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4.1.3 安定度 サーミスタ測温体は,安定な温度特性をもち,使用温度範囲で正常に使用した場合,その
特性の変化が小さくなければならない。サーミスタ測温体は8.3.4によって試験したとき,0.3級にあって
は0.05℃,0.5級にあっては0.1℃,1.0級にあっては0.2℃,1.5級にあっては0.3℃以内でなければならな
い。
4.1.4 応答時間 応答時間は8.3.5によって試験したとき,30秒以内でなければならない。
4.2 電気的特性
4.2.1 絶縁抵抗 絶縁抵抗は8.3.6によって試験したとき,常温で50M 100℃で25M 300℃で5M
以上でなければならない。ただし,保護管外径1.0mmのものについては,前記の抵抗値の51以上でなけれ
ばならない。
4.2.2 耐量圧 耐電圧は8.3.7によって試験したとき,常温では500V, 300℃においては250Vの交流電圧
に1分間耐えなければならない。”
4.3 機械的特性
4.3.1 耐衝撃性 耐衝撃性は8.3.8によって試験したとき,表8の許容差と4.2.1及び4.2.2を満足しなけ
ればならない。
4.3.2 耐振動性 耐振動性は8.3.9によって試験したとき,表8の許容差と4.2.1及び4.2.2を満足しなけ
ればならない。
5. 構造及び材料 構造及び材料は,次による。
(1) 用途に適した構造のもので,使用温度に十分耐え,機械的に丈夫で,しかも,特性が耐久的なものと
する。
(2) 内部導線及び外部導線は,使用温度範囲に対して長時間使用に耐えるものとする。
(3) 絶縁体は使用温度範囲において内部導線と化学的反応を起こさず,機械的に丈夫で,しかも十分な絶
縁性をもつものとする。
(4) 保護管は,サーミスタ及び内部導線を被測温物又はその雰囲気に対して十分保護し,しかも,使用温
度範囲において機械的に丈夫で,十分な耐熱性をもつものとする。
(5) 互換用抵抗は,機械的に丈夫で,十分な耐久性をもつものに収納する。
6. 寸法
6.1 保護管の外径 保護管の外径(2)は,原則として次のとおりとする。
1.0, (1.6), 2 (2.3), 3 (3.2), 4, 5, 6, 8, 10 (mm)
備考 ( ) を付けて示した数値は,将来廃止の予定。
6.2 保護管の長さ 保護管の長さ(2)は,原則として次のとおりとする。
40, 70, 100, 150, 200, 250, 300, 400, 500 (mm)
注(2) 外径及び長さは,図4のとおりとする。
図4 外径及び長さ
――――― [JIS C 1611 pdf 11] ―――――
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7. 外観 保護管などに使用上有害なきずがあってはならない。
8. 試験
8.1 試験状態 試験状態は,特に指定のない限り,JIS Z 8703に規定された常温常湿[温度20±15℃,
湿度 (65±20) %]とする。
8.2 試験条件
8.2.1 測定時にサーミスタで消費する電力 測定時にサーミスタで消費する電力は,0.1mW以下とする。
8.2.2 標準温度計
(1) 0.3級の誤差試験に使用する標準温度計は,JIS Z 8710の7.2(接触式温度計の校正方法)によって目
盛定めされたJIS C 1604に規定された測温抵抗体又は基準ガラス製温度計のうち,1目盛の値が0.1℃
の二重管温度計。
(2) 0.3級以外の誤差試験に使用する標準温度計は,(1)によるか,又はJIS Z 8704の15.2(検査に用いる
測定方式)の方法によって目盛定めされた温度計。
8.3 試験方法
8.3.1 外観 外観は,目視で調べる。
8.3.2 寸法 寸法は,外径をJIS B 7507に規定されたノギスで長さをJIS B 7516に規定された直尺又は
これらと同等以上の精度をもつ測定具を用いて測定する。
8.3.3 誤差 誤差は,温度分布が良好で,時間的に安定な装置(3)中において,8.2.2の標準温度計と供試
サーミスタ測温体を互いに接近させて十分挿入し,その他の部分を常温に保ち,両者の温度が安定してか
ら,次のように行う。
なお,抵抗の測定は,図5の回路によって行う。
注(3) 例えば,恒温液槽など。
(1) 素子互換式及び合成抵抗式の場合は,端子間の抵抗を測定し,4.1.1(1)及び(2)の標準温度特性と比較し
て求める。
(2) 比率式の場合は,端子記号A−B間及びA−C間の抵抗を測定し,その比率を算出し,4.1.1(3)の標準
温度特性と比較して求める。
(3) 抵抗測定法 抵抗測定は,図5のようなブリッジ回路又はこれと同等以上の精度をもつ方法によって
行う。
図5 ブリッジ回路
――――― [JIS C 1611 pdf 12] ―――――
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8.3.4 安定度 安定度は,あらかじめ8.3.3と同様の方法で素子互換式及び合成抵抗式の場合は抵抗を求
め,比率式の場合は比率を求める。次に使用温度範囲300℃以下のものは,その最高使用温度より50℃以
上高い温度で,使用温度範囲350℃以下のものは少なくとも370℃以上の温度で5時間加熱する。この場合,
互換用抵抗の周囲温度75±5℃に保つものとする。加熱後8.3.3と同様の方法で,素子互換式及び合成抵抗
式の場合は抵抗を求め,比率式の場合は比率を求め,加熱前の値に対する変化を4.1.1の標準温度特性から
温度に換算して求める。
8.3.5 応答時間 応答時間は,室温との温度差が25℃以上ある恒温かくはん液槽を用意し,室温に保た
れているサーミスタ測温体をその恒温液槽に十分挿入したとき,そのサーミスタ測温体の温度が,室温と
恒温液槽の温度差の90%に相当する変化をするまでの時間を測定する。
8.3.6 絶縁抵抗 絶縁抵抗は,端子と保護管との間をJIS C 1302に規定された500V絶縁抵抗計又はこれ
と同等以上の精度の絶縁抵抗計で測定する。ただし,保護管外径1.0mmのものについては,JIS C 1303に
規定された定格測定電圧50Vの高絶縁抵抗計又はこれと同等以上の精度をもつ計器を用いて測定する。
8.3.7 耐電圧 耐電圧は,端子と保護管との間に周波数50Hz又は60Hzの正弦波に近い4.2.2の試験電圧
を1分間加えたとき,これに耐えるかどうかを調べる。ただし,保護管外径1.0mmのものについては,端
子と保護管との間に加える交流電圧を前記の値の101とする。
8.3.8 耐衝撃性 耐衝撃性は,JIS C 0912に規定された方法で,原則として衝撃試験機を用い,50Gの加
速度になるような衝撃を2軸方向にそれぞれ2回加えた後,8.3.3及び8.3.6を試験する。
8.3.9 耐振動性 耐振動性は,JIS C 0911に規定された方法によって,1G(例えば50Hz複振幅0.2mm)
の加速度になるような振動を2軸方向に,それぞれ30分間加えた後,8.3.3及び8.3.6を試験する。
なお,振動周波数は10100Hzの間の任意の一つの周波数とする。
9. 検査 検査は8.の試験によって,次の形式検査と受渡検査を行い,4., 6., 7.の規定に適合しなければな
らない。
(1) 形式検査 形式検査は,次の項目について行う。
(a) 外観
(b) 寸法
(c) 誤差
(d) 安定度
(e) 応答時間
(f) 絶縁抵抗
(g) 耐電圧
(h) 耐衝撃性
(i) 耐振動性
(2) 受渡検査 受渡検査は,次の項目について行う。ただし,受渡当事者間で協定した場合はこの限りで
ない。
(a) 外観
(b) 寸法
(c) 誤差
(d) 絶縁抵抗
(e) 耐電圧
――――― [JIS C 1611 pdf 13] ―――――
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10. 製品の呼び方 製品の呼び方は,結合方式,名称,使用温度範囲(素子互換式の場合は0.3級以外は
除く。),公称抵抗値(素子互換式の場合だけ)及び階級,又は,結合方式の記号,使用温度範囲(素子互
換式の場合は,0.3級以外は除く。)及び階級の記号による。
例1. 素子互換式サーミスタ測温体 1030℃, 6k 圀 0℃), 0.3級
又はTHE1030℃, 6k 圀 0℃), 0.3
例2. 素子互換式サーミスタ測温体 30k 圀 0℃), 0.5級
又はTHE30k 圀 0℃), 0.5
例3. 合成抵抗式サーミスタ測温体 0100℃, 1.0級
又はTHR0100℃, 1.0
11. 表示
11.1 サーミスタ測温体の表示 サーミスタ測温体の表示は,次の事項を見やすいところに容易に消えな
い方法で記す。
(1) 階級の記号
(2) 結合方式の記号
(3) 使用温度範囲
(4) 公称抵抗値(素子互換式の場合に限る。)
(5) 互換用抵抗との組合せ記号(互換用抵抗と組み合わせる場合に限る。)
(6) 端子記号
(7) 製造業者名又はその略号
(8) 製造年月又はその略号
11.2 互換用抵抗の表示 互換用抵抗の表示は,サーミスタ測温体との組合せ記号(互換用抵抗と組み合
わせる場合に限る。)を見やすいところに容易に消えない方法で記す。
――――― [JIS C 1611 pdf 14] ―――――
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参考1 サーミスタ定数
(1) サーミスタ定数B サーミスタ定数Bとは,抵抗値が与えられた2温度点の間の任意の温度における
抵抗値を算出するときに用いるサーミスタに固有の定数で,サーミスタの成分の組成,焼成条件など
によって決まる。2温度点t1℃,t2℃におけるサーミスタの抵抗を,R1, R2とすると,Bは,次の式で
算出される。
.23026 log R1− log R2
B=
1 − 1
t1 273.15 t2 273.15
ここに, B : サーミスタ定数 (K)
t1, t2 : 温度 (℃)
R1 : 温度t1におけるサーミスタの抵抗 ( 圀
R2 : 温度t2におけるサーミスタの抵抗 ( 圀
(2) サーミスタ定数Bを用いて任意の温度におけるサーミスタ抵抗を補間によって求める方法 ある温度
の近くでのBの値が計算されている場合には,その温度におけるサーミスタの抵抗の温度係数 懿
[{1℃}](*)の温度変化によってサーミスタの抵抗が変化する割合]は,
= B
t 273.15
で与えられる。したがって,1K [{1℃}](*)当たりの抵抗変化の大きさは,近似的にはその温度におけ
るサーミスタの抵抗Rを用いて,R の値をとるのは,サーミスタの抵
抗が温度が高くなるにつれて減少することを示している。
また,温度t0℃におけるサーミスタの抵抗をR0として温度t℃におけるサーミスタの抵抗Rを求め
るには,t0で算出する。
R=R0 exp B 1 − 1
t 273.15 t0 273.15
ここに, B : サーミスタ定数 (K)
t0 : 初めの温度 (℃)
t : 抵抗値を求めたいサーミスタの温度 (℃)
R0 : 温度t0℃におけるサーミスタの抵抗 ( 圀
R : 温度t℃におけるサーミスタの抵抗 ( 圀
注(*) この項目の中で [{}] を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参
考として併記したものである。
――――― [JIS C 1611 pdf 15] ―――――
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JIS C 1611:1995の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.200 : 熱力学及び温度測定 > 17.200.10 : 熱.熱量測定
JIS C 1611:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISC0911:1984
- 小形電気機器の振動試験方法
- JISC0912:1984
- 小形電気機器の衝撃試験方法
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISC1303:1972
- 高絶縁抵抗計
- JISC1604:2013
- 測温抵抗体
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法
- JISZ8710:1993
- 温度測定方法通則