JIS B 8301:2018 遠心ポンプ,斜流ポンプ及び軸流ポンプ―試験方法 | ページ 13

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B 8301 : 2018
CH-BEP CQ
(JC.4)
CH-BEP HW -BEP
Hvis -BEP
ステップ3
式(JC.5)を用いて全揚程補正係数CHを算出し,次に,水でのポンプ最高効率点の吐出し量QW-BEPを超え
る又はそれ未満の吐出し量QWについて,高粘度液の全揚程Hvisの相当値を求める。
0.75
QW
CH 1 1 CH-BEP
QW-BEP
(JC.5)
Hvis CHHW
注記 CQ,CH-BEP及びCHの値を決定する別の方法として,図JC.2の線図が使用できる。
X パラメータB
Y 補正係数CH及びCQ
1 QW-BEPにおける,CH及びCQ対B
2 1.2×QW-BEPにおける,CH対B
3 0.8×QW-BEPにおける,CH対B
4 0.6×QW-BEPにおける,CH対B
図JC.2−補正係数CQ及びCH対パラメータB
ステップ4
式(JC.6)又は式(JC.7)を用いて効率補正係数Cη及び高粘度液での効率ηvisの相当値を求める。次の式(JC.6)
は,水での吐出し量QWが水でのポンプ最高効率点の吐出し量QW-BEPを超える場合及びそれ以下の場合に

――――― [JIS B 8301 pdf 61] ―――――

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有効である。
a) 1.0 0.054 7 B0.69
Cη B (JC.6)
注記 Cηの値を決定する別の方法として,図JC.3の線図が使用できる。
b) ≦1.0の場合,効率補正係数Cηは,次の式(JC.7)によって求める。
0.07
νvis
1 1 ηW -BEP
νW

ηW -BEP
(JC.7)
CηηW
ηvis
X パラメータB
Y 補正係数Cη
図JC.3−補正係数Cη対パラメータB
ステップ5
高粘度液での軸動力Pvisに対する値を求める。次の式(JC.8)は,全ての吐出し量に有効である。
式(JC.8)の単位は,吐出し量(m3/s),全揚程(m),軸動力(W)及び効率(無次元)である。
gQvis Hvis -tot ρvis
Pvis (JC.8)
ηvis

――――― [JIS B 8301 pdf 62] ―――――

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JC.5 NPSH3の算出方法
揚液の粘度は,NPSH3に影響を与える。粘度が増加すると摩擦は上昇し,NPSH3の増加につながる。同
時に,粘度が増加すると,揚液中の空気及び蒸気の分離が減少する。これによって気泡成長の速度が低下
し,NPSH3を多少低下させる熱力学的な影響も生じる。
NPSH3に対する粘性の影響は,事実上はレイノルズ数の関数である。しかし,この影響は,様々な構造
又は形式の全てのポンプについて,一つの関係式によって表せるものではない。一般的に,大形のポンプ
及び平滑で広い羽根車の入口をもつポンプは,揚液の粘度の影響は少ない。
液体に溶解した気体又は微細に分散した泡の形で揚液に取り込まれた気体は,大きな泡と異なる影響を
NPSH3に及ぼす。ポンプの入口の流速が十分に高ければ,少量の同伴ガスは分離せず,基本的にNPSH3
に対して僅か又は全く影響しない。気体をより多量に溶解している場合には,ポンプの吸込性能に大きな
影響を及ぼす。それによって,性能曲線の形状は,明確な下折れ曲線を示す形状から,ヘッドが暫次傾斜
低下する形状に変化する。これによって,NPSH3の3 %ヘッド低下量が増加する。言い換えるとNPSH3
が増大する。
高粘度液では,回転速度が遅くなった場合のNPSH3は,相似則(回転速度の2乗則)で予測される値よ
り大きくなる。
全体として,蒸気の発生及び気体の分離は,低い圧力への暴露時間に,大いに依存する。
その理由は,水と違い,タンクの中では急速に脱気されないからである。むしろ,空気は吸込管内で揚
液から徐々に分離して,羽根車入口を閉塞させる。
次の一般的な方法が近似として用意されているが,使用者はそれが分析的アプローチであり,実際の
NPSH3試験のデータに基づいていないことに留意するのがよい。高粘度液をポンプで揚水するときは,
NPSH3より十分大きいNPSHAのマージンが必要であり,ポンプ製造業者にアドバイスを求めることが望
ましい。
この一般的な方法は,揚液の特性に対する熱の影響を考慮しないので,炭化水素に適用してはならない。
ANSI/HI 1.3.4.1.16.3参照。
式(JC.9)は,水用ポンプのNPSH3から,対応する高粘度液用ポンプのNPSH3visを求めるときの補正係数
を与える。
式(JC.9)の単位は,QW-BEP(m3/s),NPSH3W-BEP(m)及びn(s-1)である。
1 NPSH3 W -BEP
CNPSH3 1 274 000A 1 0.667 1.33
(JC.9)
CH 3 600QW-BEP 60n
吸込入口の形状変数Aの値は,次のとおりに選定する。
a) エンドサクションポンプ(吸込流路が羽根車目玉に対してインライン)については,A=0.1。
b) サイドサクションポンプ(吸込流路が羽根車目玉に対して直角に曲がっている)については,A=0.5。
NPSH3の値は,補正係数CNPSH3によって修正する。
NPSH3 vis CNPSH3NPSH3W (JC.10)
吐出し量は,このNPSH3の修正方法では修正しない。NPSH3visの修正値に対応する吐出し量については,
修正していないQWの値を用いる。このNPSH3の修正方法の例を,図JC.4に図示する。

――――― [JIS B 8301 pdf 63] ―――――

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X 回転速度49.17(s-1)における吐出し量QW(m3/s)
Y NPSH 3(m)
1 水
2 高粘度液,ρ=898(kg/m3),B=12.0
図JC.4−NPSH3−吐出し量関係の例

――――― [JIS B 8301 pdf 64] ―――――

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附属書JD
(参考)
試験装置
試験装置の参考例として,図JD.1,図JD.2,図JD.3及び図JD.4参照。
図JD.1−試験装置(例1)
図JD.2−試験装置(例2)

――――― [JIS B 8301 pdf 65] ―――――

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JIS B 8301:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 9906:2012(MOD)

JIS B 8301:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8301:2018の関連規格と引用規格一覧