JIS B 1584-1:2010 滑り軸受―巻きブシュ―第1部:寸法 | ページ 4

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B 1584-1 : 2010
附属書A
(参考)
設計

序文

  フリー状態での巻きブシュは完全な円筒でなく,合わせ目は開いている場合がある。一般に,巻きブシ
ュはハウジングに圧入することによってまるくなり,合わせ目が閉じる。 合わせ目にクリンチを用いるこ
とによって巻ブシュの合わせ目は,閉じることができる。合わせ目の設計は,製造業者によって行われる。
巻きブシュは,内径を機械加工する仕上代をもっている製品ともっていない製品とがある。機械加工の
仕上代をもっている巻きブシュは,ハウジングに圧入された後,使用者によって完成寸法に仕上加工が施
される。すべての巻きブシュの材料で仕上代が設けられるというわけではない。
JIS B 1584-4の材料による巻きブシュは,表9で示す肉厚の許容差(シリーズA,B,C,D及びE),又
は表10で示すリングゲージにブシュを圧入したときの内径の許容差(シリーズW)の状態で納入される。
油穴,油溝及び油だまりは,エンボス又はパンチングによって加工できるよう設計するのが望ましい。
その後の巻き工程によるひずみは,許容される。すべての端面及び面取り部には,有害なばりがないもの
とし,組付け及び機能に影響しない ばりは,許容される。
A.1 ハウジング内径の公差
ハウジング内径の公差域クラスは,表A.1による。
表A.1−ハウジング内径の公差域クラス
単位 mm 単位 mm
ブシュ外径 ハウジング内径 ブシュ外径 ハウジング内径
Do DHの公差 Do DHの公差
3 27
3.5 H6 28
4 31
5 32
6 34
7 36
8 39
9 40
10 42 H7
11 44
12 50
13 55
14 H7 60
15 65
16 70
17 75
18 >75
19
20
21
23
25

――――― [JIS B 1584-1 pdf 16] ―――――

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B 1584-1 : 2010
A.2 軸径の公差
軸径の公差は,軸材料及びアプリケーションによって選択される。
A.3 ハウジング内面の表面粗さ
ハウジング内面の表面粗さは,Ra 1.6Ra 3.2を推奨する。
A.4 軸の表面粗さ
軸の表面粗さは,Ra 0.2Ra 0.4を推奨する。
A.5 ブシュの表面粗さ
ブシュの表面粗さは,表A.2による。
表A.2−ブシュの表面粗さ
単位 μm
Ra
表面の区分
シリーズA シリーズB シリーズC及びE シリーズD シリーズW
ブシュ内面 0.8以下 1.6以下a) 6.3以下 1.6以下 1.6以下
ブシュ背面 1.6以下 1.6以下 1.6以下 1.6以下 1.6以下
他の部位 25以下 25以下 25以下 25以下 25以下
注記 材料分類の詳細は,JIS B 1584-4を参照。
注a) IS B 1584-4による材料記号B1及びP1で製造するブシュについては,6.3 μm以下とする。
A.6 ブシュ内径の計算例
ブシュ外径34 mmで肉厚2 mmの巻きブシュをハウジングに圧入した状態での,ブシュ内径寸法の上限
寸法及び下限寸法の計算例を,次に示す。ただし,ブシュは圧入後に軸受内径を機械加工せず,裏金は鋼
の場合である。
計算例
ハウジング内径 DH= 34+.00 025
mm
ブシュ外径 85
Do= 34++ 0.0
mm
0.0 4 5
0
肉厚 mm
s3= 2− 0.0
15
ブシュ内径寸法の上限寸法 =ハウジング内径最大値−(2×肉厚最小値)
=34.025−(2×1.985)=30.055 mm
ブシュ内径寸法の下限寸法 =ハウジング内径最小値−(2×肉厚最大値)
=34.000−(2×2.000)=30.000 mm
注記1 ハウジング内径の公差域クラスは,表A.1を参照。
注記2 ブシュ外径Doの許容差は,表11を参照。
注記3 肉厚s3の許容差は,表9を参照。
注記4 ブシュを圧入した後のハウジング内径DHは,わずかに拡大する。これは,ハウジングの剛
性に依存する。剛性の高い鋼製ハウジングの場合,ブシュ圧入後のハウジング内径の拡大は,
近似的にブシュ外径Doの公差中央値とハウジング内径公差中央値との差の約6分の1程度と
考えることができる。

――――― [JIS B 1584-1 pdf 17] ―――――

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B 1584-1 : 2010
A.7 製品の呼び方
製品の呼び方を,参考として例1例3に示す。
例1 円筒巻きブシュ (Type C : wrapped cylindrical bush)
内径 Di : 30 mm
肉厚の許容差 : シリーズA(表9参照)
外径 Do : 34 mm
幅B : 20 mm
軸受材料記号 : S5(JIS B 1584-4参照)
穴及び溝 : M1A(JIS B 1584-3参照)
油だまり : N1B(JIS B 1584-3参照)
外径測定 : Test A(ISO 3547-2参照)
肉厚測定 : ISO 3547-7による測定方法“S”
呼び方 : Bush ISO 3547 C30 A 34 × 20 S5 M1A N1B AS
例2 つば付き巻きブシュ (Type F : wrapped flanged bush)
内径 Di : 30 mm
肉厚の許容差 : シリーズB(表9参照)
外径 Do : 34 mm
幅B : 16 mm
軸受材料記号 : P1(JIS B 1584-4参照)
外径測定 : Test A(ISO 3547-2参照)
内径測定 : Test C(ISO 3547-2参照)
呼び方 : Bush ISO 3547 F30 B34 × 16 P1 AC
例3 円筒巻きブシュ (Type C : wrapped flanged bush)
内径 Di : 30 mm
肉厚の許容差 : シリーズW(表10参照)
外径 Do : 34 mm
幅B : 20 mm
軸受材料記号 : Y1(JIS B 1584-4参照)
外径測定 : Test A(ISO 3547-2参照)
内径測定 : Test C(ISO 3547-2参照)
呼び方 : Bush ISO 3547 C30 W34 × 20 Y1 AC
参考文献 JIS B 0633 製品の幾何特性仕様 (GPS) −表面性状 : 輪郭曲線方式−表面性状評価の方式及び
手順
注記 対応国際規格 : ISO 4288,Geometrical Product Specifications (GPS)−Surface texture:
Profile method−Rules and procedures for the assessment of surface texture (IDT)
JASO F503 自動車用巻ブシュ
JASO F506 自動車部品−樹脂製巻きブシュ

――――― [JIS B 1584-1 pdf 18] ―――――

                                                                  附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS B 1584-1 : 2010 滑り軸受−巻きブシュ−第1部 : 寸法 ISO 3547-1 : 2006 Plain bearings−Wrapped bushes−Part 1: Dimensions
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
箇条番号及 内容 番号 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
び名称 の評価
1 適用範囲 巻きブシュの寸法 1 ISO規格は,巻きブシュ 変更 JISでは,設計に関する表面粗規格使用者の利便性を考えて,附
について規定。 の寸法以外に,表面粗さ, 属書として示したもので,技術的
さ,ハウジング公差,ブシュ内
ハウジング公差,ブシュ 径寸法の計算例及び製品の名 な差異はない。
内径寸法の計算例及び製 称についてはこの規格で規定
品の名称に関しても規定 するのではなく,附属書(参考)
している。 に記載した。
2 引用規格
3 用語及び 用語及び定義を規 3 引用規格としてISO 追加 JISでは,用語及び定義での引JISは,使用者の理解を助けるため
定義 定。 4378-1だけを規定してい 用規格としてJIS B 0163-2を に定義を設けた。
る。 追加した。
4 量記号及 量記号及び単位を 4 規定内容は,JISとほぼ同削除 JISでは,技術的に関連のない規格使用者の利便性を考えて,削
び単位 規定。 じだが,JISには不要な記 記号は削除した。 除したものであり,技術的な差異
号も規定している。 はない。
5 寸法及び 寸法及び許容差に 5 規定内容は,JISとほぼ同追加 JISでは,寸法に関する表の説規格使用者の利便性を考えて,追
許容差 ついて表2表11 じである。 明を箇条で表記し追加した。 加したものであり,技術的な差異
で規定。 はない。
− 6 巻きブシュの設計を規定 削除 附属書A(参考)に移した。 規格使用者の利便性を考えて,附
している。 属書に移したもので,技術的な差
異はない。
B1
− 7 ブシュ内径寸法の計算例 削除 附属書A(参考)に移した。 規格使用者の利便性を考えて,附
584
を記載している。 属書に移したもので,技術的な差
-
1 : 2
異はない。
01
1
0
7

――――― [JIS B 1584-1 pdf 19] ―――――

                                                                                                                                              B1
1
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
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国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
584
番号
-
箇条番号及 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
1 : 2
び名称 の評価
0
8 削除 附属書A(参考)に移した。
1
− 製品の名称を規定してい 規格使用者の利便性を考えて,附
0
る。 属書に移したもので,技術的な差
異はない。
附属書A 巻きブシュの設計 − − 追加 JISでは,巻きブシュの設計(軸
規格使用者の利便性を考えて,附
(参考) (軸受内径表面粗 属書として示したもので,技術的
受内径表面粗さ,ハウジング公
さ及びハウジング な差異はない。
差),ブシュ内径寸法の計算例
公差),ブシュ内径 及び製品の名称を附属書(参
寸法の計算例並び 考)に記載した。
に製品の名称につ
いて記載。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 3547-1 : 2006,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除·················· 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加·················· 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更·················· 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD··············· 国際規格を修正している。

JIS B 1584-1:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3547-1:2006(MOD)

JIS B 1584-1:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 1584-1:2010の関連規格と引用規格一覧