JIS C 60068-2-69:2019 環境試験方法―電気・電子―第2-69部:試験―試験Te/Tc:電子部品及びプリント配線板のはんだ付け性試験方法(平衡法) | ページ 9

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C.6 方法2
C.6.1 試験装置
次の例外を除き,箇条5,A.1及びA.3による。
a) 浸せき速度は,0.2 mm/s±0.01 mm/sとする。
b) 浸せき深さは,0.01 mmとする。
c) はんだ小球支持ピンの直径は,1 mmとする(A.3参照)。
C.6.2 観察装置
拡大鏡又はズームビデオカメラを使用し,はんだ小球に対しての,供試品の浸せき姿勢及び供試品の位
置を観察することが望ましい。
供試品の浸せき姿勢及びはんだ小球との位置を確認するための拡大レンズ又はズームビデオカメラは,
供試品及びはんだ小球の位置を検知する機能をもつ。
例えば,ビデオカメラの横方向の視野が10 mm以下まで拡大できることが望ましい。
C.6.3 試験方法2
C.6.3.1 試験温度
8.1.2参照。
C.6.3.2 試験手順
C.6.3.2.1 試験準備
はんだ小球支持ピンの直径は,A.3に規定する1 mmとする。
8.1.1に規定するはんだの温度に設定する。はんだ小球支持ピンをはんだで覆わない状態で,はんだ小球
支持ブロックを加熱しない。覆われていないはんだ小球支持ピンを加熱すると,鉄が酸化され,ぬれにく
くなることがある。
C.6.3.2.2 供試品へのフラックスの塗布,及び供試品の保持
a) 試験前に,供試品を規定する浸せき角度(水平)を与えるため適切な保持具に取り付け,7.2にあるよ
うに低活性フラックスを,供試品の端子部に一様に塗布する。フラックスの塗布方法の例を,次に示
す。
− 保持具に取り付けられた供試品を,フラックスに浸せきする。
− 保持具に取り付けた供試品に,綿棒などの塗布具を用いて,フラックスを塗布する。
b) 過剰なフラックスの滴は,吸収性のある紙を接触させて除去する。過剰なフラックスが供試品の保持
具に入り込まない,又は供試品に残留しないことが非常に重要である。過剰なフラックスは,フラッ
クスの溶剤が溶融はんだに接触することで,爆発的な沸騰の原因となる。
c) フラックスの塗布後,供試品を装置につるし,前回の試験で用いたはんだ小球上の中心に試験する供
試品の端子部を動かす。
浸せき姿勢は,表7及び図4の2Aによる。
はんだ小球に対する供試品の浸せき角度及び供試品の姿勢は,拡大レンズ又はズームビデオカメラを用
いて観察し,確保することが望ましい。
C.6.3.2.3 はんだ小球の準備
試験直前に,はんだ小球支持ブロックの上にある前の試験で用いたはんだを綿棒で拭いて取り除き,新
しいはんだに置き換える。その後,8.2.2による。
C.6.3.2.4 試験及び記録
試験及び記録は,次の順序で実施しなければならない。

――――― [JIS C 60068-2-69 pdf 41] ―――――

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a) 供試品の下端点がはんだ小球上面から1 mm1.5 mmの位置となるように装置に取り付けた供試品を
調整し,予備加熱する。
b) 供試品及びはんだは,次の条件で接触する。
− 浸せき速度は,0.2 mm/s±0.01 mm/s
− 推奨する浸せき深さは,0.01 mm
c) はんだ及び供試品を,この位置に5秒間以上保持し,その後,離す。
d) 供試品に作用する垂直力は,供試品とはんだとが接触している間記録される。引上げ中の力は,この
間の力対時間曲線を解析しないため,記録する必要はない。
注記 引上げ速度は,供試品がはんだと一度離れ始めた後の力対時間曲線を解析しないため,規定
しない。
C.6.3.2.5 試験の時間シーケンス
試験の時間シーケンスは,表8に示したとおりでなければならない。試験の時間シーケンスは,少なく
とも再現性を維持できることが望ましい。
C.6.4 結果の提示
箇条9による。

――――― [JIS C 60068-2-69 pdf 42] ―――――

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附属書D
(参考)
評価判定基準−ガイダンス
D.1 一般的な考察
この規格に規定する方法で,部品又はプリント配線板が与えられたはんだ付け工程条件範囲内で製造す
ることに適しているかを評価する場合,力対時間曲線を評価するための判定基準(数値的な“合格/不合
格”の判定基準)を設定して,受渡当事者間で合意する必要がある。
判定基準が,はんだ付け性だけでなく,熱容量及び端子の設計にも強く依存するため,これらの数値は
個別の部品又はプリント配線板の製品規格に規定する必要がある。
9.2に規定する試験要求事項だけでは,部品及びプリント配線板を“良品”及び“不良品”に区分すると
きに不十分な場合,D.2及びD.3で提案する判定基準を追加して用いることができる。
D.2 部品の評価判定基準
提案するはんだ付け性評価のための判定基準を,表D.1に示す。図D.1及び図D.2は,表D.1に示す判
定基準のための二つの例(セットAはぬれが早い,セットBはぬれが遅い)を示す。さらに,新しいはん
だ試験の供試品の面積は,はんだ槽に浸せきした面積よりも大きいことが望ましい(例えば,部品は浸せ
き深さを越えて正方向に吸い上げることが望ましい。)。
表D.1−ぬれ平衡パラメータ及び提案した評価判定基準
パラメータ 説明 提案する判定基準a)
T0 浮力ゼロ補正までの時間 任意の秒間
Fx 試験開始からx秒のぬれ力 x秒時点の理論上の最大ぬれ力の50 % b)
Fy 試験開始からy秒のぬれ力 Fxの値が90 %以上
AA 試験開始からの力対時間曲線の面積供試品の浮力を用いて計算した面積及び理論上の最
の合成値 大力c) の50 %
注a) これらの提案した判定基準は,与えられた工程ウィンドウの安定性を判断するために2段階の評価構成
として作成されたが,利用者はいずれかの判定基準セットがそれぞれの工程に組み込むのに最適かを決
めなければならない。
b) リード付き部品の理論上の最大ぬれ力は,E.1の方法を参照し計算する。B.7.5による実測に基づく値を
用いる。
c) .2の方法を参照し計算する(これらの計算方法をぬれ平衡法の試験装置の管理に用いるソフトウェアに
組み込むことを推奨する。)。

――――― [JIS C 60068-2-69 pdf 43] ―――――

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均衡ぬれ力
mm)
AA
N/
μ
力 (
Fy
Fx
時間 (s)
浮力ゼロ補正軸
T0
図D.1−セットAの力対時間曲線
均衡ぬれ力
mm)
AA
N/
Fx
μ
力 (
Fy
時間 (s)
浮力ゼロ補正軸
T0
図D.2−セットBの力対時間曲線
D.3 プリント配線板の評価判定基準
表D.2に,プリント配線板のための試験パラメータ及び提案する判定基準を示す。
これらの提案した判定基準は,与えられた工程ウィンドウの安定性を判断するために2段階の評価構成
として作成されたが,利用者はいずれかの判定基準セットがそれぞれの工程に組み込むのに最適かを決め
なければならない。
表D.2−プリント配線板の試験パラメータ及び提案する判定基準
パラメータ 説明 提案する判定基準
T0 浮力ゼロ補正までの時間 秒以下
Fx 試験開始からx秒後のぬれ力 x秒時点又はその前に理論上の最大ぬれ力a) の50 %以上
Fy 試験開始からy秒後のぬれ力 Fx以上
AA 試験開始からの力対時間曲線の面供試品の浮力及び理論上の最大ぬれ力a) の50 %を用いて算
積の合成値 出した面積以上
注a) 理論上の最大ぬれ力は,E.1の方法を参照し計算する。

――――― [JIS C 60068-2-69 pdf 44] ―――――

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附属書E
(参考)
リード付き部品(端子付きSMDは除く。)のぬれ力の最大理論値及び
力対時間曲線面積の積分値計算方法
E.1 理論上の最大ぬれ力の計算方法
リード付き部品の理論上のぬれ力は,次の式によって求める。
F dv p
ここに, g : 重力加速
d : 試験温度でのはんだ密度
γ : 表面張力係数
F : ぬれ力(mN)
p : 供試品の浸せき部分の周囲の長さ(mm)
v : 供試品の浸せき部分の体積(mm3)
注記 この式は,供試品の断面が近接する溶融はんだの表面が供試品の長さを通して一定である場合
だけ適用される。この係数は試験に示す条件にだけ適用される。これらは合金,温度及びフラ
ックスに影響される。
この関係は,次の仮定に基づく。
a) 理論上のぬれ力Fは,供試品表面の平面に作用する(すなわち,接触角ゼロ度)。
b) 試験温度時に規定するフラックス及びはんだでの表面張力係数γは,Sn-Pbはんだ合金で0.4 mN/mm
であり,Sn-Ag-Cu及びSn-Cuはんだ合金で0.47 mN/mmである。
c) この計算で用いるはんだのgdは,0.08 N/cm3(Sn-Pbはんだ合金)又は0.07 N/cm3(Sn-Ag-Cu及びSn-Cu
はんだ合金)に概算できる。
E.2 力対時間曲線の面積の積分値の計算方法
リード付き部品の面積は,理論上のぬれ力F(E.1参照)を用いて次の式によって求める。
AA dv T0 F T T0
ここに, g : 重力加速
d : 試験温度でのはんだ密度
T : 試験時間
T0 : 浮力ゼロ補正までの時間
AA : 力対時間曲線の面積(mNs)
v : 供試品の浸せき部分の体積(mm3)
この関係は,次の仮定による。
a) 試験時間は,5秒間とする。
b) この供試品は,最初の2秒間はぬれない。
− 供試品には最大浮力がかかっている。
− 力対時間曲線の負の方向の面積も寄与する。
c) 2秒間でゼロの線を超える。
d) 供試品は,残りの試験時間(3秒間)で理論上のぬれ力によってぬれる。

――――― [JIS C 60068-2-69 pdf 45] ―――――

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