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b) 炭素鋼及び低合金鋼で製作する最低設計金属温度が−48 ℃未満の圧力容器[図R.2に示す縦軸の比の
値が0.35以下の場合を除く。]の溶接継手は,分類Aの場合は表2のB−1継手,分類Bの場合は表
2のB−1継手又はB−2継手,分類C及び分類Dの場合は完全溶込み溶接とする。
c) ステンレス鋼で製作する圧力容器(R.2.3及びR.3.3に示す衝撃試験が要求される場合に限る。)の溶
接継手は,次の1)4) による。
1) 分類Aは,表2のB−1継手とする。ただし,種類の記号がSUS304,304L,316,316L,321及び
347のオーステナイト系ステンレス鋼で,R.3.3に示す衝撃試験が要求される場合には,表2のB−
2継手としてもよい。
2) 分類Bは,表2のB−1継手又はB−2継手とする。
3) 分類Cは,完全溶込み溶接とする。
4) 分類Dは,完全溶込み溶接とする。ただし,次の4.1) 及び4.2) の溶接継手は,完全溶込み溶接で
なくてもよい。
4.1) 最低設計金属温度が−196 ℃以上で,次の4.1.1) 及び4.1.2) の材料の溶接継手
4.1.1) US304,304L,316,316L,321及び347のオーステナイト系ステンレス鋼
4.1.2) 炭素の含有量が0.10 %以下のオーステナイト系ステンレス鋼
4.2) 最低設計金属温度が−48 ℃以上で,炭素の含有量が0.10 %を超えるオーステナイト系ステンレス
鋼の溶接継手
d) 9 %ニッケル鋼で製作する圧力容器の溶接継手は,分類Aの場合は表2のB−1継手,分類Bの場合
は表2のB−1継手又はB−2継手,分類C及び分類Dの場合は完全溶込み溶接とする。
e) チタン及びチタン合金で製作する圧力容器の溶接継手は,分類A及び分類Bの場合は表2のB−1継
手又はB−2継手とする。
f) JIS G 4901,JIS G 4902,JIS G 4903及びJIS G 4904の種類の記号がNCF625,及び特定材料のUNS
番号がN06625で製作する圧力容器の分類ADの全ての継手(ただし,分類C及び分類Dの場合は,
圧力容器の設計温度が538 ℃以上の場合に限る。)は,表2のB−1継手又はB−2継手とする。
表2−溶接継手の形式及び適用範囲
継手の形式 適用範囲
分類ADまでの全ての継手
B−1継手 完全溶込みの突合せ両側溶接継手,又はこれと同等以
上の突合せ片側溶接継手(注記参照)[図4 a),図5 a),
図6及び図11 a) 1)4) 参照]
せぎり溶接を除き,分類ADまでの全ての継
B−2継手 裏当てを用いる突合せ片側溶接継手で,裏当てを残す
手
継手。裏当ては連続した形状で,切れ目は突合せ溶接
する。 なお,図4 c) に示すせぎり溶接は,分類B
なお,図4 b) 及びc) に示す突合せ溶接継手は,B及び分類Cの継手だけに用いる。
−2継手とする。
B−3継手 B−1継手及びB−2継手以外の裏当てを用いない突合 呼び厚さが16 mm以下で外径が610 mm以下
せ片側溶接継手 の分類ACの周継手
L−1継手 両側全厚すみ肉重ね溶接継手[図4 d) 参照] 呼び厚さが10 mm以下の分類A,又は呼び厚
さが16 mm以下の分類B及び分類Cの継手
なお,板が重ね合う範囲は,内側の板の呼
び厚さの4倍以上(最小25 mm)とする。た
だし,胴と鏡板の場合は,図4 d) による。
――――― [JIS B 8267 pdf 21] ―――――
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B 8267 : 2015
表2−溶接継手の形式及び適用範囲(続き)
継手の形式 適用範囲
L−2継手 プラグ溶接を行う片側全厚すみ肉重ね溶接継手[図4呼び厚さが12 mm以下で,外径が610 mm以
e) 参照] 下の胴と,全半球形鏡板以外の鏡板の分類B
の周継手
なお,プラグ溶接の中心から板の端までの
距離は,プラグの穴径の1.5倍以上とする。
L−3継手 プラグ溶接を行わない片側全厚すみ肉重ね溶接継手 1) 外圧を保持する場合,呼び厚さが16 mm
[図4 f) 参照] 以下の胴と鏡板の分類A及び分類Bの周
継手[図4 f-3) 参照]
2) 計算厚さ6 mm以下で,内径610 mm以下
の胴と鏡板の分類A及び分類Bの周継手
[図4 f-1),f-2) 参照]
FP継手 分類C及び分類Dの全ての溶接継手
完全溶込みの開先溶接で,二つの部材を角継手又はT
なお,FP継手は,FW継手と併用してもよ
継手に互いに直角に溶接する継手[図5のb-1) b-3),
い。
図7,図8,図10のa-1),b-1),c-1),図11 a) の5)
8) 及び図11 b) 1) 参照。このうち,図5のb-2) 2-2) 及
び図8はFW継手との併用を示す。]
PP継手 分類C及び分類Dの溶接継手
部分溶込みの開先溶接で,二つの部材を角継手又はT
なお,PP継手は,FW継手と併用してもよ
継手に互いに直角に溶接する継手[図9 a) の2),4)
9),図9 b) の1)3),図10のc-2),e),図11 a) のい。
9-1),9-2),10-1),10-2),11-1),11-2),図11 b) の2-3),
2-4),3-1),3-2),4-1),4-2),5-1) 及び5-2) 参照。こ
のうち,図9 a) の2),4)9),図10 c-2),図11 a) の
9-1),9-2),図11 b) の2-3),2-4),3-1),3-2) はFW継
手との併用を示す。]
FW継手 分類C及び分類Dの溶接継手
すみ肉溶接で,二つの部材をほぼ互いに直角に溶接す
る継手[図5 b-4),図9 a) の1),3),10),11),b) 4),
図10のa-2),b-2),d),図11 b) の2-1),2-2) 参照。
ただし,L−1継手,L−2継手及びL−3継手の全厚す
み肉重ね溶接継手を除く。]
注記 完全溶込みの突合せ両側溶接継手と同等以上の突合せ片側溶接継手とは,次のa) 及びb) をいう。
a) 裏波溶接,融合インサートをルート部に挿入する方法などによって十分な溶込みが得られ,裏側の滑ら
かな突合せ片側溶接継手。ただし,融合インサートは,溶接によって完全に溶融する溶加材とする。
b) 裏当てを用いて溶接した後,これを除去し,母材と同一面に仕上げた突合せ片側溶接継手。
6.1.6 隣接する長手継手間の距離
2個以上の胴を接続する場合,隣接する胴のそれぞれの長手継手の中心間の距離は,母材の厚いほうの
呼び厚さの5倍以上とする。ただし,長手継手を周継手の交差部分から100 mmの長さの範囲で放射線透
過試験を行い,判定基準を満足する場合には,この制限は受けないが,長手継手と周継手が交差する溶接
は避けることが望ましい。
6.1.7 強め輪,支持構造物及び非耐圧部材の溶接
強め輪,支持構造物(スカート支持,サドル支持,レグ支持,ラグ支持などをいう。)及び非耐圧部材の
溶接は,次のa) e) による。
a) 強め輪の溶接 外圧を保持する円筒胴,円すい胴及び円筒胴と円すい胴の端部に強め輪を溶接する場
合は,強め輪の全周にわたる完全溶込み溶接又は強め輪の両側に行う溶接とする。ただし,強め輪の
両側に行う溶接の場合には,次の1)3) による。また,溶接継手の詳細を,図12に示す。
――――― [JIS B 8267 pdf 22] ―――――
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B 8267 : 2015
1) 強め輪は,胴に接触させて溶接する。
2) 両側に行う溶接は,連続溶接,断続溶接又はその組合せとする。ただし,両側とも断続溶接を行う
場合には,溶接継手の長さの合計は胴の外周の1/2(胴の内側に強め輪を溶接する場合は,1/3)以
上,かつ,隣接する溶接継手間の距離は,図12 a) の注a) に示すように胴の厚さの8倍(胴の内側
に強め輪を溶接する場合は,12倍)以下とする。
また,片側で連続溶接,他方の側で断続溶接を行う場合には,図12 a) 3) による。
3) すみ肉溶接の脚長は6 mm,溶接する位置での胴の厚さ及び強め輪の厚さのうちの最小の厚さ以上
とする。
b) スカート及び当て板の溶接 スカート及び当て板を溶接する場合は,次の1)4) による。また,溶接
継手の詳細を,図13に示す。
1) スカート及び当て板は,胴又は鏡板に接触させて溶接する。
2) 溶接は連続溶接とする。
3) スカートの溶接は完全溶込み溶接とし,溶接のルート部から表面までの最小厚さはスカートの厚さ
以上とする。
4) 当て板の溶接寸法は,c) 4) による。
c) サドル,レグ,ラグなどの支持構造物,当て板及び非耐圧部材の溶接 サドル,レグ,ラグなどの支
持構造物,当て板及び非耐圧部材を溶接する場合は,次の1)4) による。また,溶接継手の詳細を,
図14に示す。
1) 支持構造物,当て板及び非耐圧部材は,胴又は鏡板に接触させて溶接する。
2) 溶接は連続溶接とする。
3) 支持構造物及び非耐圧部材の溶接は,完全溶込み溶接又は両側溶接とする。両側溶接の場合,すみ
肉溶接,開先溶接又は両者の併用のいずれかとする。すみ肉溶接ののど厚と開先溶接の開先深さの
合計は,支持構造物又は非耐圧部材の厚さの1/2以上とする[図14のb) 2) 及びb) 3) 参照]。
4) 当て板の溶接は,すみ肉溶接,開先溶接又は両者の併用のいずれかとする。すみ肉溶接ののど厚と
開先溶接の開先深さの合計は,当て板の厚さの1/2以上とする[図14のc) 1) 及びc) 2) 参照]。
d) 溶接継手の強度 支持構造物,当て板及び非耐圧部材の溶接継手は,十分な強度をもつことを確認す
る。
この場合,強度の確認に用いる開先溶接又はすみ肉溶接の許容応力は,F.13 c) の規定を準用する。
e) 溶接継手の溶接後熱処理 溶接継手の溶接後熱処理は,附属書Sによる。
単位 mm
a-1) 突合せ溶接(その1)a) a-2) 突合せ溶接(その2)b)
a) 突合せ溶接(B−1,B−2及びB−3継手)
図4−胴と鏡板の溶接継手(B−1L−3継手)†
――――― [JIS B 8267 pdf 23] ―――――
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B 8267 : 2015
単位 mm
b) 中間鏡板(B−2+FW継手)c) c) せぎり溶接(B−2継手)d)
d) 両側全厚すみ肉重ね溶接(L−1継手) e) プラグ溶接を行う片側全厚すみ肉重ね溶接(L−2継手)
f-1) f-2) f-3)
f) 片側全厚すみ肉重ね溶接(L−3継手)
図中の記号の意味は,次による。
th : 鏡板の呼び厚さ(mm) ts : 胴の呼び厚さ(mm) d : プラグ溶接の穴径(mm)
注a) 6.3.2の規定によってテーパを必要としない場合
b) 6.3.2の規定によってテーパを心要とする場合
c) −2継手で裏当てを用いる場合
d) 全半球形鏡板を胴に溶接する場合は,次による。
1) s又はth≦10 mm
2) sとthの厚さの差≦2.5 mm
図4−胴と鏡板の溶接継手(B−1L−3継手)†(続き)
――――― [JIS B 8267 pdf 24] ―――――
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B 8267 : 2015
単位 mm
ts>38の場合 19≧r≧0.25ts ts>38の場合 19≧r≧0.25ts
ts≦38の場合 r≧10 ts≦38の場合 r≧10
e≧tsかつe≧t
1) 2)
50≧h≧1.5ts(ただし,19以上) tf≧2ts r≧3tf
3) 4)
図中の記号の意味は,次による。
ts : 胴の呼び厚さ(mm) t : 管板又は平鏡板の計算厚さ(mm)
r : 管板又は平鏡板のすみの丸みの半径(mm) e,tf,h : 図に示す寸法(mm)
厚さの異なる部材の溶接は,6.3.2による。
B−1継手,B−2継手及びB−3継手の分類は,表2に示す継手の形式及び適用範囲による。
a) 胴とハブ付管板又はハブ付平鏡板の突合せ溶接(B−1,B−2及びB−3継手)
図5−胴と管板又は平鏡板の溶接継手†
――――― [JIS B 8267 pdf 25] ―――――
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JIS B 8267:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.020 : 流体貯蔵装備 > 23.020.30 : 圧力容器,ガスボンベ
JIS B 8267:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称