JIS B 7612-2:2008 質量計用ロードセル―第2部:デジタルロードセル | ページ 3

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B 7612-2 : 2008
最小測定量 (Emin) 最大容量 (Emax)
最大測定範囲
無負荷 許容過負荷 (Elim)
ロードセル測定範囲
測定範囲の最小荷重 (Dmin) 測定範囲の最大荷重 (Dmax)
図1−用語の定義の説明図

4 計量単位

  質量の計量単位は,グラム (g),キログラム (kg) 又はトン (t) とする。

5 計量要件

5.1 精度等級

  ロードセルは,特性に応じて次の4種類の精度等級に分類する。
− クラスA
− クラスB
− クラスC
− クラスD

5.2 ロードセル検定目量の最大数

  荷重負荷装置において,ロードセルの測定範囲を分割することができるロードセル検定目量の最大数
(nmax) は,表1に規定する限界値の範囲内になければならない。
表1−精度等級別のロードセル検定目量の最大数 (nmax)
限界値 精度等級
クラスA クラスB クラスC クラスD
下限値 50000 5000 500 100
上限値 無制限 100000 10000 1000

5.3 最小ロードセル検定目量

  最小ロードセル検定目量 (vmin) は,明確に定めなければならない。

5.4 補助分類

  ロードセルは,そのロードセルに負荷する荷重のタイプ,すなわち,圧縮荷重又は引張荷重によっても
分類しなければならない。ロードセルは,そのロードセルに負荷できる荷重のタイプが異なるごとに,分
類が異なる可能性がある。その分類に適用する荷重のタイプは,明確に定めなければならない。複数の荷
重のタイプのロードセルの場合には,各荷重のタイプは個別に分類しなければならない。

5.5 ロードセルの分類方法

5.5.0A   一般
ロードセルは,次の六つに分類する。その一例を,図2に示す。
a) 精度等級の指定(5.1及び5.5.1参照)。
b) ロードセル検定目量の最大数(5.2及び5.5.2参照)。

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c) 必要な場合,荷重のタイプ(5.4及び5.5.3参照)。
d) 必要な場合,使用温度の限界値(5.5.4参照)。
e) 必要な場合,湿度記号(5.5.5参照)。
f) 5.5.65.5.8に規定する追加の特性情報。
5.5.1 精度等級の指定
クラスAのロードセルは,文字 “A”,クラスBは文字 “B”,クラスCは文字 “C” 及びクラスDは文字
“D” によって指定する。
5.5.2 ロードセル検定目量の最大数 (nmax)
ロードセル検定目量の最大数 (nmax) は,実際の単位(例 3 000)と精度等級の指定(5.5.1参照)とを
組み合わせて,分類記号 (5.5.7) を表す場合には,1 000の単位で指定する。
5.5.3 ロードセルに負荷できる荷重のタイプの指定
ロードセルに負荷できる荷重のタイプの指定は,それがそのロードセルの構造から明確に識別できない
場合には,表2に示す記号を用いて指定する。
5.5.4 使用温度範囲の指定
6.5.1.1に規定する温度範囲で,ロードセルが6.16.5の最大許容誤差の範囲内で使用することができな
い場合,6.5.1.2に規定する使用温度範囲の幅で使用可能温度範囲を指定する。その場合には,使用温度の
限界値を摂氏温度 (℃) で指定する。
1 000の単位で表したロードセルの 湿度記号
検定目量の最大数 1. NH 使用温度の限界値
例 3は3 000を表す。 2. SH 例えば,−5/30は−5 ℃30 ℃を表す。
1.5は1 500を表す。 3. CH又は記号なし 注記 これは温度限界が−10 ℃
40 ℃とは異なるときだけ必要
例 C3 NH ↑ −5/30 である(5.5.4参照)。
精度等級の指定 異なるタイプの荷重に対する記号
A-クラスA
B-クラスB 引張り ↑
C-クラスC ↓
D-クラスD
圧縮 ↓

ビーム ↑又は↓
(上向き荷重又は
下向き荷重)
引張り及び圧縮兼用 ↑↓
↓↑
図2−標準分類記号の説明

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表2−異なるタイプの荷重に対する記号
荷重のタイプ 記号
引張り ↑

圧縮 ↓

↑又は↓
ビーム(上向き荷重又は下向き荷重)
引張り及び圧縮兼用 ↑↓
↓↑
5.5.5 湿度記号
5.5.5.1 湿度記号NH
9.2.5又は9.2.6に規定する湿度試験のいずれの対象にもならないロードセルには,記号NHを表記する。
5.5.5.2 湿度記号CH
9.2.5に規定する湿度試験を行う必要があるロードセルには,記号CHを表記しても,表記しなくてもよ
い。
5.5.5.3 湿度記号SH
9.2.6に規定する湿度試験を行う必要があるロードセルには,記号SHを表記する。
5.5.6 追加情報
5.5.6.1 必す(須)の追加情報
5.5.15.5.5の必要な情報のほか,次の情報を表記する。
a) 製造業者名又は登録商標
b) ロードセルの名称又は型式名
c) 製造年及び製造番号
d) 最小測定量 (Emin),最大容量 (Emax),許容過負荷 (Elim)(すべてg,kg又はtの必要な単位での値)
e) 最小ロードセル検定目量 (vmin)
f) 指定した性能を得るために,遵守しなければならない他の適切な情報(例えば,定格出力,入力イン
ピーダンス,電源電圧,ケーブルの詳細などのそのロードセルの電気的特性)
g) 誤差配分 (pLC) が0.7に等しくない場合には,誤差配分 (pLC) の値。
5.5.6.2 必す(須)ではない追加の情報
5.5.15.5.6.1に規定する必要な情報のほか,次を追加情報として表記してもよい。
a) はかり(例 OIML R 76による複目量はかり)に対して,相対的最小目量 (Y) (3.3.14参照)。
Y = Emax/vmin
b) はかり(例 OIML R 76による多目量はかり)に対して,相対的最小測定量出力戻り (Z)(3.3.13参
照)。
Z = Emax/(2 × DR)
ここに, DR : 最小測定量出力戻り。6.3.2に規定する最大許容の最小測定量
出力戻りの値に設定する。
5.5.7 標準的なロードセルの分類
標準的なロードセルの分類の例を,表3に示す。

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表3−標準的なロードセルの分類の例
分類記号 説明
C2 クラスC,2 000目量,湿度記号CH,−10 ℃40 ℃
C3 5/35 クラスC,3 000目量,湿度記号CH,5 ℃35 ℃
C2 NH クラスC,2 000目量,−10 ℃40 ℃
湿度試験の対象とはならない。
5.5.8 複数式分類
異なるタイプの荷重に対して複数式に分類できるロードセルは,分類ごとに複数の情報を表記する。そ
の一例を,表4に示す。
表4−複数式分類の例
分類記号 説明
C2 ↑ クラスC,2 000目量,湿度記号CH,ビーム,
上向き荷重 −10 ℃40 ℃
C1.5 ↓ クラスC,1 500目量,湿度記号CH,ビーム,
下向き荷重 −10 ℃40 ℃
C1 ↓ −5/30 クラスC,1 000目量,湿度等級CH,圧縮,
↑ −5 ℃30 ℃
C3 ↑ −5/30 クラスC,3 000目量,湿度等級CH,引張り,
↓ −5 ℃30 ℃

5.6 表示

5.6.1  ロードセルへの表示
ロードセルには,5.5で要求している情報のうち,次の情報を読みやすく,かつ,消滅しないように,そ
の見やすい箇所に表示する。
a) 製造業者名又は登録商標
b) ロードセルの名称又は型式名
c) 製造年及び製造番号
d) 最大容量 (Emax)
また,上記以外の5.5で要求している情報については,可能な限りロードセルに表示する。
5.6.2 附属文書への表示
5.5で要求している情報は,可能な限り製造業者が提供する附属文書の中に表示する。

6 ロードセルの最大許容誤差

6.1 各精度等級に対する最大許容誤差

6.1.0A   一般
各精度等級に対するロードセルの最大許容誤差[最小測定量 (Emin) においてゼロに調整するロードセル
の出力]は,そのロードセルに対して規定するロードセル検定目量の最大数 (nmax)(5.2参照)及びそのロ
ードセル検定目量 (v) の影響を受ける。
6.1.1 評価試験
評価試験における最大許容誤差は,表5の左欄の式を使って導いた値でなければならない。誤差配分

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(pLC) は,0.7以外の場合には,その製造業者が選定し,宣言しなければならない。誤差配分は,0.30.8
の範囲内 (0.3≦pLC≦0.8) になければならない。
上記の誤差の限界値は,非直線性及びヒステリシス誤差,並びに6.5.1.1及び6.5.1.2に規定する温度範囲
で感度への温度影響に起因するものを含む。
表5−評価試験における最大許容誤差 (mpe)
最大許容 荷重 (m)
誤差 クラスA クラスB クラスC クラスD
(mpe)
pLC×0.5 v 0 ≦m≦ 50000 v 0 ≦m≦ 5000 v 0 ≦m≦ 500 v 0 ≦m≦ 50 v
pLC×1.0 v 50000 v pLC×1.5 v200000 v

6.2 誤差の決定に関する規則

6.2.1  条件
表5の誤差の限界値は,次の条件に適合するすべてのロードセルの測定範囲に対して適用しなければな
らない。
n≦nmax
v≧vmin
6.2.2 誤差の限界値
上記の誤差の限界値は,6.1に規定する許容誤差を参照する。それは20 ℃において増加方向の荷重で負
荷した最小の荷重出力と測定範囲の75 %の荷重に対するロードセルの出力とを通過する直線を基準とす
る。これは20 ℃での初期の試験に基づいている(B.2.2参照)。
6.2.3 最初の読み
試験の実行時,表6に示す負荷又は除荷(いずれか適切な方)の開始の一定時間後に測定し,最初の読
みとする。
表6−読みに先立って達成すべき負荷時間及び安定化の
時間の合計時間(時間間隔はほぼ同等)
荷重 (m) の変化 合計時間
kg s
0 10 100 1 000 10 000 100 000 合計時間の許容差は,±10 %以内。
6.2.3.1 負荷又は除荷時間
負荷又は除荷時間は規定した合計時間の約半分とし,残りの時間は安定化のために使う。試験は一定条
件下で行う。試験報告書の中の時刻は絶対的時刻(日本国内では日本標準時刻)で記録する。

――――― [JIS B 7612-2 pdf 15] ―――――

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JIS B 7612-2:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • OIML R60:2000(MOD)

JIS B 7612-2:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7612-2:2008の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8103:2019
計測用語