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b) 補正は,一般に実測によって行う。
備考1. 粘度補正を必要とするレイノルズ数範囲は,流量計の形式・構造によって異なる。
2. レイノルズ数 (RD) は,次の式によって求める。
RD=3.54×105Q/DfV=3.54×102W/Df (9)
ここに, Q : 体積流量 (m3/h)
W : 質量流量 (kg/h)
Df : フロートの最大直径 (mm)
v : 動粘度 (mm2/s)
粘度 (mPa・s)
19. 点検・整備,校正
19.1 点検・整備,校正の時期 使用中次の場合には,流量計は必要に応じて点検,整備及び校正を行う。
a) 一定期間使用した場合
b) 流量計を分解掃除した場合
c) 長期間休止していたものを再使用する場合
d) 特に精度がよい測定をする場合
e) その他性能に疑いを生じた場合
19.2 点検・整備
19.2.1 一般 使用中の流量計の点検・整備は,次のとおりとする。
a) 可動部の摩擦及び損傷の程度を調べ,必要に応じて校正を行う。フロートエッジが損傷している場合
は,フロートを取り換える。
b) テーパ管内の汚染の程度を調べ,必要に応じて洗浄し,校正を行う。
19.2.2 変換機構の検査 可動部に一定の変位を与えて変換機構の作動状態を調べ,異常を認めた場合には,
調整又は校正する。
19.3 校正
19.3.1 校正は,JIS B 7552の3.2(種類)に従い,次のいずれかの方法による。
a) ひょう量法(はかりによる方法)
b) 体積法(タンク又は体積管による方法)
c) 比較法(基準となる流量計による方法)
これらの校正方法の適用基準は,表7による。
表7 校正方法の適用基準
ひょう量法 体積法 比較法
流体 液体 液体又は気体 液体,気体又は蒸気
使用する はかり 基準となるタンク又基準となる流量計
計測器 ストップウォッチ は基準体積管 温度計
ストップウォッチ
密度計(又は比重計) 圧力計
温度計 温度計
圧力計
――――― [JIS B 7551 pdf 16] ―――――
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19.3.2 ひょう量法(はかりによる方法) 図6の例に示すように,校正する流量計の目盛に対応して選ば
れた適切な容器をはかりに載せ,流量計を通して液体を一定流量で流し込み,所定時間に流れ込んだ液体
の質量を測定するか又は容器内にたまる液体の質量が所定の値に達するまでの時間を測定して,これによ
って流量を算出して流量計の指示値と比較する。この場合には,液体を流し込む時間及び流し込んだ液体
の質量は,±1%の精度で測定する。
なお,体積流量に換算する場合には,密度計(又は比重計)を用いて試験液体の密度を±1%の精度で求
める。
図6 はかりによる校正装置の例
19.3.3 体積法(タンク又は体積管による方法) 体積法は,次による。
a) 液体の場合
1) タンクによる方法 あらかじめ校正した基準となるタンクに,校正する流量計を通して液体を定流
量で流し込み,所定時間に基準となるタンクに流した液体の体積を測定するか,又はタンク内にた
まる液体の体積が所定の値に達するまでの時間を測定して,これによって流量を算出して流量計の
指示値と比較する。この場合,液体を流し込む時間及び流し込んだ液体の体積は,±1%の精度で測
定する。
2) 体積管による方法 基準器に体積管を用いて校正を行う場合には,内径が一定な管路中で流れとと
もに移動するピストンの二標点間の移動に要する時間を測定する。二標点間の体積及びピストンの
移動時間によって流量を算出し,流量計の指示値と比較する。
温度及び圧力によって体積管の寸法が変化する場合は,必要に応じて基準体積を補正する。
体積管によって校正を行う場合の装置の例を図7に示す。
――――― [JIS B 7551 pdf 17] ―――――
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図7 体積管による校正装置の例
b) 気体の場合
1) ガスホルダ(ベルプルーバ)による方法 基準タンクとして浮鐘形ガスホルダ(ベルプルーバ)を
用いて校正を行う場合には,水又は油の槽の中に昇降する浮鐘内に気体を取り込み,所定時間内の
浮鐘の変位量を測定する。
浮鐘内の気体の体積及び測定時間によって流量を算出し,流量計の指示値と比較する。
浮鐘内の気体の体積は,浮鐘内の温度,湿度及び圧力によって補正を行う。補正は18.1による。
ベルプルーバによって校正を行う場合の装置の例を図8に示す。
図8 ガスホルダ(ベルプルーバ)による校正装置の例
2) 体積管による方法 基準器に体積管を用いて校正を行う場合には,体積管内壁とピストンとの間の
気密を確認し,ピストンの二標点間の移動に要する時間を測定する。二標点間の気体の体積及びピ
――――― [JIS B 7551 pdf 18] ―――――
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ストンの移動時間によって流量を算出し,流量計の指示値と比較する。
標点間の気体の体積は,体積管内部の温度,圧力によって補正する。
なお,ピストンの移動抵抗は,圧力に換算して補正する。
19.3.4 比較法(基準となる流量計による方法) 図9の例に示すように,あらかじめ校正した基準となる
流量計と校正する流量計と直列に接続し,流体を通して基準となる流量計の指示値と校正する流量計の指
示値とを比較する。
図9 比較法(基準となる流量計による方法)の校正装置の例
この場合,流体が気体のときには,基準となる流量計及び校正する流量計のそれぞれの流入側において,
温度・圧力を測定し,基準となる流量計の指示値に補正を加えた後に,比較する。
その補正は,次による。
PST
Q=
S QS1
PTS
ここに, QS : 基準となる流量計の指示値に補正を加えた体積流量 (m3/h)
QS1 : 基準となる流量計に指示された体積流量 (m3/h)
PS : 基準となる流量計を流れる気体の絶対圧力 (Pa)
P : 校正する流量計を流れる気体の絶対圧力 (Pa)
TS : 基準となる流量計を流れる気体の絶対温度 (K)
T : 校正する流量計を流れる気体の絶対温度 (K)
基準となる流量計に標準ガスメータを用いて校正を行う場合の代表的な校正装置の例を図10に示す。
図10 標準ガスメータによる校正装置の例
この場合の校正手順は,次による。
a) 弁3を全開とし,弁1及び2の調節によって試験流量に合わせる。
b) 校正する流量計の指示値を読み取ると同時に,標準ガスメータの指示値を読み取る。
c) 次に,標準ガスメータ及び校正する流量計を通過中の空気の温度,圧力及び湿度を読み取る。この場
合には,温度は,回転子形ガスメータではその入口近くの空気の温度,湿式ガスメータではその水温
と出口近くの空気の温度との平均値とする。
――――― [JIS B 7551 pdf 19] ―――――
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d) 規定量通過後,校正する流量計の指示値を読み取ると同時に,標準ガスメータの指示値を読み取る。
19.3.5 校正を行う場合には,次の事項に注意する。
a) 校正するときの流体の状態は,校正する流量計の設計条件に極力一致させる。一致しない場合には,
18.によって補正する。
特に,粘度の変化の影響を受けるレイノルズ数範囲で使用する流量計を校正するときは,レイノル
ズ数を設計条件の値に一致させる。
b) 校正は,計器目盛上の数点において行い,流量調整弁を操作して流量を調節し,流量計の指示の安定
を待って測定を開始する。
c) 毎回の測定において,流体を流し込む時間は,なるべく1分間以上とれるよう使用する計測器の容量
を選ぶことが望ましい。
d) 各校正点ごとに2回の測定を行い,校正する流量計の指示値と実測した流量値との差が,それぞれ最
大目盛値の±2%にあれば,校正する流量計の目盛は正しいものとする。
e) 特に精度がよい測定に使用する流量計の校正は,その精度に応じた校正をする。
付表1 引用規格
JIS B 0202 管用平行ねじ
JIS B 0203 管用テーパねじ
JIS B 2220 鋼製溶接式管フランジ
JIS B 2238 鋼製管フランジ通則
JIS B 2239 鋳鉄製管フランジ通則
JIS B 2290 真空装置用フランジ
JIS B 2401 Oリング
JIS B 2404 管フランジ用うず巻形ガスケット
JIS B 7552 液体流量計−器差試験方法
JIS B 8283 圧力容器の耐圧試験及び漏れ試験
JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材
JIS G 3201 炭素鋼鍛鋼品
JIS G 3452 配管用炭素鋼鋼管
JIS G 3454 圧力配管用炭素鋼鋼管
JIS G 3456 高温配管用炭素鋼鋼管
JIS G 3459 配管用ステンレス鋼管
JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS G 4103 ニッケルクロムモリブデン鋼鋼材
JIS G 4303 ステンレス鋼棒
JIS G 4304 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JIS G 4309 ステンレス鋼線
JIS G 5121 ステンレス鋼鋳鋼品
JIS G 5501 ねずみ鋳鉄品
JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条
JIS H 4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
――――― [JIS B 7551 pdf 20] ―――――
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JIS B 7551:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.120 : 流量の測定 > 17.120.10 : 閉水路における流れ
JIS B 7551:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0202:1999
- 管用平行ねじ
- JISB0203:1999
- 管用テーパねじ
- JISB2220:2012
- 鋼製管フランジ
- JISB2238:1996
- 鋼製管フランジ通則
- JISB2239:2013
- 鋳鉄製管フランジ
- JISB2290:1998
- 真空装置用フランジ
- JISB2401:2005
- Oリング
- JISB2404:2018
- 管フランジ用ガスケットの寸法
- JISB7552:2011
- 液体用流量計の校正方法及び試験方法
- JISB8283:1993
- 圧力容器の耐圧試験及び漏れ試験
- JISG3101:2015
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3101:2020
- 一般構造用圧延鋼材
- JISG3201:1988
- 炭素鋼鍛鋼品
- JISG3452:2019
- 配管用炭素鋼鋼管
- JISG3454:2017
- 圧力配管用炭素鋼鋼管
- JISG3456:2019
- 高温配管用炭素鋼鋼管
- JISG3459:2016
- 配管用ステンレス鋼鋼管
- JISG3459:2021
- 配管用ステンレス鋼鋼管
- JISG4051:2016
- 機械構造用炭素鋼鋼材
- JISG4103:1979
- ニッケルクロムモリブデン鋼鋼材
- JISG4303:2012
- ステンレス鋼棒
- JISG4303:2021
- ステンレス鋼棒
- JISG4304:2012
- 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4304:2021
- 熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4309:2013
- ステンレス鋼線
- JISG5121:2003
- ステンレス鋼鋳鋼品
- JISG5501:1995
- ねずみ鋳鉄品
- JISH3100:2018
- 銅及び銅合金の板及び条
- JISH4040:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
- JISH4551:2000
- ニッケル及びニッケル合金板及び条
- JISH4552:2000
- ニッケル及びニッケル合金継目無管
- JISH4553:1999
- ニッケル及びニッケル合金棒
- JISH4554:1999
- ニッケル及びニッケル合金の線と引抜素材
- JISH4600:2012
- チタン及びチタン合金―板及び条
- JISH4630:2012
- チタン及びチタン合金―継目無管
- JISH4650:2016
- チタン及びチタン合金―棒
- JISH4701:2001
- タンタル展伸材
- JISK6720:1977
- 塩化ビニル樹脂
- JISK6741:2016
- 硬質ポリ塩化ビニル管
- JISK6745:2015
- プラスチック―硬質ポリ塩化ビニル板
- JISK6888:1995
- 四ふっ化エチレン樹脂板
- JISK6889:1995
- 四ふっ化エチレン樹脂丸棒
- JISK6890:1995
- 四ふっ化エチレン樹脂チューブ
- JISK6897:1995
- 四ふっ化エチレン樹脂パイプ
- JISZ8103:2019
- 計測用語