JIS C 61000-6-7:2020 電磁両立性―第6-7部:共通規格―工業環境における安全関連機能(機能安全)の遂行を意図した装置に対するイミュニティ要求事項 | ページ 2

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C 61000-6-7 : 2020 (IEC 61000-6-7 : 2014)
場合に安全機能の作動を阻止する,又は連続モードで安全機能を失敗させる。
b) 要求された場合に安全機能が正しく作動する確率を下げる。
(出典 : JIS C 0508-4の3.6.7)
3.1.3
直流配電系統(DC distribution network)
あらゆる種類の直流駆動装置への接続を意図する,同一構内における常設の設備又は建造物の局所的直
流電力供給系統
注釈1 局所的又は遠隔の蓄電池·電源·PELV·SELV·UPSへの接続は,そのようなリンクが単一の
装置に対する上記の電源だけで構成される場合,直流配電系統とはみなさない。これらは信号
線とみなす。
3.1.4
電気·電子·プログラマブル電子の,E/E/PE(electrical/electronic/programmable electronic)
電気(E),電子(E)及び/又はプログラマブル電子(PE)技術に基づく
例 電気·電子·プログラマブル電子機器の例を,次に示す。
− 電気機械機器(電気の)
− 半導体非プログラマブル電子機器(電子の)
− コンピュータ技術に基づく電子機器(プログラマブル電子の)
注釈1 この用語は,電気的原理で作動する全ての機器又はシステムを含む。
(出典 : JIS C 0508-4の3.2.13)
3.1.5
きょう体ポート(enclosure port)
電磁界が放射又は侵入する器具の物理的境界
3.1.6
装置(equipment)
安全関連システムを構築するのに使うことを意図した電気·電子サブシステム,器具,モジュール,機
器及びその他組立製品であって,次に示すもの
− JIS C 0508規格群及び/又は製品分野に特化した機能安全規格に従うことを意図したもの。
− 3.1.15に定義する工業環境で作動することを意図したもの。
3.1.7
被制御装置,EUC(equipment under control)
製造,プロセス,輸送,医療,その他の業務に用いられる装置,機械,機具,プラントなど
注釈1 EUC制御系はEUCから分離かつ区別される。
(出典 : JIS C 0508-4の3.2.1)
3.1.8
供試装置,EUT(equipment under test)
イミュニティ試験対象の装置(製品,機器,器具及びシステム)
3.1.9
特別低電圧,ELV(extra-low voltage)

――――― [JIS C 61000-6-7 pdf 6] ―――――

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C 61000-6-7 : 2020 (IEC 61000-6-7 : 2014)
JIS C 0365に規定する電圧限界を超えない電圧
注釈1 出典元のIEC 61140の3.26の定義に対応するJISを記載した。
3.1.10
機能接地ポート(functional earth port)
電気安全以外の目的で接地接続を意図する,信号·制御又は電源ポート以外のケーブルポート
3.1.11
機能安全(functional safety)
EUC及びEUC制御システムの全体に関する安全のうち,E/E/PE安全関連システム及び他リスク軽減措
置の正常な機能に依存する部分
(出典 : JIS C 0508-4の3.1.12)
3.1.12
機能安全アプリケーション(functional safety application)
安全関連システムでの使用を意図したものであるが,それ自身は完成された安全関連システムではな
い,システム,装置又は製品
注釈1 この定義は,使用する安全関連システムの安全機能の側面を示す。
3.1.13
(削除)
注釈1 対応国際規格で定義する“危害(harm)”は,この規格では用いていないため不採用とした。
3.1.14
(削除)
注釈1 対応国際規格で定義する“ハザード(hazard)”は,この規格では用いていないため不採用とし
た。
3.1.15
工業地域(industrial location)
工業設備向け配電設備専用の高圧変圧器又は中圧変圧器から供給される,独立の配電系統によって特徴
付けられた地域
注釈1 工業地域は,一般的に,次の一つ以上の特徴をもつ設備の存在によって示される。
− 複数台設置され,相互接続し同期して動いている一連の装置(例えば,生産設備)
− 極めて大きい発電,送電及び/又は消費電力量
− 誘導性重負荷又は容量性重負荷の頻繁な開閉
− 大電流及びそれに起因する磁界
− 高出力の工業,科学及び医療用(ISM)装置(例えば,溶接機)
工業地域の電磁環境は,その地域に存在する装置及び設備によって主に生み出される。特定
の電磁現象が,他の設備よりも大きい工業地域がある。
注釈2 工業地域の例は,金属加工工場,パルプ·紙工場,化学プラント,自動車生産工場などである。
3.1.16
PELV(システム)(PELV system)
次の条件の下で,電圧が特別低電圧の値を超えることがなく,保護接地に接続されている電気システム

――――― [JIS C 61000-6-7 pdf 7] ―――――

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C 61000-6-7 : 2020 (IEC 61000-6-7 : 2014)
− 通常の条件
− 他の電気回路の地絡故障を除く,単一故障の条件
注釈1 PELVは,保護特別低電圧の略である。
(出典 : IEC 60050-826:2004の826-12-32)
3.1.17
ポート(port)
外部電磁環境と接続する装置の特定のインタフェース,及び外部電磁環境によって影響を受ける装置の
特定のインタフェース
注釈1 図1に対象のポートの例を示す。きょう体ポートは,器具の物理的境界である(例えば,きょ
う体そのもの)。きょう体ポートは,放射及び静電気放電(ESD)のエネルギー伝達に関係し,
他のポートは,伝導のエネルギー伝達に関係している。
注釈2 図1は装置の状況を説明しているが,製品及びシステムにも適用する。
図1−装置ポート
3.1.18
電源ポート(power port)
装置又は関連装置の動作(機能)に必要な一次電力(交流又は直流)を伝送する導体又はケーブルが装
置に接続されるポート
注釈1 一つの装置で異なる種類及び数の電源ポートが存在する場合がある。
3.1.19
製品(product)
製造業者又はその代理店から市販されている商品
3.1.20
安全機能(safety function)
E/E/PE安全関連システム又は他のリスク軽減措置によって実施される機能であって,特定の危険事象
に関して,EUCのための安全な状態を達成又は維持することを目的とする機能
(出典 : JIS C 0508-4の3.5.1)
3.1.21
安全特別低電圧,SELV(safety extra low voltage)
分離巻線変圧器などによって供給電力システムから直流的に絶縁された電気回路において,実効値が
50 V以下の交流電圧又は120 V以下のリプルのない直流電圧で,導体間又は導体と基準接地との間の電

注釈1 特に活電部との直接接触が許容される場合には,50 V交流又は120 Vリプルのない直流よりも
低い最大電圧が特定の要求条件で指定される可能性がある。
注釈2 電源が安全絶縁変圧器であるとき,全負荷と無負荷との間のいかなる負荷においても,電圧制
限を超えないことが望ましいとされている。

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C 61000-6-7 : 2020 (IEC 61000-6-7 : 2014)
注釈3 “リプルがない”とは,従来,直流成分の10 %以下の実効値リプル電圧に相当する。最大ピー
ク値は,公称120 Vのリプルのない直流システムでは140 Vを超えず,公称60 Vのリプルのな
い直流システムでは70 Vを超えていない。
(出典 : IEC 60050-851:2008の851-15-08)
3.1.22
安全度水準,SIL(safety integrity level)
安全度水準4が最高の安全度水準であり,1が最低である,安全度の値の範囲に対応する離散的水準
(4水準のうちの一つ)
(出典 : JIS C 0508-4の3.5.8)
3.1.23
信号·制御ポート(signal/control port)
信号の伝送を目的とする導体又はケーブルを装置に接続するポート
注釈1 例として,アナログの入力線,出力線及び制御線,データバス,通信線など。
3.1.24
システム(system)
単一の機能ユニットを構成し,(一つ又は複数の)特定のタスクを実行するために設置及び操作される
ことを意図した器具並びに/又は能動的コンポーネントの組合せ
注釈1 “安全関連システム”とは,次の両方について具体的に“設計”した装置を指す。
− 制御対象の装置の安全な状態を達成又は維持するために必要な安全機能を実装する。
− 安全要求事項に必要な安全度を,単独,又は他の安全関連装置若しくは外部リスク低減設
備を用いて達成することを意図している。
3.1.25
形式試験(type test)
一つ以上の生産代表サンプルに対して行う適合性試験
(出典 : IEC 60050-151:2001の151-16-16)

3.2 略語

補助装置                                 AE       (auxiliary equipment)
(性能判定基準)“定義した状態”(5.1参照) DS [(performance criterion) “defined state”]
電気·電子·プログラマブル電子の E/E/PE (electrical/electronic/programmable electronic)
特別低電圧 ELV (extra-low voltage)
被制御装置 EUC (equipment under control)
供試装置 EUT (equipment under test)
産業·科学·医学 ISM (Industrial, scientific and medical)
保護特別低電圧 PELV (protective extra low voltage)
安全特別低電圧 SELV (safety extra low voltage)

――――― [JIS C 61000-6-7 pdf 9] ―――――

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C 61000-6-7 : 2020 (IEC 61000-6-7 : 2014)
安全度水準 SIL (safety integrity level)
安全要求仕様 SRS (safety requirements specification)

4 一般事項

4.1 IEC Guide 107への適合

  この共通規格は,機能安全への電磁的影響に関する適切な製品群又は製品規格がない場合に適用する。
製品群又は製品規格は,通常,より具体的な要求事項を与えるので,一般的に,対応する共通規格よりも
優先すると考えられる。機能安全への電磁的影響を詳述する製品群又は製品規格が,現象に対してそれほ
ど厳しくない試験値を指定している場合,又は現象が部分的にだけカバーされている場合(例えば,製品
群又は製品規格が推奨周波数範囲の一部分だけをカバーしている場合),その規格に技術的正当性を記載
する必要がある。
注記1 JIS C 0508規格群は,十分なイミュニティの証明をイミュニティ試験によって行うことを必ず
しも要求していない。例えば,設計及び/又は分析によるなど,十分なイミュニティを実証す
るための他のアプローチがあり得る。
注記2 もし,実際の運用でフェールセーフ動作があまりに頻繁に発生すると,所有者又は操作者にと
って重大な迷惑となり,より高いレベルのリスクが発生する可能性がある。

4.2 IEC 61000-1-2への適合

  この規格は,IEC 61000-1-2:2016の箇条9の原則を考慮したイミュニティ試験を規定している。この規
格及びここに記載されたプロセスは,IEC 61000-1-2に記載されているプロセスに従ったときだけ適用す
る。
明確にするために,この規格は,IEC 61000-1-2に記載されている機能安全プロセスの検証段階に関して
だけ適用する。機能安全リスクの受容可能なレベルまでの低減は,IEC 61000-1-2の要求事項を完全に適用
することによって達成される。これらの要求事項には,次を含む。
− 安全ライフサイクルの考慮
− 安全機能要求及び安全度要求を含む安全要求仕様(SRS)の策定
− EMCイミュニティ試験にとどまらないEMC固有の手順の考慮
− 機能安全のためのEMCの管理
イミュニティ試験が検証段階において大変有効であると考えられるのと同様に,経年変化の影響を考慮
するために追加のイミュニティ試験を考慮するのがよい。この種類の試験は,加速寿命ベースで実施する
ことが可能である。
工業地域において,使用され得る装置が多種多様であること,それゆえに電磁環境が多種多様であるこ
とが原因で,この規格で機能安全のために記載された電磁妨害の種類及び付随したイミュニティレベルは,
電磁環境の全体を適切に表していない,又は特定のアプリケーションにおいて電磁環境の全体を著しく過
剰に規定してしまう,という可能性がある。いずれの場合においても,機能安全のために適用する試験要
求事項は,装置の想定又は指定した電磁環境を反映しなければならない。
注記1 既知のアプリケーションに適用する試験要求事項については,可能な限り,使用者と検討し合
意されている(詳細は,IEC 61000-1-2:2016の附属書Fを参照)。

――――― [JIS C 61000-6-7 pdf 10] ―――――

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JIS C 61000-6-7:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61000-6-7:2014(IDT)

JIS C 61000-6-7:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61000-6-7:2020の関連規格と引用規格一覧