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B 6190-1 : 2016 (ISO 230-1 : 2012)
表A.10−機械座標系の原点を異なる位置に設定したときの,複合ターニングセンタを
特徴付けるために必要な最小限の幾何誤差
C軸 Z軸 Y軸 X軸 B軸 (A)主軸
0 − − (0) EX0B −
0 − (0) − − EY0(A)
− (0) − − 0 EZ0(A)
EA0C 0 EA0Y − EA0B −
EB0C 0 − EB0X (0) EB0(A)
(0) − EC0Y 0 EC0B EC0(A)
このように原点を異なる位置に設定すると,複合ターニングセンタに対して測定する必要のある幾何誤
差は,次の位置誤差及び角度誤差だけとなる。
− EA0C : YZ面内におけるZ軸に対するC軸の平行度誤差
− EB0C : ZX面内におけるZ軸に対するC軸の平行度誤差
− EB0X : Z軸に対するX軸の直角度誤差
− EA0Y : Z軸に対するY軸の直角度誤差
− EC0Y : X軸に対するY軸の直角度誤差
− EX0B : XY面内におけるC軸に対するB軸のX方向オフセット誤差
− EA0B : Z軸に対するB軸の直角度誤差
− EC0B : X軸に対するB軸の直角度誤差
− EY0(A) : YZ面内におけるC軸に対する(A)主軸のY方向オフセット誤差
− EZ0(A) : YZ面内におけるB軸に対する(A)主軸のZ方向オフセット誤差
− EB0(A) : Z軸に対する(A)主軸の直角度誤差
− EC0(A) : XY面内におけるX軸に対する(A)主軸の平行度誤差
――――― [JIS B 6190-1 pdf 111] ―――――
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B 6190-1 : 2016 (ISO 230-1 : 2012)
附属書B
(参考)
工作物の測定
B.1 工作精度試験
B.1.1 試験
工作精度試験は,仕上げ加工によって行う。
工作精度試験を行う場合は,標準の試験片を使用することが望ましい。標準の試験片は,機種別の規格
に規定する。
工作物の数又は切削回数は,必要な精度が得られるようにすることが望ましい。必要な場合には,切削
工具の摩耗を考慮することが望ましい。
ツーリング及び取付具の条件は,必要な精度が得られるようにし,報告書にその条件を記載することが
望ましい。
B.1.2 工作精度試験における工作物の測定
工作精度試験における工作物の測定は,実施する測定の種類及び必要な測定の不確かさを考慮して選択
した測定器を用いて行うことが望ましい。
注記 測定方法は,B.2を参照。
工作物の許容値の指定及び解釈は,JIS B 0021による。
B.1.3 工作精度試験及び準静的な挙動
工作精度試験の結果を工作機械の幾何精度と関係付けるために,次の事項を考慮することが望ましい。
a) 工作機械は,低速で動かし,準静的な状態にする。すなわち,動的な影響及びサーボ(制御)の制限
のない状態にする。ただし,この条件は,工具経路と送り速度とが指定されている試験を行う場合(例
えば,5軸輪郭制御加工による工作精度試験)には,適用しない。
b) 工作機械は,ほとんどが仕上げ削りとし,切削抵抗の影響を受けないのが望ましい。
c) 工作機械は,熱負荷の影響も受けないのが望ましい。すなわち,熱的に安定した状態にするのがよい。
d) 工具及び切削条件,すなわち,送り速度,切削速度,工具形状などは,加工する工作物材料に対して
適切で,かつ,設定した値に一致することが望ましい。
e) 工作物材料は,均一であることが望ましい。すなわち,加工した表面全体の硬さ,強度などが変化し
ないものがよい。
f) 使用する工具は,摩耗していないことが望ましく,かつ,工作物を加工している間に著しい摩耗を発
生しないことが望ましい。
B.2 工作物の測定
B.2.1 一般
測定方法は,円筒部品の真円度と加工直径の一様性とを除いて,適切な方法に従うことが望ましい。三
次元測定機による測定も適用可能である。
工作物は,B.1に記載した手順に従って加工することが望ましい。
推奨する工作物上の最小測定点数は,直線の場合には10点,円の場合には15点,平面の場合には15
点,円筒の場合には25点,円すいの場合には30点とする。
――――― [JIS B 6190-1 pdf 112] ―――――
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B 6190-1 : 2016 (ISO 230-1 : 2012)
測定の基準線/基準面と加工との関係は,機械の誤差原因を特定できるように記録しておくことが望ま
しい。
B.2.2 測定の不確かさ
測定の不確かさについては,箇条5を参照。加工した工作物の幾何精度の測定に関連する不確かさは,
工作物自身又は工作機械によるものではない。
工作物の許容値を規定する場合及び規定した許容値との適合を評価する場合に,適合,不適合のもいず
れも示すことができなくなるような状況を避けるために,利用可能な測定システムの測定の不確かさを考
慮することが望ましい(4.1.1参照)。
B.2.3 加工直径の一様性
B.2.3.1 一般
機種別規格では,寸法,形状,姿勢及び振れの許容値を規定するほかに,旋盤及びターニングセンタの
検査規格では,加工した工作物直径の一様性について規定している。
工作物に沿って一定間隔で加工し,同一面内で測定した直径の最大差が許容値に適合したとき,直径は
一様であるという。
加工直径の一様性の測定方法を,次に示す。
B.2.3.2 マイクロメータ又は同等の2点接触式測定器
同一面内において,各円筒部の直径の読みを取る。
各円筒部の直径は,工作物が機械上にある間に測定することができる(図B.1参照)。
1
2
3
4
D
D
D
D
図B.1−2点接触式測定器による測定
――――― [JIS B 6190-1 pdf 113] ―――――
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B 6190-1 : 2016 (ISO 230-1 : 2012)
附属書C
(参考)
JIS B 6191:1999との対応表
この参考は,機種別の規格で引用しているJIS B 6191:1999の箇条と,この規格に規定する箇条とを対応
させるときに用いる。
JIS B 6191:1999 JIS B 6190-1:2016
箇条・細 項目名 箇条・細 項目名
分箇条 分箇条
1. 適用範囲 箇条1 適用範囲
2. 一般事項
2.1 静的精度に関係する定義 3.1 一般
2.2 試験方法及び使用する測定器 6.3 試験装置及び測定器
2.3 許容値 箇条4 許容値
2.31 この規格で規定する許容値 4.1 一般
2.311 測定単位及び測定範囲
2.312 許容値の取扱い 4.1.1 許容値及び適合の領域に関する基準
2.32 許容値の種類
2.321 工作物及び構成要素に適用する許容値 4.2 工作機械の機能面,工作機械の部品及び試
2.321.1 寸法の許容値 験片に適用する許容値
2.321.2 形状の許容値
2.321.3 位置の許容値
2.321.4 位置の誤差を求めるときの形状誤差の影響箇条5 測定,試験方法及び測定器の不確かさ
2.321.5 部分許容値 4.1.3 部分許容値
2.322 構成要素の運動精度の許容値 4.1 一般
2.322.1 位置決めの許容値
2.322.11 繰返し精度の許容値
2.322.2 運動軌跡の許容値
2.322.3 直進運動の相対位置の許容値
2.322.4 構成要素の運動の部分許容値 4.1.3 部分許容値
2.323 複合許容値 4.1.4 総合的又は包括的な許容値
2.324 4.3
軸,案内面などの相対角度位置に対する許容 許容値に関連する追加制限条件
値の符号及び位置
2.325 軸及び運動の従来の定義 3.2 機械座標系及び運動の名称に関する用語
3. 試験の準備 箇条6 試験の準備
3.1 試験前の機械の据付け 6.1 試験前の機械の据付け
3.11 水平出し 6.1.2 水平出し
3.2 試験前の機械の状態 6.2 試験前の機械の条件
3.21 構成要素の取外し 6.2.1 特定の部品の分解
3.22 試験前の構成要素の温度状態 6.2.2 試験前の特定の部品の温度条件
3.23 運転条件及び負荷条件 6.2.4 運転条件
4. 工作精度試験 B.1 工作精度試験
4.1 工作精度試験条件 B.1.1 試験
4.2 工作精度試験方法 B.1.2 工作精度試験における工作物の測定
5. 静的精度試験 箇条8 直進軸の幾何精度試験
5.1 一般 8.1 一般
――――― [JIS B 6190-1 pdf 114] ―――――
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B 6190-1 : 2016 (ISO 230-1 : 2012)
JIS B 6191:1999 JIS B 6190-1:2016
箇条・細 項目名 箇条・細 項目名
分箇条 分箇条
5.2 真直度 3.4.11 真直度
5.21 平面内又は空間内の線の真直度 3.9.2 平面内の機能線の真直度誤差
5.211 定義
5.211.1 平面内の線の真直度
5.211.2 空間内の線の真直度
5.212 測定方法
5.212.1 長さの測定による方法 12.1.2 距離の測定に基づく方法
5.212.11 直定規による方法 12.1.2.2 直定規による方法
5.212.111 垂直面内での測定
5.212.112 水平面内での測定
5.212.12 鋼線と測微顕微鏡とによる方法 12.1.2.3 鋼線と測微顕微鏡とによる方法
5.212.13 アラインメント望遠鏡による方法 12.1.2.4 アライメント望遠鏡による方法
(注記 アラインメントは,アライメントと
表記する。)
5.212.14 アラインメントレーザによる方法
5.212.15 レーザ干渉計による方法
5.212.2 角度測定による方法 12.1.3 角度の測定に基づく方法
5.212.21 精密水準器による方法 12.1.3.2 精密水準器による方法
5.212.22 オートコリメータによる方法 12.1.3.3 オートコリメータによる方法
5.212.23 レーザ干渉計による方法(角度測定) 12.1.3.4 レーザ角度干渉計による方法
5.213 許容値 箇条4 許容値
5.213.1 定義
5.213.2 許容値の決め方
5.22 構成要素の真直度 12.1 機能面の真直度誤差
5.221 定義 3.9.2 平面内の機能線の真直度誤差
5.222 測定方法
5.222.1 テーブルの基準溝又は基準面 12.1.4 テーブル基準溝又は基準面の真直度誤差
5.222.2 案内面 12.1.5 案内面の真直度誤差
5.222.21 V形案内面 12.1.6 V形案内面の真直度誤差
5.222.22 円筒案内面 12.1.7 円筒面の真直度誤差
5.222.23 一つの垂直な面 12.1.8 一つの垂直な面の真直度誤差
5.222.24 スラントベッド構造 12.1.9 スラントベッド構造における機能面の真直
度誤差
5.222.3 許容値 箇条4 許容値
5.23 直進運動
5.231 定義 3.4.3 直進軸の誤差運動
5.231.1 位置決め偏差 3.4.5 直進位置決め誤差運動
5.231.2 運動の直進偏差 3.4.4 直進軸の直進誤差運動
5.231.3 角度偏差 3.4.16 直進軸の角度誤差運動
5.232 測定方法
5.232.1 運動の直進偏差の測定方法 8.3 直進位置決め誤差運動試験
5.232.11 直定規とダイヤルゲージとによる方法 8.2.2.1 直定規と変位計とによる方法
5.232.12 測微顕微鏡と鋼線とによる方法 8.2.2.2 測微顕微鏡と鋼線とによる方法
5.232.13 アラインメント望遠鏡による方法 8.2.2.3 アライメント望遠鏡による方法
(注記 アラインメントは,アライメントと
表記する。)
――――― [JIS B 6190-1 pdf 115] ―――――
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JIS B 6190-1:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 230-1:2012(IDT)
JIS B 6190-1:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 6190-1:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0021:1998
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―幾何公差表示方式―形状,姿勢,位置及び振れの公差表示方式
- JISB0641-1:2020
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品及び測定装置の測定による検査―第1部:仕様に対する合否判定基準
- JISB0680:2007
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―製品の幾何特性仕様及び検証に用いる標準温度
- JISB6190-2:2016
- 工作機械試験方法通則―第2部:数値制御による位置決め精度試験
- JISB6190-3:2014
- 工作機械試験方法通則―第3部:熱変形試験
- JISB6190-4:2008
- 工作機械試験方法通則―第4部:数値制御による円運動精度試験
- JISB6190-7:2019
- 工作機械試験方法通則―第7部:回転軸の幾何精度試験
- JISB6196:2006
- 工作機械―対角位置決め精度試験方法通則
- JISB6310:2003
- 産業オートメーションシステム―機械及び装置の制御―座標系及び運動の記号