JIS B 8833-1:2022 クレーン―荷重及び荷重の組合せに関する設計原則―第1部:一般 | ページ 8

           34
B 8833-1 : 2022
記号説明
1 : ギヤ装置1の出力側 5 : 車輪
2 : ギヤ装置1の入力側 6 : ギヤ
3 : ギヤ装置2の出力側 7 : ブレーキ
4 : ギヤ装置2の入力側 8 : モータ
u 歯車の接線周速 F : 歯車によって伝達される接線力
図D.5−クレーン駆動系(符号の取り決め)
質量の慣性モーメントθ2を無視した場合の剛体の動力学解析によって,風の影響を受けないクレーンの
加速度は,次の式による。
1 1
2Mrrr
1 2 sgn xwmg
x
1 1 2
21 rrr
1 2 m
ここで, λ : sgn(u
注記 速度及び内力の符号の取り決めとして,ギヤ部品の内力は,入力側が正の速度の方向に作用し,
出力側が正の速度と反対方向に作用する場合,正であるとする。機械部分の運動の相対的な作用
を考慮するとき,ギヤ部品の速度はクレーン動作を正とした方向に動く場合を正とする。
D.5 荷重及び荷重影響
通常作業中のクレーンに生じる荷重及び荷重影響は,次のような事象を考慮して計算することが可能で

――――― [JIS B 8833 pdf 36] ―――――

                                                                                            35
B 8833-1 : 2022
ある。

(pdf 一覧ページ番号 )

− 事象I : 各走行装置に起動トルク Mがかかり,停止状態(
M
0)のクレーンを加速する。
− 事象II : 機械式ブレーキによって,定常運動状態( x 0)にあるクレーンを減速する。ここで,
BM
各走行装置のトルクが,モータ駆動トルクMM( 0)からブレーキトルク に変わる。
この附属書に示す例では,事象I及び事象IIのトルクは瞬間的に変化するとみなしている。これらの事
象を図D.6に示す。
記号説明
1 : 事象I
2 : 事象II
図D.6−事象I及び事象IIの図
D.6 加速度
D.5の事象I及び事象IIのようなトルクの変化によって生じる設計荷重影響を計算する前に,これらの
事象に関係する初期加速度 x (i) x(f)
び最終加速度 騰地 瀰 算は,次による。
事象Iの場合 :
x 0
0 1 1
2Mrrr
M1 2 wmg
xf
1 1 2
2 1 rrr
1 2 m
これは,u ロを超え,かつ,Fがゼロを超える条件のとき,λ=+1となることによる。
事象IIの場合 :
1 1
2MM 0 rrr
1 2 wmg
xi 0 2
1 1
2 1 rrr
1 2 m
これは,u ロを超え,かつ,Fがゼロを超える条件のとき,λ=+1となることによる。

――――― [JIS B 8833 pdf 37] ―――――

           36
B 8833-1 : 2022
2 Mrrr
B 1
1
2
1 1
wmg
xf 2
1 1 1
2 1rrr
1 2 m
これは,u ロを超え,かつ,Fがゼロ未満の条件のとき,λ=−1となることによる。
B
これらの結果から MM

(pdf 一覧ページ番号 )

                         M  の場合には,事象Iの加速度 x (f)              x(f)
事象IIの減速度
分かる。
D.7 機械部品の設計荷重影響
一例として,ギヤによって伝えられる及び設計で考慮される接線力Fは,次の計算による(D.4及び図
D.5参照)。
1
F M 1 r1
ここで,
r1−1r2r−1x
FF 5 F
i
ここで, ΔF : F(f)−F(i)
事象Iの場合 :
F 0
0 1 1
Ff MM rrrx
11 2 f r1 1
事象IIの場合 :
1
Fi MM 0 r1
Ff MB rrr
11
1
2
1
xf r1 1
D.8 構造部分の設計荷重影響
一例として,クレーンの桁によって伝えられる及び設計で考慮される水平荷重及び反力は,次の計算に
よる(図D.7参照)。

――――― [JIS B 8833 pdf 38] ―――――

                                                                                            37
B 8833-1 : 2022
a) クレーンの加速中の水平荷重の分布 b) 駆動力Fx3=Fx1が作用し反力
Fy3=Fy4が生じるときの合成力
図D.7−水平荷重及び反力
水平荷重及び反力は,クレーンを加速する駆動力によって生じ,スキュー(蛇行)による荷重は含まな
い。
加速中の二つの駆動装置の駆動力は,慣性力 mxmxmxmx び全車輪における摩擦力(wmg)
1 2 3
と釣り合う。ここで,クレーンの駆動特性は,制御特性と同様に同一と仮定している。したがって,駆動
1 1
力は,両方の駆動装置に均等にかかる Fx3 Fx1 mx wmg。この結果,駆動力は,スパンの中央線に
2 2
作用する。
ランウエイの横方向の力 は,通常,作用と反作用との間の距離
Fy4 Fy3 el /2 a によって力が発
生し,次の式となる。
e
Fy4 Fy3 m xwg
c
全ての事象に対する設計荷重影響F,トルクを変化させる前の加速度[ x (i) x (f)
び後の加速度[ 問
するのがよい。
荷重が作用することによって発生する摩擦力と同様に,慣性力[ mx (i) び[(f)
mx 並びに関連するあら
N(i) ,QM
ゆる荷重の作用 F(i) (i) ,
(i) F NQM
び(f) (f) ,
(f) , (f) それぞれクレーンの桁を平面又は立体構造と
して考慮した弾性静力学計算によって求めるのがよい(図D.8参照)。

――――― [JIS B 8833 pdf 39] ―――――

           38
B 8833-1 : 2022
D.4及びD.7を参照して,次の式から設計荷重影響を計算してもよい。
FF 5 F
i
ここで, F Ff Fi
事象I及び事象IIの特別な事例として, x(i) 0
a) トルクの変化前(i) b) トルクの変化後(f)
次のようにクレーンの端部に集めた車輪間に反力Fyを分配してもよい。
端部当たりの車輪の数が1又は2の場合 : Fyは外側の車輪に作用する。
端部当たりの車輪の数が3又は4の場合 : Fyは二つの最も外側の車輪に作用する。
端部当たりの車輪の数が4より大きい場合 : Fyは三つの最も外側の車輪に作用する。
図D.8−負荷状態

――――― [JIS B 8833 pdf 40] ―――――

次のページ PDF 41

JIS B 8833-1:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8686-1:2012(MOD)

JIS B 8833-1:2022の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8833-1:2022の関連規格と引用規格一覧