JIS C 0447:1997 マンマシンインタフェース(MMI)―操作の基準 | ページ 2

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C 0447 : 1997 (IEC60447 : 1993)
図2 多機能の場合の3ステップ動作順序
5. 操作と結果 操作機器(操作部)に加える動作は,可能な限り,操作機器(操作部)の操作方向(動
作)と操作によって生じる結果に関連付けるか,又は操作機器(操作部)の配置と操作によって生じる結
果に関連付けることが望ましい。
操作機器(操作部)に加えた動作によって生じる結果(物理的又は機械的結果であることが多い。)は,
通常,2グループ(相反する結果であることが多い。)に分類してもよい(5.1を参照)。
− 増大
− 減少(表A.2を参照)
操作機器(操作部)は2グループに分類できないこともある(5.4を参照)。
5.1 反対動作 次のどちらかの方法を用いて二つの反対動作を行ってもよい(7.1も参照)。
a) 操作方向が二つある一つの操作機器(操作部)を使用する(ハンドホイールなど)
b) 操作方向が一つしかない操作機器(操作部)を二つ使用する(押ボタンなど)
5.1.1 操作機器(操作部)の操作方向と結果の関係 操作機器(操作部)を次の方向に操作したとき,そ
の結果が増大する。
− 左から右
− 下から上
− 時計回り
− 操作員の手前から向こう(例外 : 押引ボタンの場合,引く。7.2を参照)
(これと反対の方向に操作したとき結果が減少する。)

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結果が操作員に見える場合,操作する手の動きが目的の動きと同じ方向であることを推奨する(表A.1
“操作の方向”欄を参照)。
備考 XY−VDUコントローラの動きは,画面上のカーソルの動きに対応している。
5.1.2 操作機器(操作部)配置の相関関係 同一の機器を制御する関連操作機器(操作部)は,結果を増
大させる操作機器(操作部)を次のような配置にすることが望ましい。
− 関連操作機器(操作部)の右側
− 関連操作機器(操作部)の上方
− 関連操作機器(操作部)の後方
(表A.1“操作を行う箇所”欄を参照)
5.2 停止 操作機器(操作部)の特定位置が“停止”に対応していてもよい。
a) 操作機器(操作部)の操作によって生じる効果が操作機器(操作部)の線形動作又は角動作に連動し
ている(図3を参照)場合,“停止”位置は,次のとおりとする。
− “停止”位置から遠ざかる動作が1方向だけの場合,動作範囲の左端,下端又は反時計回りの端
− “停止”位置から遠ざかる動作が2方向の場合,動作範囲の中央
b) 一つの結果だけを生じる操作機器(操作部)セット(中間ステップの有無は問わない。図4の左図を
参照。押ボタンセットなど。)の場合,操作上の“停止”操作機器(操作部)を操作機器(操作部)セ
ットの左端又は下端に配置する。
相反する方向の結果を起こす操作機器(操作部)セットの場合,操作上の“停止”用操作機器(操作部)
は,相対する操作機器(操作部)の中間に配置する(図4の右図を参照)。
図3 可動操作機器(操作部)の“停止”位置(線形動作の例)

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図4 操作機器(操作部)の“停止”押ボタン
5.3 非常(緊急)停止操作機器(操作部) 非常(緊急)停止操作機器(操作部)は,危険な状態,機
械の損傷又は進行中の作業を回避する目的で停止状態にする特別な操作機器(操作部)である。
非常(緊急)停止操作機器(操作部)の要件は,次のとおりである。
− 非常(緊急)停止機能は,常時使用可能である。
− 非常(緊急)停止操作機器(操作部)は,容易に操作でき,危険な操作につながらないように配置
されている。
− いったん操作機器(操作部)を操作すると,手動で復帰するまでその状態を維持する。
− 操作機器(操作部)は,はっきりと識別する。
押ボタンの場合,そのボタンを押すことによって非常(緊急)停止機能を達成する。
備考 色別[非常(緊急)停止操作機器(操作部)の色とその背景色など]を用いるときの特別
な要件についてはJIS C 0448 (IEC 60073) を参照する。
5.4 一つ結果だけを起こす動作 操作機器(操作部)は,復帰,試験,支援,警告,確認応答などのよ
うな終端目的だけに対応していることが多い。
操作機器(操作部)によるこうしたコマンドの応答は,増大/減少のような効果として区分できない。し
たがって,こうした操作機器(操作部)の配列は,4.1に定める操作機器(操作部)の基本原則による。
6. 操作機器(操作部)の識別要件 安全性に関係する操作機器(操作部)は,操作機器(操作部)自体
又はその近くに視覚的情報(図記号,色,文字など。関連JIS, ISO規格又はIEC規格がある場合,それに
従う。)を表示して識別する。
操作機器(操作部)が常時見えるとは限らない場合,触覚情報又は聴覚情報でもよい。
この識別のための情報は,その重要性,最終目的,及びその操作機器(操作部)との関係と,それが一
連のものであれば,その位置関係を認識しやすく,明りょうなものとする。
6.1 視覚信号 視覚信号は作業中の操作員の視野に入れる。.
視覚信号は複数の役割を果たすことがある。特に安全に関連する場合,操作機器(操作部)の色とその
背景色(ある場合)は,JIS C 0448 (IEC 60073) に適合する。
6.2 聴覚信号 聴覚信号は,操作機器(操作部)の操作に応答して発せられることがある(特に規定動
作の場合)ため,操作機器(操作部)を識別するための専用手段として聴覚信号だけを使用することは推
奨できない。

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聴覚信号を使用する場合,信号の種類と音量は,予想される周囲騒音レベルと操作員の操作位置からの
距離を十分に考慮する。
聴覚信号の認識を確実にするため,操作員が介入するまで信号が鳴り続けるか繰り返し鳴るようにする
ことが望ましい。
操作員に対して,聴覚信号の意味は確信がもて,明りょうにすることが望ましい。
6.3 触覚信号 触覚信号は,次のような特定条件下で必要になることがある。
− 可視性が低下した状態[暗やみ(闇)や煙の中など]で安全性に関する操作機器(操作部)を識別
する必要があるとき
− 通常条件下で操作機器(操作部)が操作員の視野から外れるとき
− 通常条件下で人間工学的理由から操作員の誤りを回避するため
触覚によって操作員に伝えられる情報は,操作員の視覚又は聴覚の使用とは独立させる。
操作のための必要な触覚識別を明りょうにする。
触覚信号によって伝えられる情報を操作員が正確に知っていることが望ましい。
触覚識別の意味を機器自体及び取扱説明書に記述する。
7. 特殊な操作機器(操作部)及び操作機器(操作部)の特別な用途に関する条件
7.1 始動/停止制御兼用の単一操作機器(操作部) この種の操作機器(操作部)は,二つの相反する目
的を単一操作機器(操作部)(押ボタンなど)によって行うもので,安全性に関連しない機能だけに用いて
もよい。
この種の操作機器(操作部)を使用する場合は,機器又は機械の状態を常時表示することが望ましい。
7.2 押引ボタン 押引ボタンの操作方向は,ボタン取付面に対して相対的な方向とする。
− 取付面から遠ざかる又は引っ張ることによって増大
− 取付面に近づく又は押すことによって減少(図5を参照)
図5
7.3 レバーによる上昇/下降 水平方向に手を動かす(操作員の向こうと手前に動かす)操作機器(操作
部)(レバー)によって物体を上昇,下降させる場合は,図6に示す方向が一般的であり,推奨する。

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図6
7.4 足踏み式操作機器(操作部) 足踏み式操作機器(操作部)を始動装置として用いる場合は,偶発
的な操作を最小限にとどめることができるような構成と取付け方とする。
足を機械的ガードなどで誘導するシステムを装備する。
非常(緊急)停止装置に用いる場合は,ペダルは機械的ガードなしに操作できるようにする。
7.5 数字/英数字キー 数字/英数字キーを操作機器(操作部)として使用する場合は,一つのキー又は複
数キーの連続使用を特定のコマンド又は機能に対応した規準システムが必要である。この規準システムは,
規準の意味が明確で,使用者が工程に対応して学習しやすいものとする。
この規準システムは,取扱説明書などに明確に記述する。
この種のキーは,安全関連コマンドや迅速な操作を必要とする機能には使用しない。
7.6 機能キー 機能キーは,キーボードの一部であり,特定用途のコマンド又は特定機能を作動させる
キー又は押ボタンからなる。一般的に,反復的に使用する機能に関連している。関連するコマンド又は割
り当てられた機能は,5.の要件に適合すること。
操作の結果を表示すること。
機能キーの目的を,操作機器(操作部)自体又はその近くに明りょうに表示するとともに取扱説明書な
どに明確に記述する。
7.7 視覚的表示装置(表示部) (VDU) の感応領域(操作部) 表示画面に感応領域の形態をとる操作
部(カーソルやライトペンを使用したり,指で触れて起動するなど)の場合,次の条件を満たす。
7.7.1 感応領域(タッチフィールド)は使用者が迅速,明確に識別でき,位置決めしやすい十分な広さを
もつ。
7.7.2 安全関連機能に用いる場合は,感応領域は通常のフィールドより面積が大きく,操作機器(操作部)
と操作機器(操作部)の間(水平方向と垂直方向)にスペア(又はフリー)ポジションを設ける。
7.7.3 感応領域に偶発的に触れたとき,意図しない予定外の状態や危険状態につながる可能性を防止する。
備考 このためには,次のような手段がある。
− ツーハンド制御
− 許可装置の使用
− 指で触ったときではなく指を当該画面から離したときにコマンドが起動する方式
7.7.4 選択領域と同じ画面上の場所で,選択した機器や機械,コマンドを視覚的に確認できる。
7.7.5 実行コマンドは,別の操作機器(操作部)によって行うようにする。

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JIS C 0447:1997の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60447:1993(IDT)

JIS C 0447:1997の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 0447:1997の関連規格と引用規格一覧

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