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参考2 熱放散定数
(1) 熱放散定数k 熱放散定数とは,静止空気中でサーミスタ測温体の温度を1K [{1℃}](*)上げるために必
要な電力をいい,一般的にはサーミスタで電力Pを消費したとき,そのためにtだけサーミスタの
温度が上昇したとすれば,熱放散定数は,次の式で表される。
P
k
t
このkの値は,サーミスタの置かれた雰囲気の状態によって異なるが,ガラスに封入したサーミス
タ素子では,静止空気中で大略0.51.0mW/℃,直径 度の金属製保護管に組み込まれたものでは
静止空気中では34mW/℃である。
また,かくはん水中の場合には一般に静止空気中の場合の数倍の大きさになる。熱放散定数の単位
としてはmW/℃が用いられる。
注(*) この項目の中で [{}] を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参
考として併記したものである。
(2) 測定方法
(2.1) 測定容器 容器の材質は,断熱性の優れたもの(例えば,木又は金属の内側に適当な断熱材をはり
付けたものなど)とし,その内のり寸法は参考2図1のとおりとする。
参考2図1 測定容器の内のり寸法
(2.2) 試料 試料として,電流を流して自己加熱させ熱放散の状態を測定するためのサーミスタ測温体Th1
と,雰囲気温度を測定するためのサーミスタ測温体Th2の2本を用意する。Th1, Th2の2本のサーミ
スタ測温体は,同じ材質,同じ寸法の保護管に入ったものを使用し,サーミスタ測温体の使用温度
範囲が高温用のもので室温における抵抗値が高すぎて測定しにくい場合には,保護管に組み込まれ
ているサーミスタを取り出し,常温での特性が与えられている温度範囲用の,取り出したサーミス
タと同一形状のサーミスタをその代わりとしてその保護管に組み込み,そのサーミスタ測温体を用
いて熱放散定数を測定する。合成抵抗式及び比率式サーミスタ測温体の場合は,互換用抵抗を取り
――――― [JIS C 1611 pdf 16] ―――――
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外した状態のものを試料として用いる。
(2.3) 試料の温度特性表の作成 Th1, Th2の各々について室温より5K [{5℃}](*)低い温度から,室温より20K
[{20℃}](*)高い温度までの範囲において,本体8.3.3の誤差に準じた方法によって,なるべく等間隔に
なるような5点以上の温度で抵抗を測定し,特性をグラフに作図する(参考2図2参照)。
参考2図2 特性図の例
(2.4) 試料の取付け 参考2図1に示されたサーミスタ測温体取付穴からTh1, Th2を容器の中に挿入し,
感温部の位置が上部壁面から300mm,相互間の距離が100mmになるよう取り付ける。
(2.5) 測定電力 Th1の測定は,測定電力がほぼ100mWになるような条件で行い,Th2の測定は自己加熱
による誤差を無視するため0.1mW以下の測定電力で行う。
(2.6) 測定 Th1, Th2に電流を流し始めてから30分たった後,できるだけ短時間内にTh1及びTh2の抵抗を
測定する。
(2.7) 計算 サーミスタの熱放散定数kは,次の式を用いて算出する。
k= P
t t
ここに k : Th1の熱放散定数
P : Th1の消費電力
t : Pの電力を消費している状態でのTh1の温度[(2.3)で作成した
特性のグラフによって求める。]
ta : 雰囲気温度(Th2の温度)
関連規格 JIS C 1102 指示電気計器
JIS C 1602 熱電対
――――― [JIS C 1611 pdf 17] ―――――
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電気部会 温度検出端専門委員会 構成表(昭和50年6月1日制定のとき)
氏名 所属
(委員会長) 菅 野 猛 職業訓練大学校
天 野 重 昭 工業技術院計量研究所
石 川 真 澄 工業技術院電子技術総合研究所大阪支所
佐 藤 慶三郎 東京都立工業技術センター
島 崎 辰 夫 日本電気計器検定所標準部
姫 野 瑛 一 通商産業省機械情報産業局
鈴 木 健 通商産業省機械情報産業局
宮 沢 和 夫 工業技術院標準部
井 戸 一 郎 山武ハネウエル株式会社技術部
大 森 茂 生 株式会社東京ワイヤー製作所
加 藤 仲 司 日本合金製造株式会社技術部
河 野 充 古河特殊金属工業株式会社
小 林 啓 一 宝工業株式会社
佐 藤 和 男 株式会社千野製作所上福岡工場
佐 藤 裕 典 株式会社岡崎製作所
関 根 義 夫 株式会社徳力本店営業部
千 本 資 株式会社横河電機製作所
染 山 孝 雄 株式会社島津製作所科学制御事業部
佐々木 茂 石油金属興業株式会社本所工場
戸井詰 哲 郎 住友特殊金属株式会社技術開発部
三 浦 哲 夫 株式会社芝浦電子製作所
槇 田 敏 夫 社団法人日本電気計測器工業会
若 月 豊 株式会社北辰電機製作所
安 藤 光 一 株式会社日立製作所那珂工場
伊 藤 孜 小野田セメント株式会社中央研究所
跡 部 袈裟男 富士電機製造株式会社東京工場
大 西 英 明 日本鋼管株式会社技術部
奥 山 晃一郎 味の素株式会社川崎工場
川 口 毅 昭和電工株式会社千葉工場
河 野 雪 雄 東レ株式会社工務部
中 村 達 太 日本石油精製株式会社根岸製油所
脇 屋 秋 夫 東京芝浦電気株式会社府中工場
吉 崎 哲 富士写真フイルム株式会社足柄工場
(事務局) 村 田 照 夫 工業技術院標準部電気規格課
高 橋 和 敬 工業技術院標準部電気規格課
(事務局) 平 野 由紀夫 工業技術院標準部電気規格課(平成7年1月1日のとき)
稲 垣 勝 地 工業技術院標準部電気規格課(平成7年1月1日のとき)
JIS C 1611:1995の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.200 : 熱力学及び温度測定 > 17.200.10 : 熱.熱量測定
JIS C 1611:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISB7516:2005
- 金属製直尺
- JISC0911:1984
- 小形電気機器の振動試験方法
- JISC0912:1984
- 小形電気機器の衝撃試験方法
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISC1303:1972
- 高絶縁抵抗計
- JISC1604:2013
- 測温抵抗体
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法
- JISZ8710:1993
- 温度測定方法通則