JIS B 8327:2013 模型によるポンプ性能試験方法 | ページ 2

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B 8327 : 2013
注記 多段ポンプの場合には,一段目の羽根車について適用し,立軸両吸込ポンプの場合には,上側
になる羽根部分に適用する(図1参照)。
3.2.3
比エネルギー,y
液体の単位質量当たりのエネルギー。
注記 単位は,ジュール毎キログラム(J/kg)を用いる。
3.2.4
ヘッド,H
比エネルギーを重力加速度(g)で除した値。
注記 単位は,メートル(m)を用いる。
ここで,gには地域値を用いるとよい。しかし,多くの場合,9.80 m/s2の値でも著しい誤差を生じない。
地域値は,次の式によって求める。
g=9.780 3×(1+0.005 3 sin2 3×10−6・Z
ここに, 替 緯度(度)
Z : 標高(m)
3.2.5
全揚程,H
ポンプの吐出し口及び吸込口における全ヘッドの差。
注記 単位は,メートル(m)を用いる。
3.2.6
吐出し量,Q
ポンプが単位時間に吐き出す液体の体積。
注記 単位は,立方メートル毎秒(m3/s)を用いる。
3.2.7
回転速度,n
回転体が単位時間に回転する数。
注記 単位は,毎秒(s−1)を用いる。
3.2.8
軸動力,P
原動機がポンプ軸に伝達する動力。
注記 単位は,キロワット(kW)を用いる。
3.2.9
ポンプ効率,η
水動力と軸動力との比。
注記 単位は,パーセント(%)を用いる。
3.2.10
NPSH,NPSH
ポンプのNPSH基準面上で表した,ポンプ吸込口でその液体がもつ全ヘッド(絶対圧)から,その液体
の温度における飽和蒸気圧(絶対圧)を減じた差をヘッドで表したもので,キャビテーションを検討する
ときに用い,次の式で計算される値をいう。

――――― [JIS B 8327 pdf 6] ―――――

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B 8327 : 2013
pt pv
NPSH
g
ここに, NPSH : 正味吸込ヘッド(m)
pt : 基準面上の値で表したポンプ吸込みの全圧(Pa)
pv : 測定時の水温における飽和蒸気圧(Pa)
ρ : 密度(kg/m3)
g : 重力加速度(3.2.4参照)(m/s2)
3.2.11
有効NPSH(NPSHA),NPSHA
ポンプ据え付け条件で規定するNPSHをいう。
注記 単位は,メートル(m)を用いる。
3.2.12
NPSH3,NPSH3
初段(第一段目)ポンプの揚程が3 %低下するNPSHをいう。
注記 単位は,メートル(m)を用いる。
3.2.13
レイノルズ数,Re
慣性力と粘性力との比。実物ポンプ及び模型ポンプの水力効率換算に用いるレイノルズ数は,次の式に
よって求める。
u1P D1P
RehP
vP
u1M D1M
RehM
vM
ここに, RehP : 実物ポンプのレイノルズ数(−)
RehM : 模型ポンプのレイノルズ数(−)
D1P : 実物ポンプの羽根車入口直径(m)
D1M : 模型ポンプの羽根車入口直径(m)
nP : 実物ポンプの回転速度(s−1)
nM : 模型ポンプの回転速度(s−1)
νP : 実物ポンプの揚液の動粘度(m2/s)
νM : 模型ポンプの揚液の動粘度(m2/s)
u1P : 実物ポンプの羽根車入口直径における周速度(m/s)
u1P=πD1P・nP
u1M : 模型ポンプの羽根車入口直径における周速度(m/s)
u1M=πD1M・nM
実物ポンプ及び模型ポンプの機械効率換算に用いるレイノルズ数は,次の式によって求める。
u2 mPD2 mP / 2
RemP
vP
u2 mM D2 mM / 2
RemM
vM
ここに, RemP : 実物ポンプのレイノルズ数(−)
RemM : 模型ポンプのレイノルズ数(−)
D2mP : 実物ポンプの羽根車平均出口直径(m)

――――― [JIS B 8327 pdf 7] ―――――

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B 8327 : 2013
2 2
D2sP D2 bP
D2 mP
2
D2sP : 実物ポンプの羽根車シュラウド側出口直径(m)
D2bP : 実物ポンプの羽根車ボス側出口直径(m)
D2mM : 模型ポンプの羽根車平均出口直径(m)
2 2
D2sM D2 bM
D2 mM
2
D2sM : 模型ポンプの羽根車シュラウド側出口直径(m)
D2bM : 模型ポンプの羽根車ボス側出口直径(m)
u2mP : 実物ポンプの羽根車平均出口直径における周速度(m/s)
u2mP=π・nP・D2mP
u2mM : 模型ポンプの羽根車平均出口直径における周速度(m/s)
u2mM=π・nM・D2mM
nP : 実物ポンプの回転速度(s−1)
nM : 模型ポンプの回転速度(s−1)
注記 単位は,無次元である。
3.2.14
周速度,u
回転体の接線方向の速度。
注記 単位は,メートル毎秒(m/s)を用いる。
3.2.15
動粘度,ν
粘度を密度で除した値で,次の式で計算される値をいう。
v
ここに, μ : 粘度(Pa・s)
ρ : 密度(kg/m3)
注記 単位は,平方メートル毎秒(m2/s)を用いる。
3.2.16
損失ヘッド,Hj1(吸込),Hj2(吐出し)
測定点での全ヘッドと,ポンプ吸込断面又は吐出し断面での全ヘッドとの差。
注記 単位は,メートル(m)を用いる。
3.2.17
管摩擦係数,λ
管内の摩擦による損失ヘッドを求めるために用いる係数。
注記 単位は,無次元である。
3.2.18
等価直径,De
流路断面積をぬ(濡)れ縁長さで除して4倍した値をいい,水力直径ともいう。
注記 単位は,メートル(m)を用いる。
3.2.19
水動力,Pw
ポンプが単位時間に液体に与える有効エネルギー。ポンプ出力ともいう。

――――― [JIS B 8327 pdf 8] ―――――

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B 8327 : 2013
注記 単位は,キロワット(kW)を用いる。
3.2.20
水力効率,ηh及び水力効率比,Fh
a) 水力効率 全揚程と理論揚程(損失がないとした場合の羽根車の揚程)との比。
注記 単位は,パーセント(%)を用いる。
b) 水力効率比 実物ポンプの水力効率とそれに対応する運転点における模型ポンプの水力効率との比。
注記 単位は,無次元である。
3.2.21
機械効率,ηm及び機械効率比,Fm
a) 機械効率 羽根車が液体に伝達する動力と軸動力との比。ここでは,軸受部・シール部の動力損失は
除き,円板摩擦損失動力だけを扱うものとする。
注記 単位は,パーセント(%)を用いる。
b) 機械効率比 実物ポンプの機械効率とそれに対応する運転点における模型ポンプの機械効率との比。
注記 単位は,無次元である。
3.2.22
体積効率,ηv及び体積効率比,Fv
a) 体積効率 ポンプの吐出し量と羽根車を通る流量との比。
注記 単位は,パーセント(%)を用いる。
b) 体積効率比 実物ポンプの体積効率とそれに対応する運転点における模型ポンプの体積効率との比。
注記 単位は,無次元である。
3.2.23
水力学的に滑らかな表面粗さ,eadm
摩擦抵抗が,幾何学的に完全に滑らかな面(壁面粗さが境界層粘性底層内にある面)に働く摩擦抵抗に
等しい場合の表面粗さ。
注記 単位は,マイクロメートル(μm)を用いる。
3.2.24
寸法効果係数,V
模型ポンプにおける寸法効果損失の全比エネルギー損失に対する比。寸法効果損失には,例えば,壁面
摩擦損失,ブロッケージ効果に関係する損失などが含まれる。
注記 単位は,無次元である。
3.2.25
キャビテーション
高流速によって低圧力となり液相が気相に変化し,液相と気相が混在する高速の二相流動現象。
3.2.26
キャビテーション係数,σ
NPSHを羽根車入口における周速度の速度ヘッドで除した値で,次の式で計算される値をいう。
注記 単位は,無次元である。
NPSH
1u2
/2
ここに, σ : キャビテーション係数(−)

――――― [JIS B 8327 pdf 9] ―――――

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B 8327 : 2013
NPSH : (3.2.10参照)
u1 : 羽根車入口直径における周速度(m/s)
3.2.27
比速度,ns
羽根車目玉当たりの吐出し量をQ',一段当たりの全揚程をH'とし,n,Q'及びH'の単位をそれぞれ毎分
(min−1),立方メートル毎分(m3/min)及びメートル(m)としたとき,次の式で計算される値をいう。
n Q
ns 3
H
ポンプの水力学的相似則から導かれる値で,最高効率点の性能に対して求められ,相似形のポンプにお
いては,大きさ,回転速度の大小にかかわらずほぼ一定となる。
3.2.28
形式数,K
羽根車目玉当たりの吐出し量をQ',一段当たりの全揚程をH'として,次の式で計算される値をいう。
2 πn Q Q
K 3 3
gH 4
y 4
ここに, K : 形式数(−)
n : 回転速度(s−1)
Q' : 羽根車目玉当たりの吐出し量(m3/s)
H' : 1段当たりの全揚程(m)
ω : 角速度(rad/s)
y' : 1段当たりの比エネルギー(J/kg)
比速度と同様に,ターボ形羽根車のおおよその形状を表す無次元の指標で,最高効率点において求めら
れる。
3.2.29
メリディアン方向
子午面(回転軸を含む平面)の方向。

3.3 測定の不確かさに関する用語及び定義

3.3.1
不確かさ,u
測定の際に,測定量に不可避的に含まれ得るばらつきを評価するパラメータ。
3.3.2
標準不確かさ,s
標準偏差。次の式で計算される値をいう。
N
1 2
s xj x
N 1 j 1
ここに, s : 標準偏差(観測値のもつ次元)
N : 測定組数(−)
xj : 測定値(観測値のもつ次元)
x : 測定値の算術平均値(観測値のもつ次元)

――――― [JIS B 8327 pdf 10] ―――――

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