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B 7525-3 : 2018
附属書B
(規定)
取引又は証明用の浮ひょう型比重計
B.1 一般
この附属書は,浮ひょう型比重計が計量法の特定計量器として要求される要件のうち,構造及び性能に
係る技術上の基準,検定及び使用中検査の方法などについて規定する。この附属書の適合だけをもって計
量法で定める検定に合格したということにはならない。
B.2 適用範囲
この附属書は,日本国内で取引又は証明に使用する比重浮ひょう,重ボーメ度浮ひょう及び日本酒度浮
ひょう(以下,浮ひょう型比重計という。)のうち,次に示す浮ひょう型比重計について規定する。
a) 比重0.6002.000の範囲を測定する比重浮ひょうであって,目量が0.000 5,0.001又は0.002の比重浮
ひょう
b) 0重ボーメ度72重ボーメ度の範囲を測定する重ボーメ度浮ひょうであって,目量が0.1重ボーメ度
又は0.2重ボーメ度の重ボーメ度浮ひょう
c) −40日本酒度+30日本酒度の範囲を測定する日本酒度浮ひょうであって,目量が1日本酒度の日本
酒度浮ひょう
B.3 用語及び定義
この附属書で用いる主な用語及び定義は,箇条3によるほか,次による。
B.3.1
器差
計量値から真実の値を減じた値。
B.3.2
器差検定
計量法に規定される構造に係る技術上の基準に適合するかどうかを定めるために器差を測定すること。
B.3.3
検定
計量法に規定される特定計量器の検査。
注記 検定を行うものは,計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事,指定検定機関,
国立研究開発法人産業技術総合研究所及び日本電気計器検定所と定められている。
B.3.4
検定公差
検定における器差の許容値。
B.3.5
使用公差
使用中検査における器差の許容値。
――――― [JIS B 7525-3 pdf 16] ―――――
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B.3.6
型式承認表示
計量法に規定される特定計量器の型式について,その承認を取得している型式に属することを示す表示。
B.4 目盛の単位
箇条4による。
B.5 検定公差
検定公差は,次による。
a) 比重浮ひょうの検定公差は,表B.1による。
表B.1−比重浮ひょうの検定公差
目量 検定公差
0.000 5 ±0.001
0.001 ±0.001
0.002 ±0.002
b) 重ボーメ度浮ひょうの検定公差は,表B.2による。
表B.2−重ボーメ度浮ひょうの検定公差
目量 検定公差
0.1重ボーメ度 ±0.1重ボーメ度
0.2重ボーメ度 ±0.2重ボーメ度
c) 日本酒度浮ひょうの検定公差は,±1日本酒度とする。
B.6 材料
材料は,箇条9のa)による。ただし,体膨張係数の値をその浮ひょう型比重計に表記する場合は,この
限りでない。また,目に見える欠陥(通常,気泡,きずなどを指す。)によって,浮ひょう型比重計が表す
示度の視定しにくいもの,又は爪で押して潰れる気泡があるものであってはならない。
B.7 性能
B.7.1 目盛紙
目盛紙は,箇条9のc) 2)及び次による。
a) 浮ひょう型比重計は,けい部の内側に目盛紙を入れたものでなければならない。
b) 浮ひょう型比重計は,けい部の内面と目盛紙との間に間隙があるため,示度の視定のときに誤認のお
それがあるものであってはならない。
c) 浮ひょう型比重計は,目盛紙が離脱していないものであって,かつ,離脱するおそれがあるものであ
ってはならない。
B.7.2 目盛線
目盛線は,11.2 d)及び次による。
a) 浮ひょう型比重計の主な目盛線,及び特定の比重,重ボーメ度又は日本酒度(以下,比重などという。)
――――― [JIS B 7525-3 pdf 17] ―――――
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を表す目盛線には,それらの表す比重などの値又はその値を表す数値を表記していなければならない。
b) 浮ひょう型比重計の目盛線は,相互に対応するものについては,その大きさ及びその他の性質が均一
でなければならない。
c) 浮ひょう型比重計の目盛線は,その中心線によって比重などを示すように目盛られたものでなければ
ならない。
d) 浮ひょう型比重計の目幅は,0.5 mmを超えるものでなければならない。
e) 浮ひょう型比重計の目盛線の太さは,0.1 mm0.5 mmの範囲内にあって,かつ,目幅の1/5以下でな
ければならない。
f) 浮ひょう型比重計の目盛線は,その浮ひょう型比重計を液体に浮かべたとき,水平面に対して角度3°
以上傾斜するものであってはならない。
g) 浮ひょう型比重計は,比重などを表す目盛線以外の目盛線が目盛られているものであってはならない。
B.7.3 補助目盛線
補助目盛線は,次による。
a) 浮ひょう型比重計は,その浮ひょう型比重計が計ることのできる最高及び最低の比重などの値を表す
目盛線に,連続してそれぞれ5本以下の補助目盛線が目盛られたものでなければならない。
b) 浮ひょう型比重計の上端の補助目盛線にあっては,けい部の最上端から10 mm以上,下端の補助目盛
線にあっては,けい部が胴部に移る箇所から上方に5 mm以上離れていなければならない。
B.7.4 おもり室
おもり室は,次による。
a) 浮ひょう型比重計は,胴部の下に散弾,その他の重量付加物を入れるおもり室を設けたときは,重量
付加物がおもり室の外に出ているもの又は出るおそれがあるものであってはならない。
b) 浮ひょう型比重計の重量付加物を固定するものは,70 ℃の温度に1時間保時したとき,軟化するもの
であってはならず,その後の通常の温度において箇条10のc)に適合しなければならない。
B.7.5 形状
形状は,箇条10のa) d)による。
B.7.6 表面張力の影響
表面張力の影響は,箇条6のa)及び次による。
a) 浮ひょう型比重計(日本酒度浮ひょうを除く。)は,けい部に働く表面張力が10 mN/m変化したとき
に,検定公差に相当する値を超える示度の変化を生じるものであってはならない。
b) 浮ひょう型比重計の目盛は,表B.3に規定する表面張力をもつ液体について,調整しなければならな
い。
――――― [JIS B 7525-3 pdf 18] ―――――
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表B.3−表面張力の標準値
比重の範囲と表面張力 試験用液体の種類
比重 0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 石油エーテル,エチルエーテル,
表面張力(mN/m) ベンジン,エタノール又はそれら
0.60 15 16 17 18 19 の混合液
0.70 20 21 22 23 24
比重 0.00 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09 エタノール水溶液
表面張力(mN/m)
0.70 22
0.80 23 23 23 24 24 25 25 25 26 26
0.90 27 27 28 28 29 30 33 37 44 56
1.00 73
比重 0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 硫酸水溶液
表面張力(mN/m)
1.00 73 73 73 73 73
1.10 74 74 74 75 75
1.20 75 76 76 76 76
1.30 76 77 77 77 76
1.40 76 76 76 76 76
1.50 76 76 75 75 75
1.60 75 74 74 73 73
1.70 72 72 71 70 69
比重 表面張力(mN/m) よう化第二水銀カリウム水溶液
1.79 75 (よう化第二水銀とよう化カリウ
2.00 ム水溶液との混合液)
B.7.7 視定の方法及びその調整
視定の方法及びその調整は,箇条7による。
B.8 試験方法
B.8.1 体膨張試験
浮ひょう型比重計の材料に使用しているガラスが箇条9のa)の規定に適合するかどうかの試験は,箇条
13のa)による。
B.8.2 目盛紙密着試験
浮ひょう型比重計の目盛紙がB.7.1 c)の規定に適合するかどうかの試験は,箇条13のb) 2)による。
B.8.3 加熱試験
加熱試験は,次による。
a) 浮ひょう型比重計の目盛紙が箇条9のc) 2)の規定に適合するかどうかの試験は,箇条13のb) 1)によ
る。ただし,70 ℃以上の高温で使用する場合及び液体に浮かべて傾きを目視で確認する行為は除く。
b) 浮ひょう型比重計の重量付加物を固定するものが,B.7.4 b)の規定に適合するかどうかの試験は,箇条
13のb) 1)による。ただし,70 ℃以上の高温で使用する場合及び目盛紙を目視で確認する行為は除く。
B.8.4 表面張力影響試験
浮ひょう型比重計(日本酒度浮ひょうを除く。)がB.7.6 a)の規定に適合するかどうかの試験は,その浮
ひょう型比重計の質量及びけい部の直径を測定し,次の式によって,表面張力の変化に対する浮ひょう型
――――― [JIS B 7525-3 pdf 19] ―――――
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比重計の示度の変化の値を算出して行う。
π 刀
Δd 10
980
ここに, Δd : 10 mN/mの表面張力の変化に対する示度の変化に相当する比
重など
R : けい部の直径(cm)
d : 目盛線の表す比重など
M : 試験を行う浮ひょう型比重計の質量(g)
B.9 表示
表示は,箇条15による。ただし,箇条15のd)の“その略号”は,“登録商標又は経済産業大臣に届け
出た記号”に置き換える。
B.10 検定
B.10.1 一般
この箇条は,計量法に規定される検定方法において,型式承認表示を付している浮ひょう型比重計の構
造検定のときに行う“個々に定める性能の検定”,型式承認表示を付していない浮ひょう型比重計の構造検
定のときに行う“型式承認表示を付していない浮ひょう型比重計の検定”及び型式承認表示の有無を問わ
ず実施する“器差検定”について規定する。
B.10.2 個々に定める性能の検定
計量法に規定される“個々に定める性能の検定”の技術上の基準及び検定の方法は,次による。
a) 技術上の基準は,箇条6のa),B.2,B.7.1 c),B.7.4 a),B.7.5及びB.7.6 a)による。
b) 検定の方法は,目視,B.8.2及びB.8.4による。
B.10.3 型式承認表示を付していない浮ひょう型比重計の検定
型式承認表示を付していない場合の構造基準は,B.2,B.6,B.7及びB.9による。型式承認表示を付して
いない場合の構造検定の方法は,目視及びB.8による。ただし,B.8.2及びB.8.4以外の規定は,必要がな
いと判断できるときは,省略することができる。
B.10.4 器差検定
B.10.4.1 一般
器差検定を行う目盛線は,B.10.4.2による。器差検定の方法は,B.10.4.3又はB.10.4.4による。
B.10.4.2 器差検定を行う目盛線
器差検定を行う目盛線は,12.2による。
B.10.4.3 比較法
B.10.4.3.1 器差検定の方法
器差検定の方法は,12.3.1及び12.3.3による。ただし,“試験を行う浮ひょう型比重計”を“検定を行う
浮ひょう型比重計”に,“比重標準器”を“基準比重浮ひょう又は基準密度浮ひょう(以下,比重基準器と
いう。)”に置き換える。
B.10.4.3.2 器差検定の条件
器差検定の条件は,12.3.2のa),b),c)及びe)による。ただし,“誤差試験”を“器差検定”に,“比重
標準器”を“比重基準器”に“密度浮ひょう”を“基準密度浮ひょう”に置き換える。
――――― [JIS B 7525-3 pdf 20] ―――――
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JIS B 7525-3:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS B 7525-3:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8103:2019
- 計測用語