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C 61280-2-8 : 2010 (IEC 61280-2-8 : 2003)
4.7 具体的な情報
次に示す情報を記録する。
a) この規格の番号
b) 試験に対する特別な要求事項
c) 合否判定の基準
5 可変光しきい値法
5.1 概要
可変光しきい値法では,ビット誤り率の測定値を増加させるために,あらかじめ調節したバイアス光を,
受信した光信号に合波する。バイアス光のパワーを変えて幾つかの測定を行い,それらの結果をバイアス
が零の点に外挿して,通常運用時のビット誤り率の値を見積もる。この方法は,DC結合された光受信器
に対してだけ適用できる。バイアス光を合波することの効果を,図7に示す。
図7−バイアス光の効果
この方法によって,図8に示すような光リンク又は光能動部品の誤り特性を評価できる。また,図9に
示すような試験系を用いて,システム全体の誤り特性を評価することもできる。この方法の利点は,装置
の内部へのアクセスが不要なこと,及び被測定システムが内部にもつ誤り監視装置を利用できることであ
る。誤り監視機能がなければ,システムのデータ入出力端子に一般的なビット誤り率試験装置を接続して
もよい。
5.2 試験装置
試験装置は,次のa) d)で構成する。
a) 通常の誤り測定装置 : パターン発生器及び遠隔操作に適した誤り検出器から構成する装置。この規格
に記載するすべての方式に共通して使用できる。ただし,誤り監視装置を備えたシステムの評価には
必要ない。
b) あらかじめ調節した光源 : 被試験システムに近い波長に調節し,光出力の変動が1時間当たり0.1 dB
以内に安定している装置。
c) 光減衰器 : 1時間当たり0.1 dB以内に安定している装置。1対の送信器と受信器とを試験するときな
ど,受信器で高い光信号レベルを受ける場合には,同じ安定度をもつ光減衰器がもう1台必要である。
d) 光分岐器/結合器 : 分岐比が通常50 : 50と10 : 90の間にあり,システム及びバイアス光源と光ファ
イバとが適合する装置。
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5.3 被測定物
試験対象は,デジタル送信器及びDC結合したデジタル受信器から構成する光ファイバデジタルシステ
ムである。光ファイバ/光ケーブル及び光受動/能動部品から構成する光ファイバリンクによって,両者
を接続する。1対の送信器/受信器だけを試験する場合,それらに固定/可変の光減衰器を接続しなけれ
ばならない。また,光再生器又は光増幅器のような能動部品から構成する光ファイバリンクで接続した送
信端及び受信端をもつ自己完結型の伝送システムも試験対象になる。そのようなシステムは誤り監視装置
を備えている可能性があるが,備えている場合にはその装置によって誤り率を測定してもよい。
5.4 基本的な光ファイバリンクの試験手順
基本的な光ファイバリンクの試験手順を,次に示す(図8参照)。
a) 送信器及び受信器を動作させ,光受信器の光入力パワーを監視しながら,光減衰器を調整する。
b) ビット誤り率が適切な高い値(10−4など)に達するまで,バイアス光を調節する。
c) バイアスを1回に1ステップずつ減少し,1ステップごとに誤り検出器によって測定したビット誤り
率を記録する。各ビット誤り率を有効数字2けたまで測定する。
d) 5組以上のデータを取得するまで,c)を繰り返す。
図8−基本的な光ファイバリンクのセットアップ
5.5 自己完結型システムの試験手順
自己完結型システムの試験手順を,次に示す(図9参照)。
a) 被測定システムを設置する。光結合器を含まない場合,受信器の入力端子に光結合器を挿入する。シ
ステムに誤り監視装置がない場合,パターン発生器を送信端子のデータ入力に,対応する誤り検出器
を適切なデータ出力端子にそれぞれ接続する。
b) ビット誤り率が適切な高い値(10−4など)に達するまで,バイアス光のパワーを調節する。
c) バイアスを1回に1ステップずつ減少し,1ステップごとに誤り検出器によって測定したビット誤り
率を記録する。各ビット誤り率を有効数字2けたまで測定する。
d) 5組以上のデータを取得するまで,c)を繰り返す。
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図9−自己完結型システムのセットアップ
5.6 結果の評価
光バイアス信号を注入することは,検出しきい値を変化させることと同じである。したがって,結果を
評価するための数学的モデルは,可変識別しきい値法に使用するモデルと実質的に同じである。一次近似
として,光バイアス信号の振幅とビット誤り率の結果値との関係は,次の式によって表現できる。
Y A BX
ここに, Y : ビット誤り率の対数値
X : バイアスの振幅
A : フィッティングした直線の切片
B : フィッティングした直線の傾き
試験結果の例を,表6に示す。
表6−可変光しきい値法の結果
バイアス ビット誤り率 log(BER)
W
6.00 1.0×10−4 −4.00
5.75 2.7×10−5 −4.57
5.50 7.0×10−5 −5.15
5.25 1.4×10−6 −5.85
5.00 3.0×10−7 −6.52
4.75 5.0×10−8 −7.30
4.50 1.0×10−8 −8.00
ビット誤り率に有効数字2けたの精度を得るため,100個程度の十分なエラーを蓄積しなければならな
い。ただし,振幅がわずかに変化しても後の外挿処理に大きな影響を与えるため,エラー測定に時間をか
けることによって,光バイアスの振幅の安定性を損ねてはならない。
表6の結果に4.5.3に示した線形回帰法を適用すると,ビット誤り率の基本値は,図10に示すように外
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C 61280-2-8 : 2010 (IEC 61280-2-8 : 2003)
挿によって決まる。
図10−バイアスの関数としてのlog(BER)の外挿
表6の結果の場合,図10から,ビット誤り率は10−20と推定できる。
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附属書A
(規定)
Q値における最大誤差の計算
Q値における誤差の上限の計算を,次に示すように求める。
線形回帰フィット(Y=A+BX式)によって,次のように“0”及び“1”のレベルに2個の直線フィッ
トが発生すると仮定する。
Y0 A0 B0X (“0”レベル)
Y1 A1 B1X (“1”レベル) (A.1)
図4に示すように,2直線は最適識別しきい値で交差するので,Y0とY1とが等しく,次の関係にある。
A0 B0XoptimalA1 B1Xoptimal
ここに, Xoptimal : 最適識別しきい値
A0 : “0”レベルに対してフィッティングした直線の切片
B0 : “0”レベルに対してフィッティングした直線の傾き
A1 : “1”レベルに対してフィッティングした直線の切片
B1 : “1”レベルに対してフィッティングした直線の傾き
すなわち,
A1 A0
Xoptimal (A.2)
B0 B1
最適識別しきい値でのYの値がQ値であり,式(A.3)となる。
Q A1 B1Xoptimal
A1B0 A0B1
(A.3)
B0 B1
ここに, Q : Q値
変数A0,A1,B0及びB1のそれぞれに対するQの導関数は,式(A.4)となる。
Q ,AQ
A0 1
Q ,BQ
(A.4)
B0 1
B1B
ここに, α : B0 1
B0B
β : B0 1
A0B A1
γ : B0 1
Qにおける最大誤差は,式(A.5)によって求める。
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JIS C 61280-2-8:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61280-2-8:2003(IDT)
JIS C 61280-2-8:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.10 : 光ファイバ及び光ケーブル