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C 6829 : 2005 (IEC 61744 : 2001)
波長及び 不確かさ
遅延の国家標準
参照標準の
不確かさ
波長及び 値付けの 仲介標準の
遅延の参照標準 不確かさ 不確かさ
値付けの
不確かさ 実用標準の
不確かさ
波長及び
遅延の仲介標準
値付けの 基準条件下での
不確かさ 波長分散測定器の不
確かさ
波長及び
遅延の実用標準
値付けの
不確かさ 波長分散測定器の
不確かさ
基準条件下での
波長分散測定器 操作の
不確かさ
通常動作条件下での
波長分散測定器
図1 波長分散測定器の代表的校正連鎖
3.6 校正の点検(calibration checking) 校正実施済みで,かつ,校正期間の終了時期に達した波長分散
測定器が,規定した不確かさの範囲内に収まっているか否かを確定させる作業。波長分散測定器の特性が
ドリフトして規定限界値を超えている場合は,校正が必要となる。それ以外の場合は,校正期間を規定の
期間だけ延長することができる。連続した校正期間にわたって波長分散測定器の特性を安定に維持してい
る場合には,校正の点検を反復することができ,その回数についての制限はない。校正の点検を実行する
ときは,基準光ファイバ又は実用標準を使用する。本質的に校正の点検は校正プロセスの最初の部分とい
うこともできるが,このプロセスには,値付け及び調整は含まない。
3.7 校正期間(calibration period)[確認する間隔(interval of confirmation) ] この規格に基づいた手順に
よって実施した校正が,規定した不確かさの範囲内に収まっている(有効である)とみなすことのできる
期間。この期間は,個々の使用者の要求,波長分散測定器のもつ特性,過去の経験,環境条件などによっ
て規定する。また,通常使用条件下で取得した波長分散測定器測定結果の経験によっても規定する(ISO
10012-1及びISO 10012-2参照)。
3.8 校正標準(calibration standard) 参照標準を対照として校正し,波長分散測定器の校正に使用する
校正ジグ。この校正ジグには,遅延(又は分散)用又は波長基準用のものがある。校正標準の適正な利用
によってトレーサビリティを保証する。標準という用語には,計測学上の不確かさの小さい順に,国家標
準,参照標準,仲介標準及び実用標準を含む。
3.9 中心波長(central wavelength) 重み付け平均した光源の空気中での中心波長を,ナノメータ(nm)
で表現した値。 光源が連続スペクトルをもつ場合,その空気中における中心波長λCは,次の積分によっ
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て定義する。ここに,積分範囲は光源スペクトル全体を完全に含む。
λC = (1/ Ptotal)×[∫p(λ)×λdλ] ・・・・・・・・・・ (1)
ここに,
Ptotal = ∫p(λ) λは,光源パワー全体である。
i本の離散スペクトルをもつ場合,空気中での中心波長λCは,次のように定義する。
λC = (1/ Ptotal)×[piλi ] ・・・・・・・・
(pdf 一覧ページ番号 )
i
ここに,
p(λ) : 光源のスペクトルパワー密度(W/nm)
λC : 空気中での中心波長(nm)
λi : 第i番目の離散スペクトル波長(nm)
Pi : λi のパワーレベル(W)
Ptotal Pi : 全パワー(W)
i
3.10 波長分散測定器 [chromatic dispersion (CD) est sets] 伝送波長帯(代表値は1 310 nm及び/又は1
550 nm)に含む種々の波長におけるシングルモード光ファイバの波長分散を測定できる計測器。
3.11 合成標準不確かさ(combined standard uncertainty) 多数の標準不確かさ要素を組み合わせた値。
備考 この規格の文脈では,“確度”という表現は避けなければならない。
校正報告書及び技術データシートでは,波長分散測定器の合成標準不確かさとして,拡張不確かさ(U)
に該当する信頼水準(例えば,95.5%又は99.7%)を適用した値として報告しなければならない。
3.12 信頼水準(confidence level) 測定したパラメータの真の値が,規定の範囲内に存在する確率を評
価した値(拡張不確かさ)。
3.13 補正オフセットCO(correction offset CO) 既知の物理的効果に起因し又は系統的に侵入する不確
かさを排除するために,波長分散測定器の測定結果に加算又は減算する数値。
3.14 包含係数k(coverage factor k) 標準不確かさ(σ)(3.15参照)から拡張不確かさ(U)を計算
するときに使用する係数。
3.15 拡張不確かさU(expanded uncertainty U)[信頼区間 (confidence interval) ] 測定パラメータの値が
指定する信頼水準で,その範囲に存在することを期待する区間。標準不確かさ(σ)に包含係数(k)を乗
じた値に等しい。
(pdf 一覧ページ番号 )
U = k× ‰
備考 不確かさが正規分布しているものとみなすことができ,かつ,測定数が非常に多い場合は,
信頼水準68.3 %,95.5 %及び99.7 %がそれぞれkの値として1,2及び3に対応する。
波長分散測定器の測定不確かさを規定するには,拡張不確かさ(U)を使用しなければならない。
3.16 子の基準光ファイバ(infant reference fibre) 親の基準光ファイバを対照として分散を測定する光
ファイバ。子の基準光ファイバは,波長分散測定器の校正の点検を目的として作成する。
3.17 測定器の状態(instrument state) 校正作業中の波長分散測定器の測定条件及び測定状態の完全な
記述。
備考 測定器の状態を表す代表的パラメータとしては,使用する波長範囲,データ近似モデル
(該当する場合だけ),ウォームアップ時間,その他の装置設定などがある。
3.18 測定結果(measurement result) ウォームアップなど,作業指示書に示すすべての操作を終了した
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後に,波長分散測定器に表示又は電気的に出力する値。
例 分散D(単位ps/nm・km)
ゼロ分散波長λ0(単位nm)
・ ゼロ分散スロープS0(単位ps/nm2・km)
3.19 国家標準(national standard) 測定値が基本の物性又は特性(例えば,光速)へ追跡可能な標準で,
量に関係する各種の標準の中で,国家によって値を決定するための標準として公式に認定した標準。
3.20 国立標準機関(national standards laboratory) 国家標準の維持管理及び運用を行う団体又は機関。
3.21 動作範囲(operating range) 規定する拡張不確かさの範囲内で,波長分散測定器が動作するよう
に設計したすべての条件の範囲(例えば,分散,温度,その他の影響する因子)。
3.22 親の基準光ファイバ(parent reference fibre) 子の基準光ファイバを作成するときの基準として使
用する基準光ファイバ。親の基準光ファイバを波長分散測定器の校正の点検に使用してもよい。
3.23 参照標準(reference standard) 国家標準を対照として校正し,波長分散測定器の校正に使用する
校正ジグ。この校正ジグは,遅延(又は分散)用又は波長基準用のものがある。校正標準の適正な利用に
よってトレーサビリティを保証する。標準という用語には,計測学上の不確かさの小さい順に,国家標準,
参照標準,仲介標準及び実用標準を含む。
備考 この規格では,参照標準を波長分散測定器の校正の点検で基準として使用する光ファイバ
(親又は子)の意味で使用することがある。
3.24 比例係数SF(scaling factor SF) 標準校正ジグに対応する既知の標準値と,波長分散測定器が示す
値との比率(補正オフセットは,使用しないもの。)。この係数は,波長及び遅延(又は分散)の校正に
適用することができるばかりでなく,校正済み基準光ファイバを使用する場合には,記録されたゼロ分散
波長,スロープ及び実際の分散データにも適用することができる(附属書D参照)。
3.25 スペクトル帯域幅(spectral bandwidth) 半値全幅(FWHM)で表現した光源のスペクトル幅。光
源が連続スペクトルをもつ場合,スペクトル帯域幅(B)はスペクトル幅を半値全幅(FWHM)で表現す
る。光源がi本の離散スペクトルをもつ場合(例えば,多重縦モードスペクトルをもつレーザダイオード)
FWHMスペクトル帯域幅(B)は,実効(r.m.s.)スペクトル帯域幅に係数2.35を乗じた値になる(光源が
ガウス形包絡線をもつものとする。)。
i
piλi2)}] λc2]1/2
B = 2.35×[[{(1/Ptotal)×(
ここに, λC : レーザダイオードの中心波長(nm,3.9参照)
Ptotal Pi : 全パワー(W)
Pi : i番目の縦モードのパワー(W)
λi : i番目の縦モードの波長(nm)
3.26 標準不確かさ(standard uncertainty) 標準偏差(standard deviation)] 標準偏差(σ)で表した測
定結果の不確かさ。更に詳しくは,附属書A及び“Guide to the Expression of Uncertainty in Measurement”
による。
備考 異なる発生要因からの標準不確かさを組み合わせる場合(附属書A参照),それらがすべて
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同一の信頼水準で表現(例えば,正規分布したデータの場合は,信頼水準68.3%など)する
ことが重要である。これを実現するためには,不確かさ要素それぞれについてスチューデント
のt分布を適用して決定した包含係数(k)を使用する。
3.27 トレーサビリティ(traceability) 国家標準を起点として,途切れない校正連鎖をたどって波長分
散測定器の測定結果へたどり着く道筋を明示すること。この規格に基づいた手順で校正した波長分散測定
器は,トレーサビリティをもっている。この規格において,国立標準機関又は認定校正機関の測定結果は,
直接的なトレーサビリティをもつことが明らかである。このようなトレーサビリティには,校正連鎖に含
むすべての校正ジグを校正する日程管理及び校正連鎖に付随するすべての値付けによる(累積)不確かさ
の詳細な計算が必要になる。波長分散測定器校正の比較又は監視に基準光ファイバ及び実用標準を用いる
だけではトレーサビリティを確立(又は再構築)することはできず,変化が認められなかった場合に限り,
単にトレーサビリティの認定期間(校正期間)を延長できるに過ぎない。
3.28 値付け(transfer) 校正済み校正ジグの当該パラメータと,波長分散測定器の値との比較に続いて
行う校正プロセスの一部をいい,校正ジグの結果を波長分散測定器に値付けする。値付けを実施する方法
としては,波長分散測定器自体を調整する方法と,校正のための係数を校正証書に記録する方法とがある。
3.29 仲介標準(transfer standard) 値付けのために中間に介在する校正ジグ。例えば,対応するタイプ
の新しい実用標準を校正するための遅延(又は分散)及び波長校正ジグを意味する。
3.30 値付けの不確かさ(transfer uncertainty) 校正作業に伴う不確かさが原因となって波長分散測定器
に侵入する不確かさを,指定する信頼水準で評価した値。これらの不確かさは,波長分散測定器だけでな
く,校正標準及び校正ジグから発生することもある。
3.31 不確かさタイプA(uncertainty type A) 測定におけるある種のランダムな効果を処理する場合の
ように,一連の観測値を統計処理することによって得られる不確かさ。(“Guide to the Expression of
Uncertainty in Measurement”参照)
3.32 不確かさタイプB(uncertainty type B) 一連の観測値の統計処理以外で得られる不確かさ。例え
ば,測定の系統的効果を評価する場合に,不確かさを生じる可能性のある発生原因の評価などがこの例で
ある(“Guide to the Expression of Uncertainty in Measurement”参照)。
備考 統計的処理以外の手段とは,例えば,従来からの測定データ,使用する材料,校正ジグ,計器
の挙動,特性についての経験,一般的知識,製造業者が発行する仕様,校正その他の証明書か
ら得られるデータ,ハンドブックの参照データに示す不確かさなどを含む。
3.33 不確かさの限度(uncertainty limits) (測定装置の)誤差許容限界,拡張不確かさに関する使用者
の要求,製造業者の仕様,規制条文などが許容する極限値(ISO 10012-1参照)。
3.34 実用標準(working standard) 通常は,参照標準又は仲介標準を対照として校正し,波長分散測定
器の日常の点検作業で使用する標準。
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C 6829 : 2005 (IEC 61744 : 2001)
4. 校正 この箇条では,波長分散測定器を校正する作業をまとめて説明し,校正用設備のための環境要件
についての推奨事項を詳細に解説する。
4.1 波長分散測定器校正の原理説明
4.1.1 (絶対)校正 波長分散測定には様々な技術を使用するが,次の二つの項目はすべてに共通,かつ,
基本的なものである(附属書C参照)。
a) 被試験光ファイバに入射する波長固定又は波長可変の試験用光源の使用。
b) 光ファイバ波長分散は,被試験光ファイバによって生じる光パルスの遅延,位相シフト,差分位相シ
フト,干渉しまピーク位置(波長分散測定器の種別によって異なる。)などを電気的又は光学的に測定
し,測定データに適切な計算処理を施して得ることができる。
波長分散測定器は,本質的に,波長をプログラム(独立)変数として通常は横軸(x軸)で使用し,分
散又は時間遅延を測定値(従属)変数として縦軸(y軸)で表すよう機能する。その基本的な性格から,
光ファイバの波長分散測定では,複数の波長をプログラムする必要がある。一方,微分位相法を用いて1
波長点における分散値を得る場合であっても,独立した二つの波長を使用する。当然ながら,測定する波
長範囲にわたる広い範囲の波長分散が存在することを考えなければならない。このため,波長分散測定器
の使用範囲を,光ファイバの測定済み分散値の範囲に限定する場合を除き,適切な一つの波長分散基準だ
けを使用して,一つの波長分散測定器から他の装置へ校正を値付けするということはできない(“序文”
の説明を参照)それぞれの波長分散測定器を最小の不確かさで校正するためには,波長と遅延(又は分散)
応答とを独立して校正する必要がある。したがって,波長分散測定器の校正作業は,次の二つに分類され
る。
a) プログラムした波長を校正して確認する。
b) 波長分散測定器の遅延(又は分散)応答は,基地の遅延(又は分散)基準に照らして校正する。
この2段階の校正作業は,一般的にはお互いに独立して実施するが,理想的には統合した一連の手順
として実行するのが望ましい。作業手順の詳細を,4.3に示す。それぞれのケースで,測定器を波長及び
遅延(又は分散)校正ジグの仲介標準と比較し校正を実施する。これらの標準は,校正連鎖を構成する
要素である(図1)。
4.1.2 校正の点検 4.1.1では(絶対)校正の原理を説明したが,日常作業として行う校正の確認(実際に
使用している波長分散測定器でしばしば実施する。)では,基準光ファイバを実用標準として使用する波
長分散測定器の校正の点検で十分な場合がある。校正の点検及び校正(例えば,補正オフセットの調整な
ど)は,明確に区別する必要がある。波長分散測定器の安定性の確認を目的とする場合,基準光ファイバ
の使用で十分であるが,これは実際の校正の代替にはならない(“序文”参照)。この基準光ファイバに
よる校正手順は,7. で説明する。
備考 基準光ファイバは,主として校正の点検に使用する。一方,波長分散測定器の製造(絶対)
校正に,基準光ファイバを使用することはできない。
a) 波長分散測定器の全波長範囲及び光ファイバ長の全範囲にわたって正しく評価するためには,分散の
異なる何種類かの基準光ファイバが必要となる。これは高価で,かつ,複雑であり,何段階かの値付け
操作によって校正の不確かさを生じる原因になる。
b) 基準光ファイバのゼロ分散波長(λ0),スロープ(S0)及び分散値を,ある波長範囲のデータ近似で
得ることは,その結果としてシステム間の比較を,使用した波長範囲内で行わなければならないことを
意味する。
c) この“λ0-スロープ”による表現は,光ファイバに関して十分な妥当性をもつが,ある波長分散試験
――――― [JIS C 6829 pdf 10] ―――――
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JIS C 6829:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61744:2001(IDT)
JIS C 6829:2005の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.01 : 光ファイバシステム一般
JIS C 6829:2005の関連規格と引用規格一覧
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