JIS B 7612-2:2008 質量計用ロードセル―第2部:デジタルロードセル | ページ 2

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ISO 8601 Data elements and interchange formats−Information interchange−Representation of dates and
times

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8103によるほか,次による。

3.1 一般用語

3.1.1  荷重の負荷
3.1.1.1
圧縮荷重 (compression loading)
ロードセルに加えた圧縮方向の荷重。
3.1.1.2
引張荷重 (tension loading)
ロードセルに加えた引張方向の荷重。
3.1.2
ロードセル (load cell)
使用場所における重力加速度及び空気浮力の影響を考慮した後に,ひずみゲージで検出した量(質量)
を別の量(出力)に変換することによって質量を測定する機器。
3.1.3
電子回路を装備しているロードセル (load cell equipped with electronics)
電子部品を組み合わせた電子回路を装備しているロードセル。
注記 電子回路には,ひずみゲージのブリッジ回路は含まない。
3.1.4
電子部品 (electronic component)
半導体,気体又は真空の中の電子又は正孔伝導を用いる最小単位の能動素子。
3.1.5
性能試験 (performance test)
被試験ロードセルが規定の性能どおりに作動するかどうかを検証するための試験。

3.2 ロードセルの計量特性の用語

3.2.1
精度等級 (accuracy class)
指定した限界内に誤差が収まることを示すロードセルの等級。
3.2.2
湿度記号 (humidity symbol)
ロードセルの試験をしたときの湿度の状態を表す記号。
3.2.3
ロードセルのファミリ (load cell family)
3.2.3.0A 一般
次のようなロードセルから構成する集合。
− 同じ材料又は材料の組合せであること(例えば,軟鋼,ステンレス鋼又はアルミニウム)。
− 同じ測定方法であること(例えば,金属に対し結合したひずみゲージ)。

――――― [JIS B 7612-2 pdf 6] ―――――

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− 同じ構造であること(例えば,形状,ひずみゲージのシーリング,取付方法及び製造方法)。
− 同じ仕様であること(例えば,定格出力,入力インピーダンス,電源電圧及びケーブルの詳細)。
− 又は,一つ又はそれ以上のロードセルのグループから構成する集合。
注記 上記の例は一例であり,これらに限定するものではない。
3.2.3.1
ロードセルのグループ (load cell group)
一つのファミリの中の計量特性[例えば,精度等級,ロードセル検定目量の最大数 (nmax),温度定格な
ど]が同じであるすべてのロードセル。
注記 上記の例は一例であり,それに限定するものではない。

3.3 範囲,容量及び出力の用語

3.3.1
ロードセル目量 (load cell interval)
ロードセル測定範囲を分割した部分。
3.3.2
ロードセル測定範囲 (load cell measuring range)
最大許容誤差(3.4.9参照)を超える誤差を生じることのない測定量(質量)の値の範囲。
3.3.3
ロードセル出力 (load cell output)
ロードセルが被測定量(質量)を変換する測定可能な量。
3.3.4
ロードセル検定目量 (load cell verification interval) (v)
質量の単位で表し,ロードセルの検定に用いるロードセル目量。
3.3.5
最大容量 (maximum capacity) (Emax)
最大許容誤差(3.4.9参照)を超えずに,ロードセルに負荷することができる範囲の上限。
3.3.6
測定範囲の最大荷重 (maximum load of the measuring range) (Dmax)
試験時又は使用時にロードセルに負荷できる量(質量)の最大値。この値は最大容量 (Emax)(3.3.5参照)
を超えてはならない。試験時の測定範囲の最大荷重 (Dmax) の限界値については,9.1.2.4参照。
3.3.7
ロードセル検定目量の最大数 (maximum number of load cell verification intervals) (nmax)
ロードセル測定範囲を分割することができるロードセル検定目量の最大数。測定の結果は最大許容誤差
を超えてはならない。
3.3.8
最小測定量 (minimum dead load) (Emin)
最大許容誤差(3.4.9参照)を超えずに,ロードセルに負荷することができる範囲の下限。
3.3.9
最小測定量出力戻り (minimum dead load output return) (DR)
荷重の負荷の前後に測定した最小測定量におけるロードセル出力の差。

――――― [JIS B 7612-2 pdf 7] ―――――

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3.3.10
最小ロードセル検定目量 (minimum load cell verification interval) (vmin)
ロードセル測定範囲を分割することができる最小のロードセル検定目量。
3.3.11
測定範囲の最小荷重 (minimum load of the measuring range) (Dmin)
試験時又は使用時にロードセルに負荷できる量(質量)の最小値。この値は最小測定量 (Emin)(3.3.8参
照)を下回ってはならない。
3.3.12
ロードセル検定目量の数 (number of load cell verification intervals) (n)
ロードセル測定範囲を,ロードセル検定目量で除した値。
3.3.13
相対的最小測定量出力戻り (relative minimum dead load output return) (Z)
最大容量 (Emax) を最小測定量出力戻り (DR) の2倍で除した値。
3.3.14
相対的最小目量 (relative minimum load cell verification interval) (Y)
最大容量 (Emax) を最小ロードセル検定目量 (vmin) で除した値。
注記 この値は,ロードセルの分解能を表す。
3.3.15
許容過負荷 (safe load limit) (Elim)
特性上,仕様を超える,永久変化を生じることなしに負荷できる最大荷重。
3.3.16
予熱時間 (warm-up time)
電源投入後から初期の計量性能を満たして計量が可能になるまでの時間。

3.4 測定及び誤差の用語

3.4.1
クリープ (creep)
一定荷重の下で,すべての環境条件及び他の変量も一定に維持した場合に,時間の経過とともに生じる
ロードセル出力の変化。
3.4.2
誤差配分 (apportionment factor) (pLC)
質量計全体の誤差のうち,ロードセルの誤差の占める比率として割り付けている小数点以下1けたの無
次元数(例 0.7)。最大許容誤差 (mpe)(3.4.9参照)を求めるために用いる。
3.4.3
拡張不確かさ (expanded uncertainty) (U)
合理的に測定量に結び付けられ得る値の分布の大部分を含むと期待される区間を定める量(JIS Z 8103
参照)。
3.4.4
誤り (fault)
ロードセル誤差(3.4.7参照)とロードセル固有誤差(3.4.8参照)との差。

――――― [JIS B 7612-2 pdf 8] ―――――

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3.4.5
誤りの検出出力 (fault detection output)
誤りの状態が存在することを示すロードセルからの信号。
3.4.6
ヒステリシス誤差 (hysteresis error)
同じ負荷に対するロードセル出力の二つの読みの差。すなわち,負荷を測定範囲の最小荷重 (Dmin) から
増やすことによって得られる読みと,負荷を測定範囲の最大荷重 (Dmax) から減らすことによって得られ
る読みとの差。
3.4.7
ロードセル誤差 (load cell error)
測定結果と測定量の真の値との差。
3.4.8
ロードセル固有誤差 (load cell intrinsic error)
基準条件(3.5.3参照)下で求めたロードセルの誤差。
3.4.9
最大許容誤差 (maximum permissible error) (mpe)
ロードセルに対して許容できる誤差の最大値。
3.4.10
非直線性 (non-linearity)
負荷の増加時におけるロードセル出力曲線と,測定開始点出力と最大測定点出力を結んだ直線との差(直
線性誤差ともいう。)。
3.4.11
繰返し性 (repeatability)
一定の試験条件下で,同じ荷重を同一の方法でロードセルに数回繰り返して負荷した場合に,互いに一
致した計量結果をもたらす能力。
3.4.12
繰返し性誤差 (repeatability error) (ER)
同じ荷重及び測定環境条件下での連続した試験から求めたロードセル出力の差。
3.4.13
感度 (sensitivity)
ロードセルへの負荷の変化とロードセル出力の変化との比。
3.4.14
有意な誤り (significant fault)
ロードセル検定目量 (v) よりも大きな誤り。
なお,次の誤りは,ロードセル検定目量 (v) を超えた場合でも,有意な誤りとはみなさない。
− 同時に又は互いに独立した推定できる原因から生じる誤り。
− いかなる測定の実行も不可能な誤り。
− 計量結果に関与するすべての人々が気付くほどの重大な誤り。
− 計量結果として,その測定値を判断,記憶又は伝達することができないほどに,瞬間的に変化する過
渡的な誤り。

――――― [JIS B 7612-2 pdf 9] ―――――

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3.4.15
スパン安定性 (span stability)
指定限度内で使用期間中に,測定範囲の最大荷重 (Dmax) におけるロードセルの出力と,測定範囲の最
小荷重 (Dmin) におけるロードセルの出力との間の差を維持するロードセルの性能。
3.4.16
最小測定量出力への温度影響 (temperature effect on minimum dead load output)
周囲温度の変化に起因する最小測定量出力の変化。
3.4.17
感度への温度影響 (temperature effect on sensitivity)
周囲温度の変化に起因する感度変化。

3.5 影響及び基準条件の用語

3.5.1
影響量 (influence quantity)
3.5.1.0A 一般
測定の対象ではないが,測定値に影響を与える量(例えば,ロードセルで測定値を観察又は記録した瞬
間の温度又は湿度のレベル)。
3.5.1.1
妨害 (disturbance)
規定した限度内の値であるが,ロードセルの規定の定格動作条件を超える値をもつ影響量。
3.5.1.2
影響因子 (influence factor)
ロードセルの規定の定格動作条件範囲内の値をもつ影響量(例えば,ロードセルを試験する温度又は電
源電圧)。
3.5.2
定格動作条件 (rated operating conditions)
ロードセルの計量特性が,規定の最大許容誤差内に入るよう,影響量の値の範囲を与える使用条件。
注記 一般に,定格動作条件によって,測定量及び影響量の範囲又は定格値を規定する。
3.5.3
基準条件 (reference conditions)
計量結果の有効な相互比較を保証するために定めた影響因子の一連の規定値。
注記 一般に,基準条件はそのロードセルに影響する影響量に対する基準値又は基準範囲を含む。

3.6 用語の定義の説明図

  図1に示す太い実線の上側に示す用語は,そのロードセルの設計上,定めたパラメータである。その実
線の下側に示す用語は,ロードセルの試験において適用する条件に依存して変化するパラメータである。

――――― [JIS B 7612-2 pdf 10] ―――――

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JIS B 7612-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • OIML R60:2000(MOD)

JIS B 7612-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7612-2:2008の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8103:2019
計測用語