JIS B 7550:2017 積算熱量計 | ページ 7

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B 7550 : 2017
附属書JA
(規定)
取引又は証明用の積算熱量計
JA.1 一般
この附属書は,取引又は証明に使用する口径40 mm以下の積算熱量計について規定する。
JA.2 用語及び定義
この附属書に用いる主な用語及び定義は,箇条3によるほか,次による。ただし,箇条3の定義におい
て“最大許容誤差”とある場合は“検定公差”と読み替えて適用する。また,箇条6,箇条7及び箇条9
において,この附属書が準用する規定中に“最大許容誤差”とある場合は,“検定公差”と読み替えて適用
する。
JA.2.1
検定
計量法に規定される特定計量器の検査。
注記 検定を行う者は,計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事,指定検定機関,
国立研究開発法人産業技術総合研究所又は日本電気計器検定所と定められている。
JA.2.2
検定公差
検定における器差の許容値。
JA.2.3
検定証印
検定に合格したことを示す証印。
JA.2.4
合番号
計量器の構成要素(附属計器も含む。)が分離する構造であり,その構成要素が一対であることを示すた
めの番号。
JA.2.5
補助表示機構
検定用としての補助的役割のための目量で,積算熱量計の性能測定時に,表示機構よりも小さい桁まで
読み取り,短時間で試験できるようにする補助的な表示機構。
JA.3 検定公差
検定公差については,それぞれ6.1及び6.2による。
JA.4 性能及び構造
JA.4.1 一般
性能及び構造は,箇条7によるほか,JA.4.2JA.4.6による。

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JA.4.2 精度等級
精度等級は,箇条5の等級3とする。
JA.4.3 体積計量部の器差試験における特別規定
器差試験において器差が検定公差を超えていても,超えた値が±5 %であり,かつ,器差を調整できる
機構をもつ場合は,7.2.1を満たしているとしてもよい。
JA.4.4 封印
外部から容易に内部の機構又は装置を調整することができる箇所があるものについては,その箇所に封
印を行わなければならない。
JA.4.5 熱量表示機構
JA.4.5.1 熱量の単位
熱量の単位は,ジュール(J)とする。
JA.4.5.2 補助表示
JA.4.5.2.1 補助表示機構
目量が0.1 MJ以下の補助表示機構をもつか,又は検定のときに取り付けることのできるインタフェース
をもたなければならない。
JA.4.5.2.2 補助表示の識別
補助表示機構をもつ積算熱量計は,補助表示機構と取引又は証明に用いられる表示機構とを容易に識別
できる補助表示機構としなければならない。
JA.4.5.3 デジタル表示機構
デジタル表示機構は,次による。
a) 計量値を表示する数字の実際の高さ又は見かけの高さは,4 mm以上でなければならない。
b) 数字車式のものについては,その数字が下から上方向へ回転移動しなければならない。
c) 各桁(最下位の桁を除く。)の数字の進みは,下位の桁の数字が9から0に変わる間に完了しなければ
ならない。最小桁の数字車は連続して動いていてもよく,その場合の目視できる数字の移動は下から
上へでなければならない。ただし,瞬間的に数字の転換が行われるものについては,その隣接する下
位の桁の数字が0に転換する直前又は転換すると同時に行われなければならない。
JA.4.5.4 アナログ指示機構
アナログ指示機構は,次による。
a) 目盛線の太さは,0.2 mm以上でなければならない。
b) 指針の回転方向は時計回りでなければならない。
c) 指針の先端部と目盛面との間隔が3 mmを超えてはならない。
d) 指針の先端部が目盛線に重なり,又は目盛線に達していなければならない。
e) 指針の先端部の太さが目盛線の太さの1.5倍以内でなければならない。
f) 上位の指針の先端部の位置が,隣接する下位の指針が指示する計量値に相当する位置に対して,上位
の指針の目盛間隔の1/3以上の食い違いがあってはならない。
JA.4.6 検定証印などを封印できる保護装置
JA.4.6.1 検定証印などを付す箇所
検定証印などを付すことができる箇所を設けておかなければならない。
各構成要素ごとに検定を行った場合には,各構成要素に検定証印などを付すことができる箇所を設けて
おかなければならない。ただし,各構成要素のそれぞれに合番号を付した積算熱量計については,きょう

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(筐)体に検定証印などを付すことができる箇所があればよい。
JA.4.6.2 封印できる保護装置
封印した後は,その封印に明らかな損傷を与えることなしには,器差を調整したり,又は計量値を変更
したりすることができないように,封印できる保護装置を備えていなければならない。
JA.5 試験
試験は,箇条9による。
JA.6 器差検定
JA.6.1 一般
各構成要素ごとに検定を行ってもよい。
バルブ付き積算熱量計は,7.1の試験の結果における最も厳しい条件によって器差検定を行う。
JA.6.2 基準器
器差検定に使用する基準器は,計量法第104条の規定によって基準器検査に合格し,かつ,有効期間内
にある温度基準器及び次のいずれかとする。
a) 基準水道メーター,液体メーター用基準タンク又は液体メーター用基準体積管
b) 附属書JCに基づく衡量法によって真実の水の体積を算出する場合,基準台手動はかり又は基準分銅
JA.6.3 熱量の真実の値の求め方
検定における熱量の真実の値は,式(JA.1)によって算出する。
Q=k×V× (JA.1)
ここに, Q : 熱量の真実の値(J)
V : 基準器などで計量した積算熱量計を通過した冷温水の体積
(m3)
k : 熱量換算係数。附属書Aに基づく,当該温度及び圧力におけ
る冷温水の特性の関数とする。
経過措置として,平成34年5月20日までは,次の値の使
用も許容する。
− 4.186 MJ/(℃m3)(使用最高温度が30 ℃未満のもの)
− 4.123 MJ/(℃m3)(使用最高温度が30 ℃以上のもの)
温度基準器で計量した,二つの恒温槽の温度差又は温度差発
生装置が発生した温度差(℃)
JA.6.4 器差検定の方法
器差検定の方法は,JA.6.4.2又はJA.6.4.3,及びJA.6.4.4の方法で行う。
JA.6.4.1 事前準備
器差検定を行う前に次の事項を行わなければならない。
a) 体積計量部については,通水及び停水を繰り返し,内部の空気が十分排出されている。
b) 交流電源を用いるものについては,事前に通電し,作動を安定させる。
c) 感温部については,恒温槽その他の温度差発生装置の温度と十分熱的平衡に達している。
JA.6.4.2 積算熱量計
JA.6.4.2.1 種類
器差検定は,次の2種類とする。
a) 通水中検定 器差検定を行う体積計量部に水を通している間に積算熱量計の計量値,基準器などを使

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用して計量した水の体積,温度差及び熱量換算係数から熱量を求め,比較して行う検定方法。
b) 停水中検定 器差検定を行う体積計量部に水を通した後に積算熱量計の計量値,基準器などを使用し
て計量した水の体積,温度差及び熱量換算係数から熱量を求め,比較して行う検定方法。
JA.6.4.2.2 試験水の温度
水温50 ℃±5 ℃(ただし,使用最高温度が50 ℃未満のものについては,水温25 ℃±10 ℃)とする。
ただし,型式の承認を受ける場合の試験などにおいて,この温度の範囲以外でも器差に著しい影響を受け
ないことが明らかになっている型式については,その影響を受けないことが明らかになっている温度の範
囲としてもよい。また,この場合,水の温度を記録しておかなければならない。
JA.6.4.2.3 通水量
通水量は,次のいずれかとする。
a) 被試験メーターの目量又は補助表示機構の500倍以上とする。
b) 標準器の種類に応じ,それぞれ表JA.1とする。
表JA.1−通水量
標準器 被試験メーターの 計量体積
定格最大流量(qp)
基準水道メーター 全て 基準水道メーターの目量の200倍以上
液体メーター用基準タンク 6.3 m3/h以下 qi≦q≦1.1 qi 50 L以上
(水道メーター用基準タンクに限 0.1 qp≦q≦0.11 qp50 L以上
る。) 0.2 qp≦q≦0.22 qp50 L以上
0.9 qp≦q≦qp 100 L以上
10 m3/h以下 qi≦q≦1.1 qi 100 L以上
0.1 qp≦q≦0.11 qp100 L以上
0.2 qp≦q≦0.22 qp100 L以上
0.9 qp≦q≦qp 400 L以上
10 m3/hを超え 基準タンクの目量の100倍以上
液体メーター用基準タンク 6.3 m3/h以下 qi≦q≦1.1 qi 30 L以上
(円筒型 : 最少測定量の1/200の量に 0.1 qp≦q≦0.11 qp30 L以上
よる液面の位置の変化が2 mm以上の 0.2 qp≦q≦0.22 qp30 L以上
もの) 0.9 qp≦q≦qp 50 L以上
10 m3/h以下 qi≦q≦1.1 qi 50 L以上
0.1 qp≦q≦0.11 qp50 L以上
0.2 qp≦q≦0.22 qp50 L以上
0.9 qp≦q≦qp 200 L以上
10 m3/hを超え 基準タンクの目量の50倍以上
液体メーター用基準タンク 6.3 m3/h以下 qi≦q≦1.1 qi 20 L以上
(ボットル型 : 最少測定量の1/200の 0.1 qp≦q≦0.11 qp20 L以上
量による液面の位置の変化が10 mm 0.2 qp≦q≦0.22 qp20 L以上
以上のもの) 0.9 qp≦q≦qp 50 L以上
10 m3/h以下 qi≦q≦1.1 qi 30 L以上
0.1 qp≦q≦0.11 qp30 L以上
0.2 qp≦q≦0.22 qp30 L以上
0.9 qp≦q≦qp 100 L以上
10 m3/hを超え 被試験メーター検査目量の50倍以上
液体メーター用基準体積管 10 m3/h以下 5 L以上
(パルス内挿機能をもつ基準ピスト
10 m3/hを超え 50 L以上
ンプルーバーに限る。)

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表JA.1−通水量(続き)
標準器 被試験メーターの 計量体積
定格最大流量(qp)
基準台手動はかり又は基準分銅 6.3 m3/h以下 qi≦q≦1.1 qi 20 L以上
(はかりを使用して衡量法によって 0.1 qp≦q≦0.11 qp20 L以上
行う場合) 0.2 qp≦q≦0.22 qp20 L以上
0.9 qp≦q≦qp 50 L以上
10 m3/h以下 qi≦q≦1.1 qi 30 L以上
0.1 qp≦q≦0.11 qp30 L以上
0.2 qp≦q≦0.22 qp30 L以上
0.9 qp≦q≦qp 100 L以上
10 m3/hを超え 被試験メーター検査目量の50倍以上
JA.6.4.2.4 温度差及び流量
次の温度差及び流量の各範囲について行う。
a) 椀曰 椀 び0.9 qp≦q≦qp
b) 10 ℃≦ ‡ び0.2 qp≦q≦0.22 qp
c) 愀 5 ℃≦ 曰 愀 びqi≦q≦1.1 qi
なお,冷房用及び暖房用を兼用する積算熱量計の場合の器差検定は,温度差範囲の検定点のうちの二つ
を暖房用について行い,残りの検定点を冷房用について行う。
JA.6.4.2.5 器差の算出
器差の算出は,次による。
a) 通水中検定によって行う場合は,積算熱量計の表示機構によって測定開始及び測定終了となる任意の
基準点をとって検査を行い,再度,同じ検査を繰返し行って,それぞれの器差を平均して算出する。
b) 停水中検定によって行う場合は,水を通す前の計量値と後の計量値との差を読み,器差を算出する。
JA.6.4.3 体積計量部
JA.6.4.3.1 種類
器差検定は,次の2種類とする。
a) 通水中検定 器差検定を行う体積計量部に水を通している間に体積計量部の計量値と,基準器などを
使用して計量した水の体積の値とを比較して行う検定方法。
b) 停水中検定 器差検定を行う体積計量部に水を通した後に体積計量部の計量値と,基準器などを使用
して計量した水の体積の値とを比較して行う検定方法。
JA.6.4.3.2 試験水の温度及び通水量
JA.6.4.2.2及びJA.6.4.2.3による。
JA.6.4.3.3 流量
流量は,次による。
a) i≦q≦1.1 qi
b) 0.1 qp≦q≦0.11 qp
c) 0.9 qp≦q≦qp
JA.6.4.3.4 器差の算出
器差の算出は,次による。
a) 通水中検定によって行う場合は,積算体積表示機構によって測定開始及び測定終了となる任意の基準

――――― [JIS B 7550 pdf 35] ―――――

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JIS B 7550:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • OIML R 75-1:2002(MOD)
  • OIML R 75-2:2002(MOD)

JIS B 7550:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7550:2017の関連規格と引用規格一覧