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C 61000-4-2 : 2012 (IEC 61000-4-2 : 2008)
表E.1−ESD発生器の立上り時間校正の不確かさバジェットの例
値 ui(y) ui(y)2
寄与成分 分布 注記
ps ps (ps)2
測定した立上り時間800 psにピー
正規
ピーク値の指示値 50 25 625 ク値の不確かさ値6.3 %(表E.2)
k=2
を乗じた値
ピーク電流の90 %になる 方形 オシロスコープのサンプリングレ
25 14 196
までの時間の指示値 除数=3 ート20 GS/s
ピーク電流の10 %になる 方形 オシロスコープのサンプリングレ
25 14 196
までの時間の指示値 除数=3 ート20 GS/s
オシロスコープの水平軸 正規
36 18 324 オシロスコープの校正機関から
の総合a) k=2
ターゲット・減衰器・ケ
正規
ーブルから成る測定チェ 30 15 225 オシロスコープの校正機関からb)
k=2
ーン
正規
再現性 45 45 2 025 タイプA評価から得るc)
除数=1
合計 3 591
立上り時間の合成標準不
合計の平方根 60 ps
確かさuC
立上り時間の拡張不確か 正規 120 ps
信頼性レベル95 %
さU k=2 (15 %)
注a) オシロスコープの水平軸の総合寄与成分は,オシロスコープの水平分解能,補間の分解能,時間軸の分解能,
周波数測定,立上り時間補正などの不確かさの寄与成分を含んでいる。
b) ほとんどの場合,周波数減衰特性だけが測定チェーンの校正証明書に記載してある。ここでは,立上り時間
の不確かさの寄与成分も校正機関が提供するものとして,k=2と仮定する。
c) 再現性は通常5回以上の連続した測定から求める。これはタイプA評価であり,n回繰り返した測定の標準
偏差(q)の計算式は,次のようになる。
n
1 2
sq qjq
nn 1 j 1
ここに, qj : j回の測定の結果
q : 結果の算術平均
――――― [JIS C 61000-4-2 pdf 51] ―――――
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C 61000-4-2 : 2012 (IEC 61000-4-2 : 2008)
表E.2−ESD発生器のピーク電流校正の不確かさバジェット例
値 ui(y) ui(y)2
寄与成分 分布 注記
% % (%)2
オシロスコープの垂直軸(電 正規
3.2 1.6 2.56 校正機関から
圧)の総合寄与成分a) k=2
ターゲット・減衰器・ケーブル 正規
3.6 1.8 3.24 校正機関から
から成る測定チェーン k=2
オシロスコープ接続部のミス U形
2 1.4 2 校正又は仕様からb)
マッチ 除数=2
正規
低周波伝達インピーダンス 6×10−6 3×10−6 9×10−12内部校正c)
k=2
再現性 除数=1 1.5 1.5 2.25 タイプA評価からd)
合計 10.05 −
ピーク電流の合成標準不確か
合計の平方根 3.17 % −
さuC
ピーク電流の拡張不確かさU k=2 6.3 % − − 信頼性レベル 95 %
注a) オシロスコープの垂直軸の総合寄与成分は,オシロスコープの垂直分解能,低周波直線性,高周波直線性,
オフセット分解能などである。校正は,全周波数レンジ(すなわち,2 GHz以下)を網羅しなければならな
い。しかし,2 GHzのオシロスコープを使用した場合,カットオフ周波数2 GHzの一次フィルタより平たん
特性が良くないことに注意する。すなわち,次の式による。
1
Af
Cf
1 f
b) ミスマッチは,ターゲット・減衰器・ケーブルから成る測定チェーンの出力反射係数Γc及びオシロスコープ
の入力反射係数Γoによる。これらは,校正証書又は機器の仕様から得ることができる。反射係数Γにおける
誤差の2次的な寄与成分によって,信頼できる仕様で十分となる。しかし,これらの仕様も全周波数レンジ
を網羅しなければならない。また,これらはしばしばオシロスコープを使用しない場合,追加の測定が必要
となるときに注意する。
ミスマッチの寄与成分は,次の式による。
ここに, 確率分布 : U形
除数 : 2
このミスマッチの不確かさの計算式は,オシロスコープの振幅応答が,無線周波数の校正概念に従って校
正すると仮定する。すなわち,電圧誤差が入力における実際の電圧ではなく50 Ωの発生源に起因する電圧と
みなす。これは認定書によって立証するか,又は異なった公式を示さなければならない。
c) この校正の拡張不確かさUを与える不確かさの評価をもった別個の校正手順書を,試験所が備えていること
を想定している。
d) 再現性は,通常5回以上の連続した測定から得る。これはタイプA評価であり,n回繰り返した測定の標準
偏差の計算式を,次に示す。
n
1 2
sq qjq
nn 1 j1
ここに, qj : j回の測定結果
q : 結果の算術平均
――――― [JIS C 61000-4-2 pdf 52] ―――――
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C 61000-4-2 : 2012 (IEC 61000-4-2 : 2008)
表E.3−ESD発生器のI30,I60校正時の不確かさバジェットの例
値 ui(y) ui(y)2
寄与成分 除数 注記
% % (%)2
正規 ピーク電流の不確かさ(表
表E.2の不確かさ 6.3 3.15 9.92
k=2 E.2)
ピーク電流の10 %と30 ns又
は60 nsとの時間間隔の測定
に対する,30 ns又は60 nsの
方形 電流の指示値の感度。
30 ns又は60 ns時の指示値 0.17 0.098 0.009 6
k=3 オシロスコープのサンプリン
グレートが20 GS/sの場合に
は,それぞれの指示値の不確
かさは50 psとなる。
合計 9.93 −
uC 合計の平方根 3.15 % −
正規
I30及びI60の拡張不確かさU 6.3 % − − 信頼性レベル95 %
k=2
製品規格委員会又は認証機関は,他の不確かさバジェットを用いてもよい。
E.8 ESD発生器の適合性基準における不確かさの適用
一般的に,ESD発生器がその仕様の範囲内にあることを確認するために,校正結果は,この規格で規定
した限度値(許容範囲は,MUによって低減しない。)の範囲内であることが望ましい。
校正を行う試験所のために,次のMUを推奨する。
立上り時間tr MU≦15 %
ピーク電流Ip MU≦ 7 %
30 ns時の電流 MU≦ 7 %
60 ns時の電流 MU≦ 7 %
――――― [JIS C 61000-4-2 pdf 53] ―――――
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C 61000-4-2 : 2012 (IEC 61000-4-2 : 2008)
附属書F
(参考)
試験結果のばらつき及び段階的な試験手順
F.1 試験結果のばらつき
ESDの性質が複雑で,試験機器に許容差があるため,ESD試験の結果には,多少のばらつきが予想でき
る。これらのばらつきは,誤作動が発生する試験レベルの違い,又は試験中にEUTに起こる誤作動のタイ
プによる違いである。誤作動が発生する試験レベルによって,このような試験結果のばらつきが,EUTの
試験の合否決定に影響することがある。
試験結果に違いがある場合は,違いの原因を特定するために,通常,次に示す手順を実施することが望
ましい。
− 試験セットアップを確認する。すなわち,各ケーブルの位置及びEUTの状態(例えば,カバー,ドア
など)を含め,全ての詳細を調べる。
− 試験手順を確認する。試験手順には,EUTの動作モード,補助機器の配置及び場所,操作者の位置,
ソフトウェアの状態,EUTへの放電印加などがある。
− ESD発生器を確認する。発生器は正確に動作しているか,最後に校正したのは何時か,仕様内での動
作か,異なる発生器の使用による試験結果の違いなどがある。
試験結果における違いが,異なるESD発生器の使用によるものである場合には,6.2に適合するESD発
生器を使用した結果は,この規格への適合を判定するために使用することができる。
F.2 段階的な試験手順
ESD発生器を含め,試験条件が全て同じであるのに試験結果に違いが生じた場合,この規格への適合を
判定するために,次の段階的な試験手順を適用する。この段階的な試験手順では,異なった試験結果を得
るために,各試験ポイントに個別に適用する。
a) 最初の試験では,意図した試験レベルで,8.3による試験ポイントに規定の放電回数(例えば,50回
の放電)を加える。この最初の一連の放電で誤作動が発生しなかった場合は,EUTは,この試験ポイ
ントでの試験に合格となる。この一連の放電において誤作動が1回発生した場合は,b) の記載に従っ
た更なる試験を実施する。一連の放電で,2回以上の誤作動が発生した場合,EUTは,この試験ポイ
ントでの試験に不合格となる。
b) 2番目の試験では,意図した試験レベルで,放電回数を2倍にした新しい一連の放電を,試験ポイン
トに加える。この一連の放電において誤作動が発生しなかった場合,EUTは,この試験ポイント及び
試験レベルで試験に合格となる。この一連の放電において誤作動が1回発生した場合は,c) の記載に
従って更なる試験を実施してもよい。実施しない場合,EUTは,この試験ポイントでの試験に不合格
となる。この一連の放電において誤作動が2回以上発生した場合,EUTは,この試験ポイントでの試
験に不合格となる。
c) 3番目の試験では,意図した試験レベルにおいて,b) に記載した同じ放電回数の新しい一連の放電を
加える。この一連の放電において誤作動が発生しなかった場合,EUTは,この試験ポイントでの試験
に合格となる。この一連の放電において誤作動が発生した場合,EUTは,この試験ポイントでの試験
に不合格となる。
――――― [JIS C 61000-4-2 pdf 54] ―――――
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C 61000-4-2 : 2012 (IEC 61000-4-2 : 2008)
参考文献 JIS C 61000-6-1 電磁両立性−第6-1部 : 共通規格−住宅,商業及び軽工業環境におけるイミ
ュニティ
注記 対応国際規格 : IEC 61000-6-1,Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 6-1: Generic
standards−Immunity for residential, commercial and light-industrial environments(IDT)
IEC 60050-311,International electrotechnical vocabulary−Part 311: General terms relating to electrical
measurement
IEC Guide 107,Electromagnetic compatibility−Guide to the drafting of electromagnetic compatibility
publications
S.canigga, F.Maradei, Numerical Prediction and Measurement of ESD Radiated Fields by Free-Space
Field Sensors, IEEE Trans. On EMC, Vol.49, August 2007.
JIS C 61000-4-2:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61000-4-2:2008(IDT)
JIS C 61000-4-2:2012の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.20 : イミュニティ
JIS C 61000-4-2:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60050-161:1997
- EMCに関するIEV用語