JIS C 62137-1-1:2010 表面実装技術―はんだ接合部耐久性試験方法―第1-1部:引きはがし強度試験方法 | ページ 2

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C 62137-1-1 : 2010 (IEC 62137-1-1 : 2007)
引きはがし強度試験装置は,引張試験機,引きはがしジグ,基板固定ジグ及び記録計で構成する。引張
試験機は,附属書Aに規定する試験速度を実現できる。基板固定ジグは,基板に対して角度45°の方向に
表面実装部品のガルウィングリードを引きはがしができるように設計する。記録計は,はんだ接合部が破
壊するまで力を加えて,引きはがし強度の最大値を記録できる。また,記録計の精度は,測定値の±1 %
以内になる。

5.4 拡大鏡

  拡大鏡は,倍率50倍250倍程度で観察でき,かつ,供試品に対して照度2 000 lx程度になる照明をも
っている。

5.5 試験用基板

  製品規格に規定がない場合には,試験は,次に示す基板に一般的な方法で供試品(部品)を取り付けて
行う。
a) 基板の材質 基板の材質は,JIS C 6484に規定する一般用の片面基板で,銅はく(箔)を含め,1.6 mm
±0.20 mmのガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板とする。銅はく(箔)の厚さは,0.035 mm±0.010
mmとする。
b) 基板の大きさ 基板の大きさは,基板に取り付ける表面実装部品の寸法及び形状による。ただし,そ
の基板は,引きはがし強度試験装置に固定できる大きさとする。
c) ランドの形状及び寸法 ランドの形状及び寸法は,IEC 61188-5-5又はそれぞれの部品供給業者によっ
て推奨するランド寸法を用いる。
IEC 61188-5-5が三つの異なったランドパターン寸法を備えていて,異なった部品供給業者が異なっ
た推奨値を備えている可能性もあることから,試験結果報告書には,試験に用いるガルウィングリー
ドのフットプリント(foot print)及びランドパターンを記録する。
− リード先端(toe)のランド寸法 : ...以上
− リード後方部(heel)のランド寸法 : ...以上
− リード側面部(side)のランド寸法 : ...以上
d) 防せい(錆)処理 基板のはんだ付けが可能な領域(ランド)には,例えば,酸化を防止する適切な
方法として,有機表面保護層(OSP)などを付ける。この保護層は,6.2に規定するリフローソルダリ
ング装置のはんだ付け条件下のランドのはんだ付け性の効果を阻害しない。

5.6 接合用はんだ

  製品規格に規定がない場合には,接合用はんだ合金は,質量分率で,銀(Ag)3.0 %4.0 %,銅(Cu)
0.5 %1.0 %で,残りがすず(錫 : Sn),例えば,Sn96.5Ag3.0Cu0.5のようなSnAgCu系の三元組成を用
いる。接合用はんだ合金は,IEC 61190-1-3による。

5.7 フローソルダリング用ポストフラックス

  フラックスは,製品規格に規定がない場合には,IEC 61190-1-1に規定するフラックスの中から選定する。

5.8 ソルダペースト

  ソルダペーストは,製品規格に規定がない場合には,IEC 61190-1-2に規定するフラックスの中から選定
する。ただし,ソルダペーストに用いるはんだは,5.6に規定するはんだとする。

6 取付け

  供試品は,6.1又は6.2に規定するいずれかの方法の中から選定して取り付ける。

――――― [JIS C 62137-1-1 pdf 6] ―――――

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C 62137-1-1 : 2010 (IEC 62137-1-1 : 2007)

6.1 フローソルダリングでの取付け

  フローソルダリングを用いる供試品の取付手順は,次による。
a) 供試品を5.5に規定する試験用基板に接着剤を用いて固定する。
b) 5.7に規定するポストフラックスを,発泡,スプレーなどではんだに接する基板面に塗布する。
c) 製品規格に規定がない場合には,5.1に規定するフローソルダリング装置は,次に示す条件で端子をは
んだ付けするために用いる。温度は,溶融はんだに浸せきしたランドで測定する。
d) 予備加熱の到達温度は100 ℃120 ℃,はんだ槽温度は250 ℃±5 ℃及び浸せき時間は3 秒5 秒
間とする。代表的なフローソルダリングの温度プロファイルは,図3による。
図3−フローソルダリング装置での温度プロファイル例(ダブルウェーブ実測)

6.2 リフローソルダリングでの取付け

  リフローソルダリングを用いる供試品の取付手順は,次による。
a) 製品規格に規定がない場合は,5.5に規定する試験用基板上のランドに,5.8に規定するソルダペース
トを基板上のランド寸法と同じ寸法,形状及び同じ配置の開口部をもった厚さ100 μm150 μmのス
テンレス鋼板製のメタルマスクを用いて印刷する。
b) ソルダペーストを印刷した試験用基板に供試品を実装する。
c) 5.2に規定するリフローソルダリング装置を,次に示す条件の下で,端子をはんだ付けするために用い
る。温度の測定箇所は,ランド部とする。IEC 61760-1で要望する代表的な温度プロファイルを,図4
に示す。
注記 IEC 61760-1では,温度の測定箇所は,端子温度になっているため,図4には,端子温度を
そのまま記載した。

――――― [JIS C 62137-1-1 pdf 7] ―――――

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C 62137-1-1 : 2010 (IEC 62137-1-1 : 2007)
実線 : 代表的な温度プロファイル(端子温度)
点線 : 温度プロファイル範囲 : 下の点線は端子温度,上の点線は供試品の上面温度
図4−リフローソルダリング装置での温度プロファイル例

7 試験条件

7.1 温度急変試験

  製品規格に規定がない場合は,次による。
a) 温度急変試験は,JIS C 0025に規定する試験Naとする。
b) 低温TAは−40 ℃±2 ℃とし,高温TBは+125 ℃±2 ℃とする。
c) 高温及び低温の放置時間は,30分間とする。
d) 温度サイクル数は,500サイクル(中間)及び1 000サイクル(最終)とする。

7.2 引きはがし強度試験

  製品規格に規定がない場合には,引きはがし強度試験は,附属書Aに規定する試験手順によって行う。

8 試験

8.1 試験手順

  製品規格に規定がない場合には,試験手順は,図5による。
注記 この試験は,破壊試験である。試験手順の中に示す引きはがし強度試験には,同じ供試品を用
いない。

――――― [JIS C 62137-1-1 pdf 8] ―――――

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C 62137-1-1 : 2010 (IEC 62137-1-1 : 2007)
取付け(箇条6)
引きはがし強度試験
前処理(8.2)
(初期測定)(8.3)
温度急変試験 後処理(8.5) 引きはがし強度試験
500サイクル(7.1) (中間測定)(8.6)
温度急変試験 後処理(8.5) 引きはがし強度試験
1 000サイクル(7.1) (最終測定)(8.6)
図5−試験手順

8.2 前処理

  フラックスの洗浄は,製品規格に規定することが望ましい。製品規格に規定がない場合は,供試品を,
JIS C 60068-1の5.3に規定する測定及び試験のための標準大気状態に4時間以上放置する。

8.3 引きはがし強度試験の初期測定

  製品規格に規定がない場合は,8.2に規定する前処理後に,7.2に規定する引きはがし強度試験を行い,
はんだ接合部の破壊に必要な値及び破壊モード(図A.3参照)を記録する。

8.4 温度急変試験

  温度急変試験は,7.1に規定する試験を行う。

8.5 後処理

  規定サイクル終了後,供試品は,JIS C 60068-1の5.3に規定する測定及び試験のための標準大気状態に
4 時間以上放置する。

8.6 引きはがし強度試験の中間測定又は最終測定

  製品規格に規定がない場合は,7.2に規定する引きはがし強度試験を行い,はんだ接合部の破壊に必要な
値及び破壊モード(図A.3参照)を記録する。

9 試験結果報告書に記載する事項

  次の項目を記載する。
a) 試験年月日
b) 試験機関名
c) 電子部品の名称,種類,寸法,本体寸法及び端子間ピッチ
d) 電子部品の端子の材料及びめっき構造(適用する場合)
e) 電子部品の端子の表面めっき
f) 試験用基板の材質,寸法及びめっき層(表面処理)構成
g) 基板上のランド寸法及びめっき層(表面処理)の材質
1) 端子の先端(toe)のランド寸法
2) 端子の後方部(heel)のランド寸法
3) 端子の側面部(side)のランド寸法
h) フローソルダリング用はんだ合金の種類及びフラックスの種類

――――― [JIS C 62137-1-1 pdf 9] ―――――

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C 62137-1-1 : 2010 (IEC 62137-1-1 : 2007)
i) リフローソルダリング用はんだ合金の種類及びソルダペーストの種類
j) フローソルダリングに対する予熱温度,はんだ温度,はんだ浸せき時間及び大気(窒素雰囲気ではん
だ付けする場合の酸素濃度)
k) リフローソルダリングの温度プロファイル及び大気(窒素雰囲気ではんだ付けする場合の酸素濃度)
l) 温度急変試験の試験条件及びサイクル数
m) 引張試験装置の型式
n) 引きはがしジグの詳細
o) 基板に固定するジグの詳細(図示が望ましい。)
p) 基板に対する引張り方向(角度)
q) 引きはがし強度試験の移動速度
r) はんだ接合部が破壊する引きはがし強度値
s) 引きはがし強度試験の破壊モード

10 製品規格に規定する事項

  次の項目を規定する。
a) 試験用基板 (5.5)
b) はんだ (5.6)
c) フローソルダリング用フラックス (5.7)
d) ソルダペースト (5.8)
e) フローソルダリングでの温度プロファイル [6.1 d)]
f) ソルダペーストの塗布方法 [6.2 a)]
g) リフローソルダリングでの温度プロファイル [6.2 c)]
h) 温度急変試験の試験条件(厳しさ,高温,低温,放置時間及びサイクル数) (7.1)
i) 引きはがし強度試験の試験条件 (7.2)
j) 試験手順 (8.1)
k) 前処理 (8.2)
l) 引きはがし強度試験の初期測定 (8.3)
m) 引きはがし強度試験の中間測定及び最終測定 (8.6)

――――― [JIS C 62137-1-1 pdf 10] ―――――

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JIS C 62137-1-1:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62137-1-1:2007(IDT)

JIS C 62137-1-1:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 62137-1-1:2010の関連規格と引用規格一覧

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規格名称