじa) −60 ℃
植込みボルト −200 ℃
注a) おねじ部品の製造中の条件に高度の変形を加えた場
合,合金元素Moに関連して,オーステナイトの安定
化が減少し,遷移温度が高い値に移行する。

――――― [JIS B 1054-2 pdf 17] ―――――

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B 1054-2 : 2013 (ISO 3506-2 : 2009)
附属書F
(参考)
オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2(18/8鋼)における
粒界腐食の時間−温度線図
図F.1に,五つの異なる炭素含有量をもつオーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2(18/8鋼)に対
して,550925 ℃の温度範囲において,粒界腐食が起こるまでの概略の時間を示す。
注記 炭素含有量が低くなると,耐粒界腐食性は向上する。
X 時間(分)
Y 温度(℃)
図F.1−オーステナイト系ステンレス鋼の鋼種区分A2における粒界腐食の時間−温度線図

――――― [JIS B 1054-2 pdf 18] ―――――

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B 1054-2 : 2013 (ISO 3506-2 : 2009)
附属書G
(参考)
オーステナイト系ステンレス鋼の磁性
特殊な磁性が必要な場合には,金属材料の専門家に相談することが望ましい。
オーステナイト系ステンレス鋼製ナットは,通常,非磁性であるが,冷間加工後に磁気的性質が現れる
ものがある。
ステンレス鋼といえども,使われる鋼種によって,磁化のされやすさに差異がある。この材料は,おそ
らく真空においてだけ完全な非磁性である。磁場内での材料の透磁率の度合いは,真空の透磁率に対する
その材料の透磁率の比 爰 爰 いほど,材料の磁性は低い。
例1 A2 : 刀
例2 A4 : 刀
例3 A4L : 刀
例4 F1 : 刀

――――― [JIS B 1054-2 pdf 19] ―――――

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1
附属書JA
6
05
(参考)
4-
2 : 2
ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)
013(ISO3
表JA.1−ステンレス鋼の鋼種及び化学成分(JISとISO規格との対比表)
5
JIS ISO 化学成分c)(質量分率 %) 備考d)
06-
鋼種a) 鋼種b) C Si Mn P S Ni Cr Mo Cu その他
2 : 2
オーステナイト系ステンレス鋼
00
e) ) )
3506-2 ≦0.12 ≦1 ≦6.5 ≦0.2 0.150.35 510 1619 ≦0.7 1.752.25 −
9)
A1
i) )
3506-2 ≦0.10 ≦1 ≦2 ≦0.05 ≦0.03 819 1520 −h) ≦4 −
A2
k)
3506-2 ≦0.08 ≦1 ≦2 ≦0.045 ≦0.03 912 1719 −h) ≦1 −
A3
j) )
3506-2 ≦0.08 ≦1 ≦2 ≦0.045 ≦0.03 1015 1618.5 23 ≦4 −
A4
k) )
3506-2 ≦0.08 ≦1 ≦2 ≦0.045 ≦0.03 10.514 1618.5 23 ≦1 −
A5
SUS ≦0.08 ≦1.00 ≦2.00 ≦0.045 ≦0.030 8.00 18.00 − − − A2
304 10.50 20.00
SUS ≦0.030 ≦1.00 ≦2.00 ≦0.045 ≦0.030 9.00 18.00 − − − A2
304L 13.00 20.00
SUS ≦0.08 ≦1.00 ≦2.00 ≦0.045 ≦0.030 8.00 17.00 − 1.003.00 − A2
304J3 10.50 19.00
SUS ≦0.12 ≦1.00 ≦2.00 ≦0.045 ≦0.030 10.50 17.00 − − − (A2) )
305 13.00 19.00
SUS ≦0.08 ≦1.00 ≦2.00 ≦0.045 ≦0.030 11.00 16.50 − − − A2
305J1 13.50 19.00
SUS ≦0.08 ≦1.00 ≦2.00 ≦0.045 ≦0.030 10.00 16.00 2.003.00 − − A4
316 14.00 18.00
SUS ≦0.030 ≦1.00 ≦2.00 ≦0.045 ≦0.030 12.00 16.00 2.003.00 − − A4
316L 15.00 18.00

――――― [JIS B 1054-2 pdf 20] ―――――

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JIS B 1054-2:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3506-2:2009(IDT)

JIS B 1054-2:2013の国際規格 ICS 分類一覧

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