JIS C 6835:2017 石英系シングルモード光ファイバ素線 | ページ 2

4
C 6835 : 2017

5.3 1次被覆の色

  1次被覆は,2色以上の異なる色で着色してもよい。
色は,IEC 60304による。
例えば,次の色は単色として使用できる。
− 自然色又は白
−赤
−黄
−青
−緑
着色層の上又は下に表示をしてもよい。表示は,明確に区別できる着色リング,ライン又はらせんとす
る。
印刷又は塗装表示は,十分に付着させる。表示は,一定距離間隔で簡単に識別できるものとする。

6 機械特性

  石英系シングルモード光ファイバ素線共通の機械特性の規定値を,表3に示す。関連する特性及びその
試験方法は,表10に示す。
表3−機械特性
項目 規定値
スクリーニングレベル GPa 0.69以上a)
被覆除去力(平均)b),c) N 1.05.0
被覆除去力(最大)b),c) N 1.08.9
ファイバカール半径 m 2以上d)
引張強度(0.5 m) GPa 3.8以上
動的疲労係数nd 18以上
注a) スクリーニングレベル 0.69 GPaは,光ファイバ素線において,1 %の伸びひずみを与えた状態,又は8.8
Nの荷重をかけた状態と等しい。
b) 受渡当事者間の協定によって,被覆除去力の平均又は最大のいずれかを規定する。
c) 表2の表中の値以外の1次被覆径を規定する場合,受渡当事者間の合意に基づき,関連する代替の被覆
除去力の値を決める必要がある。
d) テープ形光ファイバケーブルなどでは,接続の問題によって,4 m以上に規定する場合がある。

7 伝送特性

  石英系シングルモード光ファイバ素線の伝送特性を,表4に示す。関連する特性及びその試験方法は,
表11に示す。

――――― [JIS C 6835 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
C 6835 : 2017
表4−伝送特性
項目 規定値
損失 dB/km
波長分散 ps/(nm・km)
モードフィールド径 μm A.4,B.4,C.4,D.4,E.4,F.4
モードフィールド径の許容差 μm 及びG.4参照
カットオフ波長 nm
曲げ損失 dB
偏波モード分散(PMD)係数リンク設計値(PMDQ) ps /km a)
注a) 光ファイバ素線のPMDQの最大値は,JIS C 6870-3に規定されるケーブル化後のPMDを満たすものとして規
定する。

8 環境特性

  石英系シングルモード光ファイバ素線の環境特性を,次に示す。
a) 光損失変動 光損失変動の環境特性の規格値を,表5に示す。関連する試験方法は表12に示す。
光損失は,試験中及び試験後に測定する。
表5−光損失変動の環境特性
試験方法 波長 光損失増加量
nm dB/km
湿熱試験 1 550,1 625 0.05以下
乾熱試験 1 550,1 625 0.05以下
温度サイクル試験 1 550,1 625 0.05以下
浸水試験 1 550,1 625 0.05以下
注記 1 550 nmよりも短波長における光損失変動量は,1 550 nmにおける光損失変動量よりも小さい。
b) 被覆除去性 被覆除去の環境特性の規格値を,表6に示す。関連する試験方法は表13に示す。
環境試験の実施後に,光ファイバ素線の被覆除去の環境特性を確認する。
表6−被覆除去の環境特性
試験方法 平均被覆除去力 最大被覆除去力
N N
湿熱試験 1.05.0 8.9以下
浸水試験 1.05.0 8.9以下
注記 表2の表中に規定した1次被覆径以外の1次被覆径を規定する場合,受渡当事者間の合意に基づき,関
連する代替の被覆除去力の値を決める必要がある。
c) 引張強度 引張強度の環境特性の規格値を,表7に示す。関連する試験方法は表13に示す。
環境試験の実施後に,光ファイバ素線の引張強度の環境特性を確認する。

――――― [JIS C 6835 pdf 7] ―――――

6
C 6835 : 2017
表7−引張強度の環境特性
試験方法 引張強度(中央値) 引張強度(第15百分位数)
GPa GPa
測定片長さ=0.5 m 測定片長さ=0.5 m
湿熱試験 3.03以上 2.76以上
注記 ハーメチックコート光ファイバ素線には適用しない。ハーメチック被覆とは完全に水分からガラスファイ
バを分離する保護層である。それによって耐応力腐食性の高いレベルを確保することができる。典型的な
ハーメチック被覆としては,ガラス表面に付けられたカーボンコーティングがある。
d) 動的疲労係数 動的疲労係数の環境特性の規格値を,表8に示す。関連する試験方法は表13に示す。
環境試験の実施後に,光ファイバ素線の動的疲労係数の環境特性を確認する。
表8−動的疲労係数の環境特性
試験方法 動的疲労係数nd
湿熱試験 18以上
注記 ハーメチックコート光ファイバ素線には適用しない(表7のハーメチック被覆の定義を参照)。

9 試験

9.1 試験場所の状態

  試験場所の状態は,JIS C 60068-1の4.3(測定及び試験に用いる標準大気条件)に規定する標準大気条
件(温度15 ℃35 ℃,相対湿度25 %75 %,気圧86 kPa106 kPa)とする。環境試験については,表
12による。

9.2 試験項目及び試験方法

  試験項目及び試験方法を,表9表13に示す。
表9−構造パラメータ試験
項目 試験方法 適用規格
クラッド径 JIS C 6822
屈折ニアフィールド法,ニアフィールドパターン法,側面観察法
クラッド非円率 JIS C 6822
屈折ニアフィールド法,ニアフィールドパターン法,側面観察法
コア偏心量 JIS C 6822
屈折ニアフィールド法,ニアフィールドパターン法,側面観察法
(モードフィールド偏心量)
1次被覆径 機械的外径測定法,側面観察法 JIS C 6822
クラッド/1次被覆偏心量 側面観察法 JIS C 6822
ファイバ条長 遅延時間測定法,後方散乱光法,機械的測定法,位相シフト法JIS C 6822
注記 JIS C 6823では後方散乱光法をOTDR法とも呼ぶ。
表10−機械特性試験
項目 試験方法 適用規格
スクリーニング 一定応力法,一定伸びひずみ法,一定曲げひずみ法 JIS C 6821
引張強度 引張強度測定法 JIS C 6821
被覆除去性 被覆除去力 JIS C 6821
動的疲労係数 引張法,曲げ法 JIS C 6821
ファイバーカール 側面顕微鏡法,レーザ光散乱法 JIS C 6821

――――― [JIS C 6835 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
C 6835 : 2017
表11−伝送特性試験
項目 試験方法 適用規格
損失a) カットバック法,挿入損失法,OTDR法(パルス試験法) JIS C 6823
波長分散 位相法,パルス法,微分位相法 JIS C 6827
カットオフ波長b) 曲げ法,マルチモード励振法 JIS C 6825
モードフィールド径 ファーフィールド走査法,バリアブルアパーチャ法, JIS C 6825
ニアフィールド走査法
光損失変動 伝送パワーによる光損失モニタ法 JIS C 6823
曲げ損失 曲げ損失試験法 JIS C 6823
偏波モード分散 固定アナライザ法,ストークスパラメータ解析法,干渉法 JIS C 6842
注記1 損失の最大値は,ケーブル化していない光ファイバ素線に適用する。ケーブル化後の損失の最大値は,JIS
C 6870-2を参照。
注記2 JIS C 6822ではOTDR法を後方散乱光法とも呼ぶ。
注a) IS C 6823に規定する損失波長特性モデルを利用することによって,数点の波長における損失の測定値から
様々な波長における損失を算出できる。例えば,1 480 nmにおける損失をこの方法で計算し,ポンプ光を用
いる光増幅器システムの設計に使用する。損失の測定にOTDR法を適用する場合には,追加の手引きとして,
IEC/TR 62316を考慮する必要がある。JIS C 6823で記載しているとおり,損失波長特性モデルは今までのと
ころSSMA形,SSMA・T形,SSMA・U形及びSSMB形の光ファイバ素線だけに実証される。
b) カットオフ波長の測定方法には,ファイバカットオフ波長(λc)及びケーブルカットオフ波長(λcc)の2種類
がある。λc及びλccの測定値の相関関係は,光ファイバの種類,ケーブル設計及び測定状態に依存する。一般
的には,λcc<λcの関係が成り立つが,条長などの条件によっては,この関係は単純には成り立たないため,
接続する最も短いケーブル長及び使用する最も短い波長においてシングルモード伝送を保証することが重要
である。これは,ケーブル化されたシングルモード光ファイバの最大λccを1 260 nm以下,又はケーブル長,
曲げ径などの条件が最悪の場合を想定してλcを1 250 nm以下とすることによって保証される。
表12−環境試験方法
試験方法 適用規格
湿熱試験 IEC 60793-1-50
乾熱試験 IEC 60793-1-51
温度サイクル試験 IEC 60793-1-52
浸水試験 IEC 60793-1-53
表13−環境特性試験
項目 試験方法 適用規格
光損失変動 伝送パワーによる光損失モニタ法 JIS C 6823
損失 カットバック法,挿入損失法,OTDR法 JIS C 6823
被覆除去性 被覆除去力 JIS C 6821
引張強度 引張強度測定法 JIS C 6821
動的疲労係数 引張法,曲げ法 JIS C 6821

10 供給形態及び包装

  包装は,束又はボビン巻とする。また,運搬時に損傷しないように適切に包装して保護を施さなければ
ならない。

11 製品の呼び方

  製品の呼び方は,JIS C 6820の箇条7(製品の呼び方)の規定に従い,名称又は光ファイバ素線の形名

――――― [JIS C 6835 pdf 9] ―――――

8
C 6835 : 2017
とする。

12 表示

  束又はボビンに,次の事項を容易に消えない方法で表示する。
a) 名称又は光ファイバ素線の形名
b) 条長
c) 製造年月又は略語
d) 製造業者名又はその略号

――――― [JIS C 6835 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS C 6835:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60793-2-50:2015(MOD)

JIS C 6835:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6835:2017の関連規格と引用規格一覧