JIS C 3216-4:2019 巻線試験方法―第4部:化学的特性

JIS C 3216-4:2019 規格概要

この規格 C3216-4は、巻線に用いる各種エナメル銅線,エナメルアルミニウム線,横巻銅線及び横巻アルミニウム線の化学的特性の試験方法について規定。

JISC3216-4 規格全文情報

規格番号
JIS C3216-4 
規格名称
巻線試験方法―第4部 : 化学的特性
規格名称英語訳
Winding wires -- Test methods -- Part 4:Chemical properties
制定年月日
2011年3月22日
最新改正日
2019年2月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 60851-4:2016(MOD)
国際規格分類

ICS

29.060.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2011-03-22 制定日, 2015-10-20 確認日, 2019-02-20 改正
ページ
JIS C 3216-4:2019 PDF [18]
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pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  2A 一般事項・・・・[2]
  •  3 耐溶剤・・・・[2]
  •  3.1 一般事項・・・・[2]
  •  3.2 試験装置・・・・[2]
  •  3.3 試験手順・・・・[2]
  •  4 耐冷媒・・・・[3]
  •  4.1 一般事項・・・・[3]
  •  4.2 冷媒抽出・・・・[3]
  •  4.3 絶縁破壊・・・・[5]
  •  5 はんだ付け性・・・・[6]
  •  5.1 一般事項・・・・[6]
  •  5.2 試験装置・・・・[6]
  •  5.3 試験手順・・・・[7]
  •  6 耐加水分解及び耐トランス油・・・・[7]
  •  6.1 一般事項・・・・[7]
  •  6.2 丸線・・・・[7]
  •  6.3 平角線・・・・[9]
  •  附属書A(参考)モノクロロジフルオロメタンの代替冷媒・・・・[11]
  •  附属書JA(規定)代替試験方法・・・・[12]
  •  附属書JB(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[15]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS C 3216-4 pdf 1] ―――――

C 3216-4 : 2019

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
電線工業会(JCMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)で
ある。これによって,JIS C 3216-4:2011は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS C 3216の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS C 3216-1 第1部 : 全般事項
JIS C 3216-2 第2部 : 寸法
JIS C 3216-3 第3部 : 機械的特性
JIS C 3216-4 第4部 : 化学的特性
JIS C 3216-5 第5部 : 電気的特性
JIS C 3216-6 第6部 : 熱的特性

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS C 3216-4 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 3216-4 : 2019

巻線試験方法−第4部 : 化学的特性

Winding wires-Test methods-Part 4: Chemical properties

序文

  この規格は,2016年に第3版として発行されたIEC 60851-4を基とし,市場にIEC整合規格としてコン
センサスが得られるまでの措置として,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所及び附属書JAは,対応国際規格にはない事項
である。変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JBに示す。

1 適用範囲

  この規格は,巻線に用いる各種エナメル銅線,エナメルアルミニウム線,横巻銅線及び横巻アルミニウ
ム線の化学的特性の試験方法について規定する。
注記1 対応国際規格の試験方法の全般事項についての規定は,箇条2Aに移した。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60851-4:2016,Winding wires−Test methods−Part 4: Chemical properties(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 2300-3-1 電気用セルロース紙−第3-1部 : 個別製品規格−絶縁紙
JIS C 2320 電気絶縁油
注記 対応国際規格 : IEC 60296,Fluids for electrotechnical applications−Unused mineral insulating oils
for transformers and switchgear
JIS C 3216-1 巻線試験方法−第1部 : 全般事項
注記 対応国際規格 : IEC 60851-1,Winding wires−Test methods−Part 1: General
JIS C 3216-3 巻線試験方法−第3部 : 機械的特性
注記 対応国際規格 : IEC 60851-3:2009,Winding wires−Test methods−Part 3: Mechanical properties
JIS C 3216-5 巻線試験方法−第5部 : 電気的特性
注記 対応国際規格 : IEC 60851-5:2008,Winding wires−Test methods−Part 5: Electrical properties
JIS K 8271 キシレン(試薬)
JIS K 8322 クロロホルム(試薬)

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2
C 3216-4 : 2019
JIS K 8891 メタノール(試薬)
JIS S 6006 鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いるしん
JIS Z 3282 はんだ−化学成分及び形状
IEC 60554-1:1977,Specification for cellulosic papers for electrical purposes−Part 1: Definitions and general
requirements
ISO 9453,Soft solder alloys−Chemical compositions and forms

2A 一般事項

  試験方法の全般事項については,JIS C 3216-1による。化学的特性に関する要求事項は,この規格を引
用する個別規格で規定する。

3 耐溶剤

3.1 一般事項

  この試験は,公称導体径が0.250 mmを超える丸線,及び平角線に適用する。公称導体径が0.250 mm以
下の丸線には適さない。
耐溶剤性は,溶剤処理後の鉛筆硬度によって表す。
なお,受渡当事者間の協定によってJA.1の方法を用いてもよい。

3.2 試験装置

  試験用溶剤は,次の混合液からなる標準溶剤又は受渡当事者間の協定による溶剤を用いる。
− 60 vol %の流動パラフィン又はホワイトスピリット(芳香族炭化水素含有率が18 %以下のもの)
− 30 vol %のキシレン
− 10 vol %のブタノール
鉛筆は,JIS S 6006に規定するものを用いる。試験前に図1のように鉛筆の先を芯の軸方向と対称的に
60°の角度になるように平らな面のやすりで削る。
図1−耐溶剤試験における鉛筆及び試験片

3.3 試験手順

  長さ150 mmの直線状の試験片を用い,130±3 ℃に保った強制循環恒温槽で10分間前処理した後,試
験片をガラス管に入れた試験用溶剤に浸し,60±3 ℃で30分間維持する。試験片は,溶剤から取り出した

――――― [JIS C 3216-4 pdf 4] ―――――

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C 3216-4 : 2019
後,30秒以内に,試験片の表面の硬さを,次の方法で測定する。
試験片は,図1のように平らで硬い面に置く。平角線の場合,試験は試験片の幅方向の面の上で行う。
鉛筆を,試験片の表面に角度60°±5°に置き,削られた先を試験片の表面に沿ってゆっくり5±0.5 Nの
力で押す。
3個の試験片について試験を行う。皮膜ががれ導体が露出した場合は,結果を記録する。
注記1 この方法は,他の液体に対する耐性,例えば,耐トランス油の試験にも用いることができる。
注記2 絶縁物の硬さを決定する場合,導体表面から皮膜ががれなかった鉛筆の硬さが,巻線表面
の硬さとして示される。鉛筆硬度の順序は,表1に示される。
表1−鉛筆硬度
硬度記号 6B 5B 4B 3B 2B B HB H 2H 3H 4H 5H 6H 7H 8H 9H

4 耐冷媒

4.1 一般事項

  この試験は,エナメル丸線に適用する。
耐冷媒は,試験片を冷媒にさらすことによって,試験片の皮膜から抽出した物質の質量及び絶縁破壊電
圧によって表す。
注記1 この試験方法に記載されている条件は,モノクロロジフルオロメタン(冷媒R-22)の適用を
考慮している。この試験に適切であることが調査によって明らかになっている他の冷媒を,
参考として附属書Aに示す。他の冷媒を用いる場合は,その冷媒のデータを十分確認し,圧
力容器の運用について,試験条件を見直すことが望ましい。
注記2 試験に用いる冷媒及び洗浄液は,受渡当事者間で合意したものを用いることが望ましい。
なお,受渡当事者間の協定によってJA.2の方法を用いてもよい。

4.2 冷媒抽出

4.2.1  概要
試験片を入れたサイフォンカップを圧力容器内に置く。抽出物は,試験片を加圧下で加温した冷媒にさ
らした後,測定する。
4.2.2 試験装置
次の試験装置を用いる。
− 図2に示すような,450 mL入れたときの液面位置が吸い上げ高さ以下になるサイフォンカップ
− 20 MPaの耐圧をもち,内径約100 mmで容積2 000 mLの,可能な限り溶接部のないように設計され
た加熱装置をもつ圧力容器
− 図3に示すような,凝縮器をもつ圧力容器の蓋
− 強制循環恒温槽

――――― [JIS C 3216-4 pdf 5] ―――――

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