JIS C 4612:2020 高圧受電用ディジタル形地絡継電装置 | ページ 4

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8 試験方法

8.1 一般

  試験は,特に規定する場合を除き,次の条件で行わなければならない。
a) 周囲温度 : 20 ℃±10 ℃
b) 相対湿度 : 30 %80 %
c) 外部磁界 : 80 A/m以下(定格周波数)
d) 気圧 : 860 hPa1 060 hPa
e) 入力 :
− 周波数 : 定格周波数の±2 %
− 波形ひずみ率 : 5 %以下
f) 制御電源 :
− 電圧 : 定格電圧の±2 %
− ひずみ率 : 2 %以下
ひずみ率の影響を特に受ける継電装置は,製造業者が,取扱説明書などで明示するものとし,そのひず
み率以下の波形で試験を行う。
なお,製造業者が,ひずみ率を5 %で,箇条7に規定する性能を満足できることを確認した継電装置で
は,5 %以下の波形で試験を行ってもよい。
形式試験及び受渡試験は,表8による。
表8−形式試験及び受渡試験で適用する試験の種類
試験項目 形式試験 受渡試験c) 試験方法 性能
動作値a) ○ ○ 8.2 7.1
動作時間a) ○ ○ 8.3 7.2
大電流地絡特性b) ○ − 8.4 7.3
慣性特性 ○ − 8.5 7.4
負荷電流の影響b) ○ − 8.6 7.5
制御電源電圧の影響 ○ − 8.7 7.6
制御電源開閉 ○ − 8.8 7.7
動作表示器の動作特性 ○ − 8.9 7.8
温度の影響 ○ − 8.10 7.9
耐久性 ○ − 8.11 7.10
過負荷耐量d) ○ − 8.12 7.11
温度上昇 ○ − 8.13 7.12
振動 ○ − 8.14 7.13
衝撃 ○ − 8.15 7.14
絶縁抵抗 ○ − 8.16 7.15
商用周波耐電圧 ○ ○ 8.17 7.16
雷インパルス耐電圧 ○ − 8.18 7.17
イミュニティ性能 ○ − 8.19 7.18
定格値負担 ○ − 8.20 7.19
構造 ○ ○ 8.21 7.20

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表8−形式試験及び受渡試験で適用する試験の種類(続き)
注a) 形式試験における中間の値は,最小及び最大を除く整定範囲内の製造業者が指定する任意の値と
する。受渡試験において,整定値は表1に規定する値としてもよい。
b) 地絡過電圧継電装置の場合は,対象外とする。
c) この規格では,零相変流器などを組み合わせた総合特性で規定しているが,総合特性に入るよう
に零相変流器,零相電圧検出装置及び継電器の個別の特性管理範囲を製造業者が定めて管理して
もよい。この場合,零相変流器及び零相電圧検出装置は,二次側出力値を,継電器は,動作入力
値を管理する。また,別の方法として,標準となる零相変流器及び零相電圧検出装置と組み合わ
せて,総合特性が規定範囲に入るように管理してもよい。
d) 過負荷耐量性能評価済品の零相変流器に,新たな継電器を組み合わせて継電装置として構成した
場合は,省略してもよい。

8.2 動作値試験

8.2.1 地絡過電流継電装置の動作値試験
零相変流器の一次側の任意の1線に,表9に示す電流を流し,これを徐々に変化させ,継電装置が動作
した時点の電流値を測定する。
表9−地絡過電流継電装置の動作値試験条件
項目 形式試験 受渡試験
動作整定値 最小,中間,最大及び0.2 A 0.2 A
動作時間整定値 最小
測定回数 各5回 1回以上
8.2.2 地絡過電圧継電装置の動作値試験
零相電圧検出装置の一次側に三相一括で,表10に示す電圧を印加し,これを徐々に変化させて,継電装
置が動作したときの電圧値を測定する。
表10−地絡過電圧継電装置の動作値試験条件
項目 形式試験 受渡試験
動作整定値 最小,中間,最大及び5 % 5%
動作時間整定値 最小
測定回数 各5回 1回以上
8.2.3 地絡方向継電装置の動作値試験
地絡方向継電装置の動作値試験は,次による。
a) 動作電流値試験 継電装置の整定電圧値を最小とし,零相電圧検出装置の一次側に三相一括で,整定
電圧値の150 %の電圧を印加し,零相変流器の一次側の任意の1線に,製造業者が明示する動作範囲
内の位相の表11に規定する電流を流し,これを徐々に変化させて,継電装置が動作したときの電流値
を測定する。

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表11−地絡方向継電装置の動作電流値試験条件
項目 形式試験 受渡試験
電流 最小,中間,最大及び0.2 A 0.2 A
動作整定値
電圧 最小
動作時間整定値 最小
動作整定値に 電圧 150 %
対する入力値 位相 製造業者が明示する動作範囲内の位相
測定回数 各5回 1回以上
b) 動作電圧値試験 継電装置の整定電流値を最小とし,零相変流器の一次側の任意の1線に整定電流値
の130 %の電流を流し,零相電圧検出装置の一次側に三相一括で,動作範囲内の位相の表12に示す電
圧を印加し,これを徐々に変化させて,継電装置が動作したときの電圧値を測定する。
表12−地絡方向継電装置の動作電圧値試験条件
項目 形式試験 受渡試験
電圧 最小,中間,最大及び5 % 5%
動作整定値
電流 最小
動作時間整定値 最小
動作整定値に 電流 130 %
対する入力値 位相 製造業者が明示する動作範囲内の位相
測定回数 各5回 1回以上
c) 位相特性試験 位相特性は,表13に示す試験条件において,電流の位相を変えて継電装置が動作する
位相角を測定する。形式試験においては,電流の位相を変えて動作範囲を測定する。受渡試験では動
作範囲内の位相で動作すること,動作範囲外の位相で動作しないことを各々1回以上確認する。
表13−地絡方向継電装置の位相特性試験条件
項目 形式試験 受渡試験
電流 最小
動作整定値
電圧 最小
動作時間整定値 最小
動作整定値に 電流 1 000 %
対する入力値 電圧 150 %

8.3 動作時間

8.3.1 一般
動作時間は,次の条件で測定する。
a) 電圧を入力する試験の場合は,零相電圧検出装置の一次側に三相一括で電圧を印加する。
b) 電流を入力する試験の場合は,零相変流器の一次側の任意の1線に電流を流す。
8.3.2 地絡過電流継電装置の動作時間
動作時間は,表14に規定する試験条件において,入力電流をゼロから急激に加えて測定する。

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表14−地絡過電流継電装置の動作時間試験条件
項目 形式試験 受渡試験
動作時間整定値 最小,中間,最大及び0.2 s 0.2 s
動作整定値 最小 最小
動作整定値に対する入力値 130 %及び400 % 130 %
測定回数 各5回 1回以上
8.3.3 地絡過電圧継電装置の動作時間試験
動作時間は,表15に示す試験条件において,入力電圧をゼロから急激に加えて測定する。
表15−地絡過電圧継電装置の動作時間試験条件
項目 形式試験 受渡試験
動作時間整定値 最小,中間,最大及び0.2 s 0.2 s
動作整定値 最小
動作整定値に対する入力値 150 %
測定回数 各5回 1回以上
8.3.4 地絡方向継電装置の動作時間試験
動作時間は,表16に示す試験条件において,動作範囲内の位相の電流及び電圧をゼロから急激に加えて
測定する。
表16−地絡方向継電装置の動作時間試験条件
項目 形式試験 受渡試験
動作時間整定値 最小,中間,最大及び0.2 s 0.2 s
電流 最小
動作整定値
電圧 最小
電流 130 %及び400 % 130 %
動作整定値に対す
電圧 150 %
る入力値
位相 製造業者が明示する動作範囲内の位相
測定回数 各5回 1回以上

8.4 大電流地絡特性試験

8.4.1 地絡過電流継電装置の大電流地絡特性試験
表17に示す試験条件において,零相変流器の一次側の任意の1線に30 Aの電流を流して,継電装置が
動作することを確認する。
表17−地絡過電流継電装置の大電流地絡特性試験条件
項目 形式試験
動作整定値 最小
動作時間整定値 最小
一次側入力値 30 A
測定回数 1回以上

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8.4.2 地絡方向継電装置の大電流地絡特性試験
表18に示す試験条件において,零相電圧検出装置の一次側に三相一括で,3 810 Vの電圧を印加し,零
相変流器の一次側の任意の1線に,この電圧に対して,進み90°の位相で30 Aの電流を流して,継電装
置が動作することを確認する。
表18−地絡方向継電装置の大電流地絡特性試験条件(動作)
項目 形式試験
動作時間整定値 最小
電流 最小
動作整定値
電圧 最小
電流 零相変流器の任意の1線に30 A
一次側入力値 電圧 三相一括で3 810 V
位相 電圧に対して,進み90°の電流
測定回数 1回以上
表19に示す試験条件において,零相電圧検出装置の一次側に三相一括で,3 810 Vの電圧を印加し,零
相変流器の一次側の任意の1線に,この電圧に対し遅れ90°の位相で30 Aの電流を流して,継電装置が
動作しないことを確認する。
表19−地絡方向継電装置の大電流地絡特性試験条件(不動作)
項目 形式試験
動作時間整定値 最小
電流 最小
動作整定値
電圧 最小
電流 零相変流器の任意の1線に30 A
一次側入力値 電圧 三相一括で3 810 V
位相 電圧に対して,遅れ90°の電流
測定回数 1回以上

8.5 慣性特性試験

  表20に示す試験条件において,零相電圧検出装置の一次側に三相一括で,零相変流器の一次側の任意の
1線に動作範囲内の位相の電流を流して動作しないことを確認する。
表20−慣性特性試験条件
試験条件 地絡過電流継電装置 地絡過電圧継電装置 地絡方向継電装置
電流 最小 − 最小
動作整定値
電圧 − 最小 最小
動作時間整定値 0.2 s
動作整定値に 電流 400 % − 400 %
対する入力値 電圧 − 150 % 150 %
製造業者が明示する
位相 − −
動作範囲内の位相
通電時間 0.05 s

――――― [JIS C 4612 pdf 20] ―――――

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