JIS C 6825:2020 光ファイバ構造パラメータ試験方法―光学的特性 | ページ 7

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C 6825 : 2020
附属書E
(規定)
カットオフ波長試験方法B−光ファイバケーブルを用いたケーブルカット
オフ波長(λcc)−における要求事項
E.1 試料の長さ
両端から1 mのケーブル構造を取り去った全長22 mの光ファイバケーブルを用いる。
E.2 手順−マンドレル配置上の試料の位置
図E.1に示すように,両端から1 mまでケーブル構造を取り去り,光ファイバを露出する。測定結果に
重要な影響がないように被覆されたケーブルの中央20 mを十分にまっ直ぐに伸ばす。接続部分の影響を
含めるため,ケーブル構造を取り去った両端1 mの部分に直径80 mmのループを形成,又は片端1 mに直
径80 mmのループを2周させる。
図E.1−ケーブルカットオフ波長用配置構成−方法B

――――― [JIS C 6825 pdf 31] ―――――

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附属書F
(規定)
カットオフ波長試験方法C−光ファイバカットオフ波長(λc)−における
要求事項
F.1 試料の長さ
全長2 m±0.2 mの光ファイバ素線を用いる。
F.2 手順−マンドレル配置上の試料の位置
図F.1のように試料を半径140 mmのループに1周,緩く巻き付ける。光ファイバを巻くループは,接
線で接続している半径140 mmのそれぞれ角度180°の二つの弧で構成されたマンドレル(図F.2参照)又
は半径140 mmで360°の周回を分割したマンドレル(図F.3参照)でもよい。図F.2に示す代替的な構成
では,半円マンドレルは片方を動かすことで,光学系を動かす必要はなく,また,試料の他の部分に重要
な張力を与えることなく,光ファイバの緩んだ部分を調整することが可能である。ループ巻き部分以外の
光ファイバは外部のストレスがかかってはならない。より大きな半径の曲げで保持する場合は,それらが
測定結果に重要な影響を与えてはならない。
光ファイバ全長L=2 m
r=140 mm
図F.1−光ファイバカットオフ波長用の基本配置構成−円形マンドレル

――――― [JIS C 6825 pdf 32] ―――――

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C 6825 : 2020
光ファイバ全長L=2 m
r=140 mm
図F.2−光ファイバカットオフ波長用の代替的な配置構成(その1)
光ファイバ全長L=2 m
r=140 mm
図F.3−光ファイバカットオフ波長用の代替的な配置構成(その2)

――――― [JIS C 6825 pdf 33] ―――――

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C 6825 : 2020
附属書G
(規定)
曲げ法によるカットオフ波長の測定及び計算手順
G.1 出射パワーの測定
波長範囲に対して10 nm又はそれ以下ごとに,出射パワー[Ps(λ)]を記録する。波長範囲は予想される
カットオフ波長が入るように十分広げなければならない。
G.2 基準走査パワーの測定
入射条件及び出射条件を変えずに,入射端と出射端との間に小さな直径の曲げを挿入する。小さな直径
の正確な値は,事前の試験で決定される。この値は,第一次高次モード(LP11モード)を減衰するが,よ
り高波長での曲げ損失の影響を回避するほど小さくてはならない。SMAからSMEまでの光ファイバのほ
とんどの典型的な値は,直径20 mm60 mmとする。一部のSMFでは,より小さな直径でなければなら
ず,この測定方法がこれらの光ファイバには適切ではない可能性がある。
試料に対する測定条件と同じ波長範囲及び同じスペクトル間隔で基準走査パワー[Pb(λ)]を記録する。
G.3 カットオフ波長の算出
基準走査パワー(小さい直径の曲げを導入した場合の試料の透過パワー)に対する試料のスペクトル透
過率を,式(G.1)によって算出する。
Ps
Ab 10 log 10 (G.1)
Pb
ここに, Ab(λ) : 基準走査パワーに対する試料のスペクトル透過率(dB)
Ps(λ) : 出射パワー
Pb(λ) : 基準走査パワー(小さい直径の曲げを導入したときの試料
の透過パワー)
図G.1に結果の概要を示す。短波長側の立ち上がり及び長波長側の立ち下がりは,それぞれ試料に小さ
い直径の曲げを入れた場合及び入れない場合で決定される。図G.1からAb(λ)=0.1 dBを満たす最大波長を
求める。ここでAb(λ) の最大値をΔAbと定める。ΔAbが2 dB以上である場合,求めた最大波長がカットオ
フ波長である。
ΔAbが2 dB未満である場合,又は観測できない場合は,波長走査範囲を広げシングルモード伝搬波長領
域を拡大するか,又はより小さい曲げ半径にする。この調整及び測定手順をΔAbが2 dB以上になるまで繰
り返す。
注記 曲げ損失低減形シングルモード光ファイバ(SMF)の中には,測定において,これらの特性上
ΔAbが損失2 dBに達しないことがある。これらの光ファイバにおいては,基準走査としてマル
チモード励振法の使用を推奨している。

――――― [JIS C 6825 pdf 34] ―――――

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C 6825 : 2020
図G.1−曲げ法を用いたカットオフ波長

――――― [JIS C 6825 pdf 35] ―――――

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JIS C 6825:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60793-1-1:2017(MOD)
  • IEC 60793-1-43:2015(MOD)
  • IEC 60793-1-44:2011(MOD)
  • IEC 60793-1-45:2017(MOD)

JIS C 6825:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6825:2020の関連規格と引用規格一覧