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B 6190-2 : 2016 (ISO 230-2 : 2014,Amd.1 : 2016)
附属書D
(参考)
校正されたボールアレー又はステップゲージを用いた
直進位置決め誤差の測定
D.1 一般
この附属書に記載する試験方法は,工作機械の加工空間における複数の距離測定に関係する。この測定
は,既知の位置に配置された球をもった一次元及び二次元ボールアレー(図D.1及び図D.2参照)又はス
テップゲージを基準器として用いる。
機械座標系における基準球の位置は,機械の位置検出器と併用して,“プロービングシステム”と呼ばれ
る変位測定システム又は表面検出システムを用いて求めることができる。測定した基準球の中心位置を校
正された位置と比較して,機械の誤差運動によって発生した偏差を求める。
図D.1−一次元ボールアレー 図D.2−二次元ボールアレー
基準器である一次元及び二次元ボールアレーは,市販されている。その校正証明書は,一般に次のデー
タを含んでいる。
− 測定不確かさと関係付けた,個々の球の中心位置
− 球の寸法及び形状の測定不確かさ
− 基準器の熱膨張係数及び(利用できる場合)推定された不確かさ
各基準球の校正された中心位置は,一般に正確に等間隔ではない。そのため,5.2に規定する乱数rの要
件は,部分的に満たしている。
基準距離は,校正されたステップゲージを使っても実現することができる。
各ステップ間の校正された距離は,一般に,正確に等間隔であるとみなすことができる。したがって,
5.2に規定する乱数rの要件は,必ずしも満たさない。
基準器は,切削工具を保持する機械の構成要素に取り付け,製造業者の説明書に従って試験する運動軸
に合わせる。
基準器による測定に使用する検出器は,タッチトリガプローブ,変位計及び三つの変位計を組み合わせ
たセンサユニット(図D.3参照)がある。
D.2 ボールアレー及び三つの変位計を組み合わせたセンサユニットを用いた測定
三つの変位計を組み合わせたセンサユニットは,市販されている(図D.3参照)。そのユニットは,一般
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に,あらかじめ決めてあるユニットの基準点に対して,既知の寸法をもつ球の中心位置を求めることがで
きる。
そのユニットは,製造業者の指示に従って切削工具を保持する機械の構成要素に取り付け,向きを調整
する。指定した測定範囲内で,基準球の中心位置とセンサユニットの基準点との間で(3直交方向に)相
対運動ができる。
記号
1,2,3 : センサユニットの変位計(工具側)
4 : 基準球(工作物側)
図D.3−三つの変位計を組み合わせたセンサユニットによる測定
測定中,機械の軸は,図1(5.3.2参照)に示す標準試験サイクルに従って,各球の校正された中心位置
まで移動するようにプログラムする。
位置決め偏差は,センサユニットのシステムによって計算・記録し,箇条8に従って表示する。
ボールアレーとセンサユニットとを使った測定は,真直度偏差に関する有益な情報を提供することもで
きる。ただし,この附属書に示す試験の目的は,試験をしている軸に沿った位置決め偏差だけを考慮して
いる。
センサユニットに組み込まれているそれぞれの変位計の測定不確かさは,基準器と関係する測定不確か
さとを組み合わせて,全体としての測定不確かさの推定のために考慮するのが望ましい。
D.3 ボールアレー又はステップゲージとタッチトリガプローブとを用いた測定
直進軸の位置決め精度及び繰返し性に関する情報は,ボールアレー又はステップゲージと一緒にタッチ
トリガプローブを用いて得ることができる。
プロービングシステムの性能は,ISO 230-10に記載のようにして求める。
結果は,校正された基準器の関係する位置と測定された位置とを比較し評価する。タッチトリガプロー
ブを用いて行う測定からは,両方向位置決め誤差及び両方向繰返し性の情報を提供できない。
位置決め誤差に関する貴重な情報が,この箇条に記載された試験を実施することによって得ることがで
きるが,結果は,箇条5及び箇条6の規定に従って得られた結果と直接比較することはできない。
ステップゲージを使用する場合には,工作機械の主軸側に球状の測定子をもった変位計を取り付けて測
定することもできる。
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B 6190-2 : 2016 (ISO 230-2 : 2014,Amd.1 : 2016)
附属書E
(参考)
最小設定単位送り試験
E.1 一般
工作機械は,全ての運動軸で移動範囲の全長にわたって広範囲の送り速度で運転できるように設計され
ている。運動軸の位置決めにおける重要な側面は,位置決めの分解能である。これを,位置決めの最小設
定単位という。この機能は,位置を微小に補正し得る工作機械の能力の限界を表す。この微小な補正は,
ボールねじのピッチ誤差,反転誤差,熱変形,幾何誤差(例えば,真直度,直角度,平行度)などの位置
決め誤差の様々な要因を数値補正するために必要である。
一般に,最小設定単位は,位置決めフィードバック要素の分解能,数値制御アルゴリズム,機械構造(例
えば,摩擦,予圧)及び機械の状態に依存する。
最小設定単位送り試験によって,所定の時間周期内に位置決めができる最小設定単位を求めることがで
きる。この試験は,一般に受渡検査には含まない。
E.2 試験条件
次に示す測定器及び測定方法は,全ての直進軸に適用できる。これと同様の方法は,回転軸にも適用で
きる。
機械的又は電気的なヒステリシス(必要な最小設定単位の20 %以下)が小さく,かつ,測定範囲が短い
測定器であれば,軸の最小設定単位送り試験に使用することができる。例えば,
− 位置決め誤差の測定に使用するレーザ干渉計
− 渦電流形又は静電容量形の非接触変位計
− 高分解能LVDTを使った接触式変位計(電気マイクロメータ)
測定器は,工具と工作物との間の変位を測定できるように取り付ける。工具主軸又は工作主軸は,可能
な場合には,サーボロック又は機械的に外部から(金具,マグネットなどを使って)固定する。
機械の軸は,指定された位置決め分解能で,各目標に達した後5秒のドウェル時間をとって正の向きに
10ステップ運動するようにプログラムし,続けて負の向きに同様に10ステップ運動するようにし,再び
折り返して正の向きに10ステップ,合計で30ステップ運動するようにプログラムする。
10ステップ運動するようにプログラムしても動きを検出できない場合には,ステップ高さを大きくして
再度全ての試験を繰り返す。
最小設定単位は,指令位置と実際の位置との差に位置決めの分解能(この試験に適用したステップの高
さ)を加えた絶対値の最大値になる。
最初の目標へ近づけるステップの高さと方向とがこの試験の結果に影響を及ぼし得ることは知られてい
る。再現試験を行えるようにするために,その最小設定単位送りのステップ高さと方向とは,受渡当事者
間で協定し,報告するのが望ましい。
この試験の代わりに,例えばレーザ干渉計を用いて連続データ取得モードで試験を行ってもよい。その
場合に,全試験(30ステップ)は,機械の軸の位置が明確になる(数えられる)ステップ高さになるまで
ステップの大きさを徐々に大きくする。試験の結果にオーバシュート,振動,バックラッシなどが認めら
れても,それらが整定し軸の位置が明確になれば,そのステップ高さが最小設定単位となる。図E.1に最
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B 6190-2 : 2016 (ISO 230-2 : 2014,Amd.1 : 2016)
小設定単位送り試験の結果の例を示す。
mm
変位
時間 s
a) 最小設定単位0.001 mmを満足していない軸
不明瞭なステップ送り
mm
変位
時間 s
b) 最小設定単位0.001 mmを満足している軸
明瞭なステップ送り
図E.1−最小設定単位送り試験の結果の例
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B 6190-2 : 2016 (ISO 230-2 : 2014,Amd.1 : 2016)
参考文献
[1] ISO/IEC Guide 98-3:2008,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in
measurement (GUM:1995)
[2] ISO/IEC Guide 99:2007,International vocabulary of metrology−Basic and general concepts and associated
terms (VIM)
[3] ISO/TR 16015,Geometrical product specifications (GPS)−Systematic errors and contributions to
measurement uncertainty of length measurement due to thermal influences
[4] ISO/TR 16907:2015,Machine tools−Numerical compensation of geometric errors
[5] ANSI B89.6.2,Temperature and Humidity Environment for Dimensional Measurement
[6] ASME B5.54,Methods for Performance Evaluation of Computer Numerically Controlled Machining Centers
[7] VDI/DGQ 3441:1982,Statistical Testing of the Operational and Positional Accuracy of Machine Tools−Basis
[8] ISO 230-10,Test code for machine tools−Part 10: Determination of the measuring performance of probing
systems of numerically controlled machine tools
[9] ISO/TR 230-9:2005,Test code for machine tools−Part 9: Estimation of measurement uncertainty for machine
tool tests according to series ISO 230, basic equations
JIS B 6190-2:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 230-2:2014(IDT)
- ISO 230-2:2014/AMENDMENT 1:2016(IDT)
JIS B 6190-2:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.040 : 産業オートメーションシステム > 25.040.20 : 数値制御工作機械
JIS B 6190-2:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB6190-1:2016
- 工作機械試験方法通則―第1部:幾何精度試験
- JISB6190-3:2014
- 工作機械試験方法通則―第3部:熱変形試験