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B 9901-2 : 2022
表B.8−その他のガス
試験ガス 推奨分析技術
オゾン UV(CPR)
塩素 CPR,UV
一酸化炭素 CPR,PAS,NDIR
二酸化炭素 CPR,PAS,NDIR
B.2.3 現場で試料を捕集して分析する技術(オフライン技術)
B.2.3.0A 一般事項
記載している分析技術の他に,多くの特異的物質を分析するために使用可能なその他多くの分析技術が
ある。これらは,工業的用途としてよく用いられているが,一般的なろ過の試験においても採用されるこ
とがある。ISO 14644-8[2]及びJIS B 9917-8[3]では,クリーンルームにおけるAMCを検出するため,次の知
見を組み合わせてきた。これらの分析を行うためには,ダクトから試料を抽出するのに適したサンプリン
グ技術,及び許容できる検出限界で選択能力がある分析技術が必要である。
B.2.3.1 その他の分析のための一般的な試料採取方法
次に,その他の分析のための一般的な試料採取方法を示すが,これらに限定されるものではない。
DIFF 拡散型パッシブサンプラー法
FC フィルタ捕集法
IMP 適切な溶媒を充して直列連結したインピンジャを用いる方法
SB ダクトエアを直接捕集する試料袋法
SOR 吸着管法
WW 試験ウェハ又は基板を使用採取装置として使用する方法
VPD 気相分解法
DSE 液滴走査抽出法
DT 拡散チューブ法
B.2.3.2 一般的なその他の分析技術
次に,一般的なその他の分析技術を示すが,これらに限定されるものではない。
AA 原子吸光分析法
AA-F 原子吸光分光法−火炎
AA-GF 原子吸光分析法−黒鉛炉加熱
AES 発光分光分析法
CL 化学発光法
CZE キャピラリー電気泳動法
GC-MS ガスクロマトグラフィー質量分析法
IC イオンクロマトグラフ法
ICP-MS 誘導結合高周波プラズマ質量分析法
MS 質量分析法
――――― [JIS B 9901 pdf 31] ―――――
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B 9901-2 : 2022
UVS 紫外分光法
FTIR フーリエ変換赤外分光法
VPD 気相分解法
TXRF 全反射蛍光X線分析法
VPD-TXRF 気相分解−全反射蛍光X線分析法
DSE-TXRF 液滴走査抽出−全反射蛍光X線分析法
TOF-SIMS 飛行時間型−二次イオン質量分析法
API-MS 大気圧イオン化質量分析法
B.2.3.3 様々な濃度範囲において推奨される試料採取方法及び分析技術
様々な濃度範囲において推奨される試料採取方法及び分析技術を,表B.9に示す。また,ISO-AMCレベ
ルと上限濃度との関係を,表B.10に示す。
表B.9−様々な濃度範囲において推奨される試料採取方法及び分析技術
試験ガス ISO-AMCレベル na)
0 1 2 3 4 5
酸性ガス IMP,IC IMP,IC,CPR
塩基性ガス
有機ガス SOR,SB,GC-MS
無機ガス IMP,AA,AA-F,AA-GF,UVS,ICP-MS
試験ガス ISO-AMCレベル na)
6 7 8 9 10 11
酸性ガス IMP,IC,CPR,DIFF IMP,IC, IMP,IC, IMP,CZE
DIFF DIFF,CZE
塩基性ガス IMP,IC,DIFF,IMS IMP,IC
有機ガス SOR,GC-MS
無機ガス IMP,AA,AA-F,AA-GF,UVS,ICP-MS IMP,UVS, ICP-MS
ICP-MS
注a) nは室内濃度値10-n g/m3のn乗の値
注記 試料採取方法(下線部)及び分析技術の記号は,B.2参照。
表B.10−ISO-AMCレベルと上限濃度との関係(表B.9の補足とJISのレベルとの比較のために掲載)
ISO-AMCレベル 上限濃度 参考
(n) 濃度g/m3 濃度g/m3 (JIS-AMCレベル)
0 10-0 106(1 000 000) −
1 10-1 105(100 000) −
2 10-2 104(10 000) −
3 10-3 103(1 000) 6
4 10-4 102(100) 5
5 10-5 101(10) 4
6 10-6 10-0(1) 3
7 10-7 10-1(0.1) 2
8 10-8 10-2(0.01) 1
9 10-9 10-3(0.001) 0
――――― [JIS B 9901 pdf 32] ―――――
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B 9901-2 : 2022
表B.10−ISO-AMCレベルと上限濃度との関係(表B.9の補足とJISのレベルとの比較のために掲載)
(続き)
ISO-AMCレベル 上限濃度 参考
(n) 濃度g/m3 濃度g/m3 (JIS-AMCレベル)
10 10-10 10-4(0.000 1) −1
11 10-11 10-5(0.000 01) −2
12 10-12 10-6(0.000 001) −3
B.2.3.3A 簡易法
簡易法の一つである検知管法は,測定しようとするガスとの化学反応によって検知管内の検知剤が変色
し,その変色層の長さと検知管に印字された濃度目盛とを照合してガス濃度を測定することが可能である。
連続的な指示値は得られないが,一定時間間隔で測定するとオンライン分析に近い経時的な濃度変化を捉
えることが可能である。ただし,検知管法は読取りの有効数字が2桁であるが,精密分析法と比べて読取
り精度が低いため,検知管法による測定値であることを明記する。性能及び適用方法については,JIS K
0804[4]などを参照。
試験濃度100 ppm未満で使用できるガス検知管の測定性能の一覧の例を,表B.11に示す。
表B.11−試験濃度100 ppm未満で使用できるガス検知管の測定性能の一覧(例)
試験ガス 製造業者 A社 B社
仕様 測定範囲 検知限度 測定範囲 検知限度
ppm ppm ppm ppm
二酸化硫黄 可 0.25300 0.1 0.05200 0.01
二酸化窒素 可 0.11 000 0.01 0.5125 0.1
窒素酸化物 可 0.5250 0.2 0.03625 0.01
硫化水素 可 0.5150 0.2 0.25120 0.1
酢酸 可 0.5125 0.2 0.125100 0.05
アンモニア 可 0.2200 0.1 0.5200 0.2
NMP 不可 − − − −
トルエン 可 2100 1 1100 0.5
イソプロパノール 可 201 200 5 20460 7
イソブタノール 可 5100 2 4150 3
ヘキサン 可 4800 2 41 200 1
テトラクロロエチレン 可 0.2300 0.1 0.1250 0.05
ホルムアルデヒド 可 0.051 500 0.03 0.05100 0.03
メチルメルカプタン 可 0.1140 0.02 0.25140 0.1
エタノール 可 20300 2 502 000 15
MEK 可 201 500 10 10384 3
アセトン 可 205 000 10 5012 000 5
ブタン 不可 5006 000 20 251 400 5
オゾン 可 0.025100 0.01 0.025400 0.01
塩素 可 0.0540 0.01 0.0251 000 0.005
一酸化炭素 可 11 000 0.5 1100 0.5
――――― [JIS B 9901 pdf 33] ―――――
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B 9901-2 : 2022
附属書C
(参考)
試験装置の設計
C.1 試験装置の概要図
この規格で使用する一般的な試験装置の例を,図C.1に示す。給気は,標準HEPAフィルタ及び活性炭
ユニットでろ過·浄化した後,気化させた化学種を混合槽に直接噴射することによって,試験ガスを含有
することになる。混合槽並びにその下流のダクト及び継手の内面は,試験ガスによる腐食の対策が必要で
あることに注意する。これらの表面には沈着効果もあり,試験装置で様々な化学種を用いる場合,試験ガ
スの二次的で不必要な汚染源となり得るため,平滑で化学的な耐食性があり,清掃が容易である必要があ
る。この試験は,シール材の化学的安定度は判明しないまでも試験中の劣化が分かるシーリング試験でも
あり,ガス除去フィルタの試験でもある。試験に用いる化学物質は有毒性又は腐食性をもつ可能性がある
ため,周囲の施設に対して試験ダクト内は負圧で運転することによって,実験室又は環境への漏出を最小
限に抑えることが最善策である。加圧装置を使用する場合は,漏気を防止するために慎重に組立及び保守
を行う。
記号説明
1 HEPAフィルタ 7 試験中のガス除去フィルタ
2 供給空気を清浄化するガス除去フィルタ 8 ガス除去フィルタセクション
3 試験ガス発生位置 9 下流サンプリング位置
4 混合槽 10 下流ダクト
5 せん孔性プレート(拡散器及び整流格子)11 上流ダクト
6 上流サンプリング位置
図C.1−典型的な試験装置の例
C.2 試験装置の実用例
既に図C.1の概要図にほぼ似た試験装置が実用化されている。2種類の異なる試験装置を,図C.2([5]
参照)及び図C.3([6]参照)に示す。
――――― [JIS B 9901 pdf 34] ―――――
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B 9901-2 : 2022
記号説明
1 空気清浄装置 8 ガス流量調節弁 16 マノメータ
2 試験空気調整器 9 ガスバイパス流量調節弁 17 オリフィス流量計
(不純物除去·温度湿度調整) 10 ガスバイパス管 18 送風機
3 温度湿度検出制御回路 11 高濃度試験ガス流量計 19 排気ガス処理用空気清浄器
4 過剰空気排出路 12 ガス分散部 20 絞り装置
5 温度湿度検出部 13 角管路 ダンパ
6 試験用ガス発生装置 14 試験体
7 ガス圧力調整器 15 試験ガス採取孔
図C.2−JIS B 9901:1997の試験装置
JIS B 9901:1997では,四つの主要部分を完備した装置を示している。部材15は,温度及び湿度を制
御した清浄空気を調整する装置であり,部材612は,試験ガスの調製装置である。部材1318は,送風
機付きの試験ダクトであり,排気処理装置は,部材19である。
――――― [JIS B 9901 pdf 35] ―――――
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JIS B 9901-2:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10121-2:2013(MOD)
JIS B 9901-2:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 91 : 建設材料及び建築物 > 91.140 : 建築物の付帯施設 > 91.140.30 : 通風及び空気調和システム
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.120 : 換気装置.ファン.空調装置
JIS B 9901-2:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9901-1:2022
- 一般換気用ガス除去フィルタの性能試験方法―第1部:ガス除去材
- JISB9908-1:2019
- 換気用エアフィルタユニット・換気用電気集じん器の性能試験方法―第1部:粒子状物質捕集率に基づく仕様,要件及び分類
- JISZ8122:2000
- コンタミネーションコントロール用語