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C 5381-21 : 2014 (IEC 61643-21 : 2009)
6.2.2.4 電流復帰時間試験
SPDは,図5に従って接続する。供給電圧は,製造業者が指定する最大遮断電圧未満とする。周波数は,
0 Hz(直流),50 Hz又は60 Hzとする。
各SPDへの,初期の負荷電流は,Rs又はRs1及びRs2の抵抗を調整して得た定格電流とする。SPDは,
定格電流で安定動作していなければならない。安定動作後,負荷電流がSPDの電流制限機能が動作するレ
ベルまで増加するような値になるように,Rs又はRs1及びRs2の抵抗を減少させる。この試験条件は,電流
を定格電流の10 %未満に減少させたあと,15分間維持する。
その後,Rs又はRs1及びRs2の抵抗を初期の値に増加させる。負荷電流が定格電流の90 %以上に戻る時
間を記録する。この時間は120秒間未満とする。用途によっては,試験は,自動復旧の電流制限機能のた
めに定格電流よりも低い電流で行ってもよい。復帰可能な電流制限素子は,供給電流を120秒間未満の時
間中断する。この後に,復帰可能な電流制限機能は,電流を制限する機能がその元の状態に戻ったことを
保証するために5分間定格電流を通電する。
6.2.2.5 最大遮断電圧試験
SPDは,図5に従って接続する。試験電圧は,製造業者が指定する最大遮断電圧とする。周波数は0 Hz
(直流),50 Hz又は60 Hzとする。SPDの電流制限素子の動作を引き起こす値に,Rs又はRs1及びRs2の抵
抗を調整する。この試験条件を,1時間維持する。1時間後に,SPDの電流制限機能は,5.2.2.2,5.2.2.3及
び5.2.2.4に規定する要求事項を満足しなければならない。
6.2.2.6 動作責務試験
SPDは,図5に従って接続する。試験電圧は,製造業者が指定する最大遮断電圧とする。周波数は,0 Hz
(直流),50 Hz又は 60 Hzとする。
各々のSPDへの負荷電流は,SPDを一時的に短絡回路に置き換え,表7から選定した値に調整(Rs又は
Rs1及びRs2の抵抗によって)する。選定した値は電流制限機能を十分動作させなければならない。回路中
にSPDを挿入後,定格電流の10 %未満に減少するまで試験電流を通電する。
各々のSPDが動作後,2分間以上又は電流制限素子が元の状態に戻るまで電源を取り外す。試験電流を
印加するサイクルは,電源供給がない期間後に継続して,表7に規定する回数繰り返す。最終サイクルの
後に,SPDは,5.2.2.2,5.2.2.3及び5.2.2.4に規定する要求事項を満足しなければならない。
表7−動作責務試験での電流推奨値
電流(直流又は実効値) 印加回数
A
0.5 60
1 10
3 5
5 5
10 3
6.2.2.7 電流制限機能に対する交流電流耐久性試験
SPDは,図6に従って接続する。交流短絡電流は,表8から選定する。SPDに熱が蓄積するのを防ぐた
めに十分な時間間隔で,規定する回数の電流を印加する。交流電源の最大電圧は,製造業者が規定する最
大遮断電圧以下とする。試験前及び印加試験終了後,SPDは,5.2.2.1,5.2.2.2及び5.2.2.3に規定する要求
事項を満足しなければならない。
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電流は,表8から選定する適切な端子に印加する。3端子SPD及び5端子SPDにおいて要求がある場合,
電流は端子X1−X2に印加してもよい。3端子SPD及び5端子SPDの試験の場合,防護していない側の端
子の各対(X1−C及びX2−C)は,同時に同極性で,又は別々に試験してもよい。
表8−交流電流耐久性試験の電流推奨値
48 Hz62 Hz
継続時間
短絡電流(実効値) 印加回数 試験端子
s
A
0.25 1 5 X1−C
0.5 1 5 X2−C
0.5 30 1 X1−X2
1 1 5
1 1 60
2 1 5
2.5 1 5
5 1 5
6.2.2.8 電流制限機能に対するインパルス耐久性試験
SPDは,図7に従って接続する。インパルス電圧及び電流は,表9から選定する。SPDに熱が蓄積する
のを防ぐために十分な時間間隔で,規定する回数の電流を印加する。規定する試験回数の半分は一つの極
性で,また残りの半分回数は反対の極性で試験する。又は,試料の半分は一つの極性で試験し,残りの半
分を反対の極性で試験してもよい。試験前及び印加試験終了後,SPDは,5.2.2.1,5.2.2.2及び5.2.2.3に規
定する要求事項を満足しなければならない。
インパルス電流は,表9から選び,適切な端子に印加する。3端子SPD及び5端子SPDの場合,インパ
ルス電流は,端子X1−X2に印加してもよい。3端子SPD及び5端子SPDの試験の場合,防護していない
側の各対(X1−C及びX2−C)を同時に同極性で,又は別々に試験してもよい。
低電流ヒューズは,試験中,SPDの定格内において,I2tレベルで小さいことを要求する場合がある。電
流制限器は,最小保護負荷インピーダンス又は電圧(例えば,ガス入り放電管のアーク状態)で動作する
ように設計してもよい。要求がある場合,これを試験回路に加えなければならない。
表9−インパルス耐久性の電流推奨値
開回路電圧 短絡回路電流 印加回数 試験端子
1 kV 100 A,10/1 000 30 X1−C
1.5 kV 10/700 37.5 A,5/300 10 X2−C
最大遮断電圧 25 A,10/1 000 30 X1−X2
最大遮断電圧 ITU-T Recommendation K.44の 10
図A3−1
4 kV,1.2/50 2 kA,8/20 10
注記 対応国際規格において,ITU-T Recommendation K.17の図1と規定しているが,このITU-T
Recommendationは廃止されている。廃止となったK.17の技術内容を引き継いでいるものが,
K.44であるため修正した。
6.2.3 伝送試験
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6.2.3.1 静電容量試験
SPDの静電容量は,1 MHzで1 V(実効値)の周波数信号発生器を用いて,規定する端子間で測定する。
一対の端子を測定し,測定に関与しない端子は,全てまとめて接続し,周波数信号発生器の接地端子に接
続する。直流バイアスは印加しない。一部のSPDの静電容量は,バイアス電圧に依存することに注意する。
一部の用途においては,このバイアス電圧が通信回線の1回線だけに現れ,重大な静電容量の不均衡を生
じる場合がある。
6.2.3.2 挿入損失試験
挿入損失はデシベルで表し,適切な特性インピーダンスをもつ1 m以下のリード線を用いて測定する。
測定は,図8の回路を用い,SPDを短絡回路に置き換えて行う。その後,SPDを挿入してデシベル測定を
行う。挿入損失は,この二つの測定間のベクトル差である。表10に特性インピーダンス,周波数範囲及
びケーブルの種類を示す。推奨試験レベルは−10 dBmである。
図8の試験リード線及び結合するバランの測定損失は,伝送周波数帯域内で3 dB以下でなければならな
い。挿入損失は,SPDを用いる伝送の周波数帯域内で測定し記録する。
表10−図8のための標準パラメータ
周波数範囲 特性インピーダンスZ0 ケーブルの種類
300 Hzを超え4 kHz以下 600 Ω 対より線
4 kHzを超え250 MHz以下 100 Ω,120 Ω又は150 Ω 対より線
1 GHz以下 50 Ω又は75 Ω 同軸
1 GHzを超えるもの 50 Ω 同軸
6.2.3.3 リターンロス試験
リターンロスはデシベルで表示し,適切な特性インピーダンスをもつ1 m以下のリード線を用いて測定
する。測定は,図9の回路を用い,SPDを短絡回路に置き換えて行う。その後SPDを挿入してデシベル測
定を行う。表10に,特性インピーダンス,周波数範囲及びケーブルの種類を示す。推奨試験レベルは,
−10 dBmである。
SPDに信号を印加して,インピーダンスの不連続によって反射する信号を,信号を印加する端子で測定
する。リターンロスは,SPDを用いる伝送周波数帯域内で測定し記録する。
6.2.3.4 縦バランス又は縦コンバージョンロス(LCL)試験
次に示す式によって算出する縦バランスは,ITU-T Recommendation O.9:1999に規定する縦コンバージ
ョンロス(LCL)と等しい。
図10は,3端子,4端子及び5端子SPDの縦バランス試験の接続を示す。4端子及び5端子SPDは,ス
イッチS1の開及び閉の両方を行う。縦バランスは,SPDに発生する電圧Vmに対する供給した縦電圧Vsの
比率で,次の式を用いて算出し,デシベルで表示する。
Vs
LCL 20 log10
Vm
ここに, LCL : ITU-T Recommendation O.9:1999に規定する縦コンバー
ジョンロス(dB)
Vs : 供給した縦電圧
Vm : SPDに生じる電圧
Vs及びVmに用いる信号は同じ周波数とする。
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高周波における正確な測定のため,バランを試験回路の図10に示す抵抗器の代わりに用いてもよい。線
間インピーダンスZ1及び縦インピーダンスZ2の試験ブリッジ構成は,実際には全ての状態を表現してい
ない。終端インピーダンス及び測定周波数のための,特別に考慮する周波数範囲及び電圧のような,想定
できる伝送特性値及び範囲は,関連するITU-T Recommendationに示す。190 kHzまでの異なる周波数範
囲における値及びインピーダンスの例を,表11に規定する。その他の規定がない場合,測定は周波数を増
加させて実施する。例えば,アナログ回線に用いる場合は,200 Hz,500 Hz,1 000 Hz及び4 000 Hzで行
い,デジタルISDN回線に用いる場合は,5 kHz,60 kHz,160 kHz及び190 kHzで行う。測定回路自体の
縦バランスはSPDの縦バランス値に比べ20 dB以上大きいことが望ましい。SPDの縦バランスが直流バイ
アスに依存する場合,各SPD端子に適切な直流バイアス電圧を印加して試験する。測定回路に要求に対す
る事項は,ITU-T Recommendation O.9に規定する。
表11−縦バランス試験に対するインピーダンス値
周波数f 回線 インピーダンスZ1 a) インピーダンスZ2 b)
4 kHz以下 アナログ 300 Ω 150 Ω
190 kHz以下 ISDN 55 Ω又は67.5 Ω 20 Ω40 Ω
30 MHz以下 ADSL2+,VDSL 67.5 Ω 20 Ω40 Ω
注a) 試験回路と実際の縦バランスとの違いは,僅かに存在する端子の入力インピーダンスである。そのため,
この解析方法は,ほぼ全て論理的な入力インピーダンスを適用する。Z1及びZ2の規定の詳細は,関連製
品の規格を参照する。
b) 2は,Z1の半分と等しい。
縦コンバージョンロスがSPDの直列抵抗の整合性に依存する場合,バランスは,直列抵抗間の最大の抵
抗又は百分率の差として規定してもよい。
6.2.3.5 ビットエラー率(BER)試験
ビットエラー率(図11参照)は,ビットエラー数を全ビット数で除した値であって,伝送装置又はデー
タ記憶装置の性能確認として用いる。例えば,100 000ビットの出力のうち,2.5の誤ったビットがあった
場合,105出力中2.5又は2.5×10−5となる。異なる伝送レートでの試験時間例を,表12に規定する。
BER試験はSPDの接続による変化を測定するため実施している。BER試験は,ITU-T Recommendation
G群(例えば,ISDNではITU-T Recommendation G.821,ADSL2ではITU-T Recommendation G.992.3,
VDSLではITU-T Recommendation G.993.1など)に規定がある。
表12−ビットエラー率試験のための試験時間
擬似乱数のビットパターン(R) 試験時間
64 kbit/s未満 1h
64 kbit/s以上 1 554 kbit/s未満 30 min
1 554 kbit/s以上 10 min
6.2.3.6 近端漏話(NEXT)試験
漏話は,図12に示す回路で,SPDに終端した平衡のとれた短い試験用リード線で測定する。平衡のと
れた入力信号をSPDの妨害する側の回線に印加し,影響を受ける回線上に誘導した信号を試験リード線の
近端で測定する。推奨する試験信号は,−10 dBmである。結合バラン及び試験リード線の損失は,伝送周
波数帯域内で3 dB以下とする。近端漏話は,SPDを用いる伝送周波数帯域内で測定し記録する。
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6.3 機械的試験
6.3.1 端子及びコネクタ
接続用の端子が5.3.1に規定する要求事項を満足することを確認する。
6.3.1.1 一般試験方法
SPDは,製造業者が推奨する方法によって取り付け,不適切な外部加熱又は冷却から保護する。その他
の規定がない場合,SPD端子は,次に規定する最も厳しい条件(最大又は最小の断面積)で導体を配線す
る。
− 端子及び防護端子の両方をもつSPDに対しては,表13による。
− その他のSPDに対しては,製造業者の指定に従う。
試験用SPDは,厚さ約20 mmの黒色に塗装した木板に固定する。固定方法は,製造業者が指定する取
付方法に従う。試験中に試料の整備又は取外しは行わない。
6.3.1.2 ねじ端子試験
SPDに接続する場合のねじの操作の適否は,次の試験を行い,検査によって判定する。
ねじは,次の事項に従って締付けと緩めを実施する。
− 絶縁材料のねじ山とねじのかみ合いに対しては,10回実施する。
− その他の場合は,5回実施する。
絶縁材料のねじ山とかみ合うねじ又はナットは,毎回完全に取り外してから再挿入する。試験は,製造
業者が指定するトルクを適用し,適切なドライバ又はスパナを用いて実施する。ねじは,急激に締めては
ならない。ねじを緩めるごとに導体を取り外す。試験中に,ねじ締めした接続が緩んではならない。また,
ねじの破損及びねじの頭部,ねじ山,ワッシャ,スターラップなどのSPDの使用を害する損傷があっては
ならない。外囲器及びカバーも同様に損傷してはならない。
表13−ねじ端子又はねじなし端子に接続可能な銅導体の断面積
SPDの最大定格電流 銅導体の公称断面積
A mm2
AWG−端子(参考)
1以下 0.11 1826
1を超え 13以下 12.5 1418
13を超え 16以下 14 1218
6.3.1.3 ねじなし端子試験
適否は,次の試験を行い,検査によって判定する。
2ポートSPDは,表13によって,1ポートSPDは製造業者の指定する値によって,最小及び最大断面
積の新しい導体を端子に取り付ける。その後,各導体は,表14に規定する値で引っ張る。引張り力は,
急激ではなく導体の軸方向に1分間加える。試験中に,端子に接続した導体の移動又は損傷があってはな
らない。
表14−引張り力(ねじなし端子)
断面積
0.5 0.75 1.0 1.5 2.5 4
mm2
引張り力
30 30 35 40 50 60
N
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JIS C 5381-21:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61643-21:2009(IDT)
JIS C 5381-21:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.240 : 送電及び配電網 > 29.240.10 : 変電所設備.サージ防止装置
JIS C 5381-21:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC5381-11:2014
- 低圧サージ防護デバイス―第11部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの要求性能及び試験方法
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験