JIS B 7023:2021 潜水用携帯時計―種類及び性能 | ページ 2

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作動しなければならない。
なお,ボタン操作がある場合も,同様の試験を行い,ガラス内面に曇りが発生してはならず,機能は正
常に作動しなければならない。
5.8.3 水中加圧における機能操作部材の作動性(りゅうず及び他の操作部材)
水中でりゅうず操作及び/又はボタン操作が必要な機能をもつ潜水時計は,6.5.4.3によって試験を行っ
たとき,ガラス内面に曇りが発生してはならず,機能は正常に作動しなければならない。
5.8.4 水中加圧防水性
潜水時計は,6.5.4.4によって試験を行ったとき,ガラス内面に曇りが発生してはならず,試験中及び試
験後に機能は正常に作動しなければならない。
5.9 耐衝撃性(バンド付き)
潜水時計は,JIS B 7027の箇条6(自由落下試験方法)によって試験を行ったとき,JIS B 7027の4.1.3
(自由落下試験後の不可逆残留影響)を満足しなければならない。
5.10 附属品の強度
潜水時計は,6.5.5によって試験を行ったとき,その構成部品の外れ,位置ずれなどの機能異常が生じて
はならない。
5.11 耐ヘリウムガス性
潜水時計は,6.5.7によって試験を行ったとき,止まり,ガラス外れなどの機能異常が生じてはならない。
電子式時計については,この試験中及び試験後,正常に作動しなければならない。機械式時計については,
この試験後,正常に作動しなければならない。
また,6.5.4.4によって試験を行ったとき,ガラス内面に曇りが発生してはならず,機能は正常に作動し
なければならない。

6 試験方法

6.1  一般
試験方法の一般的事項については,JIS B 7001による。
潜水時計は,バンド一体形のものを除き,特に指定のない場合はバンドを外して試験を行う。
6.2 形式試験及び受渡試験
試験は,形式試験と受渡試験とに分け,形式試験は一つのサンプルについて表1に示す全ての試験を行
い,受渡試験は6.5.4.4の試験を全数行う。
6.3 試験の準備
試験の準備は,次による。
a) りゅうず,ボタンなどの操作部を操作した後,通常の使用状態にする。6.5.4.3水中加圧における作動
試験を除き,防水性に影響する操作部材(ねじロックりゅうず,ねじロックボタンなど)は,ねじ込
み位置で固定する。
b) 試験水槽の水温は,23 ℃±5 ℃とする。
6.4 試験の順序
潜水時計は,表1に示す順序で試験することが望ましい。

――――― [JIS B 7023 pdf 6] ―――――

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表1−試験の順序
順序 要求事項 要求項目 試験の規格·項目
1 判読性 5.3 6.5.1
2 耐磁性 5.4 JIS B 7024
3 耐熱衝撃性 5.5 6.5.2
4 耐塩水性 5.6 6.5.3
5 耐衝撃性(バンドなし) 5.7 JIS B 7027の箇条5
6 防水性 5.8 6.5.4
7 耐衝撃性(バンド付き) 5.9 JIS B 7027の箇条6
8 附属品の強度 5.10 6.5.5
9 耐ヘリウムガス性 5.11 6.5.7
6.5 試験方法
6.5.1 判読性試験
潜水時計を正常な状態で拡大器具を使用しないで,明るい所及び暗い所で25 cmの距離から目視によっ
て観察する。
暗い所での試験は,潜水時計を室温で暗い所に8時間以上保管した上で,D65常用光源によって200 lx
の照度で30分間,又は400 lxの照度で20分間照射し,その後,暗い所に最低180分間保管し,潜水時計
の判読性を確認する。
なお,暗い所での試験で,内部照明のあるものは点灯して行う。また,表示項目を切り換えて表示する
構造の場合は,切り換えて観察する。
6.5.2 耐熱衝撃試験
潜水時計は,次の手順で耐熱衝撃試験を行う。
なお,この試験の前後には,6.5.6の手順によって結露試験を行い,ガラス内面の表面に結露がないこと
を確認する。
a) −20 ℃±3 ℃の温度の空気中に(60±3)分間保持する。
b) 室温に(30±3)分間保持する。
c) 60 ℃±3 ℃の空気中に(60±3)分間保持する。
d) 5分以内に2 ℃±2 ℃の水中に(60±3)分間浸せき(漬)する。
水中から潜水時計を取り出し,乾いた布でガラスを拭く。
6.5.3 耐塩水噴霧試験
潜水時計は,バンド付きで耐塩水噴霧試験を行う。
JIS Z 2371の6.2(中性塩水噴霧試験)によって,48時間試験を行ったとき,ケース及びバンドに変化
が生じたかどうか確認する。また,可動部分,特に回転ベゼルについて,機能を確認する。
6.5.4 防水性試験
6.5.4.1 水中作動及び耐浸せき(漬)性試験
潜水時計は,次の手順で試験を行う。
なお,この試験の前後には,6.5.6の手順によって結露試験を行い,ガラス内面の表面に結露がないこと
を確認する。
a) 30 cm±2 cmの水中に浸せき(漬)する。
b) 水中で作動する全ての機能を水中で操作する。

――――― [JIS B 7023 pdf 7] ―――――

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c) (24±1)時間浸せき(漬)する。
d) 水中で作動する全ての機能を水中で操作する。
e) (24±1)時間浸せき(漬)する。
水中から潜水時計を取り出し,乾いた布でガラスを拭く。
なお,水中における使用方法が取扱説明書などで制限されている操作部(ねじロックりゅうず,ねじロ
ックボタンなど)は,水中作動試験をしなくてもよい。
6.5.4.2 操作部防水性試験(りゅうず及び他の操作部材の耐外力性試験)
潜水時計は,次の手順で試験を行う。
なお,この試験の前後には,6.5.6の手順によって結露試験を行い,ガラス内面の表面に結露がないこと
を確認する。
潜水時計の操作部材に図1に示すように,りゅうず及びボタンの軸に垂直に5 Nの外力を加えた状態で,
水中に浸せき(漬)しΔp barに加圧し,10分間保持する。
水中から潜水時計を取り出し,乾いた布でガラスを拭く。
なお,水中加圧Δp(bar)は,式(1)によって算出する。
Δp= (L+0.25L) /10 (1)
ここに, L : 潜水深度をメ−トルで表す数値(m)
以下,Lはこの意味で用いる。
記号説明
F : 加える力5 N
図1−操作部材の耐外力試験図
6.5.4.3 水中加圧における作動試験
潜水時計は,次の手順で水中加圧における作動試験を行う。
なお,この試験の前後には,6.5.6の手順によって結露試験を行い,ガラス内面の表面に結露がないこと
を確認する。
a) 潜水時計を水中に浸せき(漬)する。
b) 10分間以内に10 barに加圧する。
c) 防水性に関係する次の操作部材につき,水中加圧下で各5回操作する。
− 製造業者によって潜水中に作動可能であると指定された全ての操作部材
− 使用者の不注意な操作に対して保護されない全ての操作部材
d) 30分間加圧を保持する。
e) 10分間以内に0.3 barに減圧し,30分間保持する。

――――― [JIS B 7023 pdf 8] ―――――

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水中から潜水時計を取り出し,乾いた布でガラスを拭く。
注記 水中で防水性に関係する操作部材は,時間管理のためのクロノグラフ操作,深度,温度などを
計測する操作,判読のため内部照明を点灯する操作などの機能をもつ,ねじロック構造ではな
いボタンなどが該当する。
6.5.4.4 水中加圧防水試験
図2に示すように,潜水時計は,次の手順で水中加圧防水試験を行う。
なお,この試験の前後には,6.5.6の手順によって結露試験を行い,ガラス内面の表面に結露がないこと
を確認する。
a) 潜水時計を水中に浸せき(漬)する。
b) 10分間以内にΔp barに加圧し,120分間保持する。
c) 10分間以内に0.3 barに減圧し,60分間保持する。
記号説明
X : 時間(分)
Y : 水中加圧(bar)
t1<10分間
t2=t1+120分間
t3<(t2+10分間)
t4=t3+60分間
図2−水中加圧防水試験サイクルチャ−ト図
次に,水中から潜水時計を取り出し,乾いた布でガラスを拭く。
なお,水中加圧Δp(bar)は,式(1)によって算出する。
試験中に潜水時計が正常に機能することを確認することは必須ではないが,試験後に潜水時計が正常に
機能することを確認することは必須である。
6.5.5 附属品の強度試験
図3に示すように,潜水時計のバンド部に200 Nの力を加える。バンドは締めた状態とする。

――――― [JIS B 7023 pdf 9] ―――――

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記号説明
F : 加える力200 N
D : 直径 30 mm
図3−附属品の強度試験図
6.5.6 結露試験
潜水時計は,JIS B 7021の6.2(結露試験)によって,結露試験を行う。
6.5.7 耐ヘリウムガス性試験
この試験は,ムーブメント及びケースの機能異常の有無を確認する。
潜水時計をΔp bar又は40 barのいずれか小さい圧力のヘリウムガスの中に15日間保持する。
次にヘリウムガスの圧力を急激に減圧し,10分間以内に大気圧まで戻す。
この試験の後,6.5.4.4に基づいて水中加圧防水試験を実施する。

7 表示

  要求事項を満たす潜水時計には,本体の見やすい場所に次のいずれかの表示をすることが可能である。
英語表示は判読上,大文字表示でもよい。
a) 1種潜水時計の場合
− 1種潜水時計 L m
− 潜水時計 L m
− diver's watch L m ,DIVER'S WATCH L m
− diver's L m ,DIVER'S L m
L(潜水深度)は,100,150又は200のいずれかとする。
b) 2種潜水時計の場合
− 2種潜水時計 L m
− 飽和潜水時計 L m
,DIVER'S WATCH L m FOR SATURATION DIVING
− diver's watch L m for saturation diving
L(潜水深度)は,200以上100ごととする。

8 取扱い上の注意事項

  潜水時計としての性能を維持するために,次の取扱い上の注意事項を取扱説明書に記載することが望ま
しい。
− 1種潜水時計は,飽和潜水に用いてはならない。

――――― [JIS B 7023 pdf 10] ―――――

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JIS B 7023:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6425:2018(MOD)

JIS B 7023:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7023:2021の関連規格と引用規格一覧