JIS C 4612:2020 高圧受電用ディジタル形地絡継電装置

JIS C 4612:2020 規格概要

この規格 C4612は、1線地絡電流が30A未満で,主に6.6 kv高圧受電設備の受電点に設置される零相変流器又は零相電圧検出装置と継電器との組合せから成るディジタル形地絡継電装置について規定。

JISC4612 規格全文情報

規格番号
JIS C4612 
規格名称
高圧受電用ディジタル形地絡継電装置
規格名称英語訳
Digital type ground relay set for high voltage power receiving
制定年月日
2020年10月20日
最新改正日
2020年10月20日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

29.120.70
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2020-10-20 制定
ページ
JIS C 4612:2020 PDF [35]
                                                                                   C 4612 : 2020

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 使用状態・・・・[2]
  •  4.1 標準使用状態・・・・[2]
  •  4.2 特殊使用状態・・・・[3]
  •  4.3 保管状態・・・・[3]
  •  5 定格・・・・[3]
  •  5.1 制御電源の定格電圧・・・・[3]
  •  5.2 定格電流・・・・[3]
  •  5.3 定格電圧・・・・[3]
  •  5.4 バイナリ入力・・・・[3]
  •  5.5 バイナリ出力・・・・[3]
  •  5.6 定格周波数・・・・[3]
  •  6 機能仕様・・・・[3]
  •  6.1 一般事項・・・・[3]
  •  6.2 入力及び入力量の演算・・・・[4]
  •  6.3 バイナリ入力信号・・・・[4]
  •  6.4 機能ロジック・・・・[4]
  •  6.5 バイナリ出力信号・・・・[5]
  •  6.6 整定・・・・[5]
  •  7 性能・・・・[5]
  •  7.1 動作値・・・・[5]
  •  7.2 動作時間・・・・[6]
  •  7.3 大電流地絡特性・・・・[6]
  •  7.4 慣性特性・・・・[6]
  •  7.5 負荷電流の影響・・・・[6]
  •  7.6 制御電源電圧の影響・・・・[7]
  •  7.7 制御電源開閉・・・・[7]
  •  7.8 動作表示器の動作特性・・・・[7]
  •  7.9 温度の影響・・・・[7]
  •  7.10 耐久性・・・・[7]
  •  7.11 過負荷耐量・・・・[7]
  •  7.12 温度上昇・・・・[7]
  •  7.13 振動・・・・[8]

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――――― [JIS C 4612 pdf 1] ―――――

           C 4612 : 2020

pdf 目次

ページ

  •  7.14 衝撃・・・・[8]
  •  7.15 絶縁抵抗・・・・[8]
  •  7.16 商用周波耐電圧・・・・[8]
  •  7.17 雷インパルス耐電圧・・・・[8]
  •  7.18 イミュニティ性能・・・・[8]
  •  7.19 定格値負担・・・・[8]
  •  7.20 構造・・・・[8]
  •  7.21 端子記号・・・・[10]
  •  7.22 零相変流器及び/又は零相電圧検出装置の要件・・・・[12]
  •  8 試験方法・・・・[13]
  •  8.1 一般・・・・[13]
  •  8.2 動作値試験・・・・[14]
  •  8.3 動作時間・・・・[15]
  •  8.4 大電流地絡特性試験・・・・[16]
  •  8.5 慣性特性試験・・・・[17]
  •  8.6 負荷電流の影響試験・・・・[18]
  •  8.7 制御電源電圧の影響試験・・・・[18]
  •  8.8 制御電源開閉試験・・・・[18]
  •  8.9 動作表示器の動作特性試験・・・・[18]
  •  8.10 温度の影響試験・・・・[19]
  •  8.11 耐久性試験・・・・[19]
  •  8.12 過負荷耐量試験・・・・[20]
  •  8.13 温度上昇試験・・・・[21]
  •  8.14 振動試験・・・・[21]
  •  8.15 衝撃試験・・・・[22]
  •  8.16 絶縁抵抗試験・・・・[22]
  •  8.17 商用周波耐電圧試験・・・・[22]
  •  8.18 雷インパルス耐電圧試験・・・・[23]
  •  8.19 イミュニティ性能試験・・・・[26]
  •  8.20 定格値負担試験・・・・[30]
  •  8.21 構造試験・・・・[31]
  •  9 表示・・・・[31]
  •  9.1 一般・・・・[31]
  •  9.2 継電器・・・・[31]
  •  9.3 零相変流器・・・・[31]
  •  9.4 零相電圧検出装置・・・・[31]
  •  10 注意事項の表示・・・・[32]

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――――― [JIS C 4612 pdf 2] ―――――

                                                                                  C 4612 : 2020

まえがき

  この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本電機工業会(JEMA)及び
一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出があ
り,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本産業規格である。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 3)

――――― [JIS C 4612 pdf 3] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
                                                                              C 4612 : 2020

高圧受電用ディジタル形地絡継電装置

Digital type ground relay set for high voltage power receiving

1 適用範囲

 この規格は,1線地絡電流が30 A未満で,主に6.6 kV高圧受電設備の受電点に設置される零相変流器又
は零相電圧検出装置と継電器との組合せから成るディジタル形地絡継電装置(以下,継電装置という。)に
ついて規定する。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
    JIS C 3611 高圧機器内配線用電線
    JIS C 60068-2-6 環境試験方法−電気·電子−第2-6部 : 正弦波振動試験方法(試験記号 : Fc)
    JIS C 60068-2-27 環境試験方法−電気·電子−第2-27部 : 衝撃試験方法(試験記号 : Ea)
    JIS C 61000-4-2 電磁両立性−第4-2部 : 試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
零相変流器(zero phase current transformer)
  地絡事故時に流れる零相電流を検出するための変流器。
3.2
零相電圧検出装置(zero phase potential device)
  電路の対地電圧をコンデンサで分圧し,零相電圧を検出するための装置,又は電路に設けた接地コンデ
ンサに流れる零相電流から零相電圧の等価として用いるための検出装置。
3.3
地絡過電流継電装置(ground overcurrent relay set)
  零相変流器及び地絡過電流継電器の組合せから成り,電路の地絡過電流保護を目的とする継電装置。
3.4
地絡過電圧継電装置(ground overvoltage relay set)
  零相電圧検出装置及び地絡過電圧継電器の組合せから成り,電路の地絡過電圧保護を目的とする継電装
置。
3.5
地絡方向継電装置(directional ground relay set)

――――― [JIS C 4612 pdf 4] ―――――

           2
C 4612 : 2020
  零相変流器,零相電圧検出装置及び地絡方向継電器の組合せから成り,電路の方向を含めた地絡保護を
目的とする継電装置。
3.6
動作時間特性(operate time characteristic)
  入力量と動作時間との関係を表した継電装置の特性。
3.7
整定(setting)
  所定の装置(タップなど)によって,継電装置の動作又は動作時間の基準値を定めること。
3.8
整定値(setting value)
  整定によって,定められる継電装置の動作又は動作時間の基準値。
3.9
動作整定値(GS)(setting value of the operate value)
  継電装置が復帰状態から動作状態となるときの動作基準値。
3.10
動作時間整定値(setting value of the operate time)
  復帰状態にある継電装置の入力が動作値を超えて動作する方向に変化したとき,動作値を超えた瞬間か
ら継電装置が動作するまでの動作時間基準値。
3.11
動作値(operate value)
  継電装置が復帰状態から動作状態となり,動作状態を継続するのに必要な限界入力値。継電装置の入力
には,電流及び電圧があり,電流に関する動作値は“動作電流値”,電圧に関する動作値は“動作電圧値”
という。
3.12
動作時間(operate time)
  復帰状態にある継電装置の入力が動作値を超えて動作する方向に変化したとき,動作値を超えた瞬間か
ら継電装置が動作するまでの時間。
3.13
定格値負担(rated burden)
  継電装置の定格入力電流及び定格入力電圧に対する負担。ボルトアンペア(VA)で表す。

4 使用状態

4.1 標準使用状態

  この規格で標準使用状態とは,次に規定する使用状態をいい,特に製造業者が明示しない限り,使用者
は,継電装置をこの状態で使用する。
a) 周囲温度は,−20 ℃+50 ℃。ただし,氷結しない状態とする。
b) 相対湿度は,日平均で30 %80 %
c) 標高は,2 000 m以下
d) 異常な振動,衝撃,傾斜,磁界及び電界を受けない状態
e) 次の条件にさらされない状態

――――― [JIS C 4612 pdf 5] ―――――

                                                                                             3
                                                                                   C 4612 : 2020
  1) 有害な煙又はガス
  2) 塩分を含むガス
  3) 水滴又は蒸気
  4) 過度のちり又は微粉
  5) 爆発性のガス又は微粉
  6) 風雨,直射日光など

4.2 特殊使用状態

  4.1に規定する以外の使用状態の場合は,特殊使用状態とする。
  そのような場合は,特殊な構造及び機能を必要とするものがあり,その製作及び適用に当たっては,受
渡当事者間での協議で決定する。

4.3 保管状態

  保管状態は,4.1に規定する標準使用状態で,製造業者が使用者に提供したパッケージに入れた状態とす
る。ただし,保管温度は−20 ℃+60 ℃とする。

5 定格

5.1 制御電源の定格電圧

  継電装置に対し,制御電源の電圧入力が必要な場合,直流の定格電圧は48 V又は110 Vとし,交流の定
格電圧は110 Vとする。電圧の変動許容範囲は,定格電圧の−20 %+10 %とする。ただし,直流では+
30 %以下,交流では+15 %以下の一時的な変動があってもよい。

5.2 定格電流

  零相変流器の定格一次電流は,次による。
  100 A,200 A,300 A,400 A,600 A及び1 000 A

5.3 定格電圧

  零相変流器,及び零相電圧検出装置の定格一次電圧は6.6 kVとし,最高電圧は6.9 kVとする。

5.4 バイナリ入力

  バイナリ入力の定格は,製造業者が取扱説明書などで明示した定格と同じでなければならない。

5.5 バイナリ出力

  バイナリ出力の定格は,製造業者が取扱説明書などで明示した定格と同じでなければならない。

5.6 定格周波数

  定格周波数は,50 Hz専用若しくは60 Hz専用,又は50 Hz及び60 Hz共用とする。周波数の変動許容範
囲は,定格周波数の±5 %とする。

6 機能仕様

6.1 一般事項

  製造業者は,取扱説明書などで図1に示すような保護機能のロジック概略図を明示しなければならない。

――――― [JIS C 4612 pdf 6] ―――――

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C 4612 : 2020
                                 図1−保護機能ロジック概略図例

6.2 入力及び入力量の演算

  継電装置には,定格電流は5.2,定格電圧は5.3及び定格周波数は5.6に規定する信号を入力する。
  継電器への入力は,零相変流器及び零相電圧検出装置によって供給する。
  入力の種類の例を,次に示す。
a) 零相電流
b) 零相電圧
  演算形態の例を,次に示す。
c) 実効値
d) 基本波実効値
e) 特定調波実効値
f) ピーク値
g) 瞬時値

6.3 バイナリ入力信号

  継電器にバイナリ入力信号がある場合,製造業者は,保護機能に対する相関関係を取扱説明書などのロ
ジック概略図で明示しなければならない。さらに,製造業者は,入力信号及び使用方法に関する具体的説
明を取扱説明書などで明示しなければならない。

6.4 機能ロジック

6.4.1 動作特性
  継電器は,入力量及び動作時間から成る限時特性をもたなければならない。さらに,地絡方向継電器は,
2種類の入力量の位相差から成る位相特性をもたなければならない。製造業者は,取扱説明書などで特性
を明示しなければならない。
6.4.2 限時特性
  限時特性は,タイマ又は入力量に応じた遅延をもった特性とする。
6.4.3 位相特性
  位相特性は,零相電流と零相電圧との位相差によって示す。位相特性の例を図2に示す。

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                                                                                             5
                                                                                   C 4612 : 2020
                                        図2−位相特性例

6.5 バイナリ出力信号

6.5.1 起動信号
  継電器が起動信号をもつ場合,製造業者は,取扱説明書などでその機能及び構成を明示しなければなら
ない。
6.5.2 起動信号以外のバイナリ出力信号
  継電器が6.5.1に規定する以外のバイナリ出力信号をもつ場合,製造業者は,取扱説明書などで出力信号
が出るまでのロジックを明示しなければならない。出力信号の機能及び使用方法を明確にできる場合,製
造業者は,取扱説明書などで明示しなければならない。

6.6 整定

  継電装置は,表1に規定する整定値を備えなければならない。表1に規定する以外の整定値を追加する
場合,製造業者は,取扱説明書などで整定値を明示しなければならない。
                                          表1−整定値
              項目       地絡過電流継電装置  地絡過電圧継電装置  地絡方向継電装置
          動作電流             0.2 A               −                  0.2 A
          動作電圧a)            −                5%                   5%
          動作時間             0.2 s              0.2 s                0.2 s
          注a) 系統電圧が6 600 Vの場合,完全1線地絡時に発生する零相電圧3 810 Vに対する値。

7 性能

7.1 動作値

  8.2に従って試験を行ったとき,測定した全ての動作値は,表2による。

――――― [JIS C 4612 pdf 8] ―――――

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C 4612 : 2020
                                        表2−動作値特性
        項目                                    許容誤差a)
                    地絡過電流継電装置     地絡過電圧継電装置        地絡方向継電装置
     動作電流値    動作整定値の±10 %             −               動作整定値の±10 %
     動作電圧値           −              動作整定値の±25 %       動作整定値の±25 %
     位相特性             −                      −             製造業者が明示する範囲
     注a) 許容誤差は,継電装置で使用する1台の継電器に対して,零相変流器又は零相電圧検出装置がそれ
          ぞれ1台を接続した場合のものとする。

7.2 動作時間

  8.3に従って試験を行ったとき,測定した全ての動作時間は,表3による。
                                       表3−動作時間特性
 動作整定値(GS)に対する入力値                  許容誤差
                                                                                  許容誤差の
                                  地絡過電流      地絡過電圧     地絡方向
     電流          電圧                                                          下限値a)
                                   継電装置        継電装置      継電装置
                               動作時間整定値の
     130 %          −                              −             −
                                   ±20 % b)
                               動作時間整定値の
     400 %          −                              −             −
                                   ±20 % b)
                                                 動作時間整定値                製造業者の明示
      −          150 %            −                              −
                                                    の±20 %                      による。
                                                                 動作時間整定値
     130 %        150 %            −              −
                                                                   の±20 % b)
                                                                 動作時間整定値
     400 %        150 %            −              −
                                                                   の±20 % b)
 注a) 動作時間整定値の±20 %の値が,許容誤差の下限値よりも小さくなる場合には,許容誤差の下限値を適用す
      る。
    b) 動作時間整定値が0.2 sの場合は,製造業者が別に明示する許容誤差によってもよい。

7.3 大電流地絡特性

  8.4に従って試験を行ったとき,継電装置の動作は,次による。
a) 8.4.1に従って試験を行ったとき,地絡過電流継電装置は,動作しなければならない。
b) 8.4.2に従って動作試験を行ったとき,地絡方向継電装置は,動作しなければならない。
c) 8.4.2に従って不動作試験を行ったとき,地絡方向継電装置は,動作してはならない。

7.4 慣性特性

  8.5に従って試験を行ったとき,継電装置は,動作してはならない。

7.5 負荷電流の影響

  8.6に従って試験を行ったとき,地絡過電流継電装置及び地絡方向継電装置の動作範囲は,表4による。

――――― [JIS C 4612 pdf 9] ―――――

                                                                                             7
                                                                                   C 4612 : 2020
                                      表4−負荷電流の影響
               定格一次電流           定格一次電流に零相電流を重畳した場合の動作範囲
                    A
                  200以下        動作電流整定値の80 %120 %
         200を超え600以下        動作電流整定値の70 %130 %
         600を超えるもの         動作電流整定値の50 %150 %

7.6 制御電源電圧の影響

  8.7に従って試験を行ったときの動作電流値又は動作電圧値は,定格制御電源電圧における動作電流値又
は動作電圧値に対して±10 %でなければならない。

7.7 制御電源開閉

  8.8に従って試験を行ったとき,継電装置は,動作してはならない。

7.8 動作表示器の動作特性

  8.9の試験を行ったとき,通電時には,動作表示器は,確実に動作しなければならない。また,電流又は
電圧を遮断したとき,動作表示器は,最低24時間表示を維持し,かつ,手動で確実に復帰しなければなら
ない。
  なお,保持期間が24時間を超える必要がある場合,その表示を維持する期間は,受渡当事者間の協議に
よる。

7.9 温度の影響

  8.10に従って試験を行ったとき,各温度における動作電流値及び動作時間は,温度が20 ℃における動
作電流値及び動作時間に対して,その誤差が±20 %でなければならない。
  なお,動作範囲内の位相は,製造業者の明示による。

7.10 耐久性

7.10.1 機構
  8.11 a)に従って試験を行ったとき,継電器,零相変流器及び零相電圧検出装置は,表8に示す受渡試験
の試験項目に対応する性能規定を満足しなければならない。
7.10.2 接点
  8.11 b)に従って試験を行ったとき,接点は,表8に示す受渡試験の試験項目に対応する性能規定を満足
しなければならない。

7.11 過負荷耐量

  8.12に従って試験を行ったとき,継電装置は,熱的及び機械的に損傷してはならず,かつ,試験後に表
8に示す受渡試験で測定した動作電流値は,動作整定値に対して±10 %でなければならない。

7.12 温度上昇

  8.13に従って試験を行ったとき,各部の温度上昇は,表5に規定する値以下でなければならない。

――――― [JIS C 4612 pdf 10] ―――――

           8
C 4612 : 2020
                                      表5−温度上昇の限度
                                                                                単位 K
                         測定箇所                               温度上昇
                                                        抵抗法           温度計法
         コイル                                          55                50
                           上昇が制約されるもの          −                50
                    内付
         抵抗器           その他のもの                  −                80
                    外付                                 −               150
                     その他の電子部品                    製造業者の明示による。

7.13 振動

  継電器は,8.14に従って試験を行ったとき,加振中に誤動作及び誤表示を生じてはならない。また,試
験後,継電装置は,7.1の要求事項に適合し,かつ,各部に異常が生じてはならない。

7.14 衝撃

  8.15に従って継電器の試験を行った後,継電装置は,7.1の要求事項に適合し,かつ,各部に異常が生じ
てはならない。

7.15 絶縁抵抗

  8.16に従って試験を行ったとき,絶縁抵抗は,高圧部分(定格電圧が1 000 Vの絶縁抵抗計で測定する
部分)では20 MΩ以上,低圧部分(定格電圧が500 Vの絶縁抵抗計で測定する部分)では10 MΩ以上で
なければならない。

7.16 商用周波耐電圧

  8.17に従って試験を行ったとき,電圧印加時に絶縁破壊又はフラッシオーバを生じることなく,これに
耐えなければならない。試験後,継電装置は,7.1の要求事項に適合し,かつ,各部に異常が生じてはなら
ない。ただし,表8に規定する受渡試験における耐電圧試験は,継電器の性能確認で代用することができ
る。

7.17 雷インパルス耐電圧

  8.18に従って試験を行ったとき,電圧印加時に絶縁破壊又はフラッシオーバを生じることなく,これに
耐えなければならない。継電装置は,7.1の要求事項に適合し,かつ,各部に異常が生じてはならない。

7.18 イミュニティ性能

  8.19に従って試験を行ったとき,誤動作及び誤表示を生じてはならない。ただし,試験電圧印加中の一
過性の表示劣化があってもよい。また,試験後,継電装置は7.1の要求事項に適合し,かつ,表8に示す
受渡試験の性能を満足しなければならない。製造業者は,耐静電気放電性能を表38に規定する中からレ
ベルを定め,取扱説明書などで,明示しなければならない。

7.19 定格値負担

  8.20に従って試験を行ったとき,定格値負担は,製造業者が明示する値の110 %以下でなければならな
い。直流電源の場合は,製造業者が,最大突入電流値を取扱説明書などで明示しなければならない。また,
この負担が整定値,他の入力などによって変化する場合,製造業者は,使用者に対して負担が最大となる
条件を明示しなければならない。

7.20 構造

7.20.1 継電器
  継電器の構造は,次による。

――――― [JIS C 4612 pdf 11] ―――――

                                                                                             9
                                                                                   C 4612 : 2020
a) 継電器は,十分な機械的強度及び電気的強度をもち,通常の温度変化,湿度変化並びに機械的振動及
    び衝撃に耐えるものでなければならない。
b) 継電器は,ほこりが入らないようにした金属製又はこれと同等以上の堅固な箱内に収めなければなら
    ない。パッキンは,容易に変質してはならない。
c) 継電器の正面にカバーを付ける場合には,容易に脱着可能な構造でなければならない。
d) 整定値,端子記号などの表示は,明瞭で,かつ,容易に消えないものでなければならない。
e) 継電器は,動作表示器をもち,動作を表示し,かつ,報知する構造を備えていなければならない。
f) 動作表示器は,動作状態と不動作状態とが明瞭に識別できるものとし,動作した場合,確実に復帰操
    作ができる構造でなければならない。
g) 動作表示器の表示及び継電器の名称は,継電器の正面のカバーを取り去ることなく識別できなければ
    ならない。
h) 動作表示器は,継電器が動作した場合,自動的に元の状態には戻らない構造でなければならない。
i) 継電器を強制的に動作させ得る試験用押しボタンスイッチ又はこれと同等の装置を設けなければなら
    ない。
j) 継電器の復帰は,手動,自動又は外部信号によるもののいずれでもよい。
k) 端子は,容易に外部回路を接続し得る構造とし,公称断面積は,5.5 mm2以下の電線を確実に接続で
    きる構造でなければならない。
l) 金属製の外箱部分は,接地できる構造でなければならない。
      なお,屋外で使用する場合は,適切な防水構造をもつ箱内に納めなければならない。
7.20.2 零相変流器
  零相変流器の構造は,次による。
a) 適切な材料を用い,機械的構造が堅固で取扱いが容易な構造でなければならない。
b) 銅帯を含み一次側電線を附属する場合は,定格電流に応じた太さのJIS C 3611に規定する高圧絶縁電
    線(記号KIP又はKIC)又はこれと同等以上の絶縁耐力をもつもので,その長さは,片側突出し部分
    が30 cm以上とし,他の電線などと容易に接続できる構造でなければならない。
c) 図3に示すK−Lとk−l,及びkt−ltとk−lとは,減極性となるように取り付ける構造でなければな
    らない。
d) 試験用電線を挿入し,その端子kt−ltを設けなければならない。
e) 屋外用のものは,耐候性のある材料を使用し,かつ,高圧側からの漏れ電流が二次回路へ影響を及ぼ
    さないように防護した構造でなければならない。
                                   図3−零相変流器の端子記号

――――― [JIS C 4612 pdf 12] ―――――

           10
C 4612 : 2020
7.20.3 零相電圧検出装置
  零相電圧検出装置の構造は,次による。
a) 適切な材料を用い,機械的構造が堅固で取扱いが容易な構造でなければならない。
b) 高圧側端子は,他の電線などと容易に接続できる構造とし,かつ,接地される金属部との間は,定格
    電圧に応じた十分な絶縁耐力をもっていなければならない。
c) 屋外用のものは,耐候性がある材料を使用していなければならない。
d) 一次側の接地側端子と外箱の接地側端子とは,電気的に接続していなければならない(図4参照)。
           a)                               b)                              c)
                                 図4−零相電圧検出装置の構成例

7.21 端子記号

7.21.1 継電器
  継電器の端子記号及び端子の配列は,次による。
a) 端子記号は,通常,表6による。
b) 端子は,接地用端子を除き,同一面に取り付けなければならない。
c) 複数で一組になる端子の場合,隣接して取り付けなければならない。
d) 遮断器の引外し方式は,表7による。

――――― [JIS C 4612 pdf 13] ―――――

                                                                                            11
                                                                                   C 4612 : 2020
                                     表6−継電器の端子記号
                               端子の種類                               記号a)
        零相二次電流入力端子                                             Z1 Z2
        零相電圧検出装置入力端子                                   Y1 Y2,V1 V2 V3 Ve
                                                                       又はG1 G2
        制御電源入力端子                                                 P1 P2
                                 常時開路                                 a
             接点出力端子       常時閉路                                 b
                                 共用                                     c
         接                     引外し電流の電源端子                    S1 S2
         点 電流引外し方式を
         端                     引外し装置に接続する端子                T1 T2
             目的とする端子
         子                     変流器の二次回路に接続する端子         O1 O2
                                 動作時に電圧を出力とする端子             Va
             電圧出力端子       動作時に無電圧となる端子                 Vb
                                 共用端子                                 Vc
         そ                     1端子だけの場合                          B
             外部接点端子
         の                     専用端子                                B1 B2
         他
         の 引外し電流用リアクトル接続端子                             X1 X2
         端 内蔵リアクトルを経由しない端子                               S0
         子
             内蔵リアクトル中間タップ端子                                 Sm
        接地用端子                                                       E
        注a) 接地側を指定する必要がある端子は,端子記号の添字2の側とする。ただし,零相電圧検
             出装置入力端子が,V1,V2,V3及びVeのものは,Veを接地側とする。

――――― [JIS C 4612 pdf 14] ―――――

           12
C 4612 : 2020
                                    表7−遮断器の引外し方式
             区分             引外し方式                   継電器の端子記号
                            無電圧引外し方式
              A
                           (開路引外し方式)
                             電圧引外し方式
              B
                           (閉路引外し方式)
              C        電圧又は無電圧引外し方式
              D             電流引外し方式
7.21.2 零相変流器
  零相変流器の端子記号及び端子の配列は,次による。
a) 端子記号は,図3に記載のように,一次側はK−L,二次側はk−l,試験用電線の端子はkt−ltとする。
    ただし,貫通形の場合は,孔の入口にK−Lの記号を付けなければならない。
b)   −Lと,k−l及びkt−ltとが平行になるものは,図3に記載するようにK側をkt及びk,L側をlt及
    びlとしなければならない。
c)   −Lに平行に一列に取り付ける場合は,kt−ltでk−lを挟むようにする。平行に二つに分けて取り付
    ける場合は,kt−ltとk−lとをそれぞれ組とし,kt−ltの組を上部又はL側から見て右側に取り付けな
    ければならない。
d) 側面に縦に一列に取り付ける場合は,常に上からkt−k,l−ltの順としなければならない。側面の上部
    に一列に取り付ける場合は,e)による。
e)   −L方向に対して垂直平面へ取り付ける場合は,L側面へ取り付け,一次側電線の下部に一列に配置
    (曲率をもたせてもよい。)し,取付面に向かって左から,kt−k,l−ltの順としなければならない。
7.21.3 継電装置の接続
  製造業者は,継電器,零相変流器及び零相電圧検出装置相互間の接続を,取扱説明書などで明示しなけ
ればならない。

7.22 零相変流器及び/又は零相電圧検出装置の要件

  製造業者は,継電装置で使用する零相変流器及び/又は零相電圧検出装置を明示しなければならない。

――――― [JIS C 4612 pdf 15] ―――――

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JIS C 4612:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 4612:2020の関連規格と引用規格一覧

土質試験・地盤調査,土工機械(一般・特性・要素/ブルドーザ・積込機械・運搬機械/掘削機械/クレーン/基礎工事用機械/トンネル工事用機械・せん孔機械/コンクリート施工機械・機具/道路工事機械など(路盤・舗装・締固め機械)/その他施工機械・機具)

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