JIS B 9908-1:2019 換気用エアフィルタユニット・換気用電気集じん器の性能試験方法―第1部:粒子状物質捕集率に基づく仕様,要件及び分類 | ページ 2

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B 9908-1 : 2019
3.3.3
JIS ePM10
J-ePM10が50 %以上の場合に分類できるフィルタグループ。
注記 グループ名称の数字部分は下付きにしない。
3.3.4
JIS ePM2.5
J-ePM2.5, minが50 %以上の場合に分類できるフィルタグループ。
注記 グループ名称の数字部分は下付きにしない。
3.3.5
JIS ePM1
J-ePM1, minが50 %以上の場合に分類できるフィルタグループ。
注記 グループ名称の数字部分は下付きにしない。
3.4 風量
3.4.1
風量,qV(air flow rate)
単位時間当たりにフィルタユニットを通過する空気の体積。
(出典 : ISO 29464:2011の3.2.38)
3.4.2
定格風量,qV,nom(nominal air flow rate)
フィルタ供給者が定めるフィルタユニットの標準の風量(3.4.1)。
注記 標準状態(温度20 ℃,気圧1.013×103 hPa)に換算した量で表し,“m3/min”で表す。
3.4.3
試験風量,qVt(test air flow rate)
試験時の風量(3.4.1)。
3.5 粒子状物質
3.5.1
粒子状物質,PM(particulate matter)
大気中に浮遊する固体及び/又は液体粒子。
3.5.2
PM10
10 μmの空気力学的粒径において分級装置で50 %をカットした粒子状物質(3.5.1)。
3.5.3
PM2.5
2.5 μmの空気力学的粒径において分級装置で50 %をカットした粒子状物質(3.5.1)。
3.5.4
PM1
1 μmの空気力学的粒径において分級装置で50 %をカットした粒子状物質(3.5.1)。
3.6
粒子計数器,パーティクルカウンタ(particle counter)
サンプル空気中にある浮遊粒子を検出し計数する装置。

――――― [JIS B 9908-1 pdf 6] ―――――

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(出典 : ISO 29464:2011の3.27)
3.7 粒径,粒子直径
3.7.1
粒径,粒子直径,ps(particle size, particle diameter)
エアロゾルの粒子の幾何学的直径(状況によって,球形に,光学的に,又は空気力学的に等価な相当粒
径)。
(出典 : ISO 29464:2011の3.1.126)
3.7.2
粒径分布(particle size distribution)
サンプル中の粒子の等価粒径,又は規定した等価粒径間の粒子の割合を測定できる方法又は装置を用い
て得られる実験結果を,数表又はグラフで表したもの。
(出典 : ISO 29464:2011の3.1.128)
3.8
圧力損失(resistance to air flow, pressure differential)
指定条件における通風装置内の二点間の圧力の差。特にフィルタユニットの上下流で測定したもの。
注記 圧力損失の単位は,“Pa”で表す。
3.9
試験粉じん保持量(test dust capacity)
試験終了圧力損失までにフィルタユニットで捕集した標準試験粉じんの量。

4 記号及び略語

  Ai             初期質量法捕集率(%)
di 粒径レンジiの最小粒径(μm)
di+1 粒径レンジiの最大粒径(μm)

di 粒径レンジiの幾何平均粒径(μm)
Δdi 粒径レンジiの粒径幅(μm)
Δln di 粒径レンジiの粒径幅の自然対数値(−)
Δln di=ln di+1−ln di=ln(di+1/di)
d50 対数正規分布における中央粒径(μm)
Ei 粒径レンジiでの初期粒径別捕集率(部分捕集率)(%)
(未除電,未粒子負荷。JIS B 9908-2の未除電フィルタユニット捕集率Epsに相当)
ED,i 粒径レンジiでの除電処理後の粒径別捕集率(部分捕集率)(%)
(JIS B 9908-4の除電処理が行われた後のJIS B 9908-2のフィルタユニット捕集率
Epsに相当)
EA,i 粒径レンジiでの平均粒径別捕集率(部分捕集率)(%)
J-ePMx, min この規格による最小粒子状物質捕集率(%)(除電後フィルタユニット,x=1 m,2.5 m)
J-ePMx この規格による粒子状物質捕集率(%)(x=1 m,2.5 m,10 m)
q3(d) 体積粒径分布(−)
Q3(d) 体積粒径積算分布(−)
σg 対数正規分布の幾何標準偏差

――――― [JIS B 9908-1 pdf 7] ―――――

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y 二峰性の粒径分布の混合比

5 技術的仕様及び要求事項

5.1 一般事項

  フィルタユニットには誤って取り付けないように,空気の流れ方向を表記しなければならない。
フィルタユニットは,ダクトに正しく取り付けられた際に,シール部周辺での漏れが起こらないように
設計しなければならない。やむを得ず寸法が標準的な試験条件に合致しない場合は,フィルタユニットの
組合せで漏れが生じなければ,二つ以上の同じ型式のフィルタユニットを組み合わせることができる。

5.2 材料

  フィルタユニットは,標準的な使用条件(温度・湿度),及び実際に起こり得る腐食環境に暴露されても
耐え得る適切な材料で製作しなければならない。

5.3 定格風量

  フィルタユニットは,フィルタ供給者が設計した定格風量で試験しなければならない。
フィルタ供給者が定格風量を指定していない場合は,フィルタユニットは0.944 m3/sで試験しなければ
ならない。この風量での面風速は2.54 m/sである。

5.4 気流に対する圧力損失

  フィルタユニットにかかる圧力損失は,JIS B 9908-2に基づき試験風量で測定する。

5.5 粒径別捕集率線図(部分捕集率線図)

  粉じん無負荷・除電未処理状態での,初期粒径別捕集率(部分捕集率)線図Eiは,JIS B 9908-2に基づ
いた試験風量で測定する。
JIS B 9908-4に基づく除電処理が行われたフィルタユニットの最小粒径別捕集率(部分捕集率)線図ED,i
は,JIS B 9908-2に基づく粒径で測定する。

5.6 質量法捕集率

  初期質量法捕集率,試験粉じん保持量に対する圧力損失及び試験粉じん保持量は,負荷粉じんとしてISO
15957のL3試験粉じん又はJIS Z 8901の試験用粉体1の11種を用いてJIS B 9908-3に基づき測定する。

6 試験方法及び手順

  試験装置,試験条件,試験エアロゾル及び負荷粉じんの技術的な仕様は,JIS B 9908-2,JIS B 9908-3及
びJIS B 9908-4に詳細を規定する。この規格における試験は,次の手順で行う。これらは全て同じ試験条
件及び同じ風量において,同一のフィルタユニットで行わなければならない。
a) IS B 9908-2に規定する風量に従って,風量対圧力損失を測定する。
b) IS B 9908-2に従って,粉じん無負荷・除電未処理の状態での初期粒径別捕集率(部分捕集率)Eiを
測定する。
c) IS B 9908-4に従って,除電処理を行う。
d) IS B 9908-2に従って,除電処理を行ったフィルタユニットの粒径別捕集率(部分捕集率)ED,iを測定
する。これが最小粒径別捕集率(部分捕集率)となる。
e) 箇条7で規定する方法によって,J-ePMxを計算する。
f) JIS B 9908-3に従って,初期質量法捕集率を測定するために負荷粉じんをフィルタユニットに負荷す
る(この手順は,JIS ePM10,JIS ePM2.5又はJIS ePM1グループのフィルタユニットについては任意
選択となる。)。

――――― [JIS B 9908-1 pdf 8] ―――――

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フィルタユニットの平均粒径別捕集率(部分捕集率)は,式(1)によって算出する。
EA ,i 5.0Ei ED ,i (1)
ここに, EA,i : 平均粒径別捕集率(部分捕集率)
Ei : 初期粒径別捕集率(部分捕集率)
ED,i : 除電処理後の粒径別捕集率(部分捕集率)
注記 JIS B 9908-4による試験手順の詳細については,8.2参照。
JIS B 9908-4に規定する除電手順は,粉じん無負荷で,初期フィルタユニット性能に対する帯電効果の
影響の程度について定量的に示すために行う。これは,帯電効果を完全に除去し,目詰まりによる捕集率
増加がない条件で得られる捕集率のレベルを示す。ゆえに,除電処理後の粒径別捕集率ED,iは,実際の使
用条件下での粒径別捕集率よりも過小に評価することになる。フィルタユニットの実使用期間中に起こり
得る最小粒径別捕集率は多くの制御できない使用条件パラメータに強く依存するため,その実際の値は初
期捕集率と除電後の捕集率との間で存在すると考えられる。この規格では,式(1)で算出する平均粒径別捕
集率を,使用期間における実際の粒径別捕集率を予測するために用いる。したがって,実際の使用条件で
測定された粒径別捕集率は,この規格で算出する捕集率と明らかに異なることに注意しなければならない。
加えて,除電手順としてJIS B 9908-4で行われるフィルタろ材への化学的処理は,フィルタろ材の繊維構
造に影響を与えたり,繊維に化学的影響を与えたり,又はろ材を完全に破壊する可能性がある。したがっ
て,全てのフィルタユニット及びろ材についてJIS B 9908-4での除電手順が必ず適用されるわけではない。
この場合は,JIS B 9908規格群によるクラス分類ができないことになる。

7 粒子状物質捕集率(J-ePMx)に基づくクラス分類方法

7.1 大気の標準体積粒径分布の定義

  粒子状物質捕集率J-ePMxを評価するために,平均的な大気空気を表した標準体積粒径分布を定義する。
一般的に,対象となる粒径範囲(>0.3 μm)では,大気中の体積粒径分布は小粒径及び大粒径で二峰性の
分布をもつ。
注記1 大気空気の実際の体積粒径分布は多くの異なる要因に依存する。ゆえに,場所,季節及び/
又は天候条件によって,実測された体積粒径分布は,この規格で定義する標準体積粒径分布
とは明らかに異なる。
この二峰性の分布は,式(2)に示す対数正規分布によってそれぞれ与えられる粗大粒子及び微小粒子の分
布を結合して表す。
1 (ln d ln d50 ) 2
f (ln d,σg,d50) exp 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                     ln g  2π        2 (ln g)
ここに, f (ln d,σg,d50) : 小粒径又は大粒径のいずれか一つのモードの対数正
規分布
d : 分布を計算するための任意の粒径
σg : 対数正規分布の幾何標準偏差
d50 : 中央粒径
二峰性の分布は,粗大モード(B)と微小モード(A)との結合によって,混合比yを重み付けして式(3)
で算出する。

――――― [JIS B 9908-1 pdf 9] ―――――

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dQ3 d
q3 d (3)
y・f (ln d, σgA, d50A) + (1−y)・f (ln d, σgB, d50B)
d ln d
この規格における各パラメータは表2による。
表2−大気粒子モデルの各パラメータ
q3 (id ) A B
d50 0.5 μm 4.0 μm
σg 1.8 1.5
y 0.5
表2のパラメータを用いて式(3)によって算出した標準体積粒径分布を図1に示す。
注記2 粒径範囲は,幾何平均径の精度が低下しないように上下限の差を小さくしている。また,な
るべく対数的に等間隔となるようにしている。
0.60
0.50
(-)
0.40
体積粒径分布 q3
0.30
0.20
0.10
0.00
0.1 1 10
粒径(μm)
図1−標準体積粒径分布
一例として,式(3)を用いて計算した標準体積粒径分布を表3に示す。

――――― [JIS B 9908-1 pdf 10] ―――――

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JIS B 9908-1:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16890-1:2016(MOD)

JIS B 9908-1:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 9908-1:2019の関連規格と引用規格一覧