JIS B 7554:1997 電磁流量計 | ページ 4

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図10 バイパス配管
d) 検出器の点検,又は検出器を取り外す場合は,内部の液が完全に抜けるように考慮する。
e) 流量制御弁は検出器の下流側に設置し,上流側への設置は避けるのが望ましい。
11.3 電気接続 電気接続をするに当たっては,次の点を考慮する。
a) 検出器・変換器の電気接続及び設置は,推奨された導線及び方法で行う。
b) 分離形においては,検出器と変換器との間の配線距離には制約があるので注意する。この距離は,測
定液体の導電率によっても変化する。また,誘導障害を避けるため,この距離は短くする方が望まし
い。
c) 検出器と測定流体とを同電位にすることが望ましい。このためには,電気的に接続している隣接管又
は接液リングと検出器を接続する。
d) 流量計の電源は,測定に影響を与えるおそれがある電気機器と,分離することが望ましい。また,使
用する流量計に定められている電源の波形,消費電力,及び励磁電流について考慮する。
e) 配管の腐食防止のために,配管に微小電流を流しているような場合には,電極,接液リングへの流出
入のノイズを避けるため,流量計と配管を電気的に絶縁する必要がある。
12. 測定及び保守点検
12.1 測定 流量計の測定操作は,次による。
a) 測定管に液体を充満させる。
b) 流量計の電源を投入する。
c) 流れを止め,測定管内の液体を静止させる。
d) 流量計の指示の安定後,ゼロ点を確認する。
なお,必要によってゼロ点を調整する。
e) 液体を流して,測定を開始する。
12.2 保守点検 流量計の保守点検は,必要に応じて次の項目について行う。
a) 測定管内若しくは電極が汚染された場合又はそれらに沈殿物がたい積した場合,必要に応じて洗浄,
除去する。また,これらが予測される場合,定期的に,洗浄,除去を行うことが望ましい。
b) 配管接続部に液体の漏れがないことを確認する。
c) 検出器又は変換器の端子部に緩み,腐食がないこと。また,浸水による障害がないことを確認する。

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附属書1(規定) 性能試験方法
序文 この附属書で規定する評価方法は,製造業者が製品の性能を決定するため,また使用者又は独立し
た試験機関が製造業者の性能仕様を検証し,アプリケーションへの適合性を証明するためのものである。
この附属書で規定する試験条件,例えば,周囲温度範囲や電源は,一般に使用する条件を示している。
したがって,ここで規定した値は,別途製造業者の指定がない限り使用しなければならない。
この附属書で規定する試験は,極端な状態で使用できるように,特に設計された計器に対しては必ずし
も十分ではない。逆に,これらは限定した試験であっても,限られた条件内で動作するように設計された
計器に対しては適合する。
なお,この規格は,ISO 9104 : 1991による。
1. 適用範囲
1.1 この附属書は,閉じた管路の中を流れる液体に対する電磁流量計の性能を評価する試験方法を推奨
するものである。これは,流量計が性能の測定結果を表す方法や特定の影響量に依存する場合,その性能
特性を保証する一定の試験手順を規定する。
備考 この附属書に従うすべての評価が必要でない場合においても,必要とされる試験についてはこ
の附属書の関連項目に従って実行され,結果が報告されることが望ましい。
1.2 この附属書は,配管に取り付けられる工業用の電磁流量計だけに適用される。挿入型流量計,液体
金属流量計,医療用流量計には,たとえ述べられている試験の幾つかが製造業者と使用者又は評価機関の
間で合意されたものであっても,この規格は適用しない。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この附属書で引用されることによって,この附属書の一部を構成する。
発行された時点において,明示された版は正式なものである。すべての規格は改正することがあり,この
附属書に基づいて合意した団体は次の規格の最新版が適用される可能性について調査することが望ましい。
IECとISOのメンバーは,最新の国際規格を保存している。
ISO 3966 : 1977, Measurement of fluid flow in closed conduits−Velocity area method using Pitot static tubes
ISO 4006 : 1991, Measurement of fluid flow in closed conduits−Vocabulary and symbols
ISO 4185 : 1980, Measurement of liquid flow in closed conduits−Weighing method
ISO 5168 : −1), Measurement of fluid flow−Evaluation of uncertainties
ISO 6817 : −2), Measurement of conductive liquid flow in closed conduits−Method using electromagnetic
flow -meters
ISO 7066-1 : 1989, Assessment of uncertainty in the calibration and use of flow measurement devices−Part 1 :
Linear calibration relationships
ISO 7066-2 : 1988, Assessment of uncertainty in the calibration and use of flow measurement devices− Part
2 : Non-linear calibration relationships
ISO 8316 : 1987, Measurement of liquid flow in closed conduits−Method by collection of the liquid in a
volumetric tank
IEC 68-2-3 : 1969, Basic environmental testing procedures−Test Ca : Damp heat, steady state
IEC 68-2-4 : 1960, Basic environmental testing procedures−Test D : Accelerated damp heat

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IEC 68-2-6 : 1982, Basic environmental testing procedures−Test Fc and guidance : Vibration (sinusoidal)
IEC 68-2-27 : 1972, Basic environmental testing procedures−Test Ea : Shock
IEC 770 : 1984, Methods of evaluating the performance of transmitters for use in industrial-process control
systems
3. 定義 この附属書で用いる主な用語の定義は,ISO 4006によるほか,次による。
3.1 電磁流量計 流れに対して垂直に磁界を発生させて,磁界の中を導電性流体が動くことによってつ
くられた誘導起電力から流量を求めることができる流量計。電磁流量計は検出器と変換器で構成されてい
る。
3.2 検出器 次の要素を含んでいる装置である。
− 測定される導電性流体が,その中を流れる電気的に絶縁された測定管。
− 流体中で発生した信号を測定する対向位置に設けられた一対以上の電極。
− 測定管内で磁界を発生させる励磁コイル。
検出器は流量に比例した信号,ある場合にはそれと参照信号を発生する。
3.3 変換器 検出器の電極電圧から流量信号だけを検出し,流量に比例した出力信号に変換するための
回路をもつ機器。変換器には,検出器と一体に取り付けられるものもある。
3.4 測定管 被測定流体が流される検出器の管部。管部の内面は,通常電気的に絶縁されている。
3.5 電極 信号起電力を検出するための一対以上の導電体又は容量結合導電板。
3.6 低レンジ値 装置で測定できる最も低い値。
3.7 高レンジ値 装置で測定できる最も高い値。
3.8 スパン 高レンジ値と低レンジ値の差。例えば,レンジが4mAから20mAであるときに,スパンは
16mAに相当する。
3.9 コモンモード電圧 各々の電極と基準電位との間に等しく存在する電圧。
3.10 参照信号 検出器で作られる磁界の連続的変化に比例した信号であり,変換器で流量信号と比較さ
れる。
3.11 出力信号 流量に比例し,変換器から出力される信号。
3.12 フルスケール流量 最大出力信号に相当する流量。
3.13 基準測定 周囲条件に対し敏感なパラメータを基準雰囲気の値に調整するための補正係数が不明で
あり,かつ,推奨の周囲条件の許容範囲下での測定ができない場合に,厳密に制御された周囲条件下で繰
り返し行われる測定。
4. 一般試験条件 ほとんどの電磁流量計の評価試験は,流量計と標準校正装置,又は基準流量計を流れ
る液体で実施される。試験管路は,工業的な流体条件に特有なレイノルズ数の範囲で常に生じる乱れによ
る局所流速の急速な変動がない,平均した定常流が保証されなければならない。更に,被試験電磁流量計
の不確かさを予想するときには,基準流量計や,校正装置の測定の不確かさが,考慮されることが望まし
い。
試験機関と製造業者は,密接な関係であることが望まれる。試験内容を決めるときは,機器の製造業者
の仕様書に注意を払い,製造業者は試験内容とその結果に意見を出すことが望ましい。
4.1 一般要件
4.1.1 流れは安定している。

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4.1.2 上流側直管の入り口では,流れは軸対称で大きな脈動や旋回がないことが望ましい。
4.1.3 流速又は流量測定のための基準流量計又は校正基準器(1)は,ISO 4185,ISO 8316,又は液体流量測
定に関連する今後の国際規格に適合していなければならない。
注(1) 流量測定に使われる基準器には様々な種類があることが知られている。質量,長さ,時間の基
本単位を直接測定する機器は一般に一次基準器と呼ばれる。一次基準器で校正された流量計を
含む機器は,よい再現性を示せば,校正目的の流量測定に使用することができる。これらの基
準器は,一般に二次基準器と呼ばれる。
液体流量測定の将来の開発は高精度の基準器を作り出すかもしれない。基準器の精度が基本測定にトレ
ーサビリティをもち,基準器がその不確かさと被試験機器の校正に与える影響に関して十分に研究されれ
ば,新しい基準器の開発は認められる。
4.1.4 基準流量計や,校正基準器は,被試験流量計の流量範囲を満たす範囲をもたなければならない。流
量計が二つ以上の試験装置で試験されるときは,そのすべての設置方法は記述されなければならない。
基準装置の精度定格は,被試験機器の精度定格の少なくとも3倍以上であることが望ましい。
4.1.5 設置方法及び基準器は詳細に記述されなければならない。それは,基準器のトレーサビリティ及び
基準器の一部をなす機器や表示の不確かさの範囲が含まれる。流量測定における不確かさの評価は,ISO
5168,ISO 7066-1及びISO 7066-2に従うこと。
4.1.6 液体が流れる配管内は常に満たされていなければならない。液体は4.3で定義された条件に適合し
なければならない。
4.1.7 試験中の流量計に対する調整は記録されなければならず,基準条件下での性能に対する調整の影響
が決められ,出力スパンのパーセント (%) で表されるのがよい。
4.1.8 電磁流量計の性能に影響する条件が幾つかある場合は,一度に一つの条件だけを変えて試験を行う
のがよい。このとき他の条件は変えてはならない。適当な方法によって相互に作用するパラメタの変化を
制限する必要がある。
4.2 設置
4.2.1 配管接続 電磁流量計の検出器及び変換器は,製造業者の取扱要領又はISO 6817に従って設置す
るのがよい。試験中は測定管を液体で満たす。液体を満たすことは,検出器が接続される配管路にある気
泡の除去を正しく行うことを含む。
製造業者が接液リングの使用を推奨するならば,それを適用し,記録することが望ましい。
製造業者から接続配管材料に対する推奨がない場合は,異種配管材料を使用し性能への影響を測定する
必要がある。
材料の例を,次に示す。
− プラスチック管(電気的に絶縁性であり,非磁性である。)
− 鋼管(電気的に導電性であり,磁性がある。)
− ステンレス管(電気的に導電性であるが,非磁性である。)
影響は,出力スパンのパーセント (%) で表す。
すべての場合において,測定装置に対する製造業者の接続要領を確認しなければならない。
製造業者の推奨がない場合には,公称口径又は上下流配管の公称口径に合う公称内径をもつ配管に流量
計を設置すること。流量計に接続する配管の内径は,流量計の内径より小さくなく,3%以上大きくてはな
らない。
検出器は,上流側障害物から公称口径の少なくとも10倍の長さと下流側に5倍の長さの距離をもつ直管

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に配管されなければならない。必要に応じて,整流器を旋回流防止に使用するのがよい。試験は,絞り機
構(例 : バルブ又は一部開かれたゲート)の下流で実施しないほうがよい(5.2.3.2を参照のこと。)。
配管と流量計の接続では,シール材が流れの中に突出しないようにしなければならない。
フランジをもたない検出器,すなわち,フランジ間に接続される検出器の場合には,できる限り同心で
設置するように注意する。
周囲の材料が,測定管の磁界に影響する可能性がある場合には,製造業者の助言を求めるのがよい。
4.2.2 電気接続 測定液体と検出器はできるだけ接地電位において同電位であることが望ましい。液体と
検出器ケースとの接続は,隣接の導電性配管に直接に接続するか,又は検出器両端の接液リングによって
接続してもよい。
検出器と変換器との間の接続は,製造業者の要領書に注意して従わなければならない。電源への接続も
要領書に従う。
4.3 試験液体 試験液体の特性は,流量特性への影響があるので,影響を無視できる条件で水を使用す
るのが一般的である。水の温度は,4℃35℃で,気泡や,磁性粉がなく,目で見える混入物が少ないこと
が望ましい。他の液体では,その種類(商標を含む。),粘度,密度及び導電率が,試験前後で分かり,決
められなければならない。
4.3.1 気泡混入 試験液体には,気泡混入があってはならない。試験圧力は,液体を維持するようにその
液体の蒸気圧以上とし,配管装置のいかなる箇所でも液体中への溶存気体の放出がないように,十分に高
くしなければならない。
4.3.2 導電率の範囲 試験液体の導電率は,5mS/m (50 一 一 5 000 一 ‰
製造業者が指定したものが望ましい。
4.4 環境試験条件 この附属書の中で規定された試験条件は,IEC 160に合致している。
試験と校正は,特に記載しない限り,この基準条件において行わなければならない。
この附属書の中に与えられたすべての仕様は,これらの基準条件に従っている。
4.4.1 基準周囲条件 この附属書の目的を達成するためには,基準周囲条件は,次の条件に合致していな
ければならない。
温度 : 20℃
相対湿度 : 65%
大気圧 : 101.3kPa (1 013mbar)
この基準周囲条件は,他の周囲条件の下で測定された値が計算で補正される場合の基準となるものであ
る。多くの場合,湿度に対する補正は不可能であると考えられる。そのような場合は,基準周囲条件とし
て温度及び大気圧だけが考慮される。
この周囲条件は,通常,製造業者によって規定される基準動作条件と同等である。
4.4.2 試験測定のための周囲条件の許容範囲 試験測定のための周囲条件の許容範囲は,附属書1表1
による。
附属書1表1 周囲条件の許容範囲
条件 許容範囲
温度 4℃35℃
相対湿度 35%75%
大気圧 86kPa (860mbar)
106kPa (1 060mbar)
電磁界 関係ある場合は,許容範囲を定義する

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JIS B 7554:1997の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6817:1992(MOD)
  • ISO 9104:1991(MOD)

JIS B 7554:1997の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7554:1997の関連規格と引用規格一覧