この規格ページの目次
3
C 60068-2-64 : 2011 (IEC 60068-2-64 : 2008)
Specific terms according to the type of instrument
IEC 60068-5-2:1990,Environmental testing. Part 5: Guide to drafting of test methods−Terms and definitions
IEC Guide 104,The preparation of safety publications and the use of basic safety publication and group safety
publications
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
注記 一般的な用語は,JIS B 0153,JIS C 60068-1,JIS C 60068-2-6,IEC 60050-300及びIEC 60068-5-2
に定義されている。次の用語の定義が,これらの出典の定義から派生又は修正されたものであ
る場合は,そのことも示す。
3.1
横運動(cross-axis motion)
加振した方向以外の運動。一般に加振する軸に直交する2軸で規定する。
注記 横運動は,固定点の近傍で計測するのが望ましい。
3.2
実際の運動(actual motion)
基準点の変換器からの応答で,広帯域信号によって表される運動。
注記 この用語は,本文中では使われていないが,対応国際規格で定義されており,この規格でもそ
のままとした。
3.3
固定点(fixing point)
通常,供試品を使用中に固定している点で,取付具又は振動台に接している供試品の部分。
注記1 実際の取付構造物の一部を取付具として使用するときは,固定点は,供試品上の点ではなく,
取付構造物上の点とする。
注記2 包装された製品が供試品の場合は,固定点は,振動台と接する包装材を含む供試品の表面と
解釈する。
3.4 制御方法
3.4.1
1点制御(single point control)
基準点の変換器からの信号を用いて,この点を規定の振動レベルに保つ制御方法。
3.4.2
多点制御(multipoint control)
監視点の各変換器からの信号を用いる制御方法。
注記 これらの信号は,製品規格の規定に従って,連続的に算術平均するか又は比較方法を用いて処
理する(3.13参照)。
3.5
gn
地球の重力による標準加速度。地球上の加速度は,高度及び緯度によって変化する。
注記 この規格では,gnの値を10 m/s2に丸める。
――――― [JIS C 60068-2-64 pdf 6] ―――――
4
C 60068-2-64 : 2011 (IEC 60068-2-64 : 2008)
3.6
計測点(measuring points)
試験を実施するときにデータを収集する特定の点。
注記 計測点には,次に定義する監視点,基準点及び架空の基準点の3種類がある。
3.7
監視点(check point)
取付具,振動台又は供試品上の点で,固定点の一つに可能な限り近く,取付具,振動台又は供試品と強
固に結合している点。
注記1 試験要求事項を満たすために,複数の監視点を使用する場合がある。
注記2 固定点が4点以下の場合は,それぞれの点の近傍を監視点として使用するのがよい。振動台
と接する包装材の表面を固定点と解釈するような包装された製品の場合は,1点の監視点を
使用するのがよい。ただし,試験振動数範囲において,振動台又は取付構造物の共振の影響
がない場合に限る。共振の影響がある場合は,多点制御が必要となる場合がある。固定点が
4点を超える場合は,製品規格で代表的な固定点4点を監視点として規定するのがよい。
注記3 供試品が大きいか又は複雑なため,固定点に近接した点を監視点とすることができないよう
な特別の場合は,製品規格で監視点を規定するのがよい。
注記4 多数の小形の供試品を1個の取付具に取り付ける場合,又は幾つかの固定点がある小形の供
試品の場合は,制御信号を取り出すために監視点を1点としてもよい(すなわち,基準点と
なる。)。したがって,この信号は,供試品の固定点よりも,むしろ取付具に関係しているこ
とになる。この方法は,供試品を取り付けた状態の取付具の最低共振振動数が,試験上限振
動数よりも十分高いときに限り使用できる。
3.8
基準点(reference point)
この規格の要求事項を満たすように試験の制御に使用する点で,監視点から選んだ点。
3.9
架空の基準点(fictitious reference point)
この規格の要求事項を満たすように試験の制御に使用する点で,複数の監視点から手動又は自動で導き
出した架空の点。
3.10
応答点(response points)
供試品の振動応答検査の目的のためにデータを収集する供試品上の特定の点。
注記 これらの点は,監視点又は基準点と同一ではない。
3.11
推奨試験軸(preferred testing axes)
供試品の最も弱い軸を含む直交する3軸。
3.12
サンプリング周波数(sampling frequency)
時刻歴をデジタル形式で記録又は表現するための,離散的な値の1秒間当たりの数。
注記 この用語は,本文中では使われていないが,対応国際規格で定義されており,この規格でもそ
のままとした。
――――― [JIS C 60068-2-64 pdf 7] ―――――
5
C 60068-2-64 : 2011 (IEC 60068-2-64 : 2008)
3.13
多点制御方法(multipoint control strategies)
多点制御を使用する場合に,基準となる制御信号を計算する方法。
注記 多点制御方法には,次に定義する平均値制御及び極値制御の2種類があり,これらの違いは4.7.1
を参照。
3.14
平均値制御(averaging)
2点以上の監視点の加速度スペクトル密度の振動数ラインごとの算術平均から制御加速度スペクトル密
度を作る制御方法。
3.15
極値制御(extremal)
2点以上の監視点の加速度スペクトル密度の振動数ラインごとの最大値又は最小値から制御加速度スペ
クトル密度を作る制御方法。
3.16
波高率(crest factor)
時刻暦波形の,rms値に対するピーク値の比(JIS B 0153参照)。
3.17
−3 dB帯域幅(−3 dB bandwidth)
単一の共振ピークがあるとき,最大応答の0.707倍となる振動数応答関数上の2点の間の振動数の幅。
3.18
加速度スペクトル密度,ASD(acceleration spectral density)
ある中心振動数の狭帯域フィルタを通過した加速度信号のその部分の2乗平均値で,単位帯域幅当たり
で表し,帯域幅をゼロに近付け,かつ,平均化時間を無限大に近付けたときの極限値。
3.19
制御加速度スペクトル密度(control acceleration spectral density)
基準点又は架空の基準点で測定した加速度スペクトル密度。
3.20
制御システムループ(control system loop)
次に示す一連の動作。
− 基準点又は架空の基準点から取り出したアナログ波形信号のデジタル化。
− 必要な信号処理の実施。
− 振動試験装置の電力増幅器に対して,更新されたアナログ信号を出力(B.1参照)。
注記 この用語は,本文中では使われていないが,対応国際規格で定義されており,この規格でもそ
のままとした。
3.21
駆動信号クリッピング(drive signal clipping)
波高率による,駆動信号の最大値の制限。
3.22
有効振動数範囲(effective frequency range)
試験振動数範囲内の最低振動数(f1)の0.5倍から最大振動数(f2)の2倍までの振動数範囲(図1参照)。
――――― [JIS C 60068-2-64 pdf 8] ―――――
6
C 60068-2-64 : 2011 (IEC 60068-2-64 : 2008)
注記 初期傾斜及び最終傾斜によって,有効振動数範囲は試験振動数範囲(f1f2)よりも広くなる。
3.23
加速度スペクトル密度誤差(error acceleration spectral density)
規定の加速度スペクトル密度と制御加速度スペクトル密度との差。
3.24
等化(equalization)
加速度スペクトル密度誤差を最小にすること。
3.25
最終傾斜(final slope)
規定の加速度スペクトル密度のf2以上の部分(図1参照)。
3.26
振動数分解能Be(frequency resolution)
加速度スペクトル密度の振動数間隔をヘルツ(Hz)で表した幅。
注記 これは,デジタル解析での時刻歴レコード長(T)の逆数に等しい。振動数ラインの本数は,
与えられた振動数範囲内の振動数間隔の数に等しい。
3.27
表示加速度スペクトル密度(indicated acceleration spectral density)
解析器が表示する値から読み取った真の加速度スペクトル密度の推定値。これには,計器誤差,偶然誤
差及び偏り誤差を含む。
3.28
初期傾斜(initial slope)
規定の加速度スペクトル密度のf1以下の部分(図1参照)。
3.29
計器誤差(instrument error)
制御システムヘ入力する各アナログ回路及び制御システムのアナログ回路によって発生する誤差。
3.30
偶然誤差(random error)
加速度スペクトル密度の推定値間のばらつきによる誤差。この誤差は,平均化時間及びフィルタの実際
の帯域幅に影響される。
3.31
レコード(record)
高速フーリエ変換に用いる,時間領域で等間隔に採取したデータの集合。
3.32
再現性(reproducibility)
個々の測定を次の条件で行った場合の,同じ試験条件の同じ値の測定結果間の一致の度合い(IEC
60050-300修正)。
− 異なる方法
− 異なる測定器
− 異なる測定者
− 異なる試験所
――――― [JIS C 60068-2-64 pdf 9] ―――――
7
C 60068-2-64 : 2011 (IEC 60068-2-64 : 2008)
− 1回の測定時間に比べ,十分長い時間が経過した後の測定
− 使用する測定器の使用条件の違い
注記 用語“再現性”は,前記の条件の一つだけを考慮する場合にも使う。
3.33
rms値(root-mean-square value)
f1とf2との間の区間全体にわたる関数の二乗平均の平方根。
3.34
標準偏差,σ(standard deviation)
偏差の二乗平均の平方根。振動理論では,振動の平均値はゼロである。ランダム振動の時刻歴の場合,
標準偏差はrms値に等しい。
3.35
統計的確度(statistical accuracy)
表示加速度スペクトル密度に対する真の加速度スペクトル密度の比。
3.36
統計的自由度(statistical degrees of freedom)
ある量を推定するときの独立変数の数(JIS B 0153参照)。
時間平均によってランダムデータの加速度スペクトル密度を推定する場合,統計的自由度は,振動数分
解能及び有効平均化時間から求める。
3.37
試験振動数範囲(test frequency range)
製品規格に規定した加速度スペクトル密度のf1f2の振動数範囲(図1参照)。
3.38
真の加速度スペクトル密度(true acceleration spectral density)
供試品に作用するランダム波の加速度スペクトル密度。
4 試験要求事項
4.1 概要
この要求事項は,試験に用いる電力増幅器,振動発生機,試験用取付具,供試品及び制御システムが完
備している振動系に適用する。
標準的な試験方法は,次の試験手順で構成し,供試品の互いに直交する軸のそれぞれについて適用する。
a) 低レベルの正弦波加振又はランダム波加振を用いた,初期振動応答検査(8.2参照)。
b) 負荷試験又は耐久試験としてのランダム波加振。
c) 初期振動応答検査の結果との比較,及び動的挙動の変化による潜在的な機械的故障を検出するための
最終振動応答検査(8.2及び8.5参照)。
ただし,供試品の動的挙動が分かっている,重要な意味をもたない,又は規定レベルでの試験時にそれ
らの応答が測定できる場合には,製品規格で応答検査に関する要求事項を省略してもよい。
4.2 基本運動
供試品の固定点における基本運動を,製品規格に規定する。供試品の固定点は,加振方向に対して直線
的で,位相及び振幅共に同一の運動をしなければならない。複数の固定点を実質的に同一の運動とするこ
とが困難であれば,多点制御を使う。
――――― [JIS C 60068-2-64 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS C 60068-2-64:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60068-2-64:2008(IDT)
JIS C 60068-2-64:2011の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 60068-2-64:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0153:2001
- 機械振動・衝撃用語
- JISC60068-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)