JIS C 5601:1975 規格概要
この規格 C5601は、無線通信に関して用いられる用語とその意味について規定。
JISC5601 規格全文情報
- 規格番号
- JIS C5601
- 規格名称
- 電子通信用語(無線通信編その1)
- 規格名称英語訳
- Glossary of terms used in electronics and telecommunications (radiotelecommunications No.1)
- 制定年月日
- 1969年6月1日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 01.040.33, 33.020
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1969-06-01 制定日, 1972-06-01 確認日, 1975-06-01 改正日, 1978-06-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1993-12-01 確認日, 1999-06-20 確認日, 2004-03-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS C 5601:1975 PDF [5]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
C5601-1975
電子通信用語(無線通信編その1)
Glossary of Terms Used in Electronics and Telecommunications (Radiotelecommunications No.1)
1. 適用範囲 この規格は,無線通信に関して用いられる主な用語とその意味について規定する
2. 分類 無線通信編その1を,次の5部門に分ける
I. 一般電気通信
II. 電磁波,電波の分類
III. 振動及び信号
IV. 変調
V. 雑音及び混信
3. 無線通信用語 主な用語について,次のように定める
I. 一般電気通信用語 (general telecommunication terms)
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
1-1 無線通信 むせんつうしん 電波を利用して行う通信。 radio communication
1-2 無線電話 むせんでんわ 電波を利用して行う電話。 radiotelephony
1-3 無線電信 むせんでんしん 電波を利用して行う電信。 radiotelegraphy
1-4 無線放送 むせんほうそう broadcast,
公衆によって直接受信されることを目的に,音響,
(放送) (ほうそう) 画像などの伝送を行う無線通信。 broadcasting
1-5 無線通信路 むせんつうしん radio channel
無線送信機と無線受信機との間を結ぶ通信路。
ろ
1-6 無線中継 むせんちゅうけ radio relay
送信局と受信局との距離が遠い場合などに中間に無
い 線局を設けてそこで受信し,その情報をそのまま再
送信すること。
1-7 無線中継方式 むせんちゅうけ 無線中継によって端局間を結ぶ方式。 radio-relay system
いほうしき
1-8 広帯域無線中継こうたいいきむ widebandradio relay
多重電話,テレビジョン又はこれらの組合せのよう
方式 せんちゅうけい system
な広い周波数帯の信号を伝送する無線中継方式。
ほうしき
1-9 無線遠隔測定 むせんえんかく radiotelemetering
測定量を自動的に検出し,電波を利用してその結果
そくてい を離れた箇所に伝送して行う測定。
備考 このための測定装置をラジオテレメータ
という。
1-10 選択呼出方式 せんたくよびだ selective calling
ある局から特定の符号を送り,希望局だけを限って
しほうしき 呼出す方式。
参考 希望局は1局の場合もあり,複数局(群)
の場合もある。
――――― [JIS C 5601 pdf 1] ―――――
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C5601-1975
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
1-11 単信方式 たんしんほうし simplex operation
手動などによって送受を交互に切り替えて,甲乙相
き 互の通信を行う方式。
備考 無線通信では単信方式は,一つ又は二つ
の周波数を用いる。
1-12 複信方式 ふくしんほうし duplex operation
同時伝送によって甲乙相互の通信を行う方式。
き 備考 無線通信では,複信方式は二つの周波数
を必要とする。
II. 電磁波−電波の分類 (electromagnetic waves, classification of radio waves)
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
2-1 電波 でんぱ 電磁波のうち,3000GHz以下の周波数の部分(1)。
radio wave
注(1) 電波法による。
参考 国際電気通信条約では,周波数帯の周波
数の範囲とその名称を次のとおり表示し
ている。
周波数帯の周波数周波数帯の名メートルによ
の範囲 称(略称) る区分
3kHz very low myria-metric
を超え frequency wave
30kHz (VLF) ミリアメート
以下 ル波
30kHz low kilometric
を超え frequency wave
300kHz (LF) キロメートル
以下 波
300kHz medium hectometric
を超え frequency wave
3000kHz (MF) ヘクトメート
以下 ル波
3MHz decametric
high frequency
を超え (HF) wave
30MHz デカメートル
以下 波
30MHz very high metric wave
を超え frequency メートル波
300MHz (VHF)
以下
300MHz ultra high decimetric
を超え frequency wave
3000MHz (UHF) デシメートル
以下 波
3GHz super high centimetric
を超え frequency vave
30GHz (SHF) センチメート
以下 ル波
30GHz millimetric
extremely high
を超え frequency wave
300GHz (EHF) ミリメートル
以下 波
300GHz decimilli-metri
を超え c wave
3000GHz デシミリメー
−
又は トル波
3THz
以下
――――― [JIS C 5601 pdf 2] ―――――
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C5601-1975
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
2-2 マイクロ波 まいくろは 波長が極めて短い電波の通称。 microwave
備考 具体的には,送受信回路に導波管や空胴
共振器を使うような短い波長の電波をい
う。
2-3 周波数帯 しゅうはすうた ある二つの周波数の間の範囲。 frequency band
い 備考1. 一般には,高周波電流又は電波の特性
がほぼ等しいような連続した周波数の
一群をいう。
2. ある機器の動作可能な周波数範囲とも
いう。
2-4 業務別周波数帯ぎょうむべつし service band
国内又は国際間の規則によって無線通信業務別に割
ゅうはすうたい り当てられた周波数帯。
III. 振動及び信号 (oscillations and signals)
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
3-1 振動性回路 しんどうせいか oscillatory circuit
持続振動,減衰振動などを生じる回路及びそうした
いろ 性質をもつ回路の総称で,キャパシタンス,インダ
クタンス及び抵抗分をもち,リアクタンス分の作用
が抵抗分の作用よりも大きな回路。
3-2 減衰振動 げんすいしんど damped oscillation
時間がたつにつれて,その振幅が次第に減少する振
う 動。
3-3 固有周波数 こゆうしゅはす natural frequency
ある系又は回路が自由振動をするときの周波数。
う
3-4 定在波 ていざいは standing wave
媒質に不連続があるとき,その部分への入射波と,
そこからの反射波とが合成されてできる見かけ上進
行しない定在的な波。
3-5 波 節(節) はせつ(ふし) 定在波の振幅の最小部分。 (wave) ode
3-6 波腹 はふく 定在波の振幅の最大部分。 antinode
3-7 オーバシュート overshoot
回路特性によって,例えば方形波のような波形の前
ぶち又はあと(後)ぶちの部分が過渡的に増大する
こと,又はその最大値。
3-8 レスポンス response
回路に信号を加えたとき,その回路の特性によって
決まる出力信号の現れ方。
備考 応答ともいう。
3-9 周波数特性 しゅうはすうと 回路の周波数に対応する特性。 frequency
くせい characteristic
参考 実際には,増幅器などにおいて各周波数
に対応する振幅又は増幅度の関係を示す
ことが多い。
3-10 振幅特性 しんぷくとくせ amplitude
ある回路において,一定周波数の正弦波の入力振幅
い と出力振幅との関係を示す特性。 characteristic
3-11 パルスレスポン パルス波形の入力信号に対するレスポンス。 pulse response
ス
――――― [JIS C 5601 pdf 3] ―――――
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C5601-1975
IV. 変調 (modulation)
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
4-1 変調 へんちょう modulation
伝送しようとする情報を表す信号波によって,正弦
波又は周期的パルスなどの高周波電流の振幅,周波
数その他に時間的な変化を与える操作。
備考 この場合の高周波電流を搬送波という。
参考 変調の方式には,振幅変調方式,周波数
変調方式などがある。
4-2 搬送波 はんそうは carrier (wave)
情報の伝送に必要な搬送用の正弦波又は周期的なパ
ルスなどの波。
4-3 搬送周波数 はんそうしゅう 搬送波の周波数。 carrier frequency
はすう
4-4 被変調波 ひへんちょうは 変調の結果生じる波。 modulated wave
備考 変調波ともいう。
4-5 側波帯 そくはたい sideband
変調によって生じるスペクトル成分のうち,搬送周
波数の上側又は下側に現れる部分の周波数帯。
備考 側波帯内のある一つの周波数を側波(周
波数)という。
4-6 ベースバンド baseband
広帯域無線中継方式の搬送波を変調する信号の周波
数帯。
4-7 両側波帯伝送 りょうそくはた double-sideband
振幅変調方式において,搬送波成分と上下の側波帯
いでんそう をすべて伝送すること。 transmission
4-8 単側波帯伝送 たんそくはたい single-sideband
振幅変調方式において,上又は下側波帯の片方だけ
でんそう を伝送すること。 transmission
参考 実際には,搬送波の一部又は全部を除去
する場合が多い。
4-9 独立側波帯伝送どくりつそくは independent sideband
振幅変調方式において,上下の側波帯を別々の信号
たいでんそう で変調し伝送すること。 transmission
参考 実際には,搬送波の一部又は全部を除去
する場合が多い。
4-10 低減搬送波伝送ていげんはんそ reduced-carrier
振幅変調方式において,搬送波レベルを低減して伝
うはでんそう 送すること。 transmission
4-11 抑圧搬送波伝送よくあつはんそ suppressed-carrier
振幅変調方式において,搬送波レベルを抑圧して伝
うはでんそう 送すること。 transmission
4-12 パイロット波 pilot wave
受信側装置の動作を制御するために伝送する低レベ
(パイロット) ルの信号数。
4-13 残留側波帯 ざんりゅうそく vestigial sideband
振幅変調方式において,一方の側波帯のうち変調信
はたい 号の高域に対応する成分を大きく減衰させた残りの
部分。
4-14 残留側波帯伝送ざんりゅうそく vestigial sideband
振幅変調方式において,残留側波帯と他方の完全な
はたいでんそう 側波帯とを伝送すること。 transmission
4-15 保護周波数帯 ほごしゅうはす guard band
相互の干渉を防ぐ目的で,業務別周波数帯の境界に
うたい 設ける狭い周波数帯。
V. 雑音及び混信 (noise and interference)
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
5-1 自然雑音 しぜんざつおん 自然現象によって生じる電気的な雑音。 natural noise
備考 人工雑音以外のもので,大気雑音,太陽
系雑音及び宇宙雑音の総称をいう。
――――― [JIS C 5601 pdf 4] ―――――
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C5601-1975
番号 用語 読み方 意味 対応英語(参考)
5-2 人工雑音 じんこうざつおん man-made noise
電気装置又は電気機器から発生する電気的な雑音。
参考 人工雑音には,空間を伝わるものと線絡
を伝わるものとがある。
5-3 混信 こんしん radio interference
希望電波の受信が,希望しないほかの電波によって
乱されること。
5-4 妨害 ぼうがい disturbance
希望電波の受信が,希望しないほかの電波又は電気
的な雑音によって乱されること。
5-5 ジャミング jamming
希望信号の内容をわからなくするために,電波を発
射して受信を故意に妨害すること。
5-6 S N比 えすえぬひ signal-to-noise ratio
希望信号電力と,これに混入している雑音電力との
比。
備考 SN比は,一般にデシベルで表す。
電子部会 電子通信用語専門委員会 構成表(昭和44年6月1日制定時)
氏名 所属
(委員会長) 徳 間 敏 致 郵政省電波監理審議会
根 橋 正 人 通商産業省重工業局
中 川 隆 工業技術院標準部
谷 口 政 次 郵政省電波監理局
糟 谷 績 郵政省電波研究所
相 田 実 日本電信電話公社電気通信研究所
内 山 友 和 日本電信電話公社技術局
木 戸 栄 治 青山学院大学理工学部
斉 藤 泰 治 日本放送協会総合技術研究所
高 橋 重 雄 財団法人電波技術協会
根 岸 巌 千葉工業大学
森 本 重 武 株式会社日本教育テレビ
(事務局) 加 藤 忠 雄 工業技術院標準部電気規格課
渡 辺 武 夫 工業技術院標準部電気規格課
瀬 戸 和 吉 工業技術院標準部電気規格課
JIS C 5601:1975の国際規格 ICS 分類一覧
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