この規格ページの目次
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C 61000-3-2 : 2019
3.14
待機モード(stand-by mode)
ある一定期間持続する,動作しない低電力消費のモード(通常は何らかの方法で機器に示してある。)。
3.15
繰返し性(repeatability)
同一の供試機器を用いて,同一の試験システム,試験場所及び試験条件で行う高調波電流測定結果の近
似性。
3.16
再現性(reproducibility)
同一の供試機器を用いて,毎回同一になるように設定した試験条件で,異なる試験システムで行う高調
波電流測定結果の近似性。
注記 試験システム及び試験条件は,規格で規定された要求事項を満たしているとみなす。
3.17
変化性(variability)
同じ形式の異なる供試機器(故意に違いが出る機器は用いない。)を用いて,毎回同一になるように設定
した試験条件で,異なる試験システムで行う高調波電流測定結果の近似性。
注記1 試験システム及び試験条件は,規格で規定された要求事項を満たしているとみなす。
注記2 この規格におけるこれらの用語の具体的な意味は,次のとおりである。
用語 意味
繰返し性 同一の供試機器,同一の試験システム,同一の試験条件,試験の反復
再現性 同一の供試機器,規定された異なる試験システム,規定された試験条件
変化性 同じ形式の異なる供試機器(故意に違いが出る機器は用いない。),規定
された異なる試験システム,規定された試験条件
3.18
インバータ(variable speed drive)
速度及び/又はトルクを連続的に制御できる,パワーエレクトロニクスによる装置。
3.19
照明制御装置(lighting control gear)
電源と一つ以上のランプとの間に接続し,意図したようにランプが動作することを有効にする装置。
注記1 照明制御装置は,一つ以上の別々の構成要素から成る。照明制御装置には,調光のための手
段,力率の改善及び無線障害の抑制,並びに他の制御機能を含む。
注記2 照明制御装置は,制御装置内蔵形ランプの場合のように,部分的又は全体的にランプと一体
化することができる。照明制御装置への参照は,そのような内蔵形ランプを含む。
注記3 照明制御装置の例として,放電ランプ用安定器又は電子制御装置,白熱電球用電子トランス,
固体照明モジュール用ドライバがある。
注記4 この規格では,独立形位相制御調光器は,照明制御装置とはみなさない。
注記5 この規格では,機械式スイッチ及びリレー,並びに入り切りだけを行うその他の単純なデバ
イスは,ひずみ電流を発生しないため,照明制御装置とはみなさない。
3.20
DLT制御装置(digital load side transmission lighting control device,DLT control device)
――――― [JIS C 61000-3-2 pdf 6] ―――――
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IEC 62756-1に従って負荷側電力線を介したデータ伝送を使用し,照明機器の光出力及び光色の照明パ
ラメータを制御する装置。
注記 DLT制御装置は,従来の調光器のように配線するが,接続した専用の照明機器へ供給する電力
を直接変化させない。専用照明機器への電力線にデジタル信号を伝送するもので,調光,色変
化などの手段だけでなく,制御信号の受信及び読取りの手段を含む。
3.21
調光器(dimmer)
照明機器の光出力レベルを制御する機器。
3.22
器具内用調光器(built-in dimmer)
照明機器の外郭に内蔵するか,又は電源ケーブルに取り付ける調光器。
3.23
独立形調光器(independent dimmer)
器具内用調光器以外の調光器。
3.24
位相制御調光器(phase control dimmer)
リーディングエッジ(正位相)又はトレーリングエッジ(逆位相)の交流波形を生成する電子スイッチ。
注記 この交流波形は,一つ以上の負荷に供給され,導通角を調整できる。
3.24A
独立形位相制御調光器(independent phase control dimmer)
器具内用調光器以外の位相制御調光器。
注記 独立形位相制御調光器と組み合わせて使用する機器増設用のブースタは,その機能が調光器と
同じであり,この定義に含まれる。
3.25
ユニバーサル位相制御調光器(universal phase control dimmer)
リーディングエッジ又はトレーリングエッジの交流波形を自動又は手動で切替えが可能な位相制御調光
器。
3.26
舞台照明及びスタジオ用の専門家用照明器具(professional luminaire for stage lighting and studios)
IEC 60598-2-17の範囲内にある舞台照明向け,テレビジョン放送向け,又は映画若しくは写真スタジオ
向け,かつ,専門家用機器である照明器具(屋外用又は屋内用)。
3.26A
商用電源系統
電気事業者が所有する電力系統,及びそれと電気的に接続してある需要家配線(コンセントを含む。)。
4 一般事項
この規格の目的は,適用範囲に含まれる機器の高調波エミッションに限度値を設定することである。こ
れによって,他の機器からのエミッションに対して適切な裕度をもたせ,また,限度値に準拠させること
によって,高調波ひずみレベルが高調波環境目標レベルを超えないことを確実にする。
注記 商用電源系統の高調波環境目標レベルとしては,総合電圧ひずみ率において,6.6 kV配電系5 %
――――― [JIS C 61000-3-2 pdf 7] ―――――
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及び特高系3 %が妥当であるとされている[通商産業省(現経済産業省)資源エネルギー庁長
官の私的懇談会“電力利用基盤強化懇談会”の報告書(1987年6月)による。]。
5 機器の分類
5.1 一般
高調波電流限度に対して,機器は,次のように分類する。
クラスA :
クラスB,クラスC又はクラスDに分類されない機器は,クラスAとみなす。
クラスA機器の例を,次に示す。
・ 平衡三相機器
・ クラスB,クラスC又はクラスDに分類されない家庭用電気機器
・ 真空掃除機
・ 高圧洗浄機
・ 手持ち形電動工具以外の電動工具
・ 独立形位相制御調光器
・ オーディオ機器
・ 舞台照明及びスタジオ用の専門家用照明器具
注記1 商用電源系統に重大な影響をもつことが明らかな機器は,この規格の今後の改正で再分類す
ることがある。
考慮する要因には,次が挙げられる。
・ 使用中の機器台数
・ 使用期間
・ 同時使用性
・ 電力消費量
・ 位相を含めた,高調波の分布
クラスB :
・ 手持ち形電動工具
・ 専門家用でないアーク溶接装置
クラスC :
・ 照明機器
クラスD : 6.3.2で規定する有効入力電力が600 W以下の次の機器。
・ パーソナルコンピュータ及びパーソナルコンピュータ用のモニタ
・ テレビジョン受信機
・ インバータで制御する圧縮機を搭載する冷蔵庫及び冷凍庫
注記2 クラスDの限度値は,将来,注記1に記載した要因によって,商用電源系統に明白な影響を
与えることが明らかな機器に対しても適用する可能性がある。
5.2 照明機器の説明
この規格において,3.13で定義する照明機器に含むものを次に示す。
・ ランプ及び照明器具
・ 基本機能の一つが照明である多機能機器の照明部分
――――― [JIS C 61000-3-2 pdf 8] ―――――
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・ 独立形照明制御装置
・ 紫外線及び赤外線応用機器
・ 広告用の電飾サイン
・ 位相制御式以外の照明機器用独立形調光器
・ DLT制御装置
この規格において,3.13で定義する照明機器に含まないものを次に示す。
・ 複写機,オーバヘッド投射機若しくはスライド投射機のようにほかの基本機能をもつ機器に内蔵する
か,又は目盛用若しくは表示目的の照明デバイス
・ 主機能が放射光を発生及び/又は調整及び/又は分配する目的ではないが,一つ以上のランプを含み,
セパレートスイッチを含むか又は含まない家庭用電気器具(例 光源組込みレンジフード)
・ 独立形位相制御調光器
・ 舞台照明及びスタジオ用の専門家用照明器具
・ 非常時にだけ点灯する非常用照明器具
6 一般要求事項
6.1 一般
この箇条では,7.1で規定する高調波電流限度値を適用しない機器であっても,6.2の規定を適用する。
この箇条で規定する要求事項及び限度値は,50 Hz又は60 Hzで動作する商用電源系統に接続する機器
の電力入力端子に適用できる。
マイナーチェンジ又はアップデートする機器に対しては,以前の完全適合試験において,電流エミッシ
ョンが限度値の60 %未満であり,供給電流のTHDが15 %未満であることを示した場合は,簡易的な試験
方法を行ってもよい。簡易的な試験方法は,マイナーチェンジ又はアップデートした機器の入力電力がマ
イナーチェンジ又はアップデート前の機器の入力電力に対して±20 %であり,かつ,供給電流のTHDが
15 %未満であることを証明しなければならない。これらの要求事項を満たした製品は,限度値を満足した
とみなすが,簡易的な試験方法の結果に疑義がある場合は,6.26.4及び箇条7で規定する完全適合試験
を行う。
6.2 制御方法
JIS C 60050-161の161-07-12で規定する非対称制御及び半波整流は,次のいずれかの条件において使用
できる。
a) 安全でない状態を検出する機能を備えた,唯一,実用的な解決策である。
b) 制御後の有効入力電力が100 W以下である。
c) 対象となる電気製品は,2芯の電線を備えた手持ち形機器であり,かつ,数分間程度の短時間の使用
を意図している機器である。
a) c)の三つの条件の一つを満足した場合,半波整流は,いかなる目的のためにも使用できるが,非対
称制御は,モータ制御のためだけに使用できる。
注記1 このような制御を行う機器には,例えば,ヘヤドライヤ,調理家電,手持ち形電動工具など
がある。
入力電流における40次以下の高調波を生じやすい対称制御方法は,入力電力が200 W以下又は表3の
限度値を超えない製品について,加熱素子の電力制御のために使用できる。
――――― [JIS C 61000-3-2 pdf 9] ―――――
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対称制御方法は,次のいずれかの場合に専門家用機器にも適用できる。
a) 上記a),b)又はc)のいずれかの条件を満たす場合。
b) 電力入力端子で測定した値が,箇条7のエミッション限度値を超えず,かつ,次の二つの条件を満た
す場合。
1) 加熱器の熱時定数が2秒間未満であり,温度を正確に制御する。
2) 対称制御方法以外に経済的な実現方法がない。
加熱を主目的としない専門家用機器は,関連する箇条7の限度値で試験する。
注記2 主目的が加熱ではない製品例として,複写機がある。調理家電は,主目的が加熱とみなされ
る。
ヘヤドライヤのような短時間だけ対称制御を利用する家庭用機器は,クラスAの分類で試験する。
非対称制御及び半波整流は,最初のa),b)又はc)の条件で使用できるが,機器は,この規格における高
調波電流の要求事項を満足しなければならない。
注記3 最初のa),b)又はc)の条件において,非対称制御及び半波整流を使用している場合に地絡が
発生したときには,供給電流の直流成分は地絡電流にも存在し,かつ,特定の種類の保護装
置の動作を妨げることがある。IEC/TR 60755参照。
6.3 高調波電流測定
6.3.1 試験構成
高調波成分の測定は,測定回路及び測定用電源に関しては,附属書Aに基づいて行う。
一部のタイプの機器に関連する高調波電流を測定するための特定試験条件は,附属書Bに規定する。
附属書Bに規定していない機器については,通常の動作条件で,最大のTHCを発生すると想定できる
モードに設定した手動操作設定又は自動プログラムで,エミッション試験を行う。この試験条件は,試験
中の機器のセットアップを規定しており,THCを測定したり,又は最悪の状況の発生量を調査したりする
ための要求事項は規定していない。
箇条7で規定する高調波電流の限度値は,線電流に適用し,中性線の電流には適用しない。
機器は,製造業者が提供するとおりに,かつ,製造業者が提供する情報に従って試験する。通常の使用
に対応した試験結果が得られるように,製造業者は,試験を行う前にあらかじめ電動機を駆動できる。
6.3.2 測定手順
試験は,6.3.3に規定する一般要求事項に従って行う。試験期間は,6.3.4による。
高調波電流の測定は,次による。
・ 各次高調波について,IEC 61000-4-7で規定するように,離散形フーリエ変換(DFT)の各タイムウィ
ンドウで時定数1.5秒の一次ローパスフィルタで平滑した実効値(以下,1.5秒平滑実効値という。)
高調波電流を測定する。
・ 6.3.4に規定する観測期間全体にわたって,DFTタイムウィンドウからの測定値の算術平均を求める。
限度値の算出に用いる入力電力値は,次の手順によって決定する。
・ 各DFTタイムウィンドウの時定数1.5秒の一次ローパスフィルタで平滑した有効入力電力を測定す
る。
・ 試験の全期間にわたるDFTタイムウィンドウからの電力測定値の最大値を求める。
注記 IEC 61000-4-7で規定するように,測定器の平滑部に供給する有効入力電力は,各DFTタイム
ウィンドウの有効入力電力とする。
――――― [JIS C 61000-3-2 pdf 10] ―――――
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JIS C 61000-3-2:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61000-3-2:2018(MOD)
JIS C 61000-3-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.10 : エミッション
JIS C 61000-3-2:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60050-161:1997
- EMCに関するIEV用語
- JISC7603:2004
- 蛍光ランプ用グロースタータ