JIS C 4411-2:2019 無停電電源装置(UPS)―第2部:電磁両立性(EMC)要求事項 | ページ 8

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C 4411-2 : 2019
附属書D
(規定)
イミュニティ試験方法
D.1 一般事項
D.1.1 目的
これらの試験の目的は,外部からのエミッションに対するUPSのイミュニティレベルを確認することに
ある。
装置の寸法及び定格容量に応じて,製造業者は,UPSを物理的に収容するのに最も適切なテストサイト
及び試験配置を選択してもよい。また,定格出力電流が100 Aを超えるUPSの場合は,試験装置の定格の
範囲内で試験してもよい。
D.1.2 試験環境
イミュニティ試験は,次の試験室環境で行うことが望ましい。全ての試験は,金属グラウンド面上で行
う。このグラウンド面は,UPSの全ての面から0.5 m以上はみ出す大きさとする。ただし,最小寸法は,1
m×1 mとする。
床置形UPSは,基準グラウンド面から高さ0.05 m0.15 mの非導電性の支持体の上に置く。
卓上形UPSは,高さ0.8 mの木製の机上に置く。
D.2以降では,“EUT”を“UPS”として表す。
D.2 静電気放電(ESD)
静電気放電に対するイミュニティは,JIS C 61000-4-2:2012の規定に従って試験する。静電気放電試験は,
0.5 m×0.5 mの水平及び垂直結合板のほか,通常使用時に人が触れる箇所及び面にだけ行う。
D.3 放射電磁界に対するイミュニティ
D.3.1 一般事項
放射電磁界に対するイミュニティは,JIS C 61000-4-3:2012の規定に従って試験する。その試験装置,試
験設備,校正,試験セットアップ及び手順は,JIS C 61000-4-3:2012の関連箇条による。
D.3.2 配線の処理
配線の処理は,JIS C 61000-4-3:2012の7.3の要求事項に従って行う。
D.4 ファストトランジェントイミュニティ
D.4.1 長さを3 m未満とするように製造業者が指定していない限り,UPSに接続できる全ての配線に対
して繰り返しファストトランジェントイミュニティ試験を行う必要がある。
D.4.2 試験は,JIS C 61000-4-4:2015の規定に従って行う。
D.4.3 JIS C 61000-4-4:2015の6.4の規定に従う容量性結合クランプは,いずれの入出力配線に対しても
UPSから1 m以内の位置に配置する。
D.5 サージイミュニティ
試験は,JIS C 61000-4-5:2018の規定に従って行う。

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D.6 低周波信号に対するイミュニティ
D.6.1 電力線の高調波及び次数間高調波
D.6.1.1 一般事項
動作中のUPSは,IEC 61000-2-2:2002及びAmendment 1:2017の規定に準じて,電源における低周波伝
導エミッションに耐えなければならない。適合性は,次に示す状態を模擬したとき,UPSが規定の性能を
逸脱することなく動作を継続することによって確認する。
D.6.1.2 単相UPS
試験は,最低条件として,10 Vの単相正弦波の雑音端子電圧を重畳させ,周波数を140 Hzから360 Hz
まで徐々に変化させて行う。常用電源が50 Hz又は60 Hzの電力を供給し,増幅器が高調波電圧だけを印
加する直列の注入回路を用いてもよい。
交流入力定格電圧が230 V以上の場合,試験雑音端子電圧10 Vを印加する。交流入力定格電圧が230 V
未満の場合,交流入力定格電圧の数値に比例した試験雑音端子電圧を印加する。
D.6.1.3 三相UPS
試験セットアップ及び各相に対する電圧レベルは,単相と同様とする。ただし,三相可変周波数発生器
を用いる(静止式又は回転式)。周波数は,140 Hzから360 Hzまで,徐々に変化させる。
試験は,正相及び逆相の両方の三相の雑音端子電圧を加えて行う。
UPSに中性線端子が備わっている場合,単相試験の場合と同様に接続し,試験を行う。ただし,周波数
は,入力周波数の3倍に近い値に限る。
交流入力定格電圧が400 V/230 V以上の場合,試験雑音端子電圧10 Vを印加する。交流入力定格電圧が
400 V/230 V未満の場合,交流入力定格電圧の数値に比例した試験雑音端子電圧を印加する。
D.6.2 電圧不平衡(三相UPSに適用)
三相UPSについては,入力電圧の振幅及び位相不平衡に対して試験を行う。
不平衡信号は,単相変圧器又は同等の方法によって発生できる。不平衡試験は,一つの相だけに行う。
振幅不平衡試験は,図D.1に示すように,交流入力定格電圧が400 V/230 VのUPSに対しては,一般的
に変圧比230 : 5の変圧器を用いて行う。試験は,変圧器一次側が図D.1のように接続した場合及び極性を
逆に接続した場合の両方で行う。
試験電圧値は,交流入力定格電圧400 V/230 Vでの数値を代表して規定している。試験電圧値は,交流
入力定格電圧に比例する。
図D.1−振幅不平衡
位相不平衡試験は,図D.2で示すように,交流入力定格電圧が400 V/230 VのUPSに対しては,一般的
に変圧比400 : 5の変圧器を用いて行う。試験は,変圧器一次側が図D.2のように接続した場合及び極性を
逆に接続した場合の両方で行う。

――――― [JIS C 4411-2 pdf 37] ―――――

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試験電圧値は,交流入力定格電圧が400 V/230 Vでの数値を代表して規定している。試験電圧値は,交
流入力定格電圧に比例する。
図D.2−位相不平衡

――――― [JIS C 4411-2 pdf 38] ―――――

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附属書E
(参考)
使用者設置場所での試験
カテゴリC4のUPSは,通常,使用者設置場所での測定を必要とする。ほかのカテゴリ(C2及びC3)
のUPSでも,測定を必要とする場合がある。
一般的な指針として,次の事項を考慮することが望ましい。
a) 伝導エミッション 交流入力電力ポートの端子電圧は,CISPR 16-1-2:2014及びAmendment 1:2017の
箇条5,及び図A.1に従った電圧プローブを用いて測定してもよい。
b) 放射エミッション 測定は,使用者の敷地の境界で行うことが望ましい。境界がEUTから30 m未満
の場合,測定はEUTから30 mの距離で行うことが望ましい。できる限り多くの方位角で測定するが,
少なくとも90度ごとの4方向で測定する。エミッションを拡大するような装置がある場合には,その
装置の方向に対しても測定する。
注記 方位角ごとの測定は,EUTの周りの水平面内の異なる角度での放射エミッション測定によっ
て構成される。
この適合性の検証法は,設置場所の特性が測定に影響を与えるので,設置場所固有なものとなる。形式
試験に適合しているUPSは,設置場所に適合しているとみなして,再測定せずに追加設置してよい。
どのような場合においても,測定は,製造業者と使用者との間の協定に従って行うことが望ましい。
参考文献
IEC 61204 (all parts),Low-voltage power supplies, d.c. output
IEC 62040-5-3,Uninterruptible power systems (UPS)−Part 5-3: DC output UPS−Performance and test
requirements
CISPR 15:2013,Limits and methods of measurement of radio disturbance characteristics of electrical lighting and
similar equipment
CISPR 15:2013/Amendment 1:2015

――――― [JIS C 4411-2 pdf 39] ―――――

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C 4411-2 : 2019
C4
3
附属書JA
41
(参考)
1-
2 : 2
JISと対応する国際規格との対比表
019
IEC 62040-2:2016,Uninterruptible power systems (UPS)−Part 2: Electromagnetic
JIS C 4411-2:2019 無停電電源装置(UPS)−第2部 : 電磁両立性(EMC)要求
事項 compatibility (EMC) equirements
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条 (V) JISと国際規格との技術的差異の理由及
国際 ごとの評価及びその内容 び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
5 エミッシ 削除 IEC規格では,IEC 61000-3-12 IEC 61000-3-12は,400 V/230 V電力系統に
ョン 入力高調波電流 5.3.2.6JISと同じ を適用している。 対する限度値しか規定していないため,国内
5.3.2.6 では適用できない。また,大容量機器の電源
高調波は,我が国独自の環境目標レベルに基
づいた経済産業省のガイドラインに適合し
ており,IEC規格との整合は不可能。
附属書D 変更 IEC規格では,三相4線式の事 日本からの提案によって,IEC規格では三相
D.6.2 電圧不平衡 D.6.2 JISと同じ 4線式であることが明記されているため問
例を図に示しているが,国内でも
題なし。
適用できるように図を修正した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : IEC 62040-2:2016,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 変更 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD 国際規格を修正している。

JIS C 4411-2:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62040-2:2016(MOD)

JIS C 4411-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 4411-2:2019の関連規格と引用規格一覧